寒い日が続くので、真っ直ぐ帰宅する日が多くなっています。ちょうどTUTAYAのセールもあったので、DVDを借りることにして、懐かしい「ベニー・グッドマン物語」も選択。カーネギーホールコンサートの場面では、マーサ・ティルトン(vo)とジギー・エルマン(tp)をフューチャーし、「And The Angels Sing」(「そして天使は歌う」)を演奏しています。僕は、この曲の浮き浮きするメロディが大好きなので、この場面には嬉しくなりました。同曲が入っているアルバム。
VI VELASCO (ヴァイ・ヴェラスコ)
CANTANDO BOSSA NOVA (COLPIX 1962年録音)
「And The Angels Sing」は、ジギー・エルマンの曲に、ジョニー・マーサーが詞をつけて、1939年にグッドマン楽団(歌:マーサ・ティルトン)が録音してヒットした歌です。ユダヤ系のダンス音楽からとったといわれるメロディは、いかにも舞踏向けのものという感じがします。歌詞の大意は、「私たちがあうと天使たちが歌う、聴いたことのないような美しい歌声で」という恋愛賛歌です。
ヴァイ・ヴェラスコは、1939年1月、フィリピンのマニラに生まれ、すぐに家族でカリフォルニアに移住して、ハリウッドなど西海岸で育ちます。シンガーを目指して、高校卒業後ニューヨークに出、57年にヒットしたミュージカル「ジャマイカ」の全米巡業ツアーの一員となり、62年には「ノー・ストリングス」にダイアン・キャロルの代役として出演。クラブでも歌っています。
タイトルどおり、リズムはボサノヴァですが、曲はスタンダードが多く、古い曲も含まれています。「I Got Rhythm」、「Recado Bossa Nova」(リカード・ボサノバ)、「I Got Plenty O' Nuttin'」、「Zing Went The Strings of My Heart」(心の糸をかき鳴らせ)、「Cheek To Cheek」、「And The Angels Sing」(そして天使は歌う)、「Don't Fool With Love」、「You and I」、「Don't Call Joe」、「Exactly Like You」の10曲。
ヴェラスコは、くせのない温かな声で、リズムに乗り生き生きと歌っています。伴奏は、ズート・シムズ(ts)、ジム・ホール(g)、マーキー・マーコウィッツ(tp)らで、ズートのソロが絶好調。「Recado Bossa Nova」はスキャットで演じられ、「I Got Rhythm」、「Zing Went The Strings of My Heart」、「And The Angels Sing」あたりがいいムード。ここでのジム・ホールは、結構ブルージーな音を出していて、好感が持てました。
【映画ベニー・グッドマン物語】
綺羅星のごとく登場するミュージシャンがすごく、ことに、ハリー・ジェイムス、ジギー・エルマンを擁したトランペットセクションは、千両役者が揃った趣です。残念ながら、エルマンの演奏は吹き替え。
【Beverly Knnney の歌うAnd The Angels Sing】
「And The Angels Sing」は、いろいろな人が歌っていますが、ビヴァリー・ケニーのものは、可憐で、クールな感じ。アルバム「Like Yesterday」(Decca)に収録。