和歌山観光
全国旅行支援を利用して和歌山へ観光に行って来ました。パッケージツアーでしたが参加者は78名、こんなに大勢のツアーは初めて、客達は2台のバスに分乗し、そのバス毎に1人の添乗員がついてガイドもしてくれます。
1日目、曇り、強風。昼食のあと和歌山の海岸線の観光、そしてホテルへ。白崎海洋公園は雪のように白い石灰岩に囲まれた広大な広っぱで、私達は展望台に向かって坂道を登って行きますが凄い風、風に身体を持って行かれそうです。手摺りの向こう、右手下の波打ち際では、こんな所で新婚さんとカメラマン数人が結婚の記念撮影をしています。岩の上で寒かろうし、ウエディングドレス姿の新婦さんが風で吹き倒されるのでは無いかと心配しました。
2日目、晴。熊野三山巡りをしました。熊野本宮大社(主祭神はスサノオ)、熊野速玉大社(主祭神はイザナギ)、熊野那智大社(主祭神はイザナミ)を順に参拝します。伊勢神宮が天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭っていますから、ここでは天照大御神は主祭神を外れているのでしょうか。
熊野本宮大社へは参道の石段を158段登りますが、結構きつかった。主祭神はスサノオだそうですが拝殿は5つあり、好きな神様を拝めば良いそうです。私達夫婦は5つの拝殿に2礼、2拍、1礼しました。皆さんは八咫烏(やたがらす)の画を写真に撮っていました。
熊野速玉大社への参道に石段は無く、気持ちも軽く歩く事が出来ました。拝殿の手前左には樹齢1000年と言われる梛(なぎ)の御神木が有りました。主祭神はイザナギだそうですが拝殿は4つ有り、どれでも好きな神様を拝めば良いそうで、私達夫婦は4つの拝殿で2礼2拍1礼をしました。面白いと思ったのはイザナギの拝殿よりイザナミの拝殿の方が大きかった事です。女性の神様の方が人気が有りそう。
那智の滝。落差133mの日本一の滝だそうです。スマホで写真を撮っていましたら滝に虹が掛かり、虹を背景に写真を撮りました。メンバーの1人が玉串を捧げると言うので、皆が神主さんの祝詞を拝聴しました。
熊野那智大社は凄い所に有りました。参道は400段の石段になっており、これを登るのです。杖も用意されていて妻はこれを使います。休み休み登るのですが、キツイのなんの。この日の夜には右膝裏の外側の筋が痛み、ホテルの階段を降りるのに難儀しました。腰も痛んだ。なんとか400段を登り切りますと拝殿は5つ有り、主祭神はイザナミだそうですがどの神様を拝んでも良いそうで、私達夫婦は5つの拝殿で2礼2拍1礼をしました。展望台からは左前方に三重塔、右前方には那智の滝を望み、これを背景に写真を撮りました。
熊野古道を約20分程歩きました。熊野古道に入りますとすぐに南方熊楠が3年間滞在したと言う旅館跡が有りました。苔の菌を研究し、また神社やお寺の静謐さと清潔さを大切に思い、その面積が小さくなるのが耐えがたく廃仏毀釈に猛反対した南方熊楠の面目が熊野古道を歩いていると良く分かります。鈴木大拙も、神道には独自の哲学は無いけれど神社の静謐さと清潔さは評価に値(あたい)すると言っていましたね。
熊野三山巡りで感じた事。夫々に主祭神は有るものの、好きな神様を拝めば良いと言うのはインドの信仰にも通じるところが有ります。そして、昔の人達は余程に階段を登るのが好きだったようです。長い長い階段を登ると言う苦行の先に拝殿が有るので達成感を得る事は出来ますが、これはブッダの教えに反していますよと愚痴を言いたくもなりますし、もう1度は行きません。
3日目、雪と雨。高野山の観光。昨日は神道、そして今日は仏教の聖地です。奥の院、金剛三昧院、壇上伽藍を拝観しました。
奥の院(空海のお墓が有る所)への長い参道の両側には古来からの有名な政治家や企業家のお墓が並んでいます。現地ガイドが嬉しそうに案内をするのですが、面白くは有りません。高野山のお墓に入るのが政治家や企業家のステイタスなのでしょうか。私には人間の欲が聖地を汚しているようにしか見えません。奥の院は写真撮影は禁止でした。そして折角の奥の院参拝でしたが、俗臭ぷんぷんの現地ガイドの解説にはうんざりでした。空海が泣いておるぞ。まあしかし、有名な高野山ですから俗人達を集める力も有るんでしょうね。
金剛三昧院。本堂では源頼朝と北条政子の位牌が特別公開されていました。でも、あまり有難く無かった。そして国宝多宝塔、雨が降っているので本堂のひさしの下で雨を避けながら国宝多宝塔の写真を撮りました。金剛三昧院はインドの言葉ではヴァジュラ サマーディ バーヴァンになるのかなと思ったりしました。
壇上伽藍。空海が高野山で初めてお寺を建てたのがここだそうです。朱色の根本大塔の写真を撮ろうと雨を避けて本堂のひさしの下でスマホを構えていましたら突然の大きな鐘の音にびっくりしました。私の右前に鐘楼が有り、そこでお坊さんが鐘をついたのでした。
高野山の参拝で感じた事。奥の院では俗臭ぷんぷんの現地ガイドの解説にうんざりしましたし、金剛三昧院では源頼朝と北条政子の位牌の写真を撮り、本堂のひさしの下で国宝多宝塔の写真も撮りました。そして壇上伽藍でも根本大塔の写真を撮りました。しかし。しかし。この3か所を巡っていて、空海の教えはちっとも沁みて来ませんでした。福井に有る道元の永平寺の方が俗から離れていて良いですね。空海の教えは本で勉強しましょう。
まあしかし、全国から観光客を集め、またそのお相手を生業とする人達を生かす、そんな力量が今も空海には有るのですね。そう思いましょう。
全国旅行支援を利用して和歌山へ観光に行って来ました。パッケージツアーでしたが参加者は78名、こんなに大勢のツアーは初めて、客達は2台のバスに分乗し、そのバス毎に1人の添乗員がついてガイドもしてくれます。
1日目、曇り、強風。昼食のあと和歌山の海岸線の観光、そしてホテルへ。白崎海洋公園は雪のように白い石灰岩に囲まれた広大な広っぱで、私達は展望台に向かって坂道を登って行きますが凄い風、風に身体を持って行かれそうです。手摺りの向こう、右手下の波打ち際では、こんな所で新婚さんとカメラマン数人が結婚の記念撮影をしています。岩の上で寒かろうし、ウエディングドレス姿の新婦さんが風で吹き倒されるのでは無いかと心配しました。
2日目、晴。熊野三山巡りをしました。熊野本宮大社(主祭神はスサノオ)、熊野速玉大社(主祭神はイザナギ)、熊野那智大社(主祭神はイザナミ)を順に参拝します。伊勢神宮が天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭っていますから、ここでは天照大御神は主祭神を外れているのでしょうか。
熊野本宮大社へは参道の石段を158段登りますが、結構きつかった。主祭神はスサノオだそうですが拝殿は5つあり、好きな神様を拝めば良いそうです。私達夫婦は5つの拝殿に2礼、2拍、1礼しました。皆さんは八咫烏(やたがらす)の画を写真に撮っていました。
熊野速玉大社への参道に石段は無く、気持ちも軽く歩く事が出来ました。拝殿の手前左には樹齢1000年と言われる梛(なぎ)の御神木が有りました。主祭神はイザナギだそうですが拝殿は4つ有り、どれでも好きな神様を拝めば良いそうで、私達夫婦は4つの拝殿で2礼2拍1礼をしました。面白いと思ったのはイザナギの拝殿よりイザナミの拝殿の方が大きかった事です。女性の神様の方が人気が有りそう。
那智の滝。落差133mの日本一の滝だそうです。スマホで写真を撮っていましたら滝に虹が掛かり、虹を背景に写真を撮りました。メンバーの1人が玉串を捧げると言うので、皆が神主さんの祝詞を拝聴しました。
熊野那智大社は凄い所に有りました。参道は400段の石段になっており、これを登るのです。杖も用意されていて妻はこれを使います。休み休み登るのですが、キツイのなんの。この日の夜には右膝裏の外側の筋が痛み、ホテルの階段を降りるのに難儀しました。腰も痛んだ。なんとか400段を登り切りますと拝殿は5つ有り、主祭神はイザナミだそうですがどの神様を拝んでも良いそうで、私達夫婦は5つの拝殿で2礼2拍1礼をしました。展望台からは左前方に三重塔、右前方には那智の滝を望み、これを背景に写真を撮りました。
熊野古道を約20分程歩きました。熊野古道に入りますとすぐに南方熊楠が3年間滞在したと言う旅館跡が有りました。苔の菌を研究し、また神社やお寺の静謐さと清潔さを大切に思い、その面積が小さくなるのが耐えがたく廃仏毀釈に猛反対した南方熊楠の面目が熊野古道を歩いていると良く分かります。鈴木大拙も、神道には独自の哲学は無いけれど神社の静謐さと清潔さは評価に値(あたい)すると言っていましたね。
熊野三山巡りで感じた事。夫々に主祭神は有るものの、好きな神様を拝めば良いと言うのはインドの信仰にも通じるところが有ります。そして、昔の人達は余程に階段を登るのが好きだったようです。長い長い階段を登ると言う苦行の先に拝殿が有るので達成感を得る事は出来ますが、これはブッダの教えに反していますよと愚痴を言いたくもなりますし、もう1度は行きません。
3日目、雪と雨。高野山の観光。昨日は神道、そして今日は仏教の聖地です。奥の院、金剛三昧院、壇上伽藍を拝観しました。
奥の院(空海のお墓が有る所)への長い参道の両側には古来からの有名な政治家や企業家のお墓が並んでいます。現地ガイドが嬉しそうに案内をするのですが、面白くは有りません。高野山のお墓に入るのが政治家や企業家のステイタスなのでしょうか。私には人間の欲が聖地を汚しているようにしか見えません。奥の院は写真撮影は禁止でした。そして折角の奥の院参拝でしたが、俗臭ぷんぷんの現地ガイドの解説にはうんざりでした。空海が泣いておるぞ。まあしかし、有名な高野山ですから俗人達を集める力も有るんでしょうね。
金剛三昧院。本堂では源頼朝と北条政子の位牌が特別公開されていました。でも、あまり有難く無かった。そして国宝多宝塔、雨が降っているので本堂のひさしの下で雨を避けながら国宝多宝塔の写真を撮りました。金剛三昧院はインドの言葉ではヴァジュラ サマーディ バーヴァンになるのかなと思ったりしました。
壇上伽藍。空海が高野山で初めてお寺を建てたのがここだそうです。朱色の根本大塔の写真を撮ろうと雨を避けて本堂のひさしの下でスマホを構えていましたら突然の大きな鐘の音にびっくりしました。私の右前に鐘楼が有り、そこでお坊さんが鐘をついたのでした。
高野山の参拝で感じた事。奥の院では俗臭ぷんぷんの現地ガイドの解説にうんざりしましたし、金剛三昧院では源頼朝と北条政子の位牌の写真を撮り、本堂のひさしの下で国宝多宝塔の写真も撮りました。そして壇上伽藍でも根本大塔の写真を撮りました。しかし。しかし。この3か所を巡っていて、空海の教えはちっとも沁みて来ませんでした。福井に有る道元の永平寺の方が俗から離れていて良いですね。空海の教えは本で勉強しましょう。
まあしかし、全国から観光客を集め、またそのお相手を生業とする人達を生かす、そんな力量が今も空海には有るのですね。そう思いましょう。