面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

精神と肉体のアンバランス

2007年07月31日 | Weblog
 過去に例の無い遊離感をどう表現すれば良いのか戸惑っている。逆の現象は何度か体験している。体力はあるのだが精神が萎えてしまう、いわゆる無気力の状態だ。今回は違う。精神が肉体を無視して、あえて例えればプラズマのように飛び交うのだ。構想中の小説が原稿用紙を飛び出して空中で踊っている。ノンブルを揃えずとも、書き出しからラストの文章までネオンサインのように点滅する。一瞬、狂っていくのかと思ったが、それにしては思考が乱れない。這う様にしてパソコンの電源をいれ、キーボードに向かっている。しかし、指が動くうちに原稿用紙に向かった方が賢明だろう。部屋の空気が薄い。激しい雷鳴が窓を震わせる。只今23時30分、是非もなしとは悟れない。残念。庭の夏草を叩く雨音が心地良い。戦国の世の荒武者たちの雄たけびか、地球の裏側で 今尚続く戦争の砲音か、雷鳴を聴きながら、僕は遣り残した事を思い出そうとしている。

舞台「ミッドナイトフラワートレイン」満員御礼

2007年07月30日 | Weblog
 アトリエ公演動員新記録を達成。ご来場の皆様に深く感謝します。これに奢ることなく新たな目標に向かって邁進しようと劇団員一同心を引き締めた打ち上げでした。ゲスト出演者の皆さんも有り難う御座いました。主演の塩山みさこ嬢のパワーは本物でした。水のように酒を浴びる劇団の酒豪またか涼や北原マヤと共に、打ち上げの最後まで残ってくれました。さきほど稽古場の片付けが終わり、19時からの日舞稽古が出来るように綺麗になりましたが、僕の体力が稽古に参加出来るまでは残っていない様です。藤間先生、ごめんなさい。まだ制作の仕事が終わっていないのです。体力は限界近いのだが、精神が凛と研ぎ澄まされているので、数時間は大丈夫でしょう。
 明日は朝から、富士見野にある劇団倉庫の整理と草取りに劇団総動員で出かけます。研究生Sくんのお父上からご好意で借りている倉庫なので、掃除や草取りなど当然僕らの仕事。15年も劇団活動を続ける事ができたのは、本当に沢山の方々のご支援あってのことです。ご来場の皆様を始め、劇団をあたたかく見守って下さる皆様。叱咤激励下さる皆様本当にありがとうございます。

千穐楽を前に

2007年07月29日 | Weblog
 12年前の初演時、自前の稽古場は無かった。僕のマンションのリビングが通常の稽古場で、本番直前に確か、友人の経営する軽井沢のホテルで合宿をした。劇団創立3年目、初の新人公演に書き下ろした「ミッドナイトフラワートレイン」は、翌年の本公演、’99年の新人公演、’06年のアトリエ公演、そして今回、5度目の舞台が今日、1週間公演の千穐楽を迎える。つい今しがた、残ったスタッフと打ち上げ用の食材を仕入れに深夜スーパーに行ってきた。いつまで続けられるか分からないが、打ち上げの料理番は僕の役目だ。
 千穐楽の幕が降り、アトリエの舞台と客席をバラシ、ささやかな打ち上げが始まる。心地良い疲労と達成感で緊張の熔けた身体に酒の廻りは早い。15年間も繰り返しているが、毎回至福の時間である。稽古期間をいれて僅か1ヶ月間のカンパニーだが、まるで戦場を共に駈け抜けた戦士のような友情を感じる。だから、いつも別れが辛い。ゲスト出演の俳優さんとはまさに一期一会だ。本当に出会いを大切にしなければ、と思う。
 今回の看板塩山みさこ嬢が、弁天マリアは6代目に譲りたくない、と言ってくれた。作品を、役をそこまで愛してもらえたことが、何よりも嬉しい。有りがたいことだ。観客動員新記録にあと10人らしい。楽しみな楽日です。

上限のない仕事

2007年07月28日 | Weblog
 カメオ出演のようなつもりでいてはいけなかった。若い俳優達にはその空気が瞬く間に伝染する。張り詰めていた心と身体が本人の知らぬ間に弛緩し、それは芸まで緩くする。
 今日は昼夜二回公演です。明日の千秋楽まで残すは3回、全力を尽くします。芸事は上限のない世界、諦めればそれまで、進むも留まるも自分次第。
 さあ、花菱で熱いコーヒーを飲んで、出かけましょう。

40年ぶりのエキストラ

2007年07月27日 | Weblog
 明朝、劇団員を引率して友人の監督する映画に参加する。舞台の本番中というのに、困った友人だが、初監督なので、協力しない訳にはいかない。
 昼には撮影終了だそうなので、勿論、エキストラである。クランクインする2ヶ月前に台本は読ませてもらったが、なかなか面白かった。記念にはなるだろう。
 アトリエ公演もようやく折り返し、残るは4公演。エンジン全開です。
 
 40年ほど昔、劇団の研究生時代、TBSラジオの深夜ドラマで初めてエキストラを経験した。脚本は僕の師匠里吉しげみ先生、それこそ、ガヤガヤと騒ぐだけの役。一瞬で終わり、初出演を味合う間もなかったことだけ記憶している。
 其の頃は、後に自分がラジオドラマを書き演出する事になるとは思ってもみなかった。1日、1日を夢中で生きていた。映画、舞台、図書館、レッスン、ライブ、政治を語り、酒を浴び、恋愛、喧嘩、友人の死、裏切り、裏切られ、結ばれ、引き裂かれ、世界中に溢れたありきたりの青春というやつ、ただ、24時間が現在の数倍も長かったような気がする。

 明日は、僕の若い友人達とエキストラを楽しもう。それでは、少し眠ります。 

血の池劇場支配人

2007年07月26日 | Weblog
 アトリエ公演「ミッドナイトフラワートレイン」に2日目から急遽「血の池劇場支配人」役で舞台に上がっています。実は女将の良人らしいのですが、若い頃の道楽が祟って不能らしい。女将と照明のマモルの火遊びも見て見ぬふりとか、そんな場面は1秒もないのだが、演じるときの裏設定は楽しいものです。
 着流しに半被を羽織ると、その気になるのが不思議です。役作りで頭を丸めたら、床屋の旦那に剃刀で瞼まで切られてしまい、凄みのある面相になりました。
 三日目にして皆が良い味を出してくれるようになりました。勿論、僕は脇役なので邪魔をしないように、ささやかに自己主張しています。残るは5公演、金曜日にお席があるようなので、是非とも、朝倉薫でご予約下さいませ。
 木曜日が予約で満席とは、嬉しい限りです。ありがとうございます。

そろそろ誕生日

2007年07月25日 | Weblog
 友人の姉上様が女子プロ1期生で、誘われて20代のなかばからゴルフを始めた。筋が良いと褒められたので30代は熱中した。其の頃から、誕生日に親しい友人やその家族と集って、バースディはゴルフパーティとなった。以来、真夏の炎天、
雷雨の中、1度の中止もなく、全大会出場の友人も3人いる。

 反面、猛暑にやられて病院へ直行も毎年。何しろ僕の友人達は頑固極まりない。「まだ、やるのか!」「今年は死人がでるぞ」等と毒づきながら参加する。

 前年度の優勝者が次回の幹事となり、ゴルフ場を決め、ホストを勤めるのだが、我が侭な注文も多く、皆優勝したがらないおかしなゴルフパーティである。

 この4、5年、ペースメーカーを埋めた胸を押さえる者や、虫も飛んでいないのに目の前を手で振り払う者など、笑えない場面が増えた。

 これだけ続くと参加者も高齢になり、「死人がでる」が、あながち冗談では済まされなくなった。

 そこで、今年を持って最終回とする由の通知を出したら、皆が残念がること。「死ぬまでやろう」と言い出す奴も。って、誰が死ぬまでだ、と、ツッコミをいれてやった。

 真夏の開催を終わりにするのだ、と、念をおしたが、残念そうだった。そうだ、奴は全参加で、まだ1度も優勝の経験が無かった。

 毎年、30名前後なので、今年も7組28名のパーティで、8月2日に大汗を流すことになった。最高齢者は74歳だからなあ。
 

梅雨明けではないらしいが

2007年07月24日 | Weblog
 来年に在団10周年を迎える樋口昇兵と明け方まで
語り合った。勿論、鬼も笑うという来年の出し物についてだ。
 前回のアトリエ公演「スタント」で熱演して、今回はお休み
なのだが、稽古場にはよく顔を出している。見ていると身体が
うずうずするらしい。
 9時半、仮眠をとっていると友人からの電話。目が冴えてしまったので
丸谷才一「文章読本」を読む。
 朝から雲ひとつない青空だが、梅雨明けではないらしい。
 12時、昨日行きそびれた新宿の「たんす屋」に夏物を探しに行く。
古着屋もリサイクルショップと名乗れば抵抗感が薄れるのは確かだ。
 数年前、舞台用の衣装を求めたのがきっかけで、私服まで調達する
ようになった。とにかく安い。物に贅沢を言わなければ普段着には充分だ。
父のお下がりを着る気分で袖を通しているので、古着でも抵抗はない。
年齢と共に拘りが減少したのか、衣食住において欲望が薄れた。
反して創作、演出の拘りは増大しているように思われる。
 初日の幕が開いたのに、まだ稽古しようとしている。
 16時から稽古場集合。二日目の開演は19時半です。
 是非のお越しをお待ちしています。

初日御礼

2007年07月24日 | Weblog
 アトリエ公演「ミッドナイトフラワートレイン」
無事に初日の幕を下ろすことが出来ました。
 ご来場の皆様に深く御礼申し上げます。残る七公演、
29日の千秋楽まで、6日間、より楽しい芝居作りに邁進
します。さすがに初日は硬さが見えましたが、それも初日
観劇の楽しみかもしれません。大きな失敗もなく、すこし
ホッとしています。
 クライマックスにいたる怒涛の7景から9景は、充分
楽しんでいただける仕上がりです。特に、瀕死の白鳥を
舞う弁天マリアこと塩山みさこ嬢の演技は稽古の後半から
日を追う毎に磨かれて、初日も鬼気迫る熱演でした。
勿論、つぶら嬢を始め新人の山本奈美嬢まで全力でぶつかる
演技は見ていて清清しさを感じます。板の上での衒いや羞恥は
観客に一番失礼な事と、新人には戒めています。
 しかし、評価はお客様に決めていただくもの。幕の下りた
暗闇で聞く拍手が、俳優、裏方共に、明日への活力です。
 本日はご観劇まことに有り難う御座いました。

ミッドナイトフラワートレイン初日

2007年07月23日 | Weblog
 一ヶ月間の稽古を終え、今日、アトリエ公演「ミッド
ナイトフラワートレイン」の初日を迎えます。
 初日の朝はいつもより早く目覚めてしまいます。と、
いうか、前夜は眠れません。初演から12年間で5度目の
上演なので、演出もより丁寧に出来たと自負しています。
 火曜、水曜、金曜日のお席に余裕があるようです。
是非、お越し下さいませ。
 劇団を立ち上げて15年、登山に例えるならまだ三合目
辺りでしょうか、頂上は遥か彼方です。
 仲間に、友人に、そしてお客様に恵まれて、今、ここに
います。
 新しい仲間が出来ました。劇中の演歌歌手役で、長谷川雄二
さんが参加します。彼は、昨年志なかばで逝ってしまった作曲家
見良津健夫くんの弟子で、素敵な歌を書いて歌います。
 今回も「踊り子」という名曲を歌ってくれます。
 それでは、アトリエでお待ちしています。