自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

殺生/豚と庭鶏

2010-06-26 | 体験>知識

殺生は嫌だったが顔をそむけることはなかった。
食肉にするために大人たちは悲鳴をあげながら暴れる豚を押さえつけて脇の下に短剣を突き刺して殺した。
血がドクドクと流れ出てやがて失血死する。よろよろと歩き出す豚もいた。
血を固めて作ったソーセージは美味であるだけでなく栄養的に完全食品だ。
ブタは大釜の熱湯で毛と表皮をむかれ、それから解体され、骨と糞尿以外は食料になる。骨付き肉を塩だけ振った唐揚げにしてそのままラードに浸けて保存する。様々の料理にダシ油として使うが肉も最高に美味しい。

庭鶏は太い木の株の上に押さえつけてマサカリで首をはねた。
手をはなすと胴体だけが地面をぴょんぴょん跳ねまわる。
やはり熱湯で羽毛を抜き解体する。まれに臼で粉砕して骨まで食べることがあった。
8,9歳のわたしも殺しから解体までその役目を果たした。



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