65オヤジのスタイルブック

65オヤジの履歴書(2)

パルコ初期の広告を手掛けたイラストレーター山口はるみの個展「HARUMI GALS」渋谷で開催 | 写真

サッカー部を退部してからの僕は、音楽とファッションに興味が移っていきます。

高校時代はジョージルーカスの出世作「アメリカングラフィティ」のロングランヒットでオールディーズがブームになり、当時のVANによりIVYや今のアメカジブームが長く続きます。僕の例に漏れず当時のファッションで映画館に足繫く通いました。当時の男子はリチャード・ドレイファスが演じたカートのIVYファッションかフォードの改造車を乗り回すジョンのロックンロールスタイルに誰もが憧れてました。その後に続く、サタデーナイトフィーバーやさらば青春の光など、青春映画の系譜の中で音楽とファッションは欠かせない存在となっていきます。

そして僕がもっとも影響した雑誌が前回紹介した講談社から刊行されたアパッチ。当時の若者雑誌は週刊プレーボーイと平凡パンチでそこに割って入ってきたのがアパッチでした。

かつては大橋歩のイラスト表紙で一時代を築いた平凡パンチもアイドルグラビア表紙全盛の時代におされる中で、パルコのポスターを手がけた山口はるみのエアブラシで描かれた欧米女性が何ともインパクト大で即買い。超一流の漫画家が連載を担当、アースウインド&ファイア、セックスピストルズや世界の謎めいた話題など時代を先取りしたエンターテーメント雑誌でした。後にジャンルが細分化されて、ポパイやムー、GOROなどの伝説の雑誌が生まれます。

アパッチのモニターに確か高校生だった僕も含めて10人ほどのモニターに選ばれました。モニター料の1万円は高校生の僕にとってはとても価値あるお金で、僕のカルチャー熱を刺激したことは間違いないです。アパッチが僕の好奇心の源だったと思っています。

かくして僕は出版社の仕事に就きたいと大学へと進みますが、その夢は儚く破れます。

(続)


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