「妹萌え」を確立させた『シスター・プリンセス』(リアルライブの記事より)
小学生の頃、夏休みは従姉妹の姉妹と一緒に過ごすことがよくありました。
朝目覚めるとリビングでは二人がフリフリのパジャマを着たままキャッキャウフフとお互いの髪を結いあっているのを見て「女の子って何てかわいい生き物なのだろう」と感動したものです。
女兄弟のない者にとって『妹』は永遠の憧れの存在です。
妹持ちの人が「年の近い母親」だとか恋愛感情が持てない理由を挙げようとも、この情熱を止めることはできません。
伏見つかささんのラノベ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」でも実の妹と結ばれ大団円となったことからも妹萌えは今なお多くの支持を得ているといえるでしょう。
さて、日本の歴史を紐解くと古来より「妹萌え」の伝統があったことが分かります。
そもそもの話が、契りを結び多くの神を生んだイザナギとイザナミが兄妹ですからもはや神話によるお墨付きなのです。
大祝詞の『国つ罪』では親子の姦淫は禁じられていても、なぜか兄妹のことは触れられていません。
大昔は異母兄妹であれば問題なく夫婦になれたようです。
しかし、同母兄妹ともなると、周囲の理解を得ることはなかなか難しかったようです。
允恭天皇の子、木梨軽皇子と軽大娘皇女の兄妹はお互いに深く愛しあうもその仲を引き裂かれ、最後は自害を遂げる悲劇の結果となりました。
この二人の悲哀は衣通姫伝説として今に語り継がれています。
妹とはもともと最愛の女性に対して用いられた言葉です。
それが年下の女兄弟に用いられるようになったのも、ひょっとすると「妹萌え」のせいかもしれません。
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