豊科インター近くの書店「平安堂」の2階の喫茶室に寄ったら、カウンターに「安曇野スタイル」というパンフレットが置いてあったので、コーヒーを飲みながら読みました。内容は、美術館、クラフト・陶器・版画などの工房、ガラス工芸店、カフェ、蕎麦屋、家具店などが協同して、工房の公開や制作体験の実施などを、11月3日から6日まで行うというものでした。それにしても、安曇野市内にアート関連の事務所がたくさんあるのには驚きました。シンガーソングライターでもあるアーティストです。
HALIE LOREN (ヘイリー・ロレン)
THEY OUGHTA WRITE A SONG (WHITE MOON 2008年録音)
安曇野市内には、穂高の有明あたりを中心として、様々な工房を主宰している作家が多くいるということを、あらためて知りました。関連のホームページを見てみると、安曇野スタイル(展示や工房の公開など)は、2004年から開催されているようですが、このような催しは、地域の連携を強くしたり、活力を与えるのではないかと感心しました。
ヘイリー・ロレン(vo)のアルバムですが、既に話題になったものなので、持っている方も大勢いるのではないでしょうか。今回、再聴してみましたが、ジャズというより、ポップヴォーカルに近い作品という印象は変わりませんでした。伴奏は、マット・トレダー(p)、マーク・シュナイダー(b)、ブライアン・ウェスト(ds)のトリオに、曲によりティム・マクラフリン(tp)が加わります。
曲は、ロレンの自作が5曲で「They Oughta Write a Song」、「I Don't Miss It That Much」、「How Should I Know」、「Free to be Loved by Me」、「Danger in Loving You」、プロコルハルムの「A Whiter Shade of Pale」(青い影)、オーティス・レディングの「The Dock of The Bay」、U2の「I Still Haven't Found What I'm Looking For」(終わりなき旅)などのヒット曲、スタンダードの「Blue Skies」、「Autumn Leaves」(枯葉)、「Fever」、「God Bless The Child」、「As Time Goes By」、「キサス・キサス・キサス」など日本盤は全17曲です。
ビートに乗ってぐいぐいというタイプではなく、かんでふくめるように、情緒豊かに、しっとりと歌っていきます。声は、ききやすいものですが、高音の方になると、裏声になったり、かすれ気味で、そこが個性ともなっています。懐かしい「A Whiter Shade of Pale」(「青い影」)、ジャズ色が濃い「Blue Skies」、ペギー・リーを思い起こさせる、ささやくような「Fever」、彼女の自作でマイナー調メロディの「Danger in Loving You」など、ヴォーカルファン向けの作品。
【安曇野スタイル パンフレット】