雑貨も自分が欲しいと思うものを自ら作り、売る時代に!?
一般の人のアイデアで45万個売れた商品も!売れる雑貨の作り方
3月28日 09:00 @DIME
雑貨は〝買うもの〟から〝作るもの〟に変わろうとしている。自分が欲しいと思うものを自ら作り、売る時代となっている。
プチプラ雑貨のブームで、年々売上を伸ばしている雑貨業界。2013〜14年の主要10社の売上高は約4500億円に達した。今その牽引役になっているのが、「ふつうの人」が大胆な発想で作った雑貨たちだ。学生や主婦、企業に属さないアーティストなどを対象に、実際の商品化を狙ったコンテストが複数の企業で開催されている。
今回、『雑貨大賞』を受賞した乙幡啓子さんは、「『湖面から突き出た足』製氷器」の制作理由を「思いついたものを作ってみただけ」と話す。人から見れば“くだらない”と一笑されそうなものを、遊び心で生み出すことで得られた勝利ともいえる。
■『雑貨大賞』(主催/VillageVanguard)
全国395店舗の雑貨店を運営する『ヴィレッジヴァンガード』が主催。日本のものづくりを牽引する次世代のクリエイターを発掘することを目的に、昨年から開催されている。美術系の学生、個人で活動するアーティストなどが、発想力豊かなレベルの高い作品を出品しており、2回目の今年は1500件以上の応募があった。受賞作品は商品化されるものも。
11月3日、ヴィレッジヴァンガード主催の『雑貨大賞』の表彰式が行われ、入賞作品が発表された。審査員のひとり、やついいちろうさん(エレキコミック)は、「今年は、実用的ですぐにでも商品化できそうな作品が多かった」と好評価した。
〈大賞は〉『「湖面から突き出た足」製氷器』
出品者/乙幡啓子さん。大胆発想で堂々の大賞受賞。こんな氷ができたら…。かの金田一映画のワンシーンを思わせるコップから突き出た足の氷はホラー? それともコント?
◎その他の応募作品にはこんなものも
『ラブレター型靴用脱臭剤』
出品者/箕輪真次郎さん。「まなび雑貨部門賞」を受賞。一見地味な下駄箱用脱臭剤も、ラブレター型にするとロマンチックに。
『富士錠(フジロック)』
出品者/松本ジュンイチローさん。惜しくも入賞は逃したが、富士山の形の南京錠は、「ロック」をかけたネーミングが秀逸。
優秀賞を受賞したレタスをイメージしたレインコート『rainy lettuce(レイニーレタス)』を出品した飯田捷人さん(左)ほか「売れる雑貨」を作った受賞者。
「かざり雑貨部門賞」を受賞したタブロヲ上野航さんの「画板鞄」は実物の画材を使用。お気に入りの絵を描けば、世界にひとつだけのカンバスバッグができる。
■『Loft&Fab Award 2015』(主催/株式会社ロフト)
テーマは「暮らしに役立つ生活雑貨」。3種類のデジタル加工機によって作られる雑貨のデザインとアイデアを競うアワード。
『Lampshade Zipper(ランプシェイド ジッパー)』
作家名/UTB。3Dプリントで一体成型されたランプシェイド。表面は柔らかく、手で開けられるジップ構造。電球に洋服を着せるような感覚だ。グランプリ作品。
■『文房具アイデアコンテスト』(主催/サンスター文具)
実用品から趣味まで幅広く使われている文房具の斬新なアイデアを発掘するコンテスト。採用されたアイデアは実際に商品化されており〝ちぎる新感覚ふせん〟は累計45万個を売り上げた。募集中の第21回のテーマは「ととのえる」。
『zitte&(ジッテアンド)』
封書の綴じ目に貼るテープで、手紙をもらった人は中央部分のミシン目をめくると開封できる。累計20万個突破のヒット。
『Pirit-it! III(ピリットスリー)』
ふせんの上部についているミシン目でちぎると、「?」が「!」になるなど、意味や絵柄が変化する遊び心満載の商品。