映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ブルジョア夫婦とスペインのメイドたちが繰り広げるホームコメディー「屋根裏部屋のマリアたち」です。
舞台は、1960年代のパリ。高級アパルトメント住む投資会社社長の男。家と家庭を行き来するだけの生活の中、彼の唯一の楽しみは、朝食のゆで卵。ある日妻によって首にされたフランス人メイドの後釜に、若いスペインメイドを雇うことに。彼女の出現で、退屈な生活に異変が起こり、思わぬ事態へと発展していきます。
屋根裏の納屋に住み込みながら、メイドとして働くスペインの女性たち。彼女たちの陽気で情熱的な振る舞いに、男は、新たな人生の楽しみ方を見つけていきます。
アメリカが舞台なら、白人と黒人の構図となるのが、フランスが舞台となるとヨーロッパ特有の文化が漂って、ゆったりとした時間が流れ、また違う楽しみ方が味わえます。
ラブコメディながら、当時の人種差別や社会問題が織り込まれ作品に深みをもつ秀作でした。