あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

「柔侠伝」のバロン吉元個展が開催

2016年02月05日 | 漫画
「柔侠伝」シリーズなどで知られる漫画家・バロン吉元の個展が
2月27日から3月27日まで東京・トーキョーワンダーサイト本郷で
行われる。



タイトルは「バロン吉元の脈脈脈」。
バロン先生の実娘でアーティストのエ☆ミリー吉元プロデュースで
催される。
2年ほど前に倉庫でバロン吉元作品を数百点発見。そこから企画の
構想が始まったとの事。

同個展の主旨は、1959年のマンガ家デビューからのキャリアを辿る
ものだが、画家としても「龍まんじ」の雅号を持つバロン先生だけに
そちらの絵画も展示されるそうだ。

3月5日、20日の15時~18時30分は、なんとバロン先生の公開制作が
見られるとの事。



「バロンの解剖学会」と題されたトークイベントも開催予定で、4人の
ゲストが順次登場する事が発表されている。

参加は無料だが、定員制でメールかFAXでの予約が必要。
※詳細は会場の公式サイトにて
http://www.tokyo-ws.org/archive/2015/11/H0227-B.shtml



【バロン吉元の脈脈脈「第9回展覧会企画公募」】

会期:2016年2月27日(土)~3月27日(日) 
※2月29日、3月7日、14日、22日は休館

時間:11:00~19:00
会場:トーキョーワンダーサイト本郷 スペースB
住所:東京都文京区本郷2-4-16
入場料:無料
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団
   トーキョーワンダーサイト

◆トーク・イベント
「バロンの解剖学会」(聞き手:エ☆ミリー吉元)

3月3日(木)19:00~20:30
荒俣宏(作家/博物学者)×バロン吉元

3月5日(土)19:30~20:30
都築響一(編集者/写真家)×バロン吉元

3月13日(日)16:00~17:30
山下裕二(美術評論家/明治学院大学教授)×バロン吉元

3月20日(日)19:30~20:30
山田参助(漫画家)×バロン吉元

・・・少し前に書いた「ゼロ戦」漫画ネタ。
バロン先生の漫画にも良く戦闘機が登場した。



戦記漫画もあるが、主人公の前歴として戦闘機乗りが
登場する事も多かった。

戦記物として印象深いのは「黒い鷲」。

これは第一次世界大戦での複葉機が登場する珍しい設定で。
少年漫画誌連載の事もあり、「元気でオッチョコチョイな
主人公」「複葉機パイロット=ヒコーキ野郎的なロマン」も
盛り込まれた快作だった。



主人公が絵描きを目指してフランスに渡るも、ムダに元気が
余ってる事もあって何故か同国の空軍パイロットになり、
やがてエースを目指すというストーリー。

主人公の天平は異常な「ウメボシ好き」で、飛んでる最中も
「梅干し、梅干し、梅干しが食べてぇよ~」と独り言を
言ってるシーンが印象的。

女性の登場人物も和製淑女(でもオテンバ)と金髪少女が
健康的なお色気を見せてくれて、読者を飽きさせない。
※バロン先生は女性キャラも魅力的でした



戦闘シーンもリアルな反面、「ここ一番の一騎打ち」では
背後の取り合いなどせず、正面からの撃ち合いに勝負を賭ける。

西洋人の騎士道と日本人の武士道が空で対決するという、
胸のすくシーンが繰り広げられたものでした。

「紫電改のタカ」「ゼロの白鷹」など戦闘機モノは数あれど
複葉機の戦闘機モノという特異な題材は深い印象を残しました。

絵的なイメージは「黒い鷲」のイメージが大きいし、
「柔侠伝」も同系統だったが、絵師としては進化を遂げられ
長期にわたった「柔侠伝」シリーズ完結とともに渡米され、
画家としてゼロからのキャリアを積み始められたとは恐れ入る。

※画像で紹介している絵画的な「柔侠伝」表紙は、愛蔵版で
 復刻するに至り、龍まんじタッチで描かれたものです。

もともと筆のような主線を使いながらも登場人物はアメコミ風
だったりと、「バロン吉元」の名前通りにアンバランスな魅力に
溢れていた先生の絵だが。

「龍まんじ」絵画に至っては耽美的な要素も増して、そういう画が
好きな人にも堪らない魅力に満ちた作品もある。

いろんな人が楽しめる、そんな個展になりそうですね。
やっぱり行きたいな。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿