な、なんだこれは?
まるで何かの生き物のようですね(事実そうですが)。
えもいわれぬこのボディラインの丸み、どう見ても“口”にしか見えない特徴的な大きな黒いスジ。
常々“今にも喋り出しそうな奴らだなー”なんて思っていたのですが、改めてこうやって並べてみると、ほんとうになにか(しかもヒソヒソと、ちょっといじわるで内緒っぽい)話をしてそうで、なんだか笑えてきます。
そらまめ。
空豆、蚕豆とも書きますが、私はひらがなでの表記が一番この人たちの形をよく表していると思います。
さやいりのものを買ってきて、さやを開けたとき、白いふわふわのふとんに行儀良く並んでいるのもすっごく微笑ましい。
なんだかすごく幸せな気持ちになります。
(・・・といいつつ、残酷にもその布団から容赦なく引き剥がすのですが)
黒い部分を見ると、昔話を思い出します。
他人の不幸を見て笑い転げているうちに、笑いすぎて口が裂けてしまったのを、心優しい娘さんが自分の持っていた黒糸で縫ってくれたから、それで黒くなってしまったというもの。小さい頃、母が、「そらまめはね、笑いすぎたんよ」と言いながら教えてくれました。
いつのまにか、桜の花も散り、若葉の季節がやってきました。
あちこちの木々たちはいっせいに可愛い若芽を吹き始めました。
若草色、萌黄色・・・青々とした濃い緑の葉も好きですが、今の時期特有のちょっと優しげな色合いは、眺めているだけでわくわくとした気分になってきます。日々の疲れがどんどん薄らいでゆくのを感じます。
スーパーの野菜売り場では、今日もそらまめたちが並んでいます。
先日は、新たまねぎ・そらまめ・トマト・ベーコンでパスタを作りました。
きょんくんとの晩酌には、さやのままグリルで焼いたそらまめたちが肴として大活躍。
形良し、味良し。この、自然の恵みに心から感謝。
この時期の私はそらまめたちに夢中です♪