安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

アイク・ケベック BOSSA NOVA, SOUL SAMBA

2011-12-21 21:56:11 | テナー・サックス

長野県の南部(南信州)の特産品である「市田柿」を、職場の同僚(実家が柿生産農家)からいただきました。「市田柿」は、下伊那郡高森町市田地区が発祥の地といわれている柿で、果肉が柔らかくて、糖度が高く干し柿に適しているそうです。そして、ビタミン、ポリフェノールを含んでいて健康にもいい食品だそうです。僕は甘いものには目がなく、白い粉をまとった「市田柿」は大好物で、ストーブにあたりながら、緑茶と一緒に美味しくいただきました。暖かい音色のテナー・サックスです。

IKE QUEBEC (アイク・ケベック)
BOSSA NOVA, SOUL SAMBA (BLUE NOTE 1962年録音)

 Bossa_nova_soul_samba

アイク・ケベックは、スイング時代から活躍しているテナーサックス奏者ですが、1950年代は麻薬のためほとんど活動ができず、リーダー作としては、この作品を最後に44歳の若さで亡くなりました。ここでは、もしかしたら健康上の理由でハードな吹奏は出来なかったのかもしれませんが、ソフトに吹いていて、本来の木管楽器らしい音を出しています。

ピアノレスで、テナーとギターの編成ですが、かえってそれぞれの曲に相応しいアンサンブル、ムードをつくりだしています。メンバーは、アイク・ケベック(ts)、ケニー・バレル(g)、ウェンデル・マーシャル(b)、ウィリー・ボボ(ds)、Garvin Masseaux(chekere)。chekere(チェケレ)は、一般的に知られていませんが、打楽器の範疇に入れていいのでしょうか。実物は見たことがなくよくわかりませんが、写真から大型のマラカスのようなものと想像しています。

曲は、バレル作「Loie」(ロイエ)、ケベック作「Me'n you」と「Blue Samba」、クラシックのアダプトで「Goin' home」(ドヴォルザーク 家路)と「Liebestraum」(リスト 愛の夢)、そして、「Lloro tu despedida」、「Shu shu」、「Favela」、「Linda flor」と全9曲。クラシックの2曲は、ケベックが編曲をしています。ボサノヴァ集というタイトルなので、クラシックを編曲して収録しているのが意外でした。

どの曲も、ミディアム・テンポくらいで、ケベック(ts)の優しい音色で、ゆったりと音楽が進行して、心地よさに加え、哀愁味が感じられます。バレル(g)が、曲の提供、ソロ、バッキングと活躍していて、この二人はいいコンビになっています。どれも一聴に値しますが、メロディが訴えかけてくる抜群の名曲「Loie」(ロイエ)、打楽器によるアクセントが面白く、バレルのソロも入る「Lloro tu despedida」、バックのリズムも軽快な「Favela」、リスト作曲の「Liebestraum」(愛の夢)などと、癒されます。

【いただいた市田柿】

やはりプロが作る市田柿は違います。適度な柔らさで、抜群の美味しさでした。

 Ichidagaki201112



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです。 (altoman)
2011-12-22 19:59:13
お久しぶりです。

このアルバムは純粋に大好きです。
(ジャケットも含めて)
明日からの連休、久しぶりに車にこれのcdを入れて出発しようと決めました!
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altomanさん  こんばんは (azumino)
2011-12-23 19:52:19
altomanさん  こんばんは

ブルーノート・レーベルは、ハード一辺倒ではなくて、このような寛ぎに溢れた作品があって奥深いですね。アイク・ケベックのアルバムは、大事にしています。日本盤ではありますが、LPで持っていて、手放せません。CDの紙ジャケのものがほしいと思っています。
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年を越してからの遅スレで申し訳ありません、今年... (ebi)
2012-01-04 21:23:22
年を越してからの遅スレで申し訳ありません、今年もよろしくお願いいたします。
実はこのアルバム私も大の愛聴盤で長らくCDで楽しんでいました。11月に行きつけのレコ屋さんでリバティ盤が4500円で売っていおりまして、リバティにしては高価かなと思ったのですが購入しました。
理由は2つ
このアルバム、Alfred Lion氏の奥方Ruth Mason嬢の顔にシャドウをあてた有名なジャケなのですが、リバティ盤はちゃんと眉毛や目が映っているんです。
日本では再発のたびにジャケの写真取りを繰り返すのでコントラストが強くなってサングラスのようになってしまったんですね。
もう一つの理由、音が立っているんです。リバティでこの音ですからオリジナルはさぞやと思っていますが、見つけても超高価なんでしょうね。
PS.LoieはKenny BurrellはVerveの「Guitar Forms」で再演していますね。
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ebiさん こんばんは (azumino)
2012-01-05 22:44:52
ebiさん こんばんは

eibさんのコメント読んだら、オリジナルでなくてもよいので、米国プレス盤がほしくなりました。ぼくのものは、日本盤LPですが、ジャケ、音ともかなり異なると思われます。あちこち探してみます。

「ロイエは」、このアルバムでの印象が強いので、バレル(g)は、ケベックを念頭に置いて、作曲したのではないかと推測してしまいます。
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とても魅力的な記事でした。 (履歴書の添え状)
2014-06-17 12:09:13
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
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履歴書の添え状様 (azumino)
2014-06-18 21:12:40
履歴書の添え状様

おほめの言葉ありがとうございます。是非またご訪問ください。
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