復古記で小ネタ発掘ｗ

昔の史料を読んでると、意外と今語られてない小ネタが転がってて美味しいです。
いや、もちろんメジャーな人の周辺のできごとはしっかり洗い出されているんでしょうが、my松岡磐吉なんかの周辺は、まだ発掘のしがいがあって、楽しいことこの上なしです。



「新政府軍艦・春日　報告」による、明治２年５月１１日箱館総攻撃の時の話。

朝陽を轟沈した蟠龍を砲撃しながら追撃してたら浅瀬に座礁してしまった。
これは後進して離礁し、大事に至らなかったようです。



「慶應出軍戦状」による同日。

（弾薬が尽きた）蟠龍がボートを降ろし、乗員を上陸させようと準備していたので、薩摩兵が駆け参じて浜（たぶん七重浜のこと）に伏せ、これを狙撃してやろうとした。
ところが蟠龍側はこれに気づき、乗り捨てた回天・蟠龍に火をかけて弁天台場の方に上陸してしまった。

これ新政府側の記録としてはちょっと貴重。新政府側の記録では、新政府軍（佐賀）が火をつけたと書いてるのが多く、旧幕側の記録では自ら火を放ったと書いてあるのが多いのです。
おそらく、両方真実なんだと思います。
自焼して退艦したがあまり燃えず、追って佐賀藩が焼きに行ったんじゃないかと。

　　　　　※　追　記
　　　　　回天はともかく蟠龍は自焼していませんでした！
　　　　　「火をかけますか」と問われた艦長松岡磐吉が
　　　　　「機関を壊すだけでいい、船はまた使うことも
　　　　　あるだろうから」と、答えた記録見つけました。


いやー、古い記録は楽しいです（私だけが）。
以上いずれも「復古外記　蝦夷戦記　第八」に収録。



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