ファミレスでたまに食事をしますが、甘いものが好きな僕は、メニューにあるデザートが美味しそうだと、つい追加で注文してしまいます。先日も、デニーズで季節限定メニューだと思われる「林檎のコンポート」があったので、注文しました。青森県産のりんごを使っていて、長野県産でないのが残念ですが、甘味の中に酸味も感じられて、食べごたえのある一品でした。芯のしっかりとしたアルバムを聴いてみます。
CEDAR WALTON (シダー・ウォルトン)
SEASONED WOOD (HighNote 2008年録音)
シダー・ウォルトン(p)は、優れたピアニストですが、作曲家としても多くの作品を残していて、日本のミュージシャンの間で、取り上げられる曲もいくつも出てきています。その中に、「When Love is New」というバラード曲がありますが、昨年、高瀬龍一と奥村晶がフリューゲルホーンでそれぞれ演奏をしてくれたのを耳にしました。なかなかいいので、ウォルトンの録音を探したところ、このCDに行きつきました。
メンバーは、シダー・ウォルトン(p)、ピーター・ワシントン(b)、アル・フォスター(ds)。曲により、ヴィンセント・ハーリング(ts,as)とジェレミー・ペルト(tp、flh)が加わります。ベースとドラムスは、レギュラーメンバーではありませんが、ウォルトンとは共演経験が豊富で、連係がよくとれています。ハーリングは、アルトに加え、テナーサックスを吹いています。
曲は、ウォルトンの自作が、「Clockwise」、「When Love is New」、「Hindsight」、「Plexus」、「John's Blues」、ジミー・ヒース作「Longravity」、スタンダードの「The Man I Love」と「A Nightingale Sang in Berkeley Square」(バークレースクエアのナイチンゲール)の8曲。このうちクインテットで演奏されるのが4曲、カルテットが1曲あり、あとはピアノトリオです。
「When Love is New」は、ジェレミー・ペルトがフリューゲルホーンでメロディを吹いていますが、哀切と追想が感じられます。僕が聴いた二人もこれを下敷きにしているのではないかと推測します。同曲は、アート・ブレイキーの「Indestructible」(Blue Note)に収録され、ウォルトンがピアノトリオでやったものもありますが、この『Seasoned Wood』における演奏が最も印象に残ります。ジャズも、楽器の選択を含めた音色やつけるコードといったもので随分と変わるので、編曲の大切さもわかる1曲です。本アルバムは全体にハードバップ寄りの演奏が多く、僕の愛聴盤になりました。
【「When Love is New」が収録されている他のアルバム】
Art Blakey / Indestructible (Blue Note) 「When Love is New」のメロディは、ウェイン・ショーター(ts)が吹いています。
Cedar Walton / Manhattan Afternoon (Criss Cross) ピアノトリオによるもの。
【デニーズ長野若里店のデザート】
24時間営業のデニーズ若里店。同敷地内に、スーパー銭湯のぶらっと、DVD等レンタルのツタヤ、ハンバーグのマクドナルドがあって、終日にぎやかです。
珈琲もおかわりしました。
メニュー。よくできていて、これを眺めていると注文したくなってきます。
ヴォリュームもあって、なかなかいいデザートでした。甘さ一辺倒ではないので、男性でもいけると思います。
マイルスの映画「MILES AHEAD 空白の5年間」を観てきました。タイトルからは想像もできないハチャメチャな展開に驚くやら呆れるやら。観てのお楽しみです。
「When Love is New」といえば私は全曲メンバーのオリジナルの「Indestructible」ですね。競うように曲を書いておりますので練られたものばかりですが、シダーの幻想的なこの曲は異彩を放っております。
たまたまとはいえ、ジャズジャズジャイアントの映画が続けて出てくるのは、嬉しいことです。ようやく今月下旬に、チェットのものが長野で観れそうです。ご紹介のMiles Aheadは面白そうですね。どこかで観れればいいのですが。
「When Love is New」ですが、二人の日本人トランペット奏者が取り上げて演奏しているのを聴いて、こうして楽曲は次第にスタンダードとなっていくのだなと思った次第です。メッセンジャーズの録音(1964年)から50年以上経過しましたが、こうして日本で演奏されていることは、考えてみればすごいことです。