陰陽師 龍笛ノ巻 (文春文庫) 価格:¥ 530(税込) 発売日:2005-03 |
あまりの面白さに
まるでとり憑かれたかのように、一気読み。
夢枕獏さんの陰陽師シリーズに
思わずニヤっとしてしまうような話がありました。
「むしめづる姫」。
過去にも何度も書いていますが、私は
幼い頃からとにかく生き物が大好きでした。
特に、昆虫。
この話の主人公である露子姫を地で行くような感じで
ありとあらゆる虫を捕まえては育てていました。
モンシロチョウにアゲハチョウ
カブトムシやクワガタ、カナブン、ゾウムシなどの甲虫類はもちろん
コオロギ、キリギリス、カマキリ、かたつむり、ミノムシ、蟻・・・等々
なので、露子姫の心情には
かなりシンクロ。ほとんど同化。
ただ、彼女と違うのは
私は蛾になると分かっている烏毛虫(かわむし=毛虫)は育てなかったコト。
・・・いや、違うか。
蚕は育てたな~。
ま、それはさておき
得体の知れない烏毛虫を大事に育て
それが常識外れに巨大(牛くらいの大きさ)になってしまっても
例えそれが妖物かもしれないと分かっていても
黒丸(毛虫の名前)に対する純粋な愛情を変わらず持ち世話を続けた露子姫の
恐れのない強さ。
そこがあひょと露子姫との大きな違いですな。
私なら、途中で怖くなって手放してしまったかも。
小心者だし。心配性だからねぇ。
かくして、最後まで黒丸に対して
変わらず美しい愛情を注ぎ込んだ露子姫には
最後に思いもかけない展開が待っているのですが・・・。
もしあひょが最後までその赤蚕蠱を育てたら
一体、黒丸はどんな姿に孵るんだろう。
道満さんに引き取られちゃうのかな、やっぱし(笑)