「BRUTUS」の2021年2月15日号の特集は、「音楽と酒」で、ジャズやロック、ブルース、ソウルなど音楽が流れるバーや喫茶店の紹介、そこでかかる音楽の話が内容となっています。「今日はこの街で、一日音楽を」など、楽しく充実した中味です。バーにも相応しい洗練されたアルバム。
PETER BERNSTEIN (ピーター・バーンスタイン)
TRIBUTE TO JIM HALL (Abeat 2019年録音)
ピーター・バーンスタイン(g)名義としましたが、バーンスタインとGuido Di Leone(グイド・ディ・レオーネ)(g)の双頭アルバムです。ギター二本に、ベース、ドラムスという編成で、ギター奏者のジム・ホールへ捧げられたアルバムです。
メンバーは、ピーター・バーンスタイン(g)、グイド・ディ・レオーネ(g)、Dario Deidda(b)、Andy Watson(ds)。イタリアのクレモナ県カザルマジョーレにある劇場でライブ録音されたようです。プロデュースは、グイド・ディ・レオーネですが、彼のCDは以前1枚取り上げました。(その記事へのリンク)
曲は次のとおり。
1 I'm Getting Sentimental Over You (George Bassman)
2 Bon Ami (Jim Hall)
3 Two's Blues (Jim Hall)
4 All Across The City (Jim Hall)
5 I Hear a Rhapsody (George Fragos)
6 Waltz New (Jim Hall)
7 How Deep is The Ocean (Irving Berlin)
8 St. Thomas (Sonny Rollins)
ジム・ホール作が4曲、ソニー・ロリンズ作が1曲、スタンダード3曲ですが、ホールやロリンズの曲も有名なもので、親しみやすい選曲です。
ソフフィトケートされたギターのサウンドが心地よい、室内楽的なジャズを楽しめます。ジム・ホール(g, 1930~2013年)により近いのは、グイド・ディ・レオーネの方だと思うのですが、ピーター・バーンスタインもホールから大きな影響をうけているのでしょう。メロディが美しく叙情を感じさせる「I Hear a Rhapsody」がとても素晴らしく、リラックスして和気藹々とやっている「St. Thomas」が楽しい。「All Across The City」を聴いていたら、ビル・エヴァンス(p)とジム・ホール(g)のデュエットを想い起こしました。
(ジャケットの写真から)
ピーター・バーンスタイン
グイド・ディ・レオーネ
メンバーの4人が揃ったところ。
【Guido Di Leoneの紹介ページ】
Abeat for Jazzレーベルのページです。馴染みがあまりないと思われるGuido Di Leoneの紹介ページを貼り付けました。
【BRUTUS2021年2月15日号(マガジンハウス)】
表紙
(目次の一部)
ジャズミュージシャンの菊地成孔さんがBOXバーを訪れているところ。こちらのバーは、ブラックミュージックをかけているそうです。
落語家の林屋正蔵さんがBAR SOMETHIN'を訪れているところ。こちらのお店はジャズがかかっています。
ピアニストの上原ひろみさんが、ハァーミット・ドルフィンを訪れているところ。浜松市にあるライブスペースを併設するリスニングバー。ジャズ、フュージョン、70sフォークなどのレコードがあるようです。
左は、札幌にあるチェットベーカリー「おもや」。カフェスペースではジャズが流れているそうです。右は、富山市のリスニングバー「ハナミズキのヘヤ」。どちらも訪れてみたい。
全国23軒の名店主に聞く店の個性が形作る5枚のレコードとその理由。各店主が5枚のレコードを挙げて解説をしています。
「今日はこの街で、一日音楽を」と題して、東京一日音楽散歩できる街とお店を紹介。幡ヶ谷・代々木上原エリア、下北沢・三軒茶屋エリア、両国・森下エリアの3エリアを取り上げています。
ピーター・バーンスタイン
グイド・ディ・レオーネ
の共演ライブ盤。
そして、
BLUTUS(2月15日号)
両方とも気になりました。
ピーター・バーンスタインの新作とブルータス2021年2月15日号はどちらも僕には面白かったです。
かつて、コンコードレーベルでデュオのギターアルバムは多く録音されましたが、最近ではあまりないかもしれません。
今号のブルータスは、音楽やお酒、珈琲が好きな人に役にたつ実用的な内容で、なかなか素晴らしい編集でした。
コメントありがとうございます。