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写真とコメントで紹介する旭川の郷土史エピソード集

アンコール・私の好きな旭川 VOL.9  「おいばば」って何!?

2014-12-06 23:19:01 | 郷土史エピソード


今回は「アンコール・私の好きな旭川」。
今も残る第七師団関係の建物についてです。


             ***********


<私の好きな旭川~「おいばば」って何!?>(2011年10月11日掲載)


まずは、こちら。





時代を感じされるレンガ積みの壁。
どこの壁かと言いますと・・・、こちら。





旭川市春光3条7丁目にある歴史的建造物、「旧陸軍第七師団覆馬場」です。
読みは「だいしちしだんおいばば」、「第七師団」を「だいしちしだん」と読むのは以前このブログで紹介した通り。
「覆馬場」の方は、「おおいばば」が詰まったのでしょうか「おいばば」と読みます。
聞き慣れない言葉ですが、字を見れば一目瞭然。
「覆い(屋根)」の付いた「馬場」。
寒冷積雪地の旭川でも乗馬訓練などができるよう考案された軍の施設です。



複雑にレンガが組み合わされている窓枠部分


立体的な構造が強度を高めている


屋根の上に換気のための小屋根が


反対側の屋根には採光用の別の小屋根が



この施設、建設されたのは大正元年か2年とされていますので、まもなく100年!
今も、バス会社である旭川電気軌道さんの車両工場として使われていて、現役です。



中にはバスのタイヤがいっぱい


待機中のバス



現在、「覆馬場」の周りは住宅地ですが、かつては騎兵連隊の敷地内でした。



施設脇は、今は駐車場


騎兵連隊の跡地であることを示す石碑と市の史跡プレート



さらにこの「覆馬場」に隣接して、旧第七師団ゆかりの別の建物があります。
それがこちら。





現在は「フジ寝装」さんという布団を作っている会社のこの建物。
第七師団の兵器関係の施設として建てられました。
2棟のうち奥が昭和9年、手前がなんと明治35年(109年前!)の建設で、奥の建物の入り口には、今も「第三未填弾薬庫(火薬を詰めていない弾薬か)」と書かれています。



薄くなっているが、確かに「第三未填弾薬庫」と書かれている


壁も109年前そのまま


天井部分


創建当時から使われている床板



弾薬を扱う建物なので、創建当時、屋根は銅版で葺かれていたとのこと。
明治35年の建物は梁などもすべて木造!
歴史の重みを感じました。





ということで、前回に続いて旭川市内にある歴史的に貴重な建造物を紹介されていただきました。
撮影を許可していただいた旭川電気軌道さん、フジ寝装さん、ありがとうございました。