日曜日のスマイリーハーフマラソンは6kmで棄権という情けない結果に終わってしまったが、久しぶりに再会したライバルランナー達から、たくさんの刺激を受けて帰ってきた。

コロナ禍でも、高い目標を見据えて厳しい練習をしていた。
私も厳しく練習していないわけでは、ないがまだまだ甘かったことを痛感しました。
帰宅してすぐに以前読んだ為末大さんの「限界の正体」を読み返した。

本の帯にはこう書かれている。
僕は引退したあと、人間の心を学びながら、限界について考えてきました。
その結果、ひとつの仮説に至りました。
「限界とは、人間のつくり出した思い込みである」
「人は、自分でつくり出した思い込みの檻に、自ら入っている」
思い込みや社会の常識が、心のブレーキになるのならば、それを外せば、この瞬間にも自己ベストを更新できるのではないか。
僕はそのことを知ってほしくて、本書を書きました。
とある。
そして序章に
社会の中で生きている、かならず「限界」というものにぶつかるときがきます。スポーツの世界にも、限界ととらえられていたことがありました。
「1マイル4分の壁」です。長い間、1マイル(約1609メートル)を4分未満で走ることは、人間には不可能と考えられていました。何十年にもわたって、アスリートたちがその限界の壁にぶつかり、医師は「無謀な挑戦は命を落とす」と警告し、エベレスト登頂や南極点到達よりも難攻不落といわれていました。
けれど1950年代、ロジャー・バニスターというイギリス出身の陸上競技選手が登場し、世界の常識を書き換えます。オックスフォード大学医学部の学生であったバニスターは、トレーニングに科学的手法を持ち込んで、1マイルを3分59秒4で走り、見事に4分の壁を破りました。
興味深いのは、そのあとです。バニスターが1マイル4分を切ってから、1年のうちに、23人もの選手が1マイル4分の壁を破ったのです。
これまで人類の限界ととらえられていた、1マイル4分とは、決して肉体的な限界ではありませんでした。一度、成功者を見たことで、この壁は破れないという思い込みが解除されたのでしょう。バニスターによって限界が取り払われたのです。
ここからわかるのは、1マイル4分の壁は、人の頭と心が決めたメンタルブロックであり、「できない、ダメだ、無理だ」という思い込みによって作られた限界だったということです。
何とも説得力のある文章である。
恥ずかしい話、私も自分で限界をたくさん作っていました。
私は400mを1分20秒で8本やって満足していましたが、日曜日に会ったライバルは400mを1分12秒で15本もやっていました。彼は急成長して、ハーフマラソンのタイムも1年で5分も短縮している。
改めて自分の限界を低く設定せず、挑戦していこうとモチベーションが上がった1日でした。
ライバルランナー達に感謝感謝です。