自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

性教育

2013-05-01 | 体験>知識

それは入学間もない頃唐突にやって来た。
ある日1年生全員が男女別々の教室に集められた。
目的もテーマも告げられないまま若い男の担任がいきなり切り出した。
君たち、センベンコスルを知っているか。
わたしは知らなかったが千擦りなら聞いたことがあった。
文字通りマスタベーションの方言である。
こんな話決まりが悪く教室では教師だけでなく生徒も素面ではしにくい。
応答があるはずもなく、担任がぼそぼと続けた。
アタマが悪くなる。
学業に差し支える。
女子に初潮を教えるなら男子には夢精を教えて「ほしかった」。
わたしは14歳だったがまだ夢精を経験していなかったし、それがある事も知らなかった。
こんな性教育にどれほどの意味があるのか。
さりとて性教育は必要だが、やり方がわからない。
やはりタブーにかかわるテーマだから真実を伝えにくい。
後年英数塾を始めて最初の年、5,6年生に真面目に性交の話をした。
あとで塾生の一人が「先生ありがとう」と感激した面持ちで言いに来た。
かれは成人して教師になった。
どんな性教育をしたか聞きたいものだ。
性に対する社会的制約が緩んだ今日ではコンドーム、避妊、性病、妊娠と子育て、親になる教育を話題にしなければならないだろう。
こういうテーマを語り合えるオープンな人間関係が教室でも家庭でも望ましいが実際は難しい。

 

 

 



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