「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

韓国大統領の遊就舘訪問

2006-03-17 07:55:26 | Weblog
中曽根元総理と福田前官房長官の表敬訪問に対しノ.テウ韓国大統領が
靖国神社境内にある遊就舘を訪問したい旨述べた。大統領は
小泉総理の靖国参拝に強く反対しており、遊就舘訪問の際、靖国
神社に参拝するとは思えない。鳥居をくぐらず遊就館へ行くのは
難しい。とすれば、発言は実現性のない嫌がらせにすぎない。

遊就館は戦争美化の殿堂だとする批判がある。韓国大統領の発言は
この延長線上にあり、小泉総理の歴史認識が暗に戦争美化であると
いいたいのであろう。小泉総理は繰り返し自分の参拝は、過去に
国のため亡くなった方々への慰霊であり,不戦決意の表明だと述べている。
その通りだと思う。大統領は猜疑心の塊のような人だ。

しかし、遊就館が靖国の境内にあることは、あらぬ誤解を呼ぶのも
事実だ。遊就館は一種の戦争博物館だから、戦争に関するあらゆるものを
展示できるし、展示して貰いたい。しかし、国によって歴史認識は異
なる。たとえば、遊就館1階ホールの泰緬鉄道のC-56機関車である。当時の
鉄道連隊のご苦労は充分わかるのだが、国際的には、あの映画「戦場に
かける橋」の印象が強すぎる。つまり、あの機関車は、日本軍の”残酷さ”
の象徴とうつるのである。展示物にはどうしても歴史認識がついてまわる。
誰でもが行ける国家的な慰霊施設の建設ではなく、遊就館の靖国神社境内からの
移転を提案したい。