マザー・グース (3) (講談社文庫) 価格:¥ 440(税込) 発売日:1981-09 |
一昨日、『シルシルミチル』という番組のスペシャルを観ていて(深夜のレギュラーも楽しみに観ているけれど、最近はたいてい朝になると内容を忘れる)、“鳥はどのくらい高くまで飛べるのか”というテーマについての話がありました。
専門家の先生は、“正確な限界値はわからないけれど”と前置きをしたうえで、“種類によって飛べる高さは違い、もっとも高く飛べるのはインドガンなど(もう一種類はツルの仲間のようでしたが、私が正確な名称を忘れました^_^;)である”と話されていました。
渡り鳥である彼ら(?)は、ヒマラヤ山脈を越える必要があるので、なんと8000メートル以上も高く飛ぶとか。
ちょっと感動しましたが、ふと思い浮かべたのは、以前読んだマザー・グースの詩。
《はいいろがんの つがい
つばさをそろえ やさしくはこべ
ならびなきおうの むすめを
さんずのかわを こえて》
最後の行は原詩では Over the one-strand river で、解説によると(岸辺の一つの川)とはおそらく海を指す、という説があり、「海を越えていく」とは、古英詩の世界では「死」のイメージだとか。鳥が人の魂を運んでいく、というのは、各地にあるイメージなのですね。
普通のガンはインドガンほどは高く飛ばないでしょうが、それでも、高く飛翔する美しい姿から、魂を運ぶものとしてのイメージがあるのかな、と思ったのです。
(ポール・ギャリコの『スノーグース』でも、死を知らせに来るのは白いガンでした)
このマザー・グースの詩は、谷川俊太郎氏訳のうつくしい言葉のひびきと、もの哀しい感じが好きでした。
“ならびなきおうのむすめ”が誰をさすのかは、分からないそうです。
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