「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「お釜おこし」とバリ島

2006-03-27 07:14:14 | Weblog
旧東海道品川宿近くの海雲寺は「荒神さま」として、江戸時代から庶民の
信仰を集めている。3月27,28日と11月27,28日の年に春秋の
二回大祭があり、各自の家にある木製の”おやしろ”をお寺の護摩の火で
浄めてもらい、千躰荒神のお札を貰って台所(かまど)に張る。このお札を
張ると家内安全、災難除けになるという信仰だ。

大祭日には、最寄の京急「青物横丁」駅からお寺まで、ぎっしりお店がならぶ。
ここでの昔からの名物は,かまどの神様にちなんだ「お釜おこし」である。
”かまどを起こす””という縁起もあって江戸の商人の間でなかなかの
人気だったという。

昨年12月バリ島へ旅行したさい、この紅白の「お釜おこし」を土産に持って
いった。貰ったバリ人は「これと同じものはバリにもあるよ。お供えものに
使います」といって、その名前をメモに書いてくれた。ご存知のようにバリは
ヒンズー教、密教と同じ信仰の「見ざる,聞かざる,言わざる」もある位だから
同じ「お釜おこし」があってもおかしくない。世界は狭い。