Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

百合化する女子と男子

2016-09-16 22:50:55 | コラム

“橋本環奈に次ぐ千人に一人の逸材!?”新星アイドル・手塚せいあ のアザトさがすごい「私の方が可愛いし!(笑)」(日刊SPA!の記事より)

さて、今の流行というのは、まず若い女性をターゲットにして火が付きます。
次々と生み出される「○○女子」は、そんなマスコミや広告代理店の努力の現れです。

それは昨今の女子アイドルグループのブームも同じです。
ライブも3~4割は女性ファンが占め、女の子の将来の夢の一位はアイドルです。

これは案外、興味深い現象だと思います。
というのも「男女ともに同じ女子にあこがれている」からです。

広い意味で言えば、これは女子が女子にあこがれている「百合」な状態なわけです。
では、男性の方はどうなんでしょうか?

普通に考えれば、男性ファンは疑似恋愛の対象としてアイドルを見てるはずです。
それならごく自然なことですが、たぶんそれだけではありません。

というのも、女子の演出の仕方です。
総選挙やパフォーマンスは理想の彼女像というより「がんばる女子」を見せています。
そこにあるのは、恋愛以上に共感です。
男性ファンも、女性ファンと同じく成長していく彼女たちの姿に自分を重ねているのです。

オタク系の萌えアニメや萌えマンガも同じです。
女の子同士でキャッキャウフフしてて、異性との恋愛話は出てきません。
これも半分は恋愛の対象として、半分は共感の対象としています。

そして何よりこの微妙な心理状態を表している現象があります。
それはツィッターのアニメ・アイコンを好きな女の子キャラにしている男性アニメオタクの多さです。
あれはある意味で自分の分身を女の子に見立てています。

そういう人は、草食系というか、自分の中にある女性的な部分を表現しています。
自分の中の女心で、憧れの女子に共感する男性って、これも「百合」といっていいんでしょうか?