安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

マーク・エムラー FEELINGS

2012-11-14 22:50:55 | ピアノ

静岡県浜松市に所用があり、出かけてきました。同市では、今月の10日から24日まで第8回浜松国際ピアノコンクールが開催されています。高水準のコンクールだけに明日のスターが誕生するかもしれません。浜松市では、楽器博物館に寄り、その後、掛川市まで足を延ばして、ヤマハ掛川工場でピアノの製造工程を見学しました。世代交代がうまくいったようで、若い従業員がピアノ線を張ったり、調律をしていましたが、真剣な仕事ぶりに感心しました。テクニシャンのピアニスト。

MARC HEMMELER (マーク・エムラー)
FEELINGS (Rexton 1982年録音)

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ヤマハでは、会議室でDVDを見せてくれたり、工場の中を解説付きで案内してくれました。一日に30~40台のグランド・ピアノが製造されて、全世界に出荷されていますが、材木の乾燥からピアノの完成まで、普通のもので約1年半、コンサート用のものだと3年はかかるそうです。見学のおしまいに、部品のハンマーで作ったキーホルダーをプレゼントしてくれました。ピアノが弾きたくなるようないい見学会でした。

マーク・エムラーは、1938年フランスのリヨン生まれの男性ピアニストです。ハッピーにスイングするスタイルが本来で、オスカー・ピーターソンに似ているとも言われます。しかし、ここではバラードなども演奏していて、幅の広さをみせています。メンバーは、マーク・エムラー(p)、ピーター・フライ(b)、アルヴィン・クイーン(ds)。このLPを買ったのは、アルヴィン・クイーンが入っているせいでもあります。

曲は、スタンダードが多いですが、新しいものも入っています。「Satin Doll」、スティービー・ワンダーの「You are The Sunshine of My Life」、モーリス・アルバート作「Feelings」、「A foggy Day」、マーク・エムラーの自作「Blues for Bommer」、「The Lady is A Tramp」、「Here's That Rainy Day」、「How High The Moon」、「Ain't Misbehavin」(浮気はやめた)、「How About You」の10曲。タイトル曲の「Feelings」には、かなりのカヴァーがあり、今やスタンダードですね。

ジャケット裏面のポートレート写真のエムラー(p)の表情通りの快活でスインギーな演奏が主です。トリオはまとまっていて、ことにアルヴィン・クイーン(ds)が快適なリズムを送り出しています。ミディアム・テンポの「You Are The Sunshine of My Life」、スロー・テンポの「Feelings」と、当時の新しい曲が新鮮で、きめの細さもエムラーは持ち合わせています。他に、A・クイーンも活躍している「Blues For Bommer」や「How High The Moon」などが収録されており、LPは中古市場で入手が容易ですが、CD復刻が望まれます。

【ヤマハ掛川工場 ハーモニープラザ】

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パンフレット                  お土産にいただいたキイホルダー