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唐さんが土井さんとあった件について、各紙の見出し

産経:中国「困難な時に対話の努力」社民党名誉党首と会談
読売:唐家セン氏、対日関係改善へ意欲・・・社民・土井氏と会談
日経:中国の唐国務委員「日中対話続ける」、土井たか子氏と会談
毎日:小泉首相靖国参拝:唐・中国国務委員。改めて批判
朝日:「靖国参拝は中日関係改善を著しく阻害」唐国務委員

見出しだけ見ていると同じ会談の内容に関する記事だとは思えない。
在日中国大使館の発表では以下のとおり。

唐家セン国務委員、土井たか子前社民党党首と会見  2006/08/21 

 中国の唐家セン(王+旋)国務委員は20日、北京の人民大会堂で、訪中した土井たか子元衆議院議長・前社民党党首一行と会見した。
○唐家セン氏は、中日両国の政治関係がこう着状態にある原因は、日本の指導者が第2次大戦のA級戦犯を祀った靖国神社の参拝を頑に続けていることであり、このことは中国人民の感情を著しく傷つけ、中日関係の政治的基礎を損なったと指摘した。また、小泉首相は8月15日再度靖国神社を参拝したが、国際正義に挑戦し、人類の良識を踏みにじるこの行為は中日関係改善のプロセスに重大な影響を与え、日本の国際的イメージと国益をも損なったと強調した。
●唐家セン氏は、中国は引き続き中日関係の政治的行き詰まりを打開するためたゆまぬ努力を払うものであり、日本が歴史の潮流と両国人民の共通の願いに沿って、早急に政治的障害を取り除き、中国と共に両国関係を早期に正常な発展の軌道に戻すよう希望すると表明した。また土井氏ら古い友人が長期にわたって中日友好事業に力を尽くしてきたことを称賛、新しい情勢の下で、引き続き中日友好事業の発展に貴重な貢献をするよう希望した。

(後略)

 このとおり脈絡なく逆の事を話しているので、引用のように新聞社のスタンス通りの見出しにならざるを得ない。素直に見出しを見る限り、最後の二社は日中関係を悪くしたいと考えているようだ。
 唐さんが人格障害とか反対感情を併発している訳ではなく、今の時期中共幹部に言わせたら誰もこう言うだろう。たとえネタでもこのような話のもっていきかたをされると、健康な人間はストレスを感じるものだが、さすがに土井さんは平気なようだ。
 ちなみに、報道機関は中立であるべき、などと青臭い事を述べるつもりは筆者にはない。民主国家だろうが独裁国家だろうが、世論に対して影響力があれば利用されるのがあたりまえ。


別件:

新時代の中国ビジネス:止めるべきではない中国展開 -サーチナ 2006.08.21 14:42JST-

 あいかわらずここのコラムは意味不明の文章が多くて楽しい。
 どうやら論旨は「中国は世界一の市場が「期待される」からリスクはあっても中国に進出するべき」らしい。文中に「リスクマネジメント」という単語は登場するものの、この文章を書いた人は意味を理解しているのか?予測し得るリスクを数値化し、それによって得られる利益、リスクへの自社の対応能力、それらを合理的に判断するのがリスクマネジメントのはずだが。
 このコラムを読むと乾坤一擲の大博打を勧めているように思える。
「君子危うきに近寄らず」これも立派なリスクマネジメントなのである。

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