自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

一人遊び/友達犬リオン

2010-05-11 | PET/動物

リオンという名の犬を飼っていた。
秋田犬ほどの体格だが外見で似ているのは毛色だけで丸顔、垂れ耳 だったから秋田犬よりか名前のとおりライオンに似ていた。
その背中に片手をのせて並んで歩くとリオンの肩の骨格の動きが 波打つように伝わって来て安らかな心地がしたものだ。
大きくて優しくて頼り甲斐のある犬だった。
命じると庭鶏やトカゲ、アルマジロを捕るのが上手かった。
トカゲは鶏卵をとるので「害獣」視されていた。
逃げるトカゲを追い越して先回りして頭をくわえる、と評判だった。
別れは悲惨だった。
頭を垂れよだれを流して歩くようになった。
リオンと呼んでも尻尾を振らず上目遣いにみるだけだった。
水が、怖がって、飲めなくなった。恐水病である。
人間を噛めば人も同じウイルス性脳病にかかり死に至る。
射殺には当然居合わせていない。