連休で長野市に戻り、自宅の装置でレコードやCDを聴いていますが、やはり落ち着いていいものです。慣れ親しんだということもありますが、飯田市の単身赴任先ではCDラジカセをとりあえず使っていますから(笑)。自宅のものは古いものですし、高額なものでもありませんが、低音も出て音楽が格段によく聴こえます。再び一緒にというタイトルです。
TEDDY EDWARDS (テディ・エドワーズ)
TOGETHER AGAIN (Contemporary 1961年録音)
テディ・エドワーズ(ts)は、ウェスト・コーストのテナー・サックス奏者ですが、ソウルフルな音色とアドリブ主体のハード・バッパーといったほうがよく、レイ・ブラウン=ミルト・ジャクソン・カルテットの「That's The Way It Is」(Impulse)でサイドメンとしての録音を聴いて以来、たまにレコード、CDを購入してきました。その中でも、代表的なのがこのアルバムでしょうか。
メンバーは、テディ・エドワーズ(ts)、ハワード・マギー(tp)、フィニアス・ニューボーン, JR.(p)、レイ・ブラウン(b)、エド・シグペン(ds)。テディは、1945年~47年にハワード・マギーのグループで演奏していたので、このようなタイトルになったもの。リズム・セクションは豪華で、とりわけフィニアス・ニューボーン(p)が充実したプレイを行っています。
曲は、エドワーズの「Together Again」、レイ・ブラウンの「Up There」、ハワード・マギーの「Sandy」というメンバーのオリジナルに、チャーリー・パーカーの「Perhaps」、エロール・ガーナーの「Misty」(ミスティ)に、スタンダードの「You Stepped Out Of A Dream」の6曲。バップ色が濃いものに、バラードも選曲されています。
テディ・エドワーズ(ts)のプレイは、「Together Again」をはじめ、豪快かつグルーヴィーですが、ワン・ホーンで演奏されるバラード「Misty」では、ダークな音色で繊細さを出しています。ハワード・マギー(tp)も快調で、「You Stepped Out Of A Dream」では、ミュート・プレイを披露。また、フィニアス・ニューボーン(p)がよく、それぞれに付けた気のきいたイントロや、「Up There」における両手のユニゾンによる胸のすくようなソロに聴き惚れます。
素敵なシステムでお聴きになっていますね.
20年以上前の4311で聴いているボクとは大違いです ・・・・・・ (笑)
コンポラの『TOGETHER AGAIN』、いいですよね~。テディにフィニアスですもん、素晴らしいに決まっています。マギーも人間味があるペットが味わい深くて・・、ベツレヘム涙の傑作『Dusty Blue』を思いだす好演です。“You Stepped Out Of A Dream”なんて十指に入るくらい好きな曲ですし、大好きな曲を、大好きなメンバーが、渾身の力で奏でてくれる・・、こんな贅沢が他にあるでしょうか・・笑。ジャズファン冥利に尽きる一枚ですよね。
ところで、このあいだgoissさんのブログで紹介させて頂いたのですが、先日ジャック・ウィルソンのDiscovery盤『Margo’s Theme』(1979)収録の“Gemstones”という曲をYouTubeで見つけ、これがクセになるようなノリノリのピアノで、このところ飽きるほど聴いてました。調べてみると同じくDiscoveryの『Innovations』(1977)とカップリングされてCD化されたことがあるものの、『Margo’s Theme』のほうは半分の4曲はオミットされておりオリジナルLPでしか聴けないことが判明、“Our Waltz”を初め好みの曲ばかりのようなのでレコードを入手できないかとネットで捜したところ、かつては安く(二千円前後?)で入手できたようですが、最近は入手困難になっている模様です。何年か前にクラブジャズDJの鈴木正尭さんが推奨していたそうで、そっち系の若者が根こそぎ持っていってしまったんではないかと・・。美女のジャケ版画もイイ感じですし紙ジャケCDなどで再発してもらえたら嬉しいのですが・・、こちらにコメントを寄せておられたマシュマロレコードの上不様を初め、制作サイドの方がお読みでしたら、ぜひ御検討下さいませ。ばか売れすると思いますよ、きっと・・。
さて先述の“Gemstones”の旋律、ハテ?どこかで聴いたような・・と思ったら、“Milestones”をベースにしていると知ってナルホドです、と言いますか原曲を上回る格好よさです。どうしてこんなことを長々書き連ねたのかといいますと、Jack Wilsonを検索していて、azuminoさんが例のIke Isaacs盤のコメント欄で、さり気なく『Margo’s Theme』を推奨されているのを見つけてしまったからなのです。これにはサスガだなあ、と驚きました。azuminoさんは、60~70年代のジャズロックやフュージョンなど、当時の先鋭的な作品も抵抗なく聴いておられて、僕のような小僧よりずっとお若いセンスなんではないかと思ってはおりましたが。でなければ『Margo’s Theme』がイイとか仰らないと思うんですよね。この作品、当時のジャズ喫茶の人気盤でもあったようですが、もしかしたら、azuminoさんの青春の思い出にも残っている作品なのでしょうか、興味のあるところです。
僕のものも結構古いです。特にCDプレイヤーは、買い換えたいと思っていたものです。CDが増えつつあるので、いいCDプレイヤーがほしいところです。ましかし、オーディオは凝りだすときりがないし、ソフトの方が忙しくてなかなか踏ん切りがつきません(笑)。
コメントもご覧いただきありがとうございます。また、今回の丁寧なコメントの投稿ありがとうございます。
ジャック・ウィルソン(p)ですが、結構ファンがいるようですね。僕も気になるピアニストでして、Atlantic, Vault , Blue Note, Discoveryと一応持っています。DiscoveryreレーベルのCD復刻は、盛んに行われているとはいえないようですね。ジャック・ウィルソンのものは、完全な形で復刻してもらえたら嬉しいです。
僕はどちらかというと、特定のミュージシャンの興味のあるアルバムを集める方です。ジャズ喫茶に入り浸っていたころは新しいものもかなり聴いていました。フリー・ジャズも平気できいていましたが、この頃では、ハードバップとヴォーカルが中心ですね。
テディ・エドワーズは、名前こそ地味ですが、モダンジャズファンなら、結構気に入るミュージシャンではないでしょうか。「Good Gravy」もよいアルバムですね。「Leroy Walks」は、人気のあるアルバムですから、なかなか入手はたいへんだと思います。
最近、東芝EMIの999円シリーズでTeddy Edwardsの「Sunset Eyes」が復刻されて、それを購入したこともあって、今回のアルバムを取り上げました。
長野市に戻られてジャズ三昧のようですね。こちらはようやく桜が咲き春らしくなってきました。
テディ・エドワーズにハワード・マギー、ともに地味なプレイヤーですが妙に惹かれるものがあります。テディは元はアルト奏者でしたがマギーのバンドでテナーに転向した経緯もあり旧友とのセッションで溌溂としておりますね。
札幌の桜はどんな風情でしょうか。ススキノとは異なる場所にさいているのでしょうか(笑)。長野県の中でも南寄りの飯田市では、サッポロ・クラシックが飲みたい季節がやってきています。
エドワーズ、マギーともに、職人的なところもあり、味わい深くてよいです。このアルバムは、「ミスティ」も入っているし、多くの方に聴いてほしい一枚かと。