今まで私が読んだ葉室作品とは、少し違った感じですが、面白かった。
骨太な時代小説「硬」から一転軽快な内容「軟」
笑いあり、涙ありも主人公の凛とした姿勢は葉室作品共通。
当然脇を固める登場人物も良し。
終わり方が・・・おい行ってしまうのか・・・・・
これは?そう大沢作品に感じるまだまだこの主人公を見てみたい寂しい感。
時代小説のハードボイルドと言ってしまってもよいかも。
おすすめです。
川止めで途方に暮れている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が江戸から国に入る前を討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。さらには降って湧いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そして、その時がやってきた―。武士として生きることの覚悟と矜持が胸を打つ、涙と笑いの傑作時代小説。
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