自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

学校生活/遊びと摩擦

2012-08-26 | 体験>知識

授業のことはあまりおぼえていない。
いつも早朝に登校し、授業が始まるまで遊びに熱中した。
肉弾・・・地面にひょうたん型の大きな図形を描く。
その外側にもう一本不規則に閉じた曲線を描く。
分厚い皮付きの瓢箪ができあがる。
二手に分かれて、守備側は内側に着陣する。
攻撃側は皮の部分の出っ張ったところから出陣する。
そして、ひと一人が通れる隘路を通り抜けて一周し瓢箪の開いた口から内側に突入を
図る。
守備側はそうはさせじと攻撃側を隘路から引き込むか突き出すかして排除する。
全員を排除すれば勝ち、突入に成功した攻撃側は内側の守備側全員を排除すれば
勝ち、逆に排除されれば負け、という遊びである。
肉弾戦と集団戦の駆け引きが面白く、授業が始まるまで熱中した。
ケンケン相撲・・・二手に分かれて、ケンケンで出陣して出合った敵と取っ組み合いを
して倒す。
倒れるか両足が地面につくかすれば負け。
先に全滅した方が負け。
これは昼休みによくやった。
小学校は中学校とフェンスを挟んで隣り合っていた。
ケンケン相撲をしていたとき中学生がからかってきたのでフェンス越しにつばを吐き
かけた。
普通ならこれで下校時に物陰に連れ込まれて集団リンチを喰らうところだが、運動場
の水道のところで威嚇されただけで終わった。
かれらは、グリスを塗って牛革のようにテカテカに輝る学生帽をかぶって不良ぶって
いたが、札付きの不良ではなかった。
かれらが暴力に及ばなかったのはアメリカの幻影をわたしの背後に見たからだと思う。
ちなみにspitは南米の悪習である。
W杯南米予選で敗戦後パラグアイのGKチラベルトがロベカルの顔面につばを吐き
かけた瞬間をYouTubeが放映していた。
二人とも世界中で尊敬されているスーパスターである。


学校生活/儀式

2012-08-14 | 体験>知識

学年始めなので級長の選挙があった。
2人がわたしの名を書いたことに担任がコメントした。
「どこの馬の骨か分からない者を選ぶな」
講堂(今でいう体育館)でのできごと。クラスの男たちがにやにやしながら
わたしのまわりに集まってきた。
やにわに体格のいいO君がわたしの股に首を突っ込み持ち上げた。
わたしは意味が分からないのでなすがままにして抵抗しなかった。
それが降参の印と取られたのか、バックドロップもなく、元に戻された。
かくして闖入者は受け入れられクラスの秩序が保たれた。
このような儀式については何の知識も体験もなかった。
O君はおとなしい性格だったがみなに担がれて番長になった。
番長振ることはなかったが心身ともに強靭だったと思う。
併設されていた中学校での話しに飛ぶが、かれはあるとき何か悪いことを
して職員室によばれた。
軍隊上がりのY先生が「股を開け」と命じて軍隊で日常化していたやり方で
びんたを見舞った。
かれはまともにそれを受けたがたじろぐこともなかった。
わたしならよけるかふっとぶかしていただろう。
かれはのちに柔道部を経て陸上自衛隊に入った。