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●《「ちょっと待って」とか「やっぱりこれは変だ」などの声を、もう少し多くの人が発していたならば、こんな状況にはなっていなかった》

2022年02月12日 00時00分50秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(20220206[])
小峰健二記者による、アサヒコムの記事【松元ヒロ、村本大輔、放送禁止歌…彼らをテレビから消したものの正体】(https://www.asahi.com/articles/ASQ1X62VXQ1VUCVL01B.html?iref=pc_ss_date_article)。

 《テレビでは、放送できないネタがあるらしいまことしやかにそう言われているしかし、本当だろうか。刺激的なタイトルで29日に公開された映画「テレビで会えない芸人」と、テレビのタブーに切り込んだと伝説的に語られ、先ごろDVDとして発売された森達也監督のドキュメンタリー集から浮かび上がるのは何か――。》


【映画『テレビで会えない芸人』予告編】
http://tv-aenai-geinin.jp/trailer.php
tv-aenai-geinin.jp

 《“時の人”の滝川クリステルが「おもてなし」とスピーチする映像が繰り返し流れる。それを“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのはお笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人である》(佐高信さん)。

   『●《“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのは
     お笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人》

 ブログ主の好きなのは、断然、『憲法くん』。

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
   『●「パレスチナ」 『週刊金曜日』
         (2014年9月5日号、1006号)についてのつぶやき

    「■⑧『週刊金曜日』(2014年9月5日号、1006号) / 
     【佐高信の新・政経外科第11回/笑いが殺される日を前に】、
     「「安倍晋三の敵は松元ヒロ」……安倍は「違う」ことが
     嫌いな人で、友達がいません……安倍と同じ考えのコピーの
     ような〝友だち〟はいても、
     異なる考えをもった友だちをもつ幅やゆとりはないという、
     ヒロさんの指摘に私も共感します」」

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
                  (2014年5月9日、990号)

    「《松元ヒロさん【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画
     『ザ・思いやり予算』…バクレーさんが
     「「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」》。
     さすが「憲法くん」」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    「東京新聞の竹島勇記者による記事【初恋の少年に誓った不戦 
     渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」】」
    《「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状
     ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」が注目を集めている。
     これは、芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化
     したひとり語り「憲法くん」を基にした作品。
     演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。
     この短編を挟んで、初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が
     続けている慰霊の旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。
     朗読劇は渡辺が中心となって同世代の女優たちと33年間続けてきた
     もので、今年が最終公演。未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への
     思いが語られる。井上淳一監督(53)…》

   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を
             尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
    「マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】
     …《映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の
     井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる
     舞台挨拶がありました。…一人芝居『憲法くん』の原作者である
     松元ヒロさん…。ここでは、映画全体の語り手である女優、
     渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を
     合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》」

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》
    《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。私がリストラされる
     かもしれないという話」。女優の渡辺美佐子さん(86)が演じる
     「憲法くん」が静かに語りかける。沖縄市のシアタードーナツで
     上映中のドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」の一場面だ
     …憲法くんの未来はわれわれ主権者に託されている
     無関心ではいられない》

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
        いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●「憲法くん」…《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。
     私がリストラされるかもしれないという話」。…無関心ではいられない》

 『同調圧力メディア』(森達也著)《「みんなが右に向かって歩いているのに、どうしてあなたは左に行こうとするのだ」――同調圧力。法や明文化されたルールではない。自主規制だ。全体で動くことを強要される。あるいは自ら強要されることを求めてしまう。特に日本人はこの傾向が強い。だから放送禁止歌のような意味不明なシステムが実体化して、原発安全神話のような虚構が何十年も存続する。「ちょっと待って」とか「やっぱりこれは変だ」などの声を、もう少し多くの人が発していたならば、こんな状況にはなっていなかったはずだ》。

   『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
       2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」

 『放送禁止歌』(森達也著)。「ヨイトマケの歌…放送局の自主規制」。

   『●『こころをさなき世界のために』読了
    《オウムの構造もこれに近い…中国に侵略した日本軍兵士が…
     ヒトラーの周辺が、彼の意志を勝手に忖度する…巨大な楼閣
     …放送禁止歌に構造は似ています》
    「(一つの国会で)《小渕内閣で、有事ガイドラインに国旗国歌法
     住民基本台帳法通信傍受法が立て続けに成立》、
     《セキュリティー社会への標榜というこの方向》。斎藤貴男さんの
     危機感と共通。最近読んだ野中氏に関する本によると、
     国旗国歌法以外はほとんど官僚主導で、政治家は中身を
     よく理解していずに、拙速に成立。(ナチスドイツでの)
     「自由意思による巨大な規制の楼閣」》

   『●『A2』読了
    「岡林信康。「…全共闘…。《お祭り騒ぎ」をテレビで見ながら、
     「若者たちの時代」が到来することを夢想したわれわれが直面した
     ものは、紛争処理後の徹底した管理強化教育と、それによって
     押し殺された…無気力な同世代の群れであった。政治的な関心を
     示すだけで教師からにらまれ、反抗には隠微な制裁が加えられた。
     …「勇者たち」の多くは、彼らが憎み、破壊しようとしたはずの
     制度の中にしっかりと組み込まれ、歯車として生き続けていた。
     当時の武勇伝を得々と語るものたちと出会うことがある。
     が、命がけで闘おうとした本物の闘士たちは、けして語らないのだ
     と思う。自らの敗北がもたらした荒廃を、歯ぎしりしながら
     見つめているのではないだろうか。岡林信康自身も「手紙」を封印し、
     もう歌うことはないという》。高田渡、なぎら健壱、「イムジン河」」

   『●放送禁止歌
   『●放送禁止歌と自己規制: 「ヨイトマケの唄」
   『●「政権批判」だったら歌うなとでも? 
      「アベ様のNHK」は「放送禁止歌」にでもしますか?
    《この「都合のいい大義名分」を、集団的自衛権行使容認のための
     憲法解釈変更に重ね合わせて聴いた視聴者らがネットで反応した。
     曲名を「平和(ピース)と極右(ハイライト)」と読み替えたり、
     「裸の王様」を安倍晋三首相への揶揄(やゆ)と受けとめたり――》

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https://www.asahi.com/articles/ASQ1X62VXQ1VUCVL01B.html?iref=pc_ss_date_article

松元ヒロ、村本大輔、放送禁止歌…彼らをテレビから消したものの正体
小峰健二 2022年1月31日 17時00分

 テレビでは、放送できないネタがあるらしいまことしやかにそう言われているしかし、本当だろうか。刺激的なタイトルで29日に公開された映画「テレビで会えない芸人」と、テレビのタブーに切り込んだと伝説的に語られ、先ごろDVDとして発売された森達也監督のドキュメンタリー集から浮かび上がるのは何か――。

 「鹿児島のテレビ局が私のことをドキュメンタリーで撮りたいと追っかけているんです。でも私のやっている内容、ほとんど放送できないものばかりですよ

 舞台でスポットライトを浴びる白髪の男性が、そう自虐的にネタにすると、会場はドッと笑いに包まれた。芸人・松元ヒロに密着したテレビドキュメンタリーの映画版「テレビで会えない芸人」のひとコマだ。舞台で松元は「第3次」安倍改造内閣を「大惨事と言っていた」などと風刺しては、笑いを誘っていく。

     (ライブ公演の舞台に立つ松元ヒロさん。
      「テレビで会えない芸人」から (C)2021 鹿児島テレビ放送

 松元は、かつてテレビで人気を博した芸人である。

 社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」では多数の番組にも出演していたが、一人で活動するピン芸人になった1990年代末にその姿が見られなくなった、と映画は伝える。一方で現在、年に120本ある独演会ライブは満席続きだという。この映画は、なぜテレビが人気者を手放したのかを考察し、自己批評するドキュメンタリーとなっている。


「放送できない」人気芸人

 松元にカメラを向ける最初のきっかけは、周囲に「テレビではできないネタばかりやる芸人がいる」と言われたことだった、と鹿児島テレビの四元良隆監督は振り返る。それから15年後。鹿児島で開かれた公演の打ち上げで松元と初対面した際に「テレビ局の人には出せないと言われるんです」と聞かされた。

 四元はそれらの言葉に刺激され、制作を決意したという。そもそも松元は、ライブのチケットが入手困難と言われる人気者だ。

 「普通は話題の人や場所にカメラを向けるテレビ自身が出せないと言ってしまうものは何なのか。そこにチャレンジしたい気持ちがあった」

 一方で四元の後輩で、共同監………。
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●「プロテストソング」 『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号)について

2014年03月03日 00時00分38秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、佐高信の政経外科 番外編/『サンデー毎日』の〝屈服〟】、青木理さん【司法を正す第7回/戦時下の言論弾圧「横浜事件」で国の責任を問い続ける木村まきさん 国家秘密法案の国会提出に危機抱き再審を請求】。

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■①『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 「プロテストソング」。満田夏花さん【震災から3年を前に「帰還」キャンペーン進む 「新・安全神話」のもくろみ】、「被曝管理を個人の責任に」。この国は「自己責任」がお好き(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a26fc111c8f20d49020da3197160d1a8

■②『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 粟野仁雄さん【誤認逮捕の男性が国賠訴訟 失態続きの大阪府警】、「誤認逮捕され、85日間も拘留された会社員・・慰謝料など・・の賠償を求めて大阪地裁に提訴」。大阪府警(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/4443c18f725cc3d55ed231e44d57db68

■③『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 柴山哲也氏【原因は特定秘密保護法記者クラブ制度 日本の言論自由度は世界59位】、「トップがフィンランド、そしてオランダノルウェースウェーデンなど北欧や・・」。彼我の差(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d75cc1675b25b8cb8c98d4cc38b06441

■④『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 丸山昇さん【狙いは日本全体の情報管理 安倍的NHKで集会】、「籾井勝人会長が連日国会に呼ばれて質問攻めにされ、醜態をさらしている。こういう人事を行い、大きな批判が巻き起こっていいても平然と見ている安倍内閣

■⑤『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 本多勝一さん【風速計/安倍首相と鎮霊社】、東京新聞記事「靖国・・一角に、『鎮霊社』というなじみの薄い社がある。本殿と鎮霊社の違いは何か。なぜ、四十一年前に設けられたのか。目立たぬ社から、靖国全体を逆照射すると・・」

■⑥『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 島田興生氏【マーシャル諸島の被曝を追い続けて ビキニ・デー60年 帰還に揺れる島民たち】、「「安全宣言で再び被曝」。映画『放射線を浴びた『X年後』』http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8048da440ef992da9c1fdd4c4685c149

■⑦『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 【村岡和博の政治時評/文字の記録では伝わりにくい安倍首相の逆ギレや独善性をどう伝え広めていくかが課題】、「経済統計のつまみ食いもこの反論も、質の悪い経済学者たち・・と同類で、・・恣意的なものでしかない」

■⑧『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 【佐高信の政経外科 番外編/『サンデー毎日』の〝屈服〟】、「「『政経外科』はお休みいたします」と小さく書いてあるのを見て、また怒りがこみあげてきた・・「打ち切り」に対する「打ち切り」であって、決して「休み」ではない」

■⑨『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 藤田正氏【今こそ抵抗のうたを】、「忌野清志郎はくじけなかった・・友よ、夜明けまえの闇の中だ!・・「イムジン河」(ザ・フォーク・クルセイダーズ・・)・・「自衛隊に入ろう」(高田渡・・)・・「手紙」(岡林信康・・)」

■⑩『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 【竹信三恵子の経済私考/みえない「輸出立国」の先の道筋 株価頼みのお祈り経済策に不安】、「NHKが「アベノミクスの成功」を連日はやしたてている。だが、日本経済はむしろ方向を失った巨艦になりかけているのでは」

■⑪『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 【小室等 なまくらのれん26/「花はどこへ行った」】、「・・の精神は、この、日本においても、忌野清志郎「Love Me Tender【放射能はいらねえ!】」、斎藤和義ずっとウソだった」などのパフォーマンスに、確実に受け継がれている」

■⑫『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「日本全体に怪しい気配が漂っている・・それを徹底的に蔓延させたのは、他ならぬNHKが元凶のように思う・・受信料を払ってはならない」。矜持無し(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f6bbd3835abda9a159fb58a062089547

■⑬『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 中嶋啓明さん【三鷹痴漢冤罪 津山さんの無実、より鮮明に】、「高裁に移ってからは、これまた型通り完全無視」。「国策捜査第32回」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2dabd912c0784cbb12cf507d0adbc88fhttp://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a335981b6c2117894f28ff9b086dced1

■⑭『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 青木理さん【司法を正す第7回/戦時下の言論弾圧「横浜事件」で国の責任を問い続ける木村まきさん 国家秘密法案の国会提出に危機抱き再審を請求】。「戦前の「治安維持法の再来」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eba7913f790119052ad2a3313ebc4478

■⑮『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 青木理さん【司法を正す第7回/・・「横浜事件」・・】、「拷問で4人が獄死・・最新は開始されたが・・勇気がない裁判官・・デタラメが続く理由」。せめてもの救い(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d325a91d19262fd2cce2cdf44c70dcf2

■⑯『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓さん【初めて老いった!?第78回/考えただけでも恐ろしい】、「友人たちに「啓ちゃんは心配しすぎだよ」と一笑に付されたことがあった。特定秘密保護法がゴリ押しされた時のことだ戦争につながる危惧を・・」

■⑰『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/98732c3fbf99caac055e0e25ce59d6b1)さん【初めて老いった!?・・】、「・・「単純すぎる」とみなに閉口されたのだ・・世間との温度差に愕然とさせられた・・いきなり殺されなければ「危険じゃない」という訳じゃないでしょう

■⑱『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓さん【初めて老いった!?・・】、「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない。なぜ怖い光景を想像しないのだろう・・2歳児も戦争はイヤだとは言えない責任は大人の側にある

■⑲『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 赤岩友香氏【金曜日から】、「森達也さん・・『ご臨終メディア』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0fc271402c01b471f0559f03abbde3fb)・・「抗議は怖い、視聴率が非しい。」とある・・自主規制してしまうメディアの様は今にも通じる・・佐高信・・連載・・打ち切・・」
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●『東京番外地』読了

2010年11月21日 01時07分43秒 | Weblog


『東京番外地』、11月に読了。森達也著、新潮文庫。2009年8月発行。解説は重松清氏。

 第一弾「葛飾区小菅一丁目」から第十四弾「府中市多磨町四丁目」、および、番外編「千葉県浦安市舞浜一丁目」まで「」東京ルポルタージュ。「東京近郊のスポットを無目的に歩きながら、思い出したり触発されたこと、あるいは場の記憶に感応したことなどを随筆風に綴るという書籍の企画」(p.15)。

 下山定則氏の殺人。昭和史最大の謎。『下山事件シモヤマ・ケース)』(pp.10-11)。
 『放送禁止歌』(p.12、96、220)。『職業欄はエスパー』(p.13)。『』(p.14、66、284)。

 大道寺将司さん(p.21)。

 植草一秀氏と監視カメラ(p.43)。「・・・こんな理由で尾行されてはたまらない。・・・明らかな悪意・・・」。推定無罪原則のあまりの軽視。

 精神保健福祉法、少年法の改正(p.95)。「ところが実際のところは、少年事件増えてもいないし凶悪化もしていない。・・・事件の低年齢化も全く根拠がなく、統計はむしろ高齢化を示している。/ところが多くの人はこれを知らない。なぜならメディアが不安や危機ばかりを煽る。・・・その方が視聴率や部数が上がるからだ。つまり身も蓋もない市場原理の帰結。/同様に、精神障害者による事件も、実態とイメージとは大きなギャップがある」。

 「第六弾 「微笑む家族」が暮らす一一五万㎡の森/千代田区千代田一番地」(p.109)。「天皇版・電波少年」という企画趣旨。「・・・劇団「ザ・ニュースペーパー」・・・の風刺コント「さる高貴なご一家」をこの広場で、さらに天皇家の目前でやってもらい、その様子を撮影する・・・」〝危険〟で〝過激〟なドキュメンタリー。フジテレビが中止勧告。
 「NHKが・・・放送直前に強引に改編し、その背景には自民党政治家による圧力があったと報道して大騒ぎになり、さらに朝日とNHKとの泥仕合にまで発展」した、中川氏・安倍氏による番組改竄強制事件。
 「・・・自民党は憲法草案を決定した。・・・「日本国憲法を遵守して」と発言した今上天皇は、どんな思いで読んだのだろうか」。

 「立川反戦ビラ撒き事件」(p.124)。
 「狭山事件」(p.126)。無罪推定原則の著しい衰退(p.130)、「簡単に蔑(ないがしろ)にされては困る」。

 「Suica」(p.140)は誰何(すいか)。

 『あしたのジョー』と存在しない泪橋(p.149)。

 岡林信康さんの「山谷ブルース」(p.152)。佐藤満夫・山岡強一氏のドキュメンタリー映画『山谷 やられたらやりかえせ』。「監督二人が殺された映画など、他にはちょっと思いつかない」。

 「郵政民営化是か非か式の二者択一が焦点・・・単純化や簡略化には大きな副作用がある(小泉チルドレンを筆頭に、国会議員の質がとても低下した)」(pp.163-164)。

 杉原千畝さん(p.175)。

 ドキュメンタリー映画『フォッグ・オブ・ウォー』(p.184)。東京大空襲を実施した戦争屋ルメイに日本政府から勲一等旭日大綬章を授与、という唖然とするお話。「渡す側も渡される側も、記憶中枢に重大な欠陥があるとしか思えない」。東京大空襲「春季慰霊大法要」に興味なさげな石原都知事と(毎年靖国参拝の)小泉元首相も。大村益次郎と靖国神社。
 
小泉純一郎元首相の靖国参拝に際してのノーテンキな発言。〝井戸〟の水を濁らせてばかり。「・・・小泉首相の二つの論拠は、「公約」と「心の問題」。・・・公約にあげるならそれはもう心の問題じゃない。心の問題と言い張るならば、それは公約になどすべきじゃない。とても単純なこと。・・・それは何よりも、・・・自民党の総裁選の際の公約だ。つまり国民一般は、彼とそんな約束をした覚えはない。この国には自民党員と自民党の議員だけが住んでいるわけじゃない」(p.263)。

 『いのちの食べ方』(p.223、231)。鎌田慧さん『ドキュメント屠場』(p.231)。

 
ジョージ・オーウェル(p.246)。

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●『A2』読了

2010年10月04日 05時03分37秒 | Weblog


『A2』、7月に読了。森達也安岡卓治著。現代書館。2005年5月第1版第2刷(2002年4月第1刷)。

 「はしがき」・「あとがき」以外に、「撮った理由、及び「A2」本篇から落としたエピソード・・・・・・森達也」、「採録シナリオ「A2」」、「森達也と二人三脚で「A」「A2」づくり・・・・・・安岡卓治」の3章。

 フィル・スペクター(p.30)。

 浅野健一さん、「人権と報道・連絡会」(p.68、71)。河野義行さん(p.130)。
 『創』の篠田さん、『アエラ』の烏賀陽さん。「烏賀陽 ・・・オウムに好意的なニュース番組なんか作っていいのかと、うちはスポンサー降ろさせてもらうぞと、・・・抵抗するというのはなんか、濁中の黄河に向かって裸一つで飛び込んでいくような、そういう恐怖感を僕は感じているし。いつもいつも叩き潰されて、自分の書きたいことが結局最終的には100%は出せないという歯がゆさも持ってるし・・・」(p.157)。

 下山事件(p.186)の撮影

 「テレビ界・・・ベテランディレクターの多くがテレビの世界を離れている。映像消費文化の象徴のような存在だ。/森も、・・・企画では傑出した独自性を持っているものの、処世術はうとい。/・・・ポリシーを持ち、様々な場で発言する「フリー・ディレクター」は、森以外に何人いるだろうか?/批判的な精神を持続することは難しい」(p.188)。

 『放送禁止歌』(p.189)。岡林信康。「・・・全共闘・・・。/「お祭り騒ぎ」をテレビで見ながら、「若者たちの時代」が到来することを夢想したわれわれが直面したものは、紛争処理後の徹底した管理強化教と、それによって押し殺された・・・無気力な同世代の群れであった。政治的な関心を示すだけで教師からにらまれ、反抗には隠微な制裁が加えられた。/・・・「勇者たち」の多くは、彼らが憎み、破壊しようとしたはずの制度の中にしっかりと組み込まれ、歯車として生き続けていた。/当時の武勇伝を得々と語るものたちと出会うことがある。が、命がけで闘おうとした本物の闘士たちは、けして語らないのだと思う。自らの敗北がもたらした荒廃を、歯ぎしりしながら見つめているのではないだろうか。/岡林信康自身も「手紙」を封印し、もう歌うことはないという」(p.190)。高田渡、なぎら健壱、「イムジン河」(p.191)。
 『職業欄はエスパー』、『一九九四年よだかの星』(p.194)。「他の生き物を犠牲にして生きてゆくしかない人間の矛盾」(p.196)。

 「森は、「A」によって、自分が本来作るべきものを
再認識したのだと思う。自らの主観を貫くことで、作品のオリジナリティーを発揮することの大切さに気づいたのだ」(p.196)。

 「・・・戦後の日本でこれほど明瞭な「社会の敵」は存在しなかったのではないだろうか。・・・だが、社会に渦巻くその「憎悪」に身を任せ、煽りたてるだけでは、事件の根幹にある問題にたどり着くことは出来ない。・・・、「なぜ、彼らが?」の解答は得られていない。犯罪の核心は「動機」にある。その「動機」をすべて「信仰」に収斂させてしまうことは乱暴すぎないだろうか?」(p.198)。「・・・世論の「憎悪」が高まり、メディアの理性をゆがめていることを感じた。テレビは、・・・横並びで・・・犯罪の凶悪さを叫ぶ声の大きさで視聴率を争っている。/誰か、冷静に見すえようとするものはいないのか?/・・・/森と出会ったのは、そんなときだった。/・・・ふたつ返事で、プロデュースを引き受けた」(pp.208-209)。

 原一男さん(p.215)。

 転び公妨(p.222)。

 山形国際ドキュメンタリー映画祭「市民賞」受賞(p.235)。

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