Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●元大阪〝ト〟知事の懲戒請求TV舌禍事件: 弁護士も弁護士なら、裁判所も裁判所

2013年05月18日 00時00分27秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0430/OSK201304300018.html)。

 元東京〝ト〟知事の援護もむなしく、また、知性の無いことが丸分かりの西村真吾議員の火に油を注ぐ発言など、自分で蒔いた種で言い訳に奔走する元大阪〝ト〟知事

 その元大阪〝ト〟知事が引き起こした懲戒請求TV舌禍事件。理不尽に懲戒請求された安田好弘さんら光市母子殺害事件の弁護団が請求した損害賠償訴訟が広島地裁に却下されたそうだ。橋下氏が現役か元弁護士かどうか知らないが、(橋下)弁護士も弁護士ならば、(橋下氏を免責する)最高裁も含めて、裁判所も裁判所である。

   『●『死刑弁護人 ~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『月刊誌3冊』読了(3/5)
   『●府知事の懲戒請求絡み(?)のとある事件
   『●ハシズム元〝ト〟知事の人権感覚に共鳴する人たちって、一体?
   『●山口県知事選、賢明な選択を!: 土建派暗躍・・・・・・恥ずかしい

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http://www.asahi.com/national/update/0430/OSK201304300018.html

2013年4月30日13時21分
光母子殺害弁護団の請求棄却 橋下氏TV発言 広島地裁

 橋下徹弁護士(現大阪市長)のテレビ番組での発言で大量の懲戒請求を受け、業務を妨害されたなどとして、山口県光市の母子殺害事件の弁護団19人が橋下氏と読売テレビ(大阪市)に計約1億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、広島地裁であった。梅本圭一郎裁判長は橋下氏の責任を否定した2011年の最高裁判決を踏まえ、請求を棄却した。

 問題とされたのは、大阪府知事就任前の07年5月に放送された「たかじんのそこまで言って委員会」での発言。裁判で殺意を認めた大月(旧姓・福田孝行死刑囚(32)が新たな弁護団がついた後に否認に転じた点について、橋下氏は「許せないと思ったら、弁護士会に懲戒請求をかけてもらいたい」などと述べた。
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●和歌山毒カレー冤罪事件: 安田好弘弁護士と林眞須美被告

2013年05月15日 00時00分05秒 | Weblog


神保哲生さんのvideonews.comの記事(http://www.videonews.com/on-demand/621630/002750.php)。

 林眞須美林真須美)氏に関して、警察・検察・裁判所・マスコミが一体となって「「目撃」証言も非常に恣意的、曖昧であるにもかかわらず、そんないい加減な「状況証拠」だけで」死刑にしようとしている。

   『●『冤罪File(No.06、2009年6月号)』
   『●『創(2009年6月号)』(2/2)
   『●『創(2009年7月号)』
   『●『ドキュメント死刑囚』読了(1/2)
   『●『創(2009年11月号)』読了
   『●『創(2010年4・5月号)』読了
   『●『創(2010年8月号)』読了
   『●『創(2010年9・10月号)』読了
   『●冤罪(その1/2): どんな力学が働いているのか?
   『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
                   和和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度

 一方、元大阪〝ト〟知事に罵声を浴びせられ、マスコミから死刑廃止論者と烙印を押され、警察や検察に忌み嫌われている『死刑弁護人安田好弘さん。

   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』:
         バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)
   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●政治的なトドメかな・・・・・・マスコミや裁判所によるこんなことが許されていいの?

 唯一と言っても良い証拠らしきものも揺らいでいるらしい。
 「カレーにヒ素を混入するために使われたとされる紙コップに付着していたヒ素と林さん宅にあったヒ素をより詳細に検証した結果、両者の間には明らかに異なる不純物が見つかったという。河合教授は両者を「別のものであったと結論できる」としている」。
 「しかし、日本では再審の壁はとても厚い。日本の司法界の構造として、裁判官が検察の訴えを退けてまで無罪判決を下すのには相当な重圧がかかるからだ。/今回の新事実を、司法はどう判断するのか」? 司法の哀しい状況を見れば、再審開始など望めそうもない・・・・・・。冤罪被告を死刑にするようなことがあれば、・・・・・・裁判所やマスコミの責任はあまりにも大きい。

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http://www.videonews.com/on-demand/621630/002750.php

マル激トーク・オン・ディマンド 第628回(2013年04月27日)
やはり和歌山カレー事件は冤罪だったのか
ゲスト:安田好弘氏(弁護士・林眞須美死刑囚主任弁護人)

 和歌山カレー事件で新たな事実が明らかになった。もしかすると、これは決定的な新証拠になるかもしれない。
 夏祭りの炊き出しで出されたカレーに猛毒のヒ素が混入し、4人の死者と63人の負傷者を出した「和歌山カレー事件」は、林眞須美被告が否認・黙秘を続ける中、2009年4月に最高裁で死刑が確定している。今回、その死刑判決の重要な判断材料の一つだった「亜ヒ酸の鑑定」において、新たな事実が明らかになったのだ。
 今回問題となっている証拠は、犯行に使われたとみられる紙コップに付着していたヒ素(亜ヒ酸)と、林氏宅で見つかったヒ素とが同じ組成のものだったとする鑑定結果。林真須美氏の夫の健治さんがシロアリ駆除の仕事をしていたことから、林氏の自宅には普段からヒ素が保管されていたという。この鑑定結果は林真須美氏を有罪とする上で最も重要な証拠の一つだった。
 亜ヒ酸の鑑定については、当時最先端の大規模研究施設「SPring-8(スプリング・エイト)」を使った鑑定によって、科学な裏付けがなされたと考えられてきたが、今回、それを否定する新たな検証論文が京都大学の河合潤教授によって発表された。河合教授が『X線分析の進歩44号』に発表した論文によると、カレーにヒ素を混入するために使われたとされる紙コップに付着していたヒ素と林さん宅にあったヒ素をより詳細に検証した結果、両者の間には明らかに異なる不純物が見つかったという。河合教授は両者を「別のものであったと結論できる」としている。
 この事件はもともと物証に乏しく、犯行に至った動機も解明されていない。林氏の弁護人を務める安田好弘弁護士によると、主な間接証拠も詳細に検討していくと必ずしも信頼性の高いものばかりではないという。安田氏はこの事件は最初から警察による事件の見立てに間違いがあったのではないかと言う。そして、メディアによるセンセーショナルな報道などもあって、捜査当局もそれを修正できないまま殺人事件として突っ走ってしまったとの見方を示す。
 安田弁護士は最高裁判決の直後から林氏の裁判の再審を求めているが、今回明らかになったヒ素鑑定の結果を追加した再審補充書を早速提出したという。確かに、今回明らかになった新事実を前にすると、最高裁が判決で述べているような「合理的な疑いを差し挟む余地のない程度に(林さんが犯人であることは)証明されている」と言えるのかどうかは明らかに疑わしくなっているように見える。しかし、日本では再審の壁はとても厚い。日本の司法界の構造として、裁判官が検察の訴えを退けてまで無罪判決を下すのには相当な重圧がかかるからだ。
 今回の新事実を、司法はどう判断するのか。事件の新事実をもとに、再審の問題、司法の裏側などについて、ゲストの安田好弘弁護士とともにジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。


関連番組

マル激トーク・オン・ディマンド 第420回(2009年04月25日)
和歌山カレー事件はまだ終わっていない
ゲスト:安田好弘氏(弁護士・林真須美被告主任弁護人)

インタビューズ (2013年04月27日)
裁判所はなぜ決断できないのか
インタビュー:木谷明氏(弁護士)

インタビューズ (2009年04月25日)
「ヒ素は自分で呑んだ。真須美はやっていない」
真須美被告の夫・健治さんが最高裁判決の不当性を訴え



プロフィール


安田 好弘やすだ よしひろ
(弁護士・林眞須美死刑囚主任弁護人)
1947年兵庫県生まれ。75年一橋大学法学部卒業。77年司法試験合格、80年司法修習修了。オウム真理教麻原彰晃被告の主任弁護人、山口県母子殺害事件・被告少年の主任弁護人、和歌山カレー事件・林真須美被告の主任弁護人などを務める。著書に『死刑弁護人生きるという権利』など。
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●政治的なトドメかな・・・・・・マスコミや裁判所によるこんなことが許されていいの?

2013年03月19日 00時00分09秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0313/TKY201303130123.html)ととても酷いasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html、3月14日)。そして、とってもまともなgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141435)。

 小沢一郎氏に関して、いつも朝日の社説が酷い。今回もと~っても酷い。こういうのをマッチポンプというのでしょう。「しごく当然の判断である」な~んて、よく言えたものだ。

 江川紹子氏の、とある日のつぶやき。

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Shoko Egawa‏@amneris84

新聞は、なんで東電OL事件で一審無罪だったゴビンダさんを身柄拘束し、逆転有罪を書いた主任裁判官飯田喜信判事(現東京高裁裁判長)の辞任は求めないのかにゃ。冤罪作りの張本人が書いた判決をありがたがって受け止める
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 この飯田喜信裁判官は当初から何の期待も持てなかったわけで、安田好弘さん憎しも加わり、当然予想された判決である。でも、先の衆院選でも敗れた小沢氏にとっては政治的なトドメかな・・・・・・。それにしても酷いマスコミや裁判所によるこんな行いが許されていいのか??

   『●小沢氏元秘書裁判の暗黒

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http://www.asahi.com/national/update/0313/TKY201303130123.html

2013年3月13日18時43分
小沢氏元秘書3人の控訴棄却 東京高裁 陸山会事件

 【小松隆次郎】小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」による土地取引事件で、政治資金規正法違反の罪に問われた衆院議員・石川知裕被告(39)ら元秘書3人に対する控訴審判決で、東京高裁(飯田喜信裁判長)は13日、いずれも有罪とした一審・東京地裁判決を支持し、3人の控訴を棄却した。

 石川議員を禁錮2年執行猶予3年▽池田光智被告(35)を禁錮1年執行猶予3年▽大久保隆規被告(51)を禁錮3年執行猶予5年――とした2011年9月の一審判決の量刑が維持された。石川議員は判決を不服として、上告した。

 高裁判決は、04年の土地取引の際に小沢氏が出した4億円の処理について、3人が陸山会の政治資金収支報告書にうその記載をしたと認定した。大久保元秘書については、西松建設からの違法献金事件でも有罪とした。

 さらに、石川議員が中堅ゼネコン「水谷建設」から5千万円の裏金を受け取ったと認定。それが石川議員の動機形成の一因になったと指摘した。

・・・・・・・・・。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html、3月14日】

2013年 3月 14 日(木)付
陸山会判決―政治への不信は続く

 以前にくらべ、社会にあたえる衝撃はずっと小さくなった。しかし、民主党のつまずきの石となった事件である。しっかり見届けなければならない。

 小沢一郎衆院議員の元秘書3人に対し、東京高裁は一審に続いて有罪を言いわたした。

 資金管理団体「陸山会」の土地取引にからみ、政治資金収支報告書にうそを書くなどした罪だ。小沢事務所が建設会社から5千万円の裏金を受けとっていた事実も改めて認定された。

 注目すべきは、判決が「報告書には、実際に金や不動産の取引があったときに、その個々の事実にもとづいて収入や支出を書かなければならない」とはっきり指摘したことだ。

 しごく当然の判断である。

 元秘書側は「土地を本登記したのは翌年であり、前の年に金の動きがあっても記載の必要はない」などと主張していた。

 そんなことで、政治資金規正法がうたう「国民の不断の監視と批判」が果たせるのか。「政治活動の公明と公正」を確保できるのか。大切なのは健全な常識をはたらかすことだ。

 事件が残した跡は大きい。

 疑惑がうかんでも、小沢氏は国会での説明をこばみ続けた。強制起訴されたみずからの裁判は、元秘書らとの共謀をうらづける証拠がないとして無罪になったものの、新たにつくった政党は衆院選で大敗を喫した。民主党も有効な手を打てないまま分裂の末に政権を失った。

 多くの有権者が、長く続いた混乱に嫌気がさし、この政治家たちに国の将来を託すことはできないと判断した。その帰結と受けとめるべきだろう。

 問われているのは小沢氏と民主党だけではない。

 事件を機に、政治家本人に責任が及ばないようにできている規正法の欠陥が指摘された。

 だが、それを正そうという動きは鈍い。一連の経緯を単なる「小沢氏変転の軌跡」に押しこめてしまうようでは、政治不信はいつまでも解消されまい。

 検察も痛手を負った。公判を通して、強引な取り調べや事実と異なる捜査報告書の存在が、次々と明らかになった。

 仕事にむきあう心構えを説いた「検察の理念」を定め、改革にとり組むものの、個々の捜査や裁判を通して見える姿に首をかしげることが少なくない。

 「検察は間違いを犯さない」という独善的な体質は、どこまで改まったのだろうか。

 政治と検察。ともに傷ついた両者が、今回の事件から何をくみ取り、姿勢を改めていくか。国民の目が注がれている。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/141435

陸山会控訴審判決 結論ありきのデタラメ
2013年3月14日 掲載

同じ証拠でも事実認定は真逆

<「検察の誘導」認めず>
 やはり結論ありきのデタラメ判決だった。13日、東京高裁で開かれた、「生活の党」の小沢一郎代表(70)=無罪確定=の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件の控訴審判決。飯田喜信裁判長は、衆院議員の石川知裕被告(39)ら元秘書3人をいずれも執行猶予付き有罪とした1審東京地裁判決を支持し、無罪を主張した弁護側の控訴を棄却した。

 「控訴申し立てを棄却します」――。主文言い渡しから始まった飯田裁判長の言葉は最後まで腑(ふ)に落ちないものだった

 高裁が1審を支持した明確な理由説明はほとんどなし。飯田裁判長は「原判決に疑問を生じさせる事由を見いだすことはできない」と繰り返すばかりだった。それでも、審理を尽くした上での判決なら理解できるが、昨年11月から始まった控訴審で、高裁は石川の弁護団が集めた87通に上る新証拠をことごとく却下。公判はたった2回で結審だ。これでマトモな裁判と言えるのか。確たる証拠もなく臆測で有罪判決を出した1審の「ミスター推認裁判長もヒドかったが、疑問だらけの判決内容に何の疑問も抱かないミスター追認裁判長もデタラメ過ぎるだろう。

   「メチャクチャなのは、無罪判決が出た小沢裁判の証拠を飯田裁判長が
    却下したことです。小沢裁判では、不動産の仮登記を提案したのは
    仲介業者側だったとして、業者の法廷証言も残っている。ところが、
    飯田裁判長はその証言を証拠採用せず、1審判決と同様、仮登記は
    石川側から持ちかけた、と認定した。同じ証拠なのに裁判長によって
    事実認定が異なったり、黒白が決まったりするのは公平中立な裁判とは
    言えません」(司法ジャーナリスト)

 飯田裁判長が却下した重要証拠はこれだけじゃない。1審で、石川に裏金5000万円を渡した――と法廷証言した水谷建設の川村尚・元社長は今回、弁護側に対し、証言は検察に誘導された内容だったことを認める意見陳述書を提出した。控訴審判決でも認定された「水谷からの裏金」疑惑が完全に吹っ飛ぶ陳述書だが、飯田裁判長はこれも握りつぶし、裏金の授受を認定したのである。これで1審判決に「合理的に疑う余地なし」なんてよく言えたものである

 選挙で国民の負託を得て当選した国会議員が、さしたる証拠も示されず断罪される――。石川の弁護人を務めた安田好弘弁護士は「司法が政治に介入して政治家を抹殺するファッショだ」と憤っていた。こんな司法の横暴を許していたら民主主義は崩壊だ。大新聞テレビは、「ほらみろ。小沢はやはりクロだ」と大ハシャギで報道しているが、よくよく考えた方がいい。
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●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評

2013年01月28日 00時00分19秒 | Weblog


レイバーネット日本のWPの記事(http://www.labornetjp.org/Column/20120619)。

 「木下昌明の映画の部屋」(http://www.labornetjp.org/Column/)より、齊藤潤一監督『死刑弁護人』の映画評。安田好弘弁護士についての映画。

   『●木下昌明さんの新刊『映画は自転車にのって』
   『●『教育・研究分野での事業仕分け』
   『●『スクリーンの日本人 ~日本映画の社会学~』読了(1/3)
   『●『スクリーンの日本人 ~日本映画の社会学~』読了(2/3)
   『●『スクリーンの日本人 ~日本映画の社会学~』読了(3/3)

   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』:
         バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)
   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)

 「犯人もまた社会のひずみが生み出した被害者であり、彼の境遇を理解」・・・の部分は以下も。

   『●『誘拐』読了(1/3)
   『●『誘拐』読了(2/3)
   『●『誘拐』読了(3/3)

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http://www.labornetjp.org/Column/20120619

木下昌明の映画の部屋・第142
齊藤潤一監督『死刑弁護人』
「死刑弁護人」が見据える社会――民主主義の「最低の義務」とは

 安田好弘弁護士については、凶悪事件の担当ばかりか本人まで逮捕されたりと、日ごろ新聞ダネになっているので、どんな人物か気になっていた。それが齊藤潤一監督の『死刑弁護人』をみて、彼の生き方や思想信条などおよそのことが理解できた。
 映画は安田の日々の活動に寄り添って撮ったドキュメントで、『青空どろぼう』を作った東海テレビの製作だ。彼はのっけから「マスコミは嫌いです」と言う。取材に応じないのは、被告人をバッシングするための話題提供でしかないからだ、と明かす。
 実際に彼が担当した事件は、オウム真理教事件麻原彰晃和歌山毒カレー事件林眞須美光市母子殺害事件の元少年等々、時々のマスコミを賑わし、“極悪のレッテルを張られた人物ばかり。なかでも、1980年夏の新宿西口バス放火事件に強くひかれた。この時、巨人戦のナイター見物帰りの父子が焼死したが、筆者はその父とは顔見知りだった。真相は日々のニュースではつかめなかった。後に事件を扱った恩地日出夫監督の傑作『生きてみたい、もう一度』で被告女性のその後はわかったが、犯行の真相は依然つかめなかった。ただ全身にやけどを負った桃井かおりの熱演ぶりが印象に残っている。
 これは安田の最初の担当事件で、彼は真相とその後の問題を語っている。それとともに、彼が「悪魔」や「鬼畜」とそしられようとなぜ凶悪犯人の弁護を引き受けるのかも見えてきた。それは、事件を個人の罪に帰して片付けてしまうのではなく犯人もまた社会のひずみが生み出した被害者であり、彼の境遇を理解し、彼にも「生きる権利」がある――という認識に立っていることからきている。(木下昌明/『サンデー毎日』2012年6月24日号)

*6月30日より東京・ポレポレ東中野、名古屋シネマテークにて公開。ほか全国順次 (c)東海テレビ放送


〔追記〕 映画をみても、新宿西口バス放火事件の真相がよくわからなかったという人がいた。そんな人には同名の原作(講談社文庫)がおすすめ。
 それによると「犯人はバスで楽しそうに帰宅する人々をみて腹が立ってやった」――という検察のつくった動機とは違っていたこと。犯人の頭の中を占めていたのは「福祉さん」のことだった。彼には小さい息子がいたが、妻が育児放棄していたので福祉施設に預け、出稼ぎして月々施設に送金していた。しかし、息子を引き取りにいけなかったのでいつも自分を責めていた。8月、出稼ぎ先の飯場が盆休みに入って、その間、新宿で過ごすものの、いつも「福祉さん」に追われているという強迫観念にかられていた。いよいよ盆が明けたときロッカーに預けてあった荷物がなくなっていることにがくぜんとする。字がろくに読めなかった彼は、これを「福祉さん」の仕業と思い込み、逆上した。
 犯人の頭の中では、相手はバスの乗客などではなかった。およそミステリーの小説世界などと違って犯行の真相はつじつまの合わないものだった。悲惨な事件をひき起こしたにもかかわらず、犯人の内面を占めていたストーリーは架空の「福祉さん」像との葛藤だったのだ。内面と現実とは、まるで噛み合っていなかった。そこにこの事件の不可解さがあった。その「真相」は、安田弁護人が根気よく面会しつづけたことでようやくみえてきた。その結果、「死刑」を「無期懲役」にすることができた。しかし、犯人は自分がしでかした犯行(自分の息子と同じような年の子まで死なせた現実)におののき、ついに刑務所内で自殺してしまう。自らの手で「死刑」を下したのである。彼もまた、この社会のひずみが生みだした「被害者」の一人だったか――
 映画の『生きてみたい、もう一度』のなかで目に焼き付いているシーンがある。それはヒロインと愛する男とのラブシーンで、女が男の背に腕をのばして抱きしめる――その時、焼けただれて皮膚のなくなった黒い腕がニューッとのびてくる。これにわたしは戦慄した。甘いラブシーンを予想していたわたしのイメージを映像はひっくり返したからだ。
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●「自公タカ派政権が始まる」『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号)についてのつぶやき

2013年01月13日 08時45分00秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年01月11日、926号)、「自公タカ派政権が始まる アベノミクスを〝監視〟せよ!」についてのつぶやきから、AS@ActSludge

 田中森一氏については、

   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)

を。そして、安田好弘さんを思い出しました。

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■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号)/「自公タカ派政権が始まる アベノミクスを〝監視〟せよ!」。真野きみえ氏「相次ぐ市民の逮捕、1人は起訴/下地阪南大准教授らは釈放」。石坂啓さん「風速計/良い年にしなくてはいけない」。木村聡氏「くるくるホルスタイン」、「銀の匙」にも・・・

■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号) / ・・にも、今朝偶然に、ミルキングパーラーの図。「大藤理子の政治時評/「「危機突破」内閣ですか 安倍ちゃんが首相ってことが最大の危機なんですけど」、全く同感。「危機突入内閣」である。尾崎孝史氏「新年を迎えた福島原発警戒区域」・・・

■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号) / ・・・「住民の一時宿泊を拒む毎時100µSv超の汚染地帯」。横田一さん「アベノミクスは見せかけの景気対策だ!」。植野妙実子氏「「個」を捨て「公」を押しつける自民党憲法草案 人権を守らない憲法は近代憲法ではない

■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号) / 「元検察特捜部のエース田中森一が語る 社会の「どぶの中身」を見つづけて」、「なぜ再犯が繰り返されるのか」。「大塚将司の経済私考 円安・株高でも、楽観できない日本経済の先行き不安は、定見なきジャーナリズム、日銀財務省

■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号)/「伊藤千尋の国際時典 「男女平等度」世界一〇八位の韓国で女性大統領誕生 一〇一位の日本は重く受けとめなければならない」。増山麗奈氏「エネルギーの自給自足村を訪ねて ドイツはこうして脱原発を選んだ」、「フェアではない原発推進派」

■『週刊金曜日』(2013年01月11日、926号) / 多井みゆき氏「『週刊朝日』問題の核心とは? リベラル派再起のための必読書」。田島泰彦氏「自公政権復活で表現の自由が「冬の時代」到来か」。「雨宮処凛のらんきりゅう(30) 「わかりやすい悪」」。「論争 原発政策と東大閥」
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●小沢氏元秘書裁判の暗黒

2012年11月23日 00時00分02秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/139642)。

 「推認」判決以降どうなっているのかと思っていたら、二審も酷い裁判官にあたってしまった様だ。意図的か? 無茶苦茶だ。検察やマスコミには「反省」という言葉は無いらしい。
 安田好弘さん、頑張ってくれ!

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http://gendai.net/articles/view/syakai/139642

東京高裁が握り潰した水谷裏ガネ証言崩す新証拠
2012年11月15日 掲載

小沢元秘書控訴番
 14日、「国民の生活が第一」・小沢一郎代表の元秘書3人の控訴審第1回公判が開かれた。弁護側は、1審の“推認判決”が事実認定した「水谷建設からの裏金授受」を打ち消す新たな証拠を突きつけたが、東京高裁の飯田喜信裁判長は証拠請求を退けた。事件の「真相」を握りつぶされてしまうのか

   「裁判長は『真実は何か』について、目を開けていただきたい

 そう公判で熱っぽく訴えたのは、控訴審から元秘書・石川知裕衆院議員(39)の主任弁護士となった安田好弘氏だ。

   「石川議員は昨年9月の1審判決で、水谷からの計1億円の
    裏金のうち、1回目の5000万円を受け取ったと認定されました。
    客観的な証拠はゼロ。それでも、裏金授受の発覚を恐れて
    収支報告書を虚偽記入したと断罪されたのです」(司法ジャーナリスト)

 安田氏が発見した新証拠は、1審判決の根幹を崩す衝撃的な内容だ。
 裏金は04年10月15日の午後2時か3時ごろ、東京・赤坂の旧全日空ホテルのロビーで、水谷の川村尚社長(当時)が現金を紙袋に入れて石川に手渡したとされる。安田氏は、当日のスケジュールを記した3つの手帳を提出。石川と大久保隆規・元秘書、さらに大手ゼネコン「鹿島」の東北支店長(当時)のものだ。
 この日、大久保は「都合がつかなくなった」として、代理に石川を裏金授受の現場に行かせたはずだが、大久保の手帳は当日の午後7時まで真っ白。
 代理を命じられた石川の手帳にも“大事な仕事”を示すような記載はない。
 東北支店長の手帳には、午前中に水谷功会長(当時)に会ったと記されていた。川村社長は1審公判で「15日午前に1人で鹿島の東北支店におじゃまし、その後、新幹線で東京に戻り、水谷の東京支店で裏金を準備してホテルへ向かった」と証言したが、単独行動はウソ。当日は水谷会長に随行していたのだ。
 さらに安田氏は水谷会長と川村社長の陳述書を提出。水谷会長は「支店に向かう前日、川村から『すでに裏金を渡した』と聞かされた」と述べ、川村社長も当日は会長と行動を共にしたことを認め、「今も現金を渡した相手の顔を思い出せない」「検事に『(裏金の授受は)15日じゃなきゃ、ダメだ』と念を押された」と述べたという。
 いずれも1審で出なかった「新事実」で、裏金の授受を打ち消す内容ばかり。控訴審では当然、これらの新証拠を採用して審理を尽くすべきだが、飯田裁判長は真相究明から逃げた

   「新事実と向き合う気もなければ、最初から審理するつもりもない
    右から左に1審のデタラメ判決を維持するだけ。これでは控訴審は
    無意味です。職場を放棄する、とんでもない裁判長です」
    (元検事で関西大特任教授の郷原信郎弁護士)

 元秘書の裁判で裏金疑惑が晴れなければ、小沢の汚名は完全には消えない。今回の暴挙には、司法判断を超えた圧力を感じるのだ。
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●冤罪で死刑執行、あってはならない!!

2012年10月26日 20時55分42秒 | Weblog


飯塚事件についてのasahi.comの衝撃的な記事(http://www.asahi.com/national/update/1025/SEB201210250047.html)。

 有ってはならんでしょう! 冤罪死刑なんて。取り返しのつかないとんでもないことです。飯塚事件の久間三千年さんのことです。冤罪で死刑にしてしまった警察や検察、法務大臣、裁判官、一体どう責任を取るのでしょうか。異例の早さで死刑執行が実施された久間さん、一体どれほど無念だったことでしょうか。被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為ではないでしょうか?
 こういったことだけが理由ではありませんが(冤罪でなければ死刑にしていいのか?)、日本では多数派の死刑存置派の皆さんにこの飯塚事件のことをぜひ考えてもらいたいです。

   『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
                和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度
   『●東京電力女性社員殺害事件、再審開始を信じる +α(言わずにおれない)
   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
   『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?
   『●強大な氷山の一角としての冤罪発覚
   『●冤罪だらけ: 裁判官の目は節穴か?
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(1/2)
   『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(2/2)
   『●思考停止「廃止すれば凶悪犯罪が増える?」(2/2)
   『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)
   『●『創(2009年11月号)』読了
   『●『死刑』読了
   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』:
              バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん

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http://www.asahi.com/national/update/1025/SEB201210250047.html

2012年10月26日0時4分
元死刑囚とは違うDNA型」 飯塚事件、弁護団が主張

 福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人などの罪に問われ死刑が執行された久間三千年(みちとし)元死刑囚(執行時70)の再審を求めている弁護団は25日、事件当時のDNA型鑑定の写真のネガに、元死刑囚と同じ型はなかったという解析結果を明らかにした。別人とみられるDNA型も写っていたとしており、写真は「改ざん」されたものだった、と主張している。

 弁護団共同代表の徳田靖之弁護士は「(再審開始決定に向け)決定的な解析結果だ」と述べた。死刑執行後の再審請求をめぐり、裁判所の判断が注目される。

 事件では、犯人の血液が混じったとされる被害者の血液や、事件現場に残っていた血液から採取したDNA型の鑑定が行われた。その結果、犯人のものとみられるDNA型が元死刑囚と一致したとされ、有罪立証の有力な柱の一つとなった。鑑定は、再審で菅家利和さんが無罪となった「足利事件」で証拠能力を否定されたのと同じ方法で、ほぼ同時期に行われたもので、飯塚事件の弁護団も証拠能力はないと訴えていた。
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●小沢裁判控訴審: すべての証拠採用が却下され、即日結審

2012年09月29日 08時47分09秒 | Weblog


小沢裁判についてのgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/138841http://gendai.net/articles/view/syakai/138875)。

 検察検察審査会の猿芝居にあれだけ大騒ぎしたマスコミや民主党・自民党が沈黙するのはなぜ? 本件に関しては非を認めるべきじゃないのか? これほどの黙殺とは。裁判所は、若干、信頼を回復しつつあるのに、ここまで政治状況を悪化させたマスコミは沈黙してていいのか? 多くの市民は冤罪に気づいていないし、それがどれほどこの国の政治を歪めてしまったかに・・・。「こうなった以上、検察は小沢にわびるべきだ大マスコミも総ザンゲが当たり前だ民主党も落とし前をつけるべきだ。検察が捏造した疑惑に乗っかり、小沢を党員資格停止にして、追放。その政治活動を封じ込めたのは野田を中心とした民主党の現執行部のメンメンだ。アタマを丸めるくらい当然なのに、コイツらは本当に腐っている」。

   『●「暗黒捜査」による小沢裁判控訴審
   『●小沢裁判判決、福島瑞穂さんと郷原信郎さんの感覚
   『●小沢裁判東京地裁無罪判決: 魚住昭さんの〝魚の目〟
   『●常軌を逸した〝法治〟国家、そして、マスコミの始末の悪さ
   『●小沢裁判、控訴に対するマスコミの対応とやはり検察審査会制度の致命的欠点
   『●制度に欠陥: 小沢裁判、やはり控訴決定
   『●小沢裁判、検察の問題であると同時に、癒着したマスコミの問題
   『●小沢裁判、当然の結果を理解できない人たち
   『●小沢裁判、こういうお茶を濁す総括「社説」で良いのか
   『●小沢裁判、終わりの始まり?
   『●小沢裁判、安田好弘弁護士高裁判決での権威の失墜を取り戻す好機
   『●小沢裁判、無罪でしか裁判所の威厳は取り戻せない
   『●捏造された検察審査会、確信犯的にそれをバックアップするマスコミ
   『●小沢一郎氏陸山会事件判決を目の前に控え: 検察審査会の罪深さ
   『●小沢一郎氏裁判、司法の信頼回復の好機 ~大善文男裁判長への期待~
   『●水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?
   『●小沢一郎氏関連冤罪事件、推認に推認を重ねた裁判長
   『●小沢一郎氏検察審査会は機能していない

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http://gendai.net/articles/view/syakai/138841

小沢裁判ようやく結審でも一件落着とはいかない
2012年9月26日 掲載

ベストセラー「検察崩壊」の衝撃
これほどデタラメ特捜部捏造の政治裁判が現代のこの国で行われている

 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)が政治資金規正法違反に問われた事件がようやく“決着”した。26日開かれた控訴審では、検察官役の指定弁護士が新たに請求していた元秘書の供述調書や証人尋問が却下され、結審。11月12日に判決となったからだ。
 指定弁護士は10年以上前に辞めた高橋嘉信元秘書の供述調書を作成、証拠申請したが、これはムリ筋、嫌がらせのような話だ。

   「選んだ人物が悪すぎます。高橋元秘書はかつて、小沢氏の“金庫番”と
    呼ばれましたが、その後、小沢氏と距離を置くようになり、週刊誌などで
    小沢批判の急先鋒になった。検察が西松事件や陸山会事件に
    着手するキッカケをつくったのも、高橋元秘書の存在があった
    と言われています。しかし、検察は結局、不起訴にしているから、
    高橋元秘書の情報はいい加減だったということ。指定弁護士が
    苦し紛れにしがみついたとしか考えられません」(司法ジャーナリスト)

 そもそも指定弁護士は1審段階で、この元秘書を証人として請求できたのに、何もしなかった。この程度の反論しかできないのになぜ、指定弁護士は控訴したのか。つくづく異常な裁判だが、もとはといえば、事件をデッチ上げ、検察審査会(検察審)を騙(だま)す捏造捜査報告書を作って、強制起訴を“誘導”した東京地検特捜部こそが諸悪の根源だ。
 そうした特捜検察のデタラメをあらためて浮き彫りにした本が話題になっている。元検事で、関西大特任教授の郷原信郎弁護士の著書「検察崩壊」(毎日新聞社)である。
 中身は、検察の捏造捜査報告書作成を問題視し、「指揮権発動」を検討していた参院議員の小川敏夫・前法務相や、元秘書の石川知裕・衆院議員ら4人との対談をまとめたものだ。中でも、石川が聴取時の様子を語った内容は衝撃的である。

   〈吉田副部長は『このままでいくと小沢さんは検察審査会で間違いなく
    黒になる』と言うんです。参議院選挙の前、最悪のタイミングで
    強制起訴が決まることは、プロのわれわれはわかっている。
    そうならないことがあなたがたにとってプラスだから認めなさい、
    という説得をさんざんしてきました〉

   〈今考えると、検審で黒をとるために途中から様子が変わったな、
    という感じがあります。終盤になるにつれて、何回も同じ内容を
    取り直すんです。小沢さんは不起訴と決めているから、後はもう、
    検審黒に向けていろいろ証拠固めをしていったな、ということを、今思います〉

 いやはや、これが特捜検察の実態だ。国家権力を持っている分、ヤクザよりもタチが悪い。
 郷原氏がこう言う。

   「小沢裁判は、特捜部の謀略に検察審が騙されて強制起訴に
    至ったとんでもない事件であり、読者からも『検察はこれほど
    デタラメだったのか』という感想が寄せられています。事件そのものが
    インチキなのはもちろんですが、それが明らかになっても適切な対応を
    取らず、詭弁(きべん)やウソ、ごまかしを続けている検察のどこに正義が
    あるのでしょうか。国民の信頼を完全に失っています」


<小沢代表控訴審を報じる大マスコミへ重大な疑問

 摩訶(まか)不思議なのは、大マスコミの報道も同じだ
 暴走検察と一緒になって謀略事件を騒ぎ立て、「小沢=悪」のイメージづくりに奔走した反省は全くなし。1審で16回に及ぶ公判を経て無罪判決が出ても、「完全無罪ではない」「グレー判決」とあれこれ難クセをつけていた。検察審の起訴議決や、指定弁護士の控訴だって、新聞・テレビの“洗脳報道が後押ししたようなものだ。あらためて強調するが、控訴審で無罪判決なら、東京地検の2度の不起訴を含めて「4度目」の無罪である。
 マトモな言論機関であれば、さすがに「司法権力の乱用」「政治弾圧」と検察批判の一大キャンペーンを張るべきだろうが、そんな姿勢は一切みられない。司法ジャーナリストの魚住昭氏はこう言った。

   「小沢事件で、メディアは『違法』なことと、『モラル』を区別しないまま
    報道を続け、これが裁判の本質を見えにくくしてしまった。あれだけ
    大騒ぎしたにもかかわらず、結果は政治資金収支報告書の事務的ミス。
    それを重大事件のように報じ、小沢氏の巨悪像をつくり上げたのです。
    メディアは、この事件の強制起訴着手の段階から今に至るまでの報道を
    自己検証するべきです」

 きっちり落とし前をつけてもらいたい。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/138875

そりゃないだろう! 無罪確定小沢結審をシカトした大マスコミと民主党
2012年9月27日 掲載

彼らに「人権」を語る資格はない
いずれも却下します」――。26日開かれた「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)に対する政治資金規正法違反事件の控訴審。開廷からわずか1時間後、小川正持裁判長が下した判断に、東京高裁102号法廷に張り詰めていた空気が一気に緩んだ。
 案の定というか、検察官役の指定弁護士側が請求していた元秘書の証人尋問など計12点の証拠採用は一蹴され、ジ・エンド。審理はたった1日で終わった。指定弁護士がもくろむ逆転有罪の目は完全に消えたとみていい。
 指定弁護士の大室俊三弁護士は閉廷後、「裁判所は証拠として調べる必要がないと判断しただけで、我々にとって特に不利になったとは思っていない」と強気だったが、だったら、なぜ証拠請求したのか。カラ元気というか、どこまでデタラメを続ければ気がすむのか、と言いたくなる。
 東京高裁が即日結審したのは、これ以上、審理を長引かせても「意味なし」と判断したためだ。事実上の無罪確定。そんなことは司法のプロならば、誰でも分かることだ。

   「小川裁判長は判決日について、当初、1カ月後の10月31日を予定し、
    指定弁護士、弁護人双方に打診しました。普通は結審から判決まで
    最低でも2~3カ月かかります。それが1カ月後ということは判決文の
    原案がすでに出来上がっている可能性が高い。ズバリ、控訴棄却ですよ」
    (傍聴した弁護士)

 こうなった以上、検察は小沢にわびるべきだ大マスコミも総ザンゲが当たり前だ民主党も落とし前をつけるべきだ。検察が捏造した疑惑に乗っかり、小沢を党員資格停止にして、追放。その政治活動を封じ込めたのは野田を中心とした民主党の現執行部のメンメンだ。アタマを丸めるくらい当然なのに、コイツらは本当に腐っている。26日の結審をどう受け止めたのかというと、誰もコメントひとつ出しゃしない。それどころか、ある若手議員は「小沢氏に政局を左右する力はもうない。裁判の結果が大きな影響を与えることはない」とか言って涼しい顔だ。
 彼らに良心があるのか人間としてどうなのか。「シカト」はないだろう、いくらなんでも。しかし、マスコミも同罪だから、もちろん、一緒になって、判決無視。ヒドイ社会だ。ジャーナリストの魚住昭氏はこうした新聞テレビの報道姿勢について「病理なんですよ。だから、何度も繰り返している」と言った。いつも自分たちは正義漢ヅラ。今後、彼らに人権を語らせたら絶対にダメだ
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●山口県知事選、賢明な選択を!: 土建派暗躍・・・・・・恥ずかしい

2012年07月12日 00時00分13秒 | Weblog


gendai.netの記事二つ(http://gendai.net/articles/view/syakai/137527http://gendai.net/articles/view/syakai/137490)。

 鹿児島県では、知事選終了早々に川内原発再稼働に向けて九州電力が動き始めているようだ。鹿児島県民の皆さん、やはり原発推進派の知事を勝たせてはいけなかったと思います。
 山口県民の皆様には、是非選挙に行っていただき、是非賢明な選択をお願いしたいです。投票に行かずの、原発推進派への白紙委任だけは勘弁してほしい。

 飯田哲也さんに、ほんのほんのほんの少しだけ、実は失望していました。橋下徹元〝ト〟知事の「ブレイン」と喧伝され、しかも結果として、いつもの手のひら返し、ハシズム氏のアッサリの「敗北宣言」で関西電力大飯原発の再稼働がほぼ決定づけられたことに対して、です。教育だの、労働問題だの、新自由主義経済推進だの、反原発以外のあらゆるハシズム政策は別としての、反原発の一点での協力だった、と信じてはいます。でも、古い話を蒸し返して申し訳ないのですが、現在のハシズム的な政策は今に始まったことではなく、安田好弘さんへの懲戒請求扇動といった弁護士にあるまじき行為からも、ハシズム的な言動・行動様式の萌芽は明らかだったと思うのです。そして、ムダ首相を称賛し始め、相変わらずのTPP推進の旗振りぶりです。反原発での一点だけとはいへ、元〝ト〟知事の「ブレイン」と呼ばれる前に、よく考えてもらいたかったと思います。大飯原発再稼働を阻止する道は、飯田さんならば、他にもいろいろとあったと思います。
 さて、原発推進派との戦いであると同時に、土建派との戦いになる、との指摘です。あ~懐かしい安倍晋三氏のお名前も。おひざ元ですものね。負けるわけにはいかないのでしょう。第2自民党・元祖自民党・第3自民党の原発推進派・土建派との選挙戦ということで、飯田さんも大変だろうと思うし、鹿児島のようなことが無いようにすることは、正直なところ、奇跡に近いように感じます。山口県民の皆様に、是非、奇跡を起こしてほしいと願っています。

 わたくし・・・・・・土木屋の端くれとして非常に恥ずかしく思っています。「土木」という言葉、大好きなんです。愛情も感じています。土木が、(土木工学)civil engineeringから大きく乖離した姿になっていることに、哀しみを感じます。東京電力 FUKUSIMA原発人災の瓦礫処理でも、人の弱みに付け込み、裏で暗躍しているようで、とても恥ずかしい・・・・・・。昨夜からの沖縄の東村高江の欠陥機「危険なオモチャオスプレイのヘリパッド建設も同様です。恥ずかしい。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/137527

山口知事選 いつのまにか復活 利益誘導&ドーカツ選挙
2012年7月10日 掲載

県民はどっちを取る!?民・自・公VS.第三極の試金石

<地元民も呆れた>

 今月29日投開票の山口県知事選が次期衆院選の前哨戦のような形になってきた。
 自公推薦の山本繁太郎氏に対し、自然エネルギー拡大・脱原発依存派で「環境エネルギー政策研究所」所長の飯田哲也氏が挑戦状を叩き付け、事実上、一騎打ちになっている選挙である。
 民主は自主投票だが、

   「選挙戦は原発再稼働と消費税増税をゴリ押しする民・自・公
    既成政党VS.反対する第三極・無党派という構図となっている」
    (現地取材しているジャーナリスト・横田一氏)からだ。

 それを象徴したのが7日、県東部の防府市内のホテルで開かれた山本氏の決起集会だ。ユニホーム姿の地元建設業者もズラリと揃った中、安倍晋三・元首相と高村正彦・元外務大臣が講演したのだが、その中身たるや、かつての利益誘導型選挙そのものだった。
 安倍は「消費増税の3党合意に『経済弾力条項』があって名目経済成長を3%にしましょうと書いてある」と指摘、公共投資の必要性を強調した。続いて、山本が挨拶に立ち、「県内の産業を再起動させるためには、港湾をはじめ道路のアクセスなど基本的なインフラ整備を最大限の努力で進めなければならない。県政に王道はない。最優先でやるべきこととして、この問題に取り組む覚悟でございます」と訴えたのだ。

 ある県民は「増税しながらバラマキか。一昔前の政策」と呆れていたが、これに民主党政権は迎合、対立候補も出せずにいる。代わりに「コンクリートから人へ」を代弁しているのは飯田氏の方なのである。

   「山本氏は不況で苦しんでいる建設業者に公共事業という“ニンジン”を
    ぶら下げれば、支持が集まると思っているのでしょう。『公共事業バラマキが
    地域振興につながらずに借金増大を招いた』という反省がない。
    古くさい選挙といえば、ドーカツも復活しています。飯田氏に好意的と
    みなした自営業者に対し『おまえの店ではもう買わないぞ』と脅したり、
    フェイスブックで飯田氏支援を表明した人をリストアップ、地域ボスに
    情報提供する動きなんかもある。飯田氏の集会では報道関係者に
    『参加者の写真は撮らないで下さい』という要請がなされた。
    飯田氏の支援者だと分かると、何をされるか分からないからです」
    (知事選事情通)

 いやはや、コテコテ自民党型選挙である。飯田氏は「私は政権交代直後、事業仕分け人のひとりとして問題点を指摘したが、ほとんど、無駄な予算は削られなかったそれなのに消費税増税は論外です」「原発や火力発電に頼らず、自然エネルギーを拡大させれば、雇用も生まれるし、地域振興が実現する。県民がエネルギーを買う1000億円が外国ではなく、地域に回るようになる」と訴える。
 この選挙で飯田氏が勝つと、民・自・公は尻に火が付くことになる。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/137490

鼻息の荒いイヤ~な顔 自民総額200兆円 土建国家復活プラン
2012年7月6日 掲載

 5日自民党本部で大々的な出版記念会が開かれた。会の名称は「国土強靭(きょうじん)化~日本を強くしなやかに~」。「3・11後の国土の均衡ある発展」を謳(うた)っているが、何のことはない。公共工事にカネをバラまき、その代わりに選挙で票をもらう。古い自民党政権の“土建国家”復活を狙った集会だ。党本部8階のホールは、建設業協会など200団体から1000人超であふれ返った
 ゼネコン業界の期待は熱いようだが、野党の自民党に国家予算がバラまけるのか? その疑問を払拭するのが、野田政権との“増税談合”である。
 自民党は6月4日、「国土強靭化法案」を国会に提出。防災のための公共事業として、今後10年間で総額200兆円規模をインフラ整備に集中投資すべしと提言した。その上で、消費増税法案の修正協議で、付則18条にこんな文言を盛り込ませた。

   〈消費税率の引き上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに
    事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分する〉

 要するに、増税とセットで防災対策という名の公共工事にジャブジャブ税金を使う、ということ。消費増税のためなら何でも従う野田の足元を見透かして、付け込んだのだ。
 この“悪巧み”の旗振り役は建設・道路族のドン二階俊博古賀誠だ。すでに2人は「予算化は当然」という顔で永田町を闊歩している。
 
   「二階さんは党の国土強靱化総合調査会の会長。5日の集会でも挨拶に立ち、
    『災害を受けて困っている人のために再び安心した生活をつくっていくのが
    政治ではないか』と、集まったゼネコン関係者にアピールしていました。
    古賀さんはもっとヒドい。増税法案の衆院通過後に『解散は年末~年明けでいい。
    来年度予算は俺たちが主導的に組んでやる』と番記者との懇談で
    豪語していました」(自民党関係者)

 これ以上、民・自・公の談合が続いたら、この国は再び「人からコンクリートへ」、政業癒着の利権国家に逆戻りだ。
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●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん

2012年06月26日 00時00分34秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012062202000122.html)。『週刊金曜日』の記事の一部(http://www.kinyobi.co.jp/backnum/tokushu/tokushu_kiji.php?no=2514)。最後に映画『死刑弁護人』WP(http://shikeibengonin.jp/)の予告編(http://shikeibengonin.jp/tra.html)を勝手に貼らせてもらいました。

 全く知りませんでした。安田好弘さんについて『死刑弁護人』という映画が出来たそうです。

   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)
   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)

監督は、東海テレビの斎藤潤一さん。ディレクターは阿武野勝彦さん。ヒットすべき、多くの人に是非見てもらいたい映画ですが・・・・・・難しいでしょうかね。死刑制度について考えを巡らせる良い機会になると思うのですが・・・・・・。
 『週刊金曜日』創刊900号(http://www.kinyobi.co.jp/news/wp-content/uploads/2012/06/120622-003trim.pdf)の表紙は安田さん。この映画について、安田さんに対する森達也さんのインタビュー記事。メディアに対する距離感や、結果として死刑存置を思いとは逆に後押ししてしまったという意識など、いろいろ考えさせられるインタビュー。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012062202000122.html

秀作ドキュメント劇場公開 東海テレビ「死刑弁護人」
2012年6月22日 朝刊

 テレビで放送された優れたドキュメンタリー番組が、東京都内の映画館で相次いで上映されている。ドキュメンタリーは内容が高く評価されても、放送が深夜帯だったり、全国ネットではなかったりということが多い。劇場公開で、テレビでは見られなかった人にも作品に触れるチャンスが広がっている。 (宮崎美紀子)

 劇場公開にいち早く取り組んできたのは、東海テレビ(名古屋市、フジテレビ系)。「死刑弁護人」を、三十日から東京・ポレポレ東中野で上映する。
 オウム真理教事件和歌山毒カレー事件光市母子殺害事件など、死刑事件の担当で知られる安田好弘弁護士を追った作品だ。東海地方では昨年十月に放送され、文化庁芸術祭優秀賞を受賞するなど注目されたが、首都圏では未放送だった。
 監督は斉藤潤一ディレクター。「裁判長のお弁当」「光と影~光市母子殺害事件 弁護団の300日~」など、司法をテーマに制作してきた。「光と影~」の取材で、信念を曲げない安田弁護士の生き方に興味を持ったのが今回のきっかけだ。
 作品は、世間からバッシングを受ける安田さんに深く入り込んでいる。「カメラ嫌いの人なので、懐に飛び込もうと思った。取材の後は必ず一緒に食事に行った。本来なら一歩引くべきかもしれないが、密着しないと撮れなかった」と斉藤さん。事件を取材し、放送して終わり、ではなく「なぜ起きたのか、何が原因なのかを一つずつ拾い上げていくのがドキュメンタリー」と語る。「映画館でのお客さんの反応が、次の作品の糧になる」
 阿武野勝彦プロデューサーは「映画にすることで、作品は命を永らえることができる」と話す。
 昨年、戸塚ヨットスクールの戸塚宏校長を取材した「平成ジレンマ」、四日市公害訴訟を取り上げた「青空どろぼう」を劇場公開、今回が第三弾。一年半で三本というのは制作者の強い思いだろう。

    ■ ■ ■ 

 地方のドキュメンタリー制作者の熱い思いは、東京の大手民放局へも波及している。
 十六日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町で公開中の「劇場版 ライバル伝説~光と影~」は、TBSの二つのスポーツドキュメンタリーをもとに、未公開映像を加えて再編集した。同局がドキュメンタリー番組を劇場公開するのは初めて。座席数約六十のミニシアターだが、満員の回が出るなど好調な滑り出しだ。
 テレビ版では分かりやすさのために再現ドラマや冒頭のあおり映像が入っていたが、劇場版では削られ、印象が異なる。
 「東海テレビの試みに大きな影響を受けた」という菊野浩樹プロデューサーは「劇場でチケットを買ってもらったのを見ただけで感動した」と話す。
 今年二月、東京・オーディトリウム渋谷がRKB毎日放送(福岡市、TBS系)の故木村栄文ディレクターの特集上映を行った。好評のため、二十四日から再上映となった。

    ■ ■ ■ 

 東海テレビの三本と木村栄文さんの特集上映を配給した「東風」の木下繁貴代表は「ドキュメンタリーは、この五年ほどで劇場で頻繁に上映されるようになった」と話す。
 小規模な劇映画がヒットしにくくなったのに対し、一定数の動員が見込めるため、ミニシアターが興味を示しているという。
 木下さんは「若い人もドキュメンタリーに目を向けている。もうかるかというと、リスクもあるが、こういう試みが今後一般的になっていくのでは」と話している。
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http://www.kinyobi.co.jp/backnum/tokushu/tokushu_kiji.php?no=2514

2012年6月22日 900号 特集記事

死刑弁護人 安田好弘

この国の刑事司法の矛盾を体現している弁護士がいる。安田好弘さん(六四歳)だ。
彼ほど、事実に徹底的にこだわり、被疑者・被告に寄り添う弁護士は少ない
そのため、困難な刑事事件が集中し、「あんな悪者を弁護するのか」と、新聞やテレビに叩かれ続けている
安田さんを主人公にした映画『死刑弁護人』が公開されるのを機に、刑事弁護とはなにかをあらためて考える。

●「赦すという前提があれば死刑囚の意識は変わる」
 聞き手 森達也

法廷は民意に
大きく影響され、
民意はメディアに
影響されている――森

死刑廃止派は
鬼畜だとのイメージを
多くの人が
持ってしまった――安田

◆齊藤潤一監督に聞く
「死刑について考えるきっかけに」

悪魔の弁護士と呼ばれてもなお、安田好弘氏は死刑弁護を引き受け続ける、その理由は――。安田弁護士に密着したドキュメンタリー映画『死刑弁護人』が6月30日より公開される。映画の見所を齊藤監督に聞いた。

国策捜査
 死刑判決が確定した光市母子殺害事件の元少年  
 弁護団への猛烈な批判と変更された死刑基準
 青木理

●冤罪阻止の最後の砦
 刑事弁護人が抱える困難
 北方 農夫人

死刑や無期判決が予想される重大事件ほど弁護士の労力負担は大きく、
弁護費用が持ち出しになる場合も多い。安田好弘弁護士に重大事件が
集中する背景には、この国の刑事司法の歪みがある。
・・・・・・。
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http://shikeibengonin.jp/tra.html
   ・・・・・・ブログ主: すいません映像を勝手に貼らせてもらいました

『死刑弁護人』劇場予告編

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●小沢裁判、安田好弘弁護士高裁判決での権威の失墜を取り戻す好機

2012年04月26日 00時00分16秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136314)。

 いよいよ今日が判決の日。東京地裁大善裁判長は一体どんな判決を準備しているのだろう。
 こんな無駄な、無茶苦茶な裁判、でも、今後への影響は大。タイトルにある通り、安田好弘弁護士の一審判決は素晴らしかったのに、それが高裁で意味不明な逆転判決を受けている。記事にある通り「検察のメンツを立てつつ、一方で罰金刑ゆえ弁護士資格を奪わないという政治的な判決」で、検察の顔を立てる高裁判決となっている。あまりに無理筋な判決を出す情けない裁判官が多い中で、さて、今回の大善裁判長はどんな判決を下すのか?

   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)
   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)

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http://gendai.net/articles/view/syakai/136314

謀略判決 あるのかないのか 小沢弁護団のまとめ役 辻恵議員に緊急インタビュー
2012年4月25日 掲載

 小沢弁護団のまとめ役である民主党の辻恵衆院議員は、あすの判決を前に、「無罪を確信している。小沢さんとも話したが、同じだった」と断言した。

   「もともとが小沢さんの抹殺を狙った謀略事件、政治的裁判だから、
    100%安心しているわけではありません。ただ、どう考えても、
    この裁判は、推認に推認を重ね、ネジ曲げても有罪にするのは
    不可能な裁判であり、続けている意味がないのです」

 万々が一、無罪がネジ曲げられるとしたら、どんなケースが考えられるのか。弁護士でもある辻議員にぶつけてみた。

   「ひとつは、例の“ヤクザの親分”理論でしょう。山口組組長が
    拳銃を持った子分の共謀共同正犯に問われ、高裁で
    逆転有罪判決を受けた。小沢さんの裁判で検事役の
    指定弁護士は、論告求刑でこの理論を最後のよりどころにしていた。
    具体的な共謀事実がなくても、小沢さんと秘書は親分子分の
    関係だからアウンの呼吸で分かっていた。共謀関係が
    成り立つんだと。しかし、これはムチャクチャ。山口組組長の
    有罪判決そのものに無理があるうえ、小沢さんのケースとは
    事実関係が全く異なるのです。もうひとつ、懸念材料があるとしたら、
    裁判長が苦し紛れに間を取って罰金刑の有罪判決を出す危険です。
    かつて人権派の安田好弘弁護士がRCC(整理回収機構)の
    謀略によって、強制執行妨害容疑で逮捕され、やはり高裁で
    罰金50万円の逆転有罪判決を受けた。これは検察のメンツを
    立てつつ、一方で罰金刑ゆえ弁護士資格を奪わないという
    政治的な判決でしたが、小沢さんの判決でも、監督責任という
    軽微な落ち度などを理由にして、灰色の判決を出す可能性が
    ゼロとはいえないのです」

 この監督責任は、小沢氏起訴の訴因にも入っていない。裁判長が拡大解釈して無理やりこじつけたとしたら、自殺行為。笑いものだという。

   「まあ、大丈夫でしょう。検察が起訴した事件と違って、
    起訴できなかった事件の審理をやり直してみたが、結局、
    何も出てこなかった。その意味で無罪判決を出しやすいと思います。
    それよりも、ここで謀略裁判を終わらせることが大事。
    無罪判決後の控訴を、どう断念させるかが問題です」
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●我が身を省みらずに遠吠えする元新聞記者らしき人と校長の検閲に喝采を送る元弁護士らしき人のイサカイ

2012年04月04日 00時22分48秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/135681)、zakzakの記事(http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120319/plt1203191118000-n1.htm)。さらに、日刊スポーツの記事(http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20120321-920536.html)。

 清武騒動や、憎っくき朝日新聞との契約金騒動など、読売巨人軍も大変ですな。1.5億が10億近くというのは、野球協約ではなく単なる〝努力〟目標とはいへ、妙な方向に努力してしまっていて、これを真っ当な行いといえるのかいな? 私は度が過ぎていると思いますね。アンチじゃなかったとしても。
 本件も、どうでもいい話題ですが。元新聞記者らしき人元弁護士らしき人の諍いらしいです。元新聞記者らしき人には我が身を省みてもらいたいですし、元弁護士気らしき人には安田好弘弁護士 バッシングに走ったり校長の検閲に喝采送ったりトンデモぶりに呆れるばかりです。inti-solさんのブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201204020000/)で、大阪市の新規採用者発令式で気を付けの姿勢で「歌」を歌えだの、ましてや「皆さんは国民に対して命令する立」といった元〝ト〟知事ぶりな発言に対する疑念が提示されていますが、まったく同感。
 〝天皇〟と〝ヒトラー〟の闘いですな。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/135681

ナベツネのボロクソ批判になぜか沈黙の橋下市長
2012年3月15日 掲載

 10日に発売された「文芸春秋」4月号で、読売新聞の渡辺恒雄会長(85)が、橋下徹大阪市長(42)を激しく批判している。
 先月、橋下が「選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任」と発言したことに対し、〈この発言から、私が想起するのはアドルフ・ヒトラー〉とバッサリ。橋下の「白紙委任」発言を、〈非常に危険な兆候〉と批判した。
 また「船中八策」については、〈地方分権や教育改革については、首を傾げたくなる部分が多い〉〈教育バウチャー制度も私にはまったく理解できない〉〈年金の掛け捨ても、導入すれば年金制度の秩序は崩れる〉とケチョンケチョンだ。
 これまで他人から批判されると、ムキになって反論してきた橋下が、ナベツネに対してどんな反撃をするのかと思いきや、全く反論していない
 発売から6日も経つというのに沈黙を守ったままなのだ。

   「これまで橋下さんは気に入らない記事や発言に対しては、
    すぐさまツイッターなどで“反撃”してきました。北大の山口二郎教授、
    白鴎大の福岡政行教授、精神科医の香山リカ
    毎日新聞の山田孝男編集委員……と片っぱしでした。生い立ちを報道した
    週刊誌に対しても『バカ文春』『バカ新潮』とののしっている。
    6日間も沈黙を守るのなんて初めてです。役所では『ナベツネにビビっている』と
    囁かれています」(市役所関係者)

 結局、コワモテには何も言えないのか。
 橋下がこのまま黙るのか、反撃するのか、楽しみだ。
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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120319/plt1203191118000-n1.htm

“橋下市長vs読売・渡辺会長”どっちが独裁者?
2012.03.19

 大阪市の橋下徹市長(42)が18日、読売新聞のグループ本社の渡辺恒雄会長・主筆(85)に大反論した。渡辺氏が月刊誌で、橋下氏について「(ナチスドイツの)ヒトラーを想起する」と危惧したことに対し、ツイッターで「渡辺氏の方が堂々たる独裁じゃないですか」とやり返したのだ。43歳差、孫と祖父ほど離れた“年の差バトル”の行方は。
 最初は、渡辺氏が月刊誌「文芸春秋」(4月号)でジャブを放った。橋下氏の憲法改正姿勢は評価しながらも、朝日新聞のインタビュー(2月18日付)で、「選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」と発言したことを取り上げ、こう問題視した。

    「私が想起するのはアドルフ・ヒトラー。ヒトラーは首相になった途端『全権委任法』を
     成立させ、これがファシズムの元凶になった。非常に危険な兆候だと思う」

 ホロコースト(大量虐殺)を引き起こした歴史的独裁者と並べられたことに反応したのか、橋下氏は18日午後からツイッターで「文芸春秋における読売新聞主筆渡辺氏の論文を読んだ」と前振りして反論を始めた。
 まず、渡辺氏が、自身とヒトラーとだぶらせたことを「論理の飛躍」といい、「ヒトラー独裁のときの統治機構・メディアの情況(そのまま)と今のそれを比較して独裁云々を論じなければならない。今の統治機構において権力は完全な任期制。そして公正な選挙で権力は作られる。これだけでいわゆる独裁は無理。さらに何と言ってもメディアの存在。日本においてメディアの力で権力は倒される」と指摘。
 さらに、「僕はメディアの公式な取材にはできる限り応じているつもりだし、情報公開も徹底しているつもり。選挙が公正に行われる限り、権力の独裁はあり得ない」「僕なんかね、制度で雁字搦め(そのまま)に縛られ、維新の会以外の多数会派とメディアの厳しいチェックも受けて、独裁なんてやりようがないですよ。所詮、ローカルの大阪市役所の所長ですしね」などと数回にわたってつぶやいた。
 そして、最後に「それに比べれば、渡辺氏の方が読売新聞社だけでなく政界も財界も野球界も牛耳る堂々たる独裁じゃないですかね!」と結んでいるのだ。
 渡辺氏が再批判に応じるのか、見ものだ。
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http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20120321-920536.html

私利私欲老人に取り合わない」清武氏側

 巨人前球団代表の清武英利氏(61)の代理人、吉峯啓晴弁護士(62)が20日、取材に応じた。巨人渡辺恒雄球団会長(85=読売新聞グループ本社会長)が、新人選手への契約金超過問題を報道した朝日新聞に内部文書を流出させたのは清武氏と決めつけたことについて、次のようにコメントした。

    「是非、善悪の区別がつかなくなっている私利私欲に固まった老人の
     不規則な発言
について取り合っている暇はない。ここ何日かの読売新聞の
     報道はブラックジャーナリズム以下の水準で、取り合っている暇はない。
     こちらは志を持ってやっているので、私利私欲ででたらめなことを
     言っている老人やブラックジャーナリズム以下の読売新聞に対し、
     同じ水準に降りるつもりはありません。正々堂々、王道をいくだけです」

 渡辺会長は19日夜、朝日新聞の報道が球団の内部文書を基にしたものであることを問題視し、情報を流した人物は「1人しかいない」と言い切った。コーチ人事をめぐる対立から球団代表を解任された清武氏が関与した可能性を問われると「他に誰かいるのかい?」と断じた。法廷闘争に持ち込む構えを見せ「窃盗事件だよ。偽計業務妨害、特別背任。元役員としては、そういうことになる」と、民事だけでなく刑事告訴も検討していると明かしていた。

 [2012年3月21日7時32分 紙面から]
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●光市母子殺害事件最高裁判決: 森達也さんの〝目〟

2012年03月13日 00時19分22秒 | Weblog


『暗川』様のブログの記事(http://lumokurago.exblog.jp/8743982/)からの一部孫引です。すいません。青木理さんや森達也さんらの〝目〟を捜していた際に見つけた記事です。現時点では、青木さんの〝目〟を見つけることができませんでした。

   『●異例中の異例、一人の判事の反対意見
   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
   『●光市母子殺害事件最高裁判決: 
        安田好弘弁護士憎しの流れの一環か?(1/2)

   『●光市母子殺害事件最高裁判決: 
        安田好弘弁護士憎しの流れの一環か?(2/2)

   『●光市母子殺害事件最高裁判決: 神保哲生さんらの〝目〟

 バカ騒ぎばかりしているマスコミや記者・レポーターの皆さんは、少しは森さんの言葉に耳を傾けてみてはどうか。死刑存置派丸出しで、死刑廃止派というレッテル貼りに夢中になるのではなく、「死刑のスイッチを押すことの意味を考えてみてはどうか。

 いまとても気になることは、今後もし本村洋氏が〝蓮池透氏的存在〟となった時のマスコミや記者・レポーターらの手のひら返し、である。本村氏の発言は、特に最高裁判決後において、〝蓮池透氏的存在〟への萌芽を感じるのだけれども、その予感が現実となった時、死刑存置派の対応は、無視それとも逆バッシングだろうか?


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http://lumokurago.exblog.jp/8743982/

森達也氏語る(光市母子殺害死刑判決)

以下は沖縄タイムス記事です。森達也氏が光市母子殺害死刑判決について語っています。

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死刑ありきに民意変化

僕は自宅でニュースを見ていた。判決は予想通り死刑。その後はワイドショー。「もっと早く死刑判決を出していれば、本村さんもこれほどにつらい思いはしなかっただろうに」。女性コメンテーターが言う。「本村さんの胸のうちを思うと言葉がないですね」。別のゲストのコメントに、司会者は深くうなずいている。

見ながらふと気がついた。ここには自分という一人称単数の主語がない。スタジオに並ぶ全員の主語に、いつのまにか「本村さん」が憑依している。死刑判決を受けた元少年の存在すらも消えている。

メールのやりとりではあるけれど、本村洋さんとは多少の付き合いがある。聡明で高潔な人だ。死刑制度を推進するかのような立場に自分が置かれていることに、内心では強く葛藤もしている。 

でもほとんどのメディアにおいては、そんな煩悶は、当然のように捨象されている

昨年の死刑判決総数は46人(共同通信社調べ)。戦後最多数を記録した。

司法は民意に大きな影響を受ける。特に近年はその傾向が強い。転回点になったのは地下鉄サリン事件だ。他者への不安と恐怖を大きく刺激された日本社会は、危機管理意識を激しく高揚させた。帰結として善悪二分化が促進され、厳罰化が加速した。

高揚した危機管理意識は共同体における同調圧力を強化する。特に若い世代の間に、近年「KY(空気が読めない)」なる言葉が流行する背景には、このセキュリティーへの希求が働いている。

街行く人に治安状況について尋ねれば、たぶん10人中9人は「物騒な世の中になってきたねえ」とか「凶悪な事件が増えてきたなあ」などと答えるだろう。民意に背中を押されながら、刑事司法が大きく変わりつつある

ならば考えねば。本当に治安は悪化しているのだろうか

実のところ昨年の殺人事件の認知件数は、戦後最低を記録している。最も多かった1954年の三分の一だ。つまり治安は圧倒的に良くなっている

でも警察はこれを大きくはアナウンスしない危機をあおる方が視聴率や部数が伸びるメディアも同様だ。

こうして治安悪化の幻想は肥大して、この社会の内枠を少しずつ変えてゆく。

今回の裁判で弁護団が主張する母胎回帰ストーリーに対しては、確かに若干の違和感を僕は抱いている。でも検察が主張する計画的な犯行説に対しては、その違和感はもっと強い。

もしも計画的な犯行なら、自分の家族が暮らす家の近所を標的にするだろうか。就職したばかりの水道設備工事会社のネーム入り制服を着たそのままで犯行に及ぶだろうか。何よりもそれまで女性体験がまったくない少年が、いきなりレイプと殺害とを計画して、さらには遂行できるものなのだろうか。

いずれにせよこれで、死刑判決の基準は大きく転換した。判決の文脈を読めば、永山基準における「死刑はやむをえない」場合が、「死刑を回避する事情を見いだせない場合に変化した。

つまり前提が、まずは「死刑ありき」に転換している。

その善しあしについては、今はもう触れない。悪いことをしたのだから死刑で当然だ。そう主張する人に対しても言葉はない。今はただ、自分の無力さに吐息をつくばかりだ。
*****ここまで引用。


・・・・・・。
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コメント (2)
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●光市母子殺害事件最高裁判決: 神保哲生さんらの〝目〟

2012年03月12日 00時04分33秒 | Weblog


神保哲生さんのvideonews.comの記事(http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002316.php)。三つの問題点を指摘。

 安田好弘弁護士へのバッシング、検察や裁判所の〝安田憎し〟〝安田抹殺〟の視点は、やはり一連の光市母子殺害事件の判決では無視できないと思う。マスコミはバカ騒ぎするだけで、一連の裁判の過程の背後で何が起っていたのか、に目を向けようとしていない。死刑存置派としての視点で、安田さんらに、この裁判とは関係のない死刑廃止派弁護士とのレッテル貼りに終始、バッシングに夢中。「死刑のスイッチ」を押すことへの自覚がなく、「吊るせ、吊るせ」と大合唱しているに等しいことに気づいてもいない。

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http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002316.php

ニュース・コメンタリー (20120225日)
光市母子殺害事件の最高裁判決をどう評価するか

 1999年の山口県光市母子殺害事件の差し戻し審で最高裁が被告の上告を棄却したことで、犯行当時181カ月の元少年の死刑が事実上確定した。この判決については、メディア上でも多くの議論が交わされているが、何点か指摘しておくべき問題があるように思う。

 まず、最高裁は上告を却下せざるを得ない理由として、被告が殺意について途中から自分の主張を変えたことが、誠意や反省の欠如と判断される点を、主たる理由の一つとしてあげているが、これについては一定の懸念を持たざるを得ない理由がある。最高裁上告の直前に被告の代理人となった安田好弘弁護士によると、少年は取り調べ段階で、殺意を認めれば極刑は回避してやるとの警察・検察の裏取引に応じ、殺意を認めていたという経緯があったのだという。しかし、検察は一審、二審ともに死刑を求刑していた。(一審、二審は求刑は死刑だったが、判決はともに無期懲役だった。)これが本当だとすれば、少年やその代理人が裏取引が守られていないと判断し、途中から殺意の否定に主張を変えることは十分あり得ることだ。しかし、そもそもそのような裏取引があったという証拠は、取り調べが録音も録画もされていない上、弁護士の立ち会いも認められていないため、何一つ証拠は存在せず、これが単に不誠実な態度と受け止められてしまっている
 そもそもそのような裏取引はあるべきものではないが、実際にそのようなことが密室の取り調べで横行していることは、昨今の検察不祥事でもたびたび指摘されている。先般も陸山会事件で、そのようなやりとりの下で行われたの石川知裕衆院議員に対する取り調べの調書の採用が却下されたばかりだ。あの時はたまたま石川氏が取り調べを密かに録音していたために、供述の強要や誘導が白日の下に晒されたわけだが、これだけ検察の取り調べに対する社会の不信感が高まる中にあって、このような衝撃的かつ悲劇的な事件では、その疑問が丸ごとどこかに吹き飛んでしまうのは残念でならない

 また、最高裁は上告棄却の理由として、遺族の処罰感情の峻烈さを挙げている。殺人事件に限らず、事件や事故の際の遺族や関係者の辛苦には、部外者の想像を超えたものがあることは言うまでもない。しかし司法のあり方として、遺族の処罰感情を判決の主たる理由に据えることの妥当性については、議論の余地があると同時に、注意が必要ではないか。今回の最高裁判決ではそれを判決の理由とすることが、あたかも当然かつ自明のことであるかのように語られているが、被害者の感情的回復を優先するあまり、司法のその他の機能が蔑ろにならないよう監視をしていくことも、市民の重要な務めとして受け止めていきたい。


 そして、最後にこれはメディアでも多くが指摘している点だが、死刑が全会一致ではなく多数決の決定だったことも、やはり疑問が残る。
5人の最高裁小法廷判事のうち1人は下級審の審理に関わっていたとの理由から最高裁での審理からは外れ、4人の判事が判断を示したが、3人が上告棄却としたのに対し、弁護士出身の宮川光治判事は、「当時の被告の精神的成熟度が18歳より相当低ければ、死刑を回避する事情に当たる」として、死刑判決を破棄してさらに審理すべとする、反対意見を表明している。
 現行の制度では最高裁小法廷では5人の判事の合議制によって多数決で判決が決まることになっているので、制度上は一人の反対意見は少数意見に過ぎない。しかし、一旦執行されてしまえば、後戻りができない死刑の不可逆性を考えると、今後、死刑判決については全会一致を条件とすることも検討に値するのではないか。ましてや、裁判員制度が導入された今、裁判員裁判で死刑が確定することもあり得る。多数決によって死刑が決まることになると、たった一人の裁判員の評決が判決を左右してしまうかもしれない。これは一般市民から選ばれた裁判員にとっては、あまりにも過重な負担と言えるのではないか。

 光市母子殺人事件の最高裁判決をジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
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●光市母子殺害事件最高裁判決: 安田好弘弁護士憎しの流れの一環か?(1/2)

2012年03月08日 00時04分22秒 | Weblog


綿井健陽さんの『逆視逆考PRESS』(http://watai.blog.so-net.ne.jp/)の記事(http://watai.blog.so-net.ne.jp/2012-02-19)。シリーズの一つ。

 綿井健陽さんは、『創』誌上などで光市母子殺害事件の被告・死刑囚との係りを記事にしてこられた。

   『●『ふたたび、時事ネタ』読了
   『●『創(2009年12月号)』読了(1/2)

 マスコミには無い〝逆視逆考〟視点・思考による「光市母子殺害事件」最高裁判決に関するシリーズの一部を引用。

 ハシズム大阪〝ト〟知事による安田好弘さんらへのバッシングのトンデモなさもマスコミによる〝世論(ヨロンセロン)〟操作に加担し、さらに、安田さんの不当逮捕という当時からの特捜検察のトンデモぶりをマスコミのほとんど誰も批判しなかったことも、この一連裁判の行方を大きく左右していたと思います。

   『●『冤罪ファイル(2010年10月号)』読了
   『●『A3(エー・スリー)』読了
   『●『創(2010年9・10月号)』読了
   『●『ドキュメント死刑囚』読了(1/2)
   『●『創(2009年12月号)』読了(1/2)
   『●『創(2009年11月号)』読了
   『●『抵抗人名録 私が選んだ77人』読了(1/2)
   『●『創(2009年4月号)』(1/2)
   『●『創(2009年4月号)』(2/2)
   『●『月刊誌3冊』読了(3/5)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)
   『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)
   『●『特捜検察の闇』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)
   『●『テレビ救急箱』読了(2/2)
   『●『誘拐』読了(3/3)
   『●『死刑』読了

つづく

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