日々の泡

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パルコ劇場

2013-11-29 10:05:11 | アート
元セゾングループ代表、堤 清二氏の死去に伴う新聞記事を読んで、ワタシは、改めて自分の無知を感じた。
パルコ劇場といえば、ワタシが東京で暮らしていた当時、斬新で、挑戦的なラインナップで、ちょっとした憧れの劇場だった。(今、そんな劇場があるだろうか?)
にもかかわらず、「あれ?パルコ劇場ってまだあったんだっけ???」って。ーというのも、アート系の映画館はもとより、根強いファンがついていると思われた良質な劇場も次々に閉鎖を余儀なくされていったことは、新聞で読んで「やっぱり時代の流れかのう・・・・」と寂しく思っていたから。HPでチェックしたら、パルコ劇場は、まだ存在しているようです。でも、ラインナップを見ても、ワタシの心は、もう二度とときめくことはないのかも。作品や、演劇制作をとりまく環境が、時代からはてしなく取り残されているような気が・・・・こんな地方に住んでても、かつてのことを知っている身としては、思わずにはいられません。ワタシの恩師が先見したとおりです。
で、驚いたのは、この堤さんという方のお考え。いつもイノベーティブ(革新的)な提案を周囲にも求めていたという。「目指したのは、自立した市民の確立。文化的な生活によって、一人一人が権威や義理に頼らず判断できるようになることが理想だった。市民感覚が世の中をよくすると信じていた。」
ワタシも文化って、普段の生活にも浸透しなければ意味がないと思う。劇場にでかけ、音楽やお芝居を聴く事を文化と思ってるのって、歴史遺産?って思う。それも、一方的に与えられて。世の中に今溢れているのは、歌えないのに「歌手」っていう人だったり、才能がある、という人を意味するはずの「タレント」さん、だったり。。。だったら、そんなのお金払ってみるよりは、自分自身が歌ったり踊ったりして楽しんじゃえばいいんだと思う。人に見てもらいたければ、知り合いに頼めばいいし(笑)知り合いが出るとなれば、見たい人はいるもんなんだよね。(見に来た人が、「あれくらいなら私にも出来そうだから」って仲間にはいってくれるかもしれない!わはは。)
だけどね、そんなコマーシャリズムや、大衆迎合?(言葉悪いかな。。)から離れて、圧倒的に存在しているアーティストってやっぱりいる、と思うの。もしかしたら、ワタシにとって。であるかもしれないけど。ワタシは自分の眼力を信じるから、いつまでもその人たちとは、作品を通して繋がっていられると信じてる。それがワタシの生活のあちこちに入り込んでいる。そんな感じが、ワタシなりの「文化的生活」なのじゃ~

*セゾングループだから、銀座セゾン劇場も、同じ系列?
この劇場でみた、ピーターブルック演出の「カルメン」(カルメンの悲劇)ワタシの生涯NO1の舞台です。いまだにあの時の衝撃は忘れられません!今思っても、なんであんなに演劇界が輝いていた時代に遭遇できたのか、とても不思議な気分です(笑)

ピーター・ブルックの言葉