自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

体育の授業/ときたまの幸福感

2014-03-16 | 体験>知識

心技体は日本のスポーツ特有の言い習わしである。
欧米のスポーツ先進国ではこれに戦術を加えるはずだ。
前置きはさておき、附設高の文武両道志向のお陰で高校で週1回球技の時間があったのはありがたかった。
2回が望ましいが1回でも無いよりはずっとましだ。
ソフトボールとラグビーのどちらかがあったようだ。
どちらも1回だけまわりを沸かせたことがあった。
3塁を守っていて好送球を受けてランナーを間一髪タッチアウトにした。
グラヴをランナーに向けて走らせながらキャッチしてボールのスピードを落とさなか
ったのが良かった。まわり「Ah!?」
ラグビーではこれも1回だけキックが遠くまで飛んだので注目された。まわり「Oh!」
つぎのキックも任されたが大きくそれたのでそれっきりになった。
いつも褒められる優れた選手にはこんなささいな感動は記憶に残らないだろう。
ワンポイントを褒める事は指導の要諦の一つだと思う。

ラグビーでは痛い思いをした。
上手でビール樽のような体型のI君が球を抱えて突進する足元に、私は頭から飛び込んでタックルした。
左目を蹴られて退場し瞼が腫れて眼が見えなくなり嘔吐もしたのでバスで久大付属病院に行った。
今では考えられないがby myself ひとりで行った。
時間外なので直接眼科に行った。
そこにいた若い医師とナースがフリーで治療してくれた。

動眼神経が痛んでいると言われた。
眼帯をしてくれた。
痛さは忘れたが幸せな気持ちは今でもよみがえってくる。
今日に比べて不便だが寛容な社会であった。


土曜日は半ドン/石橋美術館

2014-03-01 | 体験>知識

授業は昼まで、放課後は勉強のことを忘れて遊びまわった。
といっても久留米市内中心部方向に親友たちと行ったりしたことしか憶えていない。
石橋文化センターは歩いて行ける距離にあった。
そこで初めてバドミントンを体験した。
その体験があったから3年の時校内クラスマッチではバドミントンを選択した。
文化センターにはよく行ったが目的は近代絵画彫刻だった。
戦前からゴム工業で財を成したブリジストン社長が収集した美術品の数々に癒された。
彫刻ではロダン、ブルデルの力強い作品にエネルギーをもらった。
ブルデル展では山村先生の解説を聴くことができた。
絵画の目玉は郷土が生んだ青木繁の古代幻想の作品と同じく郷土出身の坂本繁二郎の馬を主題にした作品だった。
マチス、セザンヌ、安井曽太郎、郷土出身で山村先生と親しかった古賀春江等内外の
有名画家の作品も多数展示されていた。
もう一度見たい作品を挙げるならば、青木繁の「わだつみのいろこの宮」と「海の幸」それに坂本繁二郎の「放牧三馬」である。
一番見たくて手元に置いておきたいほど好きな作品は岡田三郎助の「水浴の前」である。
その背中とお尻が美しいヌードの肌は匂い立つ水密桃の色彩と感触に例えてもまだ足りないみずみずしさをたたえている。
http://www.ishibashi-museum.gr.jp/collection/jwp