桜はまだもう少し先かなぁと思いきや、今日東京では開花宣言。
週末には見頃を迎えるとか。いよいよ春も本番です。
で、夕方。
近所のスーパーに買い物に行くと、出てる出てる、春の旬の味。
菜の花、うるい、たけのこ、新じゃが、ふきのとう、そしてフキ。
今晩は久しぶりに同居人きょんくんが出張から帰ってくることだし、
桜も咲き始めたし、WBCではめでたく日本が優勝♪したし・・・というわけで、
今日は旬の食材を使って、懐かしい煮物でも作ろうと決めたのでした。
で、出来ました。
『たけのことふきと鶏肉の煮物』です。
たけのこは(残念ながら既にゆでてあるものですが)福岡産、鶏肉はみつせ鶏。
やっぱりどうしても九州産の食材を購入してしまうのです。
ふきを買うなんて、本当に久しぶり。
子供の頃は、自然に自宅の庭に生えるから、春先の食卓にはかかせない食材だったのにな。
台所に立つ母親を時々は手伝って、皮(筋)とりをしてたなーなんて思いながら調理開始。
母の手順を思い出しながら下ごしらえ。
まな板の上にふきを並べ、塩をふってから両手でごろごろごろ・・・。
その後、熱湯で少し茹でてから冷たい水にとり、端から皮をむいてゆく。
立ち昇るふきの香り、指にからまるうすい皮。
ああ、そうそう。この感じ、この匂い。
ひさしぶりに鼻腔をくすぐる新鮮なあおっぽいふきの香りが、
実家で暮らしていた頃のいろいろな思い出を連れてくる。
家族で行ったつくし採り、亡き祖母の家の竹林での竹の子掘り、
春の訪れと共に毎年必ず味わう、竹の子やふきをつかったいろいろな美味しい料理。
今は亡き祖母や祖父と囲んだ、大勢の食卓・・・。
五感が次々と呼び覚ます記憶の懐かしさに浸りながら、
嬉しいような少し淋しいような気持ちで、料理を楽しんだ。
軽く炒めた鶏肉とたけのこにおだしを加え、調味料で味を整える。
そしてそこで煮物の時の強い見方、我が家の人気者の“ぶたくん”の登場。
デザインに一目ぼれして衝動買いをしたのだけど、これがかなり頼れる奴。おとしブタ。
おとしブタを外すときは、両方の鼻の穴に菜箸を突っ込んで持ち上げる・・・というのも、なんとなくフクザツに切なくて?、好き。
20分ほど煮てから、たけのこにある程度味が沁みたらふきを入れ、しばらく煮込んで出来上がり。
一緒に夕食はいただけなくても、仕事から帰ってきたきょんくんの晩酌の肴にはなるかしら?
仕事で超多忙なきょんくんの毎日。
私には何もしてあげられないけれど、
せめて旬の食材が持つその若々しく力強いパワーを身体に取り入れ、元気でいて欲しいと願う毎日です。