未来のおじさんたちへ

20～59歳の人生の盛りに 仕事、友達、未婚の 孤独者　 「SNEP」 が今、急増中（dot.の記事より）

福本伸行さんの『最強伝説黒沢』というマンガにこんなシーンがありました。
44歳独身の主人公黒澤が「街を歩いていてもカップルはさほど気にならなくなってきたが、最近は家族連れを見るのがつらい」と述懐するのです。
僕もこの黒澤の気持ちがよく分かる年に差し掛かってきました。

東京に住んでいた頃、深夜の100円ショップに行くと中年かそれ以上の歳の男性が日用品を買い物カゴに入れているのをよく見ました。
そんなに遠くない将来僕も仲間入りするのですが、それを思うとやや複雑な気分にならないわけでもありません。

昔、小学校の卒業文集で将来の夢を書きました。
ヒネた小学生だったA君の将来の夢の欄には「なりたくないけどサラリーマンになってると思う」とあったのを憶えています。
しかし、当時のA君に言いたいのはサラリーマンになるのだって立派な夢ですし、実際になるのはかなり大変です。
今ではそのサラリーマンになれないために自ら命を断つ学生だっているのです。
まして、そうであり続けることはもっと大変です。

このブログを見てくれているちびっこたちに言っておきたいことがあります。
僕のようなおじさんを見て「ああはなりたくない」と思うかもしれません。
あるいは「かわいそう」とも。

でも、おじさんたちにも子供の頃はありましたし、青春時代を過ごし夢や希望を持っていた時期もありました。
おじさんたちはそれを全て経験しておじさんになっています。
だから、今の自分には納得づくです。
誰が悪いわけでもなく、強いていえば自分が悪いのですが、今更自分を責めたりもしません。
そうやっておじさんたちは日々をなるべく明るく過ごしています。

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※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから