狂犬病対策に抗議、北京で愛犬家2000人がデモ
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061113id21.htm
狂犬病はリッサウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入を主な感染経路とする人獣共通感染症である。日本にいる限り全くリスクを意識せずに生活できるが、実は1度発症したら死亡率が100%の病気だ。また名前の通りの症状を発症するので、死に様はとても綺麗とはいえない。出来れば感染したくない病気の一つである。
幸いワクチンがあるので予防接種さえすれば感染しない。特にアジア圏に出る場合には予防接種した上で、動物には不用意に接触しない方が無難といえる。
中国では2006年1-9月を通して2254例の発症例数が報告され、昨年同期比で約30%増、感染症死亡例数ではトップらしい。
http://news.xinhuanet.com/health/2006-10/23/content_5236478.htm
数値的には10月だけで中国全土で事故により9007人死亡しているのに比べたら大した問題ではなく。
http://news.xinhuanet.com/politics/2006-11/06/content_5295639.htm
その大したことのない問題に衛生部が対応しているのは、おそらく対外的にSARSやらH5N1やらに輪をかけて「不衛生」という印象をもたれたくないのだろうと邪推する。
個人的にこの記事の中で注目したいのは、動物愛護のデモでどうやら自発的に2000人が集まり、当局が違法集会に認定し、20名が連行されたという内容。どんなテーマで集まろうと、暴徒化されたら最後要求を入れても鎮圧しても中共の得にはならないとでも考えているようだ。
むしろ地方ではあたりまえのように百姓一揆が頻発している事を考え合わせれば、どうもあの地域における体制盛衰パターンの典型的な側面と見えなくもない。
以下余談
狂犬病に関して言えば、登録制にして飼い犬にワクチンを接種するだけの話、ではあるのだが
1.狂犬病に関するリスク意識が低い
2.登録料が高い(北京で大卒初任給一月分くらい)
3.次年度以降の年度更新料も高い(登録料の半額くらい)
ために闇犬が増えるだけで無駄らしい。
今回騒いだうち「純粋に動物愛護の精神に賛同した愛犬家」は何人いるのだろうか?左の「」内を自分で書いて怖気がする筆者などは「自分の飼闇犬がかわいいから」の方が動機として余程納得がいく。ちなみにどの記事をみても「」内の御託は書かれていないので、全く筆者の妄想。