65オヤジのスタイルブック

追悼:大島渚監督

また一人、もの言う映画監督が亡くなられました。大島渚監督は、僕たち世代にとって刺激の多い親父的存在でした。

愛のコリーダでは、エロスを真正面からとらえられ衝撃的でした。また、戦場のメリークリスマスでは、坂本龍一やビートたけし、デビッド・ボウイのキャスティングで異彩を放つ戦争映画を作り上げて、その美しい音楽と龍一とボウイのキスシーンが印象的に残っています。

タブーに挑みながら、問題作を発表し続けていながら、その映像は美しく魅力的でした。監督自身が、ファッションで和洋問わず、粋で凛とした姿にかっこよさを感じ、脳出血で倒れた後も、メディアに登場するその姿は、弱みなど見せず誇りに満ち満ちていました。

大島監督の作品は、常にタブーに挑み、権力に対して常に刃を研ぎ続け真正面から向かっていたように感じます。その姿が楽しみで、眠い眼をこすりながら「朝まで生テレビ」に見入っていました。その烈々たる言葉は、ともすれば冷静にものを語る論客の中でキラリと光るものを感じ大好きでした。

大島監督の人生そのものが、無二の男の美学を感じます。娯楽映画やホームドラマ全盛の日本の映画界。監督のような美学を身に着けた若い監督が生れることを願いながら、天国から見守ってられると信じています。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【エッセイ・コラム】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事