日々感謝

~毎日の出来事・出会い・すべてに感謝。そんな医心堂です~

藪医ふらここ堂

2021-07-04 23:33:00 | 日記
私は読書家ではないがお客様が本を持っていると「何読んでいるんですか?」と必ず聞いてしまう。

私が読む本の9割は自己啓発系の本なので、他の人がどんな本を読んでいるのか、とても気になる。

先日もお客様のAさんが、バッグの中に本を持っていたので、つい聞いてしまった。
「藪医 ふらここ堂」という本でAさんは、そのまま「読んでみて下さい」と私にその本を貸してくれた。



私が読んだことのない時代小説だった。
江戸時代を舞台にした、天野三哲という藪医者の話なのだが、この医者が藪医者なのか、名医なのかわからない。
江戸時代なので漢方薬を使うのだが、「腹が痛いと訴える患者でも腹ん中が病んでいるとは限らねぇ。医者の前には治すべき病人がいるだけだ。病名は、ねぇ」という一節はまさに漢方の考え方、そのままです。

漢方を扱う者として、つい病名を聞いて気にしてしまっていたが、元々の漢方薬は病名は関係なく、その患者さんが表す症状や、その患者さんの体質や経過が大事だということを時代小説を読んで思い出しました。

本を貸してくれたAさん、ありがとうございます。

コメント
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