かつて別ブログに掲載していた記事を再掲載する「アンコール・私の好きな旭川」。
今回は、2014年5月に掲載したこの記事です。
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<郷土史エピソード 藤田映像>(2014年5月9日掲載)
今回はシリーズでお伝えしている「郷土史エピソード」の9回目です。
きょうは昭和30年代の旭川の貴重な映像を残したアマチュア写真家、故藤田愛(ちかし)さんとその作品をご紹介します。
故藤田愛(ちかし)氏
藤田さんは、印刷会社に勤めながら地元の写真グループ「北限」のメンバーとして活躍した方です。
写真だけでなく、8ミリカメラによる撮影にも情熱を傾け、自ら撮影・編集した作品がコンテストで入賞するなどの実績も残しています。
石狩川堤防でスキー(昭和30年代前半)
上のカットは、藤田さんが長年に渡り記録し続けた石狩川の8ミリ映像のひとコマです。
撮影年代は昭和30年代前半とみられます。
場所は旭橋近くです。
ワタクシも同じように堤防でスキーをした記憶があります。
凧揚げ(昭和30年代前半)
こちらも同じく石狩川の河原です。
この2人は兄弟かもしれません。
4条通9丁目(昭和32年か)
こちらはやはり昭和30年代前半の旭川を記録したフィルムのひとコマです。
場所は4条通9丁目の交差点。
8丁目方向にカメラを向けています。
右手前は当時はここにあった旭川中央郵便局。
奥の高い建物は改装中のニュー北海ホテルです。
記録によると、工事が終了したのが昭和32年12月。
完成間際に見えますので、32年の秋から初冬の撮影と思われます。
同上
さらに近くに寄った撮影がこれ。
ホテルのほか、パチンコ店(現在の「モナコ会館」)、食堂の「亀屋」、出光のガソリンスタンドが確認できます。
キネマ街(同上)
続いては同じ時期の中心部の夜景です。
4~5の仲通り6丁目の通称キネマ街に「日活」のネオンサインが見えます。
平和会館(同上)
こちらは2条平和通にあった平和会館。
当時人気のあったキャバレー「キャレドニア」のネオンサインをアップで押さえたカットです!
建設中の旭川市庁舎(同上)
さらにこちらは建設中の旭川市庁舎。
竣工は昭和33年ですので、やはり32年の撮影だとつじつまが合います。
次に紹介するのはこちら。
市営団地(昭和30年代前半)
同上
豊岡地区に完成したばかりの市営団地です。
第2団地(豊岡5-1)か、第3団地(豊岡6-1)と思われます。
同上
こちらは団地の子ども。
昭和の雰囲気がいっぱいです。
団地と田んぼ(同上)
農作業(同上)
最後はこちら。
暗くて分かりずらいのですが、見本林を映した藤田さんの映像です。
この映像の中に、今はなくなってしまった建物が出てきます。
それがこちら。
見本林の入口にあった牧舎とサイロです。
場所は、いま三浦綾子記念文学館が建っているところです。
この牧舎とサイロは、昭和41年に封切られた映画版の「氷点」(若尾文子・安田道代ら出演)の中でも見ることができます(小説の中にも出てきます)。
興味のある方は、確認してみてください。