黄紙に注意! 鳶ブログ

サッカーに魅せられて全国行脚。
奥山監督率いるアルビレックス新潟レディースを応援しています。

高校サッカー選手権1回戦 中京大中京vs府立久御山

2010-12-31 20:18:40 | サッカー一般
引き続き、ニッパツ三ツ沢球技場の第2試合


第89回全国高校サッカー選手権 1回戦

中京大中京(愛知) 2-4(2-1、0-3) 久御山(京都)

10分 竹野(中京)、16分 鍋野(久御山)、20分 宮市(中京)、43分 鍋野(久御山)、54分 安川(久御山)、61分 林(久御山)



中京大中京

この試合はFW9宮市亮(3年/シルフィードFC)くんを見にきたようなもんだが、期待通り、この選手がボールを持つと段違いのスピードで相手ゴール前まで運んでいってシュート!!!
少年サッカーの中に大人が一人混じっているような感じだった。
ただ、中京大中京が噂通りの試合運び。これでよく愛知県予選を突破できたと疑問が残る戦術であり、個人技。
宮市くんがいなかったら県予選で勝つことも難しいのではないだろうか。
結局、後半は久御山に上手く試合をコントロールされて、宮市くんにボールが渡らず。1ゴール1アシスト。
もっとちゃんと準備してくれば、もっと違った展開になったのに。とても残念なチームだった。


京都府立久御山高校

FW10坂本樹是(3年/京都SレジョーネFC)、この選手、キープ力があって、頭が良いね。
試合が進むにつれて、どんどん引き込まれてしまった。勝敗よりもサッカーの内容重視なんだろうか。
楽しい。これは、凄いチームだ。高校生なのに蹴りこまない。総合格闘技で例えるならば、サブミッションマスター。ツボに入ると相手がどう出ようと自分達の形に持ち込める。
最初は宮市くん見たさの周りの子供達も、後半からはその発想豊かな組織的なサッカーに魅了されていった。
子供達が一様に「このチームは優勝するよ、きっと。だって監督が謙虚だもん。」って言っていた。
同感。公立高校でもこういうチーム作りができるだな。
滋賀とか京都とか、指導者同士、何か特別なことでもしているのだろうか。
順調に行けば、増田くんのいる流通経済大柏と準決勝で当たる。できれば決勝でやってもらいたいな。

高校サッカー選手権1回戦 県立座間vs県立香芝

2010-12-31 20:00:31 | サッカー一般
今年も高校サッカー選手権を観にきた。
今年の神奈川県代表はPK戦を勝ち抜いた県立高校の座間高だ。
北相地区からの代表なんて珍しい。それも県立。
ちなみに座間高はアルビレディースOGの片桐さんの出身校だね。




第89回全国高校サッカー選手権 1回戦

座間(神奈川) 1-0(1-0、0-0) 香芝(奈良)

4分 内田(座間)



神奈川県立座間高校

GK1宇佐美輝(3年/有馬中)が欠場。この選手でPK戦を勝ちあがってきたのに。

FC厚木のOBが頑張っているチーム。
部員数は126人というから怪我人を除けば10軍くらいまでは作れる計算だ。

神奈川県ってJリーグが4クラブもあるので、高校サッカーのレベルが均等化してきているのかな。



奈良県立香芝高校

こちらも県立高校。
この日は奈良・京都の公立高校が同一会場だった。古都デーだな。





試合はいかにも高校サッカーらしい、蹴り合う展開。
結局、開始早々に入れたゴールを守りきった座間の勝利。
神奈川県、幸先良いとは言え、GKがかなり不安定。大丈夫か?

2010アルビレックス新潟レディース公式戦出場記録

2010-12-31 00:06:59 | アルビレディース
2010アルビレックス新潟レディース 公式戦出場記録(出場/得点)※GKは失点

1 GK 大友麻衣子 (日本体育大学/神奈川) リーグ 18/-24 : カップ 3/-4 : 全女 3/-5  
2 DF 山本亜里奈 (大阪体育大学/大阪) リーグ 18/1 : カップ 4/0 : 全女 3/0  
3 DF 笠井香織 (大原学園/埼玉) リーグ 13/1 : カップ 3/0 : 全女 0/0   ◎新入団
4 DF 東山真依子 (メンフィス大学/東京) リーグ 18/0 : カップ 4/0 : 全女 3/0  
5 DF 川村優理 (青山サッカー少年団/北海道) リーグ 18/4 : カップ 4/0 : 全女 3/0  
6 DF 伊藤知沙 (浦和レッズL/千葉) リーグ 0/0 : カップ 1/0 : 全女 0/0  
7 MF 法師人美佳 (浦和レッズL/東京) リーグ 7/1 : カップ 3/0 : 全女 0/0  
8 FW 大石沙弥香 (TASAKI/静岡) リーグ 5/1 : カップ 3/0 : 全女 0/0  
9 FW 菅澤優衣香 (JFAアカデミー福島/千葉) リーグ 18/10 : カップ 2/1 : 全女 3/4  
10 MF 上尾野辺めぐみ (武蔵丘短期大学/神奈川) リーグ 18/7 : カップ 4/0 : 全女 3/1  
11 FW 口木未来 (神村学園高等部/静岡) リーグ 10/0 : カップ 4/2 : 全女 1/0  
13 MF 落合恵 (日本体育大学/宮城) リーグ 5/1 : カップ 2/0 : 全女 0/0  
14 DF 波佐谷灯子 (北海道文教大明清高校/北海道) リーグ 0/0 : カップ 1/0 : 全女 1/0  
15 MF 中村早樹 (日本体育大学/神奈川) リーグ 17/1 : カップ 4/1 : 全女 1/0  
16 MF 斎藤友里 (聖和学園高校/茨城) リーグ 11/1 : カップ 0/0 : 全女 2/1  
17 DF 上田絵未 (日本体育大学/広島) リーグ 5/0 : カップ 0/0 : 全女 3/1   ◎新入団
18 MF 山崎円美 (浦和レッズJr.YL/埼玉) リーグ 12/0 : カップ 3/0 : 全女 3/0  
19 MF 堂下弥里 (早稲田大学/神奈川) リーグ 0/0 : カップ 0/0 : 全女 0/0  
20 MF 阪口夢穂 (FC INDIANA/大阪) リーグ 12/4 : カップ 4/3 : 全女 3/0   ◎新入団
21 GK 諏訪江利乃 (東京女子体育大学/静岡) リーグ 0/0 : カップ 1/-2 : 全女 0/0  
22 MF 小山真央 (神奈川大学/神奈川) リーグ 6/1 : カップ 1/0 : 全女 0/0   ◎新入団
23 MF 中村楓 (常盤木学園高校/岩手) リーグ 12/0 : カップ 0/0 : 全女 1/0   ◎新入団
24 FW 佐伯彩 (TASAKI/福岡) リーグ 7/0 : カップ 3/0 : 全女 3/0  
25 MF 小原由梨愛 (常盤木学園高校/青森) リーグ 13/2 : カップ 1/0 : 全女 3/1

リーグ:日本女子サッカーリーグ1部(プレナスなでしこリーグ2010)
カップ:プレナスなでしこリーグカップ2010
全 女:第32回全日本女子サッカー選手権

※全試合フル出場は#2山本亜里奈選手と#5川村優理選手。


みなさん、長いシーズンお疲れ様でした。

アルビレックス新潟レディースU-18修行の旅~関東編~

2010-12-30 06:27:03 | 女子サッカー
ジャンボさんのブログによると

ジェフ千葉レディースU-18・U-15
日テレ・メニーナ
浦和レッズJr.YL U-18・U-15
アルビレックス新潟レディースU-18
スフィーダ世田谷

の面々で練習試合をしたそうだ。

豪華だ。(まあ、残念ながら、今回の全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権に出場できたのは日テレ・メニーナだけなんだけどね。)
いっそこれらのクラブユースチーム主体で年間リーグ戦なりセントラル方式の大会なりを組んでしまえばいいのに。
この7チームの対戦だったら見に行きたいな。真剣勝負をね。
クラブチームのユース世代の強化としては最適なんだけど誰かスポンサーにならないかな。
これなら高体連に対抗できる。頑張れ、クラブ育ち!!

在京クラブ

2010-12-29 06:13:21 | 女子サッカー
日テレ・ベレーザ(東京ヴェルディの女子サッカー部門が日本テレビとネーミング契約をしてその名称となっている)の澤穂希・大野忍・岩清水梓の3選手がまたもテレビに出演していた。

フジテレビのジャンクCUP2010に。

このところTBSに出たりしてオフの営業活動を積極的にこなしている。
日本テレビの縛りもなくなったようで、それが幸いしているのかもしれない。
こうやって地上波TVに女子サッカー選手が映ることで、女子サッカーに対する世間の認知が高まるならそれはそれで良いことに違いない。
社会人チームなんだから、サッカーだけやっていてもダメなんだろうな。もっとサッカーと縁の無いところでコラボしないと。

地方クラブにはできないが、在京クラブにはできることもあるな。マスコミに関しては。
地方クラブだとバラエティには出れない。たぶん、きっと。

リーグ戦と全女の間にちょっとスケジュール的に空いたのだが、そういうとこを上手く利用するのが在京クラブの上手さだな。
羨ましいというよりは、地方なりのやり方を模索できないかなと。
地方クラブも露出的には頑張っているのだろうけど、媒体的に限界がある。
地上波ではなく、BS放送あたりで何か手段はないだろうか???

アルビだと通販会社とタイアップするくらいのことをしないと衛星放送すら厳しいかな。
でも、自分達の存在証明をするために何らかの手段は嵩じたいね。

個人的には美人揃いのアルビレックス新潟レディースの選手達には「新潟美少女図鑑」あたりのモデルでもやってもらえれば楽しめるのだけど。

全女準決勝 常盤木-INAC

2010-12-28 21:00:00 | 女子サッカー


〔常盤木学園高校/チャレンジリーグEAST〕

【スタメン】
GK 1 青柳 麻理鈴(3年/リトルスターズ)
DF 2 小野田 莉子(3年/クラブフィールズリンダ)
DF 3 繁浪 由希(3年/FCTONレディース)
MF 5 木下 愛(3年/鳴門ポラリスLFC)
MF 6 鈴木 里奈(2年/秋田LFCユース)
MF 7 坂本 理保(3年/河内FCジュベニール)⇒早大ア式
MF 8 児玉 桂子(3年/FCみやぎバルセロナ)
MF 10 斉藤 あかね(3年/浦和レッズJr.YL)
FW 11 仲田 歩夢(2年/武田消毒JADE)
FW 15 道上 彩花(1年/鳴門ポラリスLFC)
FW 16 松山 智(3年/浦和本太LFC)
【リザーブ】
GK 17 林崎 萌維(1年/FC VICTORIES)
DF 4 永井 聖乃(3年/秋田LFCユース)
MF 14 一原 梓(3年/大和シルフィード98)⇒早大ア式
MF 22 二宮 早紀(2年/青崎SC HANAKO)
FW 9 京川 舞(2年/KASHIMA LFC)

HT後 15道上 彩花 → 9京川 舞
77分 3繁浪 由希 → 4永井 聖乃
82分 16松山 智 → 22二宮 早紀
監督:阿部 由晴


※FW 18権野貴子(3年/星陵PELJr.Y)⇒早大ア式 はベンチ外だった。

高校女子サッカーの名門校はいずれも全国各地から生徒さんが集まる私立高校。地域密着を試みる藤枝順心は例外の部類に入るのでは。



〔INAC神戸レオネッサ /プレナスなでしこリーグ4位〕

【スタメン】
GK 1 海堀 あゆみ(24歳/FC高槻)
DF 3 坂井 優紀(21歳/TASAKI)
DF 4 甲斐 潤子(26歳/TASAKI)
DF 16 小野 鈴香(28歳/伊賀FCくノ一)
MF 6 那須 麻衣子(26歳/伊賀FCくノ一)
MF 7 高良 亮子(20歳/神村学園高等部)
MF 8 田中 明日菜(22歳/TASAKI)
MF 13 中島 依美(20歳/FC VITORIA)
FW 9 川澄 奈穂美(25歳/日本体育大学)
FW 10 高瀬 愛実(20歳/北海道文教大学明清高校)
FW 14 米津 美和(31歳/豊津女子FC)

【リザーブ】
GK 19 久野 吹雪(20歳/武蔵丘短期大学)
MF 5 柳井 里奈(21歳/INACレオネッサアマチュア)
FW 24 小川 志保(22歳/ジェフ千葉レディース)

77分 3坂井 優紀 → 5柳井 里奈
79分 14米津 美和 → 24小川 志保
84分 1海堀 あゆみ → 19久野 吹雪
監督:星川 敬

※INACは改めて見ると、田崎真珠とFC高槻(FC VITORIAも含む)と伊賀FCくノ一の混成軍だということがわかる。関西中心に選手集めが成功している感有り。
※リザーブが3人。この意味は?
※米津美和31歳。来季も現役続行だろうか?
※このチームだと意外な感じだが、川澄奈穂美が年齢的に上の方になっている。大卒だから当然と言えば当然か。




INAC練習中。さすがプレナスなでしこリーグ。上手い。
マネージャーの根本さんが走り回っている。現役中は怪我させちゃってごめんね。


常盤木学園高校も練習中。


阿部監督の言葉掛けが超面白い。本人は大真面目なのかもしれないが。佐々木代表監督といいとこ勝負だろう。


アップ場から移動すると直ぐにピッチ内練習へ


今回はエントリーメンバーだけのピッチ内練習だった。


メンバー発表。INACは今大会スタメンの変わらず。常盤木は左足を痛めた京川舞が外れる。


注目のレフリー発表。このメンバーは豪華。国際大会でもいけそうだ。


今回のボールはかなり軽いので、このくらいの風でも影響を受けてしまう。


INACに掲げられた「悪役上等」の応援横断幕。上手だな、コピーが。
なでしこリーグの看板を背負って文字通り憎たらしいヒールになりきった。


本日のセンターポジションは徳島県出身「木下 愛」


和やかなコイントス


一段と気合が入った円陣


怪我から復帰した鈴木里奈が先発したことで、繁浪由希がアンカーの位置に入った


INACのボールコントロールの良さが試合開始から際立つ


中盤のキーマン児玉桂子も攻撃に絡みたいのだが、なかなか守備に追われて前へ出れず
受け手もマークされ、いつものようにパスを通すことができない


INACの前線の選手を抑えることに必死で、中盤まではなかなか手が回らない


斉藤あかね一人では重戦車高瀬愛実を止めることができない
数人掛かりで押さえ込もうとするとスペースが空いてしまう


川澄奈穂美をフリーにさせると一気にゴール前へ仕掛けてくる


前半を何とか0-0に持ち込む


田中明日菜のさりげないレフリーへの抗議
この辺が高校生にはない大人の知恵


GKマリリンとキャプテン、お互いに励ましあう
ちなみにプレナスなでしこリーグ10チーム中、常盤木学園高校出身のGKは浦和の小金丸、東電の天野と斉藤、狭山の大谷の4人。


無得点には抑えたものの肉体的精神的なダメージはかなりのもの
INACの選手達から放たれた無数のジャブは常盤木の体力を奪うに十分だった


本気モードのINAC


1失点した後は、ただただ守備に追われる常盤木学園高校


どんどん下がらされてしまって前線になかなか攻撃枚数を揃えられない


京川舞が個人突破を図るもINAC守備陣ががっちりガード
元伊賀FCの小野鈴香が守備陣を統率している


試合終了。常盤木学園高校の全女は0-5で終了
INACがプレナスなでしこリーグの面目を保ってくれた


準決勝は試合終了後に敗者の表彰式がある


表彰式


32回全日本女子サッカー選手権 第3位 常盤木学園高校


日本サッカー協会副会長から表彰状とメダルの授与


当然、3位の記念撮影に笑顔は無い



泣き顔の常盤木学園高校の選手を追うカメラクルー





社会人チームがしっかり勝つことで高校生の先が開けるってもんだ。どんな競技でも。
今回の常盤木学園高校の勝ち上がりは女子サッカーの競技者達の将来にとってはマイナスでしかない。
そういう意味でINACが普段通りの実力を見せ付けたことは良かったが、来季のリーグ戦を見据えるとINACが勝ったことを喜んでばかりはいられない。


INACも常盤木学園高校も次が今シーズン最後の大一番となる






32回全日本女子サッカー選手権 準決勝 2010年12月26日 11:00K.O
東京都・国立西が丘サッカー場(1,224人)晴 風弱し 芝良 主審 山岸佐知子

常盤木学園高校 0-5(0-0、0-5) 常盤木学園高校


49分 米津美和(I)、66分 田中明日菜(I)、74分 坂井優紀(I)、75分 米津美和(I)、81分 田中明日菜

北信越の女子サッカーの灯が

2010-12-28 06:10:42 | 女子サッカー
こちらの女サカライターさんのブログに詳しく書かれているが、アルビレックス新潟レディースが今年プレシーズンマッチを行なった長野パルセイロレディースは激動の1年だったようだ。

春の対戦の時には主力選手だった武蔵丘短大出身のMF渡辺彩香(現所属は武蔵丘短大)と関東学園大学出身のDF黒澤志保・FW大嶋さゆり(2人共に現所属は太田レディース)といった新戦力が途中退団したのは痛手だったに違いない。
特に渡辺彩香が抜けてしまったら試合が組み立てられなくなったのではないかと。
渡辺彩香にとってこのチーム、あるいはチャレンジリーグが武蔵丘短大よりも魅力的ではなかったのか、それとも生活がままならなかったのか。才能のある選手だっただけに現在の状況はとても勿体無い。

昨年の全女の時にCBでチームのラインコントロールをしていた笠井も今年はアルビに移籍してしまったわけで、篠原志穂子を最終ラインに下げざるを得ないだろうな。
怪我人も出てしまい、昨年引退した選手を緊急登録させてシーズン後半・全女を戦ったようだが、さらにエース橋浦さつきが怪我で出られないとなると藤枝順心高校に勝つのはきつかっただろう。

まあ、選手の待遇を春までにしっかり整備できるかどうかで新入団選手の確保ができるかどうか決まるのではないかと。
なでしこリーグであれ、チャレンジリーグであれ、東京電力以外のチームに所属する社会人選手の生活は極めて厳しい状況だ。
毎日練習して、毎週末試合をして、それでも雇用してくれる理解力のあるありがたい会社がそのクラブにどれだけ協力してくれるかが、チーム存続の鍵になる。
そういう会社がないと、チームは学生主体にならざるを得ない(あるいは専業主婦主体)。
せっかく高校や大学で女子サッカーが盛んになっても、働きながらプレーできる環境がなければ先細りになるのは目に見えている。
長野パルセイロレディースは極めて分かりやすい女子サッカー界の現実を反映した事例である。

長野市内での女子サッカーの育成はまだまだ時間が掛かるので、考えられるパイプを使った急いで春までに選手をかき集めてこないとリーグ参戦もままならなくなると思う。
ただでさえ立ち遅れている長野県の女子サッカー。北信越の僅かに点る灯を消してしまうかどうかは長野市民に委ねられている。
(女子サッカーは大原学園という学校だったからチームが成り立ち、クラブでは成り立たないという証明になってしまう。)

実際のところ、本当の選手は12人しかいないわけで、もしシーズン終了後に退団者が出て、出場可能な選手が11人を切る状況なら当然チャレンジリーグ参戦は見送られることとなろう。

2010全女準決勝 常盤木快進撃が警鐘する日本女子サッカー界の危機的状況

2010-12-27 06:38:05 | 女子サッカー
第32回全日本女子サッカー選手権 準決勝 2010年12月26日 11:00K.O
東京都・国立西が丘サッカー場(1,224人)晴 風弱し 芝良 主審 山岸佐知子

常盤木学園高校 0-5(0-0、0-5) INAC神戸レオネッサ

49分 米津美和(I)、66分 田中明日菜(I)、74分 坂井優紀(I)、75分 米津美和(I)、81分 田中明日菜




[常盤木学園高校(チャレンジリーグEAST]

-------青柳-------
-鈴木--坂本--木下-小野田-
-------繁浪-------
-松山--児玉--斉藤--仲田-
-------道上-------

SUB:GK林崎、DF永井、MF一原、MF二宮、FW京川
監督:阿部由晴

HT後 道上→京川
77分 繁浪→永井
82分 松山→二宮


[INAC神戸レオネッサ]

-----川澄--高瀬-----
-米津----------中島-
-----田中--那須-----
-高良--小野--坂井--甲斐-
-------海堀-------

SUB:GK久野、MF柳井、FW小川
監督:星川 敬

77分 坂井→柳井
79分 米津→小川
84分 海堀→久野







今大会の話題を独占した感のある常盤木学園高校が多くのマスコミを引き連れて西が丘の地にやってきた。

対するINACはリーグ戦終了後韓国代表の加入など積極的な補強で戦力拡充を図るが広島での3回戦は角田英子と櫨まどかがリザーブに入ってフルエントリーだったが、準々決勝では角田が抜けリザーブ4人、準決勝ではさらに櫨まどかが抜けリザーブが3人になった。
先発はいずれも同じで、そもそも21人という少数精鋭のチームではあるが、それほどまでに個人の能力差が大きいのか、それとも資金的に厳しいのか。退団が決まっている選手はもう遠征に帯同しないのか。謎ではあるがそれにしても連戦はキツイだろうと思われる。

練習を見ている限り、INACと常盤木とでは大人と子供ほどの技量差があり、それは常盤木の阿部監督も認めていたが、それをユーモアを交えて選手達に伝えていた。

試合は藤枝順心高校戦の終盤に左足の怪我をした京川舞がベンチスタート。
1年生ながら大型FWの道上彩花の1トップで守備的な戦術を取る常盤木がINACの猛攻を耐える構図。
仲田歩夢が必死にカウンターを狙うも、そこは坂井・甲斐の元田崎真珠組ががっちりガード。背負っているものの違いを見せる。

練習の時見た技量の差はそのまま試合に出て、特にINACの中盤は常盤木に何もさせなかった。

高瀬のパワーに3人掛かりで止めようとするが、振り切られてしまう。

INAC優勢で前半をスコアレスで終了。常盤木学園高校の選手達の疲れが見える。



ハーフタイム終了後、阿部監督は京川舞というカードを切ってくる。たぶん将来ポストプレーヤーとして名を馳せるだろう道上とそのままチェンジ。
その交代が吉と出るか凶と出るか?

後半開始からさらにINACは攻勢に出る。
中島にパスが出ると常盤木の選手が止められない。バンバンクロスが上がってくる。
後半開始4分で米津がゴール。常盤木学園高校、今大会初失点を食らう。
米津、地域リーグ時代からの叩き上げなのに凄いな。このベテラン。

これでバランスが崩れる。

攻めに出た常盤木をいなすINAC。
田中や川澄が巧みに試合をコントロール。

高良や甲斐までマークできないのでINACの攻撃の厚みがすごいことになってくる。

結局、控えGKまで選手交代して使ったINACが5-0の大勝。

ヒール役を完璧にこなし、なでしこリーグの面目を保つ。


常盤木学園高校は年明けは全日本ユース(U-18)選手権に専念できる。
ただ、同組には日テレ・メニーナがいるので予選リーグを簡単に突破できるとは思えないのだが。
怪我人がどれだけ復帰できるかが鍵だろうね。
今年の3年生もなでしこリーグへ進む選手以外は大学リーグや引退となる。
残り少ない高校時代の思い出をしっかり作ってほしいな。あと卒業も。
今回の活躍で取り上げられたマスコミ等の宣伝効果、軽く見積もっても2~3億円は下らないと思うのだけど、学校側は来季の活動資金を出してはもらえないものだろうか。


INAC、強いな。荒さが無くなって、巧みになってきた。練習時間の長さの違いがここにきて出てきた。
これに韓国代表が入ると相当厄介になる。高瀬とチ・ソヨンの2トップってアジア屈指の破壊力だ。
なでしこリーグ中位のチームは対策を取っていかないと一方的な試合になる予感がする。

2010全女準決勝 対浦和レッズ戦「ようやく届かぬ差が見え始めた完敗」

2010-12-26 23:34:33 | アルビレディース
第32回全日本女子サッカー選手権 準決勝 2010年12月26日 14:00K.O
東京都・国立西が丘サッカー場(2,310人)晴 風弱し 芝良 主審 井脇真理子

アルビレックス新潟レディース 1-3(0-2、1-1) 浦和レッズレディース


10分 失点、27分 失点、74分菅澤優衣香、84分 失点



[浦和レッズレディース]

-------山郷-------
-土橋--熊谷--矢野--竹山-
-----藤田--柳田-----
-岩倉----------堂園-
-----北本--荒川-----

SUB:GK小金丸、DF西田、MF岸川、FW吉良、FW松田
監督:村松浩

67分 北本→吉良
72分 荒川→松田
88分 岩倉→西田



[アルビレックス新潟レディース]

-------菅澤-------
-佐伯-上尾野辺-阪口--小原-
-------川村-------
-山本--東山--上田--山崎-
-------大友-------

SUB:GK諏訪、DF中村楓、MF中村早、MF斎藤、FW口木
監督:奥山達之

60分 小原→斎藤
73分 佐伯→中村楓










全女準決勝、西が丘サッカー場へやってきたアルビレックス新潟レディース。
固くなるかなと心配するのが馬鹿らしくなるほど試合前はリラックスモード。
クラブとしては初の準決勝だ、西が丘だと言っているが、選手個人としては大学なりユースなりで決勝の場を踏んでいるので久しぶりの感覚ってとこか。

茨城での調整も順調に行なわれたみたいだ。

アルビは菅澤選手を1トップに川村選手をアンカー、トップ下に上尾野辺選手と阪口選手が入るいつもの形。
レッズ相手に踏ん張れるかどうかは、川村選手の出来にかかる。

本当に新潟の大雪が嘘のような晴れた空。
大雪で交通機関が麻痺したために西が丘行きを断念したサポーターもいた今年最後の日曜日。
定刻、14:00K.O。

開始早々、アルビは菅澤選手のポストプレーでポイントを作りながら攻め込むも、細かなミスを狙われて浦和のカウンターを食らう。
さすが今季の新人王藤田、素早いプレスとこぼれ球を拾う類稀なるセンスでアルビの中盤がなかなか自由にさせてもらえない。
前半10分、藤田にボールを奪われ岩倉のスルーパスを北本に通されてしまう。
東山選手が手を上げた瞬間、「しめた、上手くオフサイドを取れた。」と思ったが、アルビのDFが反応できずにそのまま残っていて万事休す。
北本選手とGK大友選手が1対1の状態になって先制点を奪われる。
結局、この1点が決勝点になった。
今大会を通じて、ずっと出続けているディフェンス面でのミスが今回も出てしまった。

現在の浦和レッズとアルビでは全てにおいて差があるが、レッズのCBコンビ矢野・熊谷との差が一番大きい。
レッズレベルの相手になると東山選手も他の選手のフォローまでは手が回らないこともある。
東山選手とペアを組むアルビのCBの選手も大学生レベルからなでしこリーガーのレベルにパワーアップしてくれないと先はない。

前半、これだけ早い時間に点を取られると以前までならシュンとなってしまって試合にならないことが多かったが、今のアルビは違う。
気持ちは切れないで1点を取りに浦和レッズという強敵に立ち向かっていく。

浦和の岩倉は今年のなでしこリーグカップで大ブレークした印象を持つが、リーグ後半戦も好調を維持していて、この試合も攻撃の起点になっていた。

さらにこれまでアルビの攻撃を支えてきた右サイド小原・山崎コンビを堂園・竹山コンビがマッチアップ。
裏を取ったり、取られたり、主戦場となった。それぞれのクラブでトレーニングを積んできた彼女達の戦いにこそなでしこリーグの価値があると思う。

25分過ぎ、不用意なミスで自陣でスローインを与えるアルビ。
ベテラン土橋からスローイングからの一連の流れで北本・荒川がボールを回し堂園が最後に決めて2-0。
さすがに開始30分弱で2点差はキツイ。
キツイがせっかくここまで来たのだから、下を向いてもしょうがないので自分達のサッカーをあくまでも貫こうとするボールをセット。
前掛かりになったところを鋭いカウンターを食らい、強烈なシュートを撃たれることもしばし。
守護神大友が阿修羅のごとく身体と手を使ってガード。これ以上の失点はさせない。

ミスが出て攻めても攻めてもスピードに乗ったカウンターでゴール前を襲われてしまう前半を2-0で終了。
アルビの足が止まっていないのが希望の光だ。



後半、土橋・柳田の田崎組のベテランに疲れが見える。
土橋は怪我明けにも関わらず、この日はフル出場。アルビにとっては大原学園時代からずっと壁となっている選手だけに、いつまでも元気で嫌な選手でい続けてほしいものだ。
アルビも阪口・佐伯両選手が先発し、また、第一試合に出場したINACには甲斐・田中・坂井も先発出場していたので以前田崎でサッカーに携わった方にとっては思うものがあったのではないだろうか。

が、藤田は元気だ。元気すぎる。少しは疲れてくれ。ルーズボールを拾いすぎだ。
アルビは大学生や高校生に比べたらちょっとは当たりが強いと思うのだが、なかなか倒れないし、そこから繋いでくる。

アルビはベレーザやレッズ以外だったらほとんど決まっているサイドへのスルーパスが悉くその前でインターセプトされてしまう。
思いっきり両サイドが攻撃態勢のスイッチが入った瞬間に浦和のスピードのあるカウンターを食らう。
いつもの通り、高めの最終ライン取りをしているので自陣へ戻ることでスタミナを消耗してしまう。
このパスの読みが熊谷・矢野といった代表の読みであって、アルビにはまだ無い大きな差だ。

サイドバックで活躍していた竹山。レッズも若手が伸びてきている。それもユースからの育成で。

ようやく前目の北本・荒川も疲れを見せはじめてきた。
が、入ったのが吉良や松田でさらに一苦労。メンバーチェンジで落ちない。むしろ上がった。
(窪田や庭田がベンチ入りしてないでこの質はさすがだよ。)

斎藤選手が出てきて、少しサイドからのクロスが上げられるようになる。

中村楓選手が交代出場。
今季、退場劇を演じたレッズ戦。個人としてリベンジとなる。
守備は堅い。SHに上がった山崎選手が攻撃しやすいフォローをする。(山崎選手にとってもレッズJr.ユース出身の選手と対戦することは自分自身の成長のバロメーターになる。)
残念なのは得意のキラーパスが不発だったことくらだ。

ようやく残り15分というところで、アルビもCKから最後、菅澤選手が利き足の頭で決めて1点差。
サポーターはこれからの数分間、夢を見させてもらう。


攻めて、攻められ、次の1点をどちらが取るかで試合が決まるという展開。
オフサイドにはなったものの危ないピンチも切り抜け、数少ないチャンスにかけるアルビ。

だんだん中盤が間延びしてきたのか、プレスがかからなくなってくる。一番キツイ時間だが、ここが頑張りどころ。

残り5分になろうかという時に、竹山のクロスに岩倉が飛び込んで勝負有り。
竹山・岩倉・堂園、今年のレッズを象徴する選手に最後の最後でやられたって感じだ。

まあ、新人王藤田がいなかったらもうちょっと何とかなったとも思う。
日ノ本学園高校の看板背負ったスーパールーキー、次の対戦では何とかしたいぞ。

村松監督は冷静にお約束の時間稼ぎをしながら試合終了へ時計の針を進める。
大人である。

アディショナルタイム2分が過ぎ、試合終了。


今年、リーグ戦2試合、カップ戦予選1試合、そして今回東電からもぎ取った全女での対戦。
4回の公式戦の対戦は4敗となった。
得点を挙げることはできるようになったのだが、試合として90分間をコントロールできない。
勝負どころでミスが出る。細かいミスが相手の決定機に繋がる。
トラップが長かったり、パスのミスだったり、ポジショニングだったり。
アルビにはまだまだ隙がたくさんある。
まあ、これからやることは再確認できたので、試合ができたことは本当によかったと思う。
浦和レッズが敗戦を感じる状況を一瞬でもいいから作れるようにアルビらしさの精度を上げなくては。

田崎亡き後、浦和レッズと日テレ・ベレーザはアルビにとっては大事な目標であり、自分達の実力のメジャーだ。
お互いにもっと強くなって見る者をもっと感動させてほしい。
ハイプレッシャーの中で全くミスのない試合ができたらお互いに幸せではないだろうか。理想論だけど。



クラブの職員もたくさん西が丘に来ていた。
国立霞ヶ丘を当事者として体験できればクラブの財産になったのだが、これはまだお預け。
次のチャンスが訪れるようにクラブとしても頑張ってほしい。

早大ア式女子 インカレ特集今年も始まる

2010-12-26 00:09:32 | 女子サッカー
WASEDA SPORTSで今年のインカレ特集が始まった。

ALL For 1.5   WASEDA the 1st

関係ない人には全く興味の無いインタビュー記事ではあるが、気になる人にはかなりまとまった良い編集になっている。
新聞の学生さん、良い仕事するな。

まあ、最終的な結果はともあれこういう大学内でも記事になる対象になるってことはすごいことだと思う。今年は他の部活動がかなり良い成績を残しているので。
形に残るので学生時代の思い出になるだろう。
残り少ない学生生活やサッカー競技人生、学生さん達も心のエンドロールが掛かってきているので気持ちも高ぶっているんだろうな。

学連に所属する大学生にとってどの大会よりも大切なインカレ。個人が代表に選らばるよりもある意味価値は高いはずだ。
日本女子サッカーリーグというJFAが作った流れに乗らず、わが道を選んだ早大の選択はそれはそれで有りだと思う。
大会のレベル的なことはさておき、そこでどういう経験をするかが、今後の人生に影響するんだろう。
今回は予選で体調不良者が出てしまったりして、大変な思いをしたからなおのこと優勝したいだろうな。

とにかくア式サッカー部もそうだけど、寒いなかでも取材を頑張れ、学生記者さん達!!

「サッカー人生の締めくくり」って言葉は寂しいけれど、4年生は最後の残り2試合を悔いの無いように。
※小野瞳みたいに悩んだ末にサッカーを続ける選択する人もいるらしいが。東電かな?