面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

秘すれば花今昔

2008年05月22日 | Weblog
 今日は朝から雑事を済ませて、13時にSくんと5年ぶりに昼食。15時に大阪に事務所を構えるN氏と打ち合わせ。18時に稽古場に戻って、16期生の稽古。21時、熊本から上京している友人のTと晩い夕食。そのあと、東京の友人たちも参加してワイワイやる予定。24時までにTをホテルに送り届けるつもりでいるが、予定は未定である。

 世阿弥の「花明かり」で思い出したが、彼は、芸や人を花に例えることを好んだ。「秘すれば花」というのは、その代表的な芸術論で、「若い奴は存在するだけで匂いたつが、なあに、あれは芸でも何でもないのさ。芸は枯れてからが本物さ、俺なんか、ほら、隠していても、すごいもんね」と、年老いてからのたまっている。確かに、森光子嬢や、水谷八重子嬢の舞台は観ていて鳥肌が立つ。玉三郎丈の芸も「秘すれば花」の芸域であろう。しかし、敢えて私見を述べれば、一夜限りに咲く月下美人のように、一瞬に芳香を放ち、儚く散って行く花にこそ、想いを入れてしまう。いや、あくまでも「花」についてであるが。