安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

宮本直美著「ミュージカルの歴史」(中公新書)を読み、ミュージカル「キャッツ」をDVDで鑑賞。

2022-10-01 19:30:00 | 読書

2022年6月刊行の宮本直美著「ミュージカルの歴史」(中公新書)を読んで、そこに参考として紹介されていた「キャッツ(CATS)をレンタルDVDで観ました。

   

表紙

(カバー裏面にある本書の紹介)

(目次の抜粋)

第1章 歌の世界とセリフの世界
第2章 芸術としてのオペラ・娯楽としてのオペラ
第3章 劇場とポピュラー音楽
第4章 ブロードウェイ・ミュージカルの確立
第5章 音楽によるミュージカル革命
     ロック音楽と劇場 メガ・ミュージカル
第6章 音楽とサウンドが作るドラマ
     台詞・歌の統合とアンダースコア 現代版コロスとしてのアンサンブル
終 章 ポピュラー文化としてのミュージカル
     新しい歌声と表現
補 遺 ナンバー解説ー音楽の役割
     「ラブ・ネバー・ダイ」、「キャッツ」、「レ・ミゼラブル」

(感 想)

第5章以降に記されている、最近作られるミュージカルの傾向やその作品紹介を面白く読みました。命題の『なぜ突然歌いだすか』という点は、明確な答えは無かったように思います。最近の作品は、台詞から自然に歌に移行するよう、バックの音楽が工夫されているという指摘・分析は新鮮でした。

実は、ミュージカルで僕が一番知りたいのは、『なぜ突然踊りだすか』ということです。本書は音楽面からの考察なので、その点に言及がないのが残念でした。例えば、「ウェストサイドストーリー」をDVDで観ると、音楽は違和感ないのですが、踊りがよくわかりません。

「キャッツ」や「ミス・サイゴン」、「ライオンキング」など、世界中で受容され興行が行われている作品について、「メガ・ミュージカル」の項で、それが可能な理由を、作品面や技術面から記しています。ミュージカルが、商業的に成り立っている理由の一端が理解でき、凄いエンタメ分野だと思わされました。

(著者の紹介)

(DVDで観たミュージカル)

最近の役者さんは、本当に達者だと、感心して観ていました。