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アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

映画「アマデウス」と現実のモーツァルト

2011年01月13日 | ピアノ
もういつだったか忘れたくらい前に映画「アマデウス」のBDを購入しており、DVDであれば携帯プレーヤーで往復時間使って見られるのに、ずーっと見られないでいた。

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なにしろ、そんなちょこまか15分ずつとか見るようなものではないし、ディレクターズカットとやらで3時間くらいある。3時間ぶっ通しでテレビの前に座るような時間が、家の中で取れるだろうか、いやとれない。

それで、ようやく千載一遇のチャンスが巡ってきたのが連休最終日。子どもは全員出払っており、よしぞうは家で…お持ち帰りお仕事…

というわけで、今日こそは見る!! と思い立って、見ましたよ、連続で。

…すばらしい映画です。天才モーツァルトと、秀才サリエリのガチンコ勝負。いや、勝負にもなんにもなってないな。モーツァルトの「天才」が理解できちゃうくらいの音楽の才能があり、でもそんな「光る」「神に届く」作品をモノにすることは一生できない、努力家で常識人のサリエリくんの悲哀が余すところなく表現されていて、老人サリエリの身勝手な繰言につき合わされているかわいそうな神父さんが笑いをそそる。

もっとも、この映画は別に史実を写し取ろうとしたものではなくて、まぁ、その「素材」にインスパイアーされて創作したストーリーというのかな。ぜんぜん、事実とは違うわけです。

モーツァルトが最晩年に仕事がなくて困ってたみたいに書かれているけど…実際は売れっ子だったみたいたし(もっとも、金遣いは尋常じゃないからお金には困っていたかも)。

映画ではサリエリがマスクをかぶって匿名でレクイエムを発注していたけど、現実には別人(フランツ・フォン・ヴァルゼックシュトバハ伯爵)の発注だったし。

モーツァルトの死の床に付き添って、意図を聞き取りながらレクイエムの完成に尽力したのはサリエリじゃなくてジュースマイヤー(弟子)だし。

でも、確かに発注したのは別人だったけれども、前金で覆面発注して、自作と偽って演奏しようとしていたとかいうのは現実だったりして、うまいこと本物のエピソードを引用しながらドラマにまとまっているのよね。

サリエリが、モーツァルトの「魔笛」をほめたとかいうのは本当らしいし。

サリエリが、モーツァルトの死の床の傍らで、モーツァルトが口ずさむレクイエムを必死で書き取りながら、なんかわくわくしちゃってるのも、史実とは無関係だけれども、映画のそこまでの流れからいってとても説得力がある。

そう。説得力のある嘘をつくには、現実を味方につけるのが一番ですね。

それはともかく、モーツァルトという題材が、つつき甲斐のある逸品であるということは間違いないようで、私は映画を見終わって即、市の中央図書館へ出かけていき、モーツァルトに関する本をいくつか借りてこようとしたんだけど、もぅ、いくつかどころじゃない!! どんだけ、モーツァルトについて語れば気が済むんだよってくらいモーツァルト関連図書ってあるのね。

で、とても借りきれないけれど、数冊まとめて借りてきて、ひっくり返しながら「へぇ~」「ほぉ~」…なんか、映画が史実と違うのはいいとして、本の間でも微妙な違いがあり、やっぱり謎はいろいろ残っているのだなと。ちなみに、今日書いた話は
「モーツァルトおもしろ雑学事典」(モーツァルト雑学委員会著)YAMAHA MUSIC MEDIA
を元にしました。

私もすっかりハマってしまったようで。まだいろいろ楽しめそう。特に、モーツァルトの時代の人が「いい!!」と思うものと、今、評価が高いものってずいぶん違うみたいで、その変遷とかはおもしろいですね。たとえば、昔はモーツァルトのピアノソナタなんて、練習用というか、演奏会で改まって聞くようなものじゃなかったみたいですよ。あんなに素敵なのに!!

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