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●目取真俊さん《沖縄に住む私たちが軍事基地に反対するのは、自分たちが被害を受けるだけでなく、加害の立場にも立たないためだ》

2023年12月04日 00時00分42秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(20231028[])
《沖縄をこれ以上「基地の島」=「悪魔の島にしないために》。目取真俊さんの御言葉。

   『●「武力によって平和を創造することはできない」…
         「真の平和をつくっていく…「憲法宣言」を採択」
    「《石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に
     「沖縄の基地負担への影響が大きい」》…壊憲が及ぼす影響は、
     沖縄では計り知れない。「森」を殺し、「美ら海」を殺し続け、沖縄の
     市民を分断、基地から出撃する番犬様は「人」を…。
       沖縄の地で、《「武力によって平和を創造することはできない」とし、
     日本国憲法の精神米軍基地のない平和を求める沖縄の心
     大切にし、真の平和をつくっていくことを掲げた「憲法宣言」を採択》
     にも肯ける」

   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
        できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
    《本州、九州、馬毛島奄美大島、沖縄本島、宮古島、石垣島、
     与那国島にわたって出撃基地やミサイル包囲網をつくり、日本を
     不沈空母に見立てて中国に圧力を掛け、同時に米本土を防衛する
     というものだ。軍事費圧縮が迫られている米軍は、日本に軍事費や
     人員を肩代わりさせ、自衛隊を二軍として自国のアジア戦略に
     主体的にかかわらせる方針へとシフトしているからだ》

   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)
    《2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが
     米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、
     隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた》

   『●長周新聞【『命どう宝県民の会』設立 沖縄の知識人やジャーナリスト
     琉球弧の島々を攻撃の標的にさせない為に】《…事務局長・山城博冶》
    《沖縄戦から77年。これまで沖縄は朝鮮ベトナムイラク
     アフガニスタンなど米国の戦争の出撃拠点とされてきました》

   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
    《何より、辺野古新基地をはじめ有事の際の出撃拠点となる県内の
     各基地
は、攻撃対象となる可能性がある》

 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/辺野古弾薬庫新ゲート建設工事の様子】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/212e2c53d6b461f54b1a9dd6e3e8d77e)。《金網フェンスの内側では、丘を切り崩して、新ゲートや管理棟などを建設するための整地作業が進められている。森が破壊され、赤土がむき出しとなって、無惨な景色に変わり果ててしまった。連日、血まみれとなって泣き叫ぶガザの子どもたちの映像がテレビから流れる。子どもたちが苦しむ姿ほど胸が痛むものはない。ここに保管される弾薬も、いつか同じように苦しむ子どもたちを作るかもしれない。沖縄に住む私たちが軍事基地に反対するのは、自分たちが被害を受けるだけでなく、加害の立場にも立たないためだ。できることはわずかだが、沖縄をこれ以上「基地の島」=「悪魔の島にしないために》。

 イジメや差別に司法がお墨付き…その結果のデタラメ工事。決して完成を見ない新軍事基地、そして、決して普天も返還されない、辺野古やサンゴは単なる破壊「損」だ。それにしても、アベ様・スガッチ・キシダメ首相らは、嘘を吐きまくり、どこまで沖縄をイジメ、差別すれば気が済むのだろうか? 一体どんな国なのかね、ニッポンは? (琉球新報)《県が求めているのは国との協議だ。それに応じず、強権で組み敷くのでは民主主義国家を名乗る資格はない》。
 琉球新報の【<社説>サンゴ移植前着工 あまりにも無謀な工事だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2412543.html)。《サンゴ移植が順調に進まないならば、移植前に着工してしまおうと考えたのだろうか。あまりにも無謀な工事だと断じざるを得ない。米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は大浦湾側に生息している小型サンゴ類約84千群体を移植する前に護岸工事の一部に着手することを想定している》。

   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
      ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…
   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「不服審査請求など論外だろう。そもそも行政不服審査法
     〈行政庁の処分その他公権力の行使にあたる行為に関する国民の
     不服申し立てについて規定する法律〉(大辞林)であり、一般国民の
     権利救済制度を使うこと自体がおかしい「個人」になりすまし
     救済を求め判断を仰ごうというのだからデタラメ過ぎる
     安倍政権は3年前にも辺野古移設で同様の禁じ手を使っている

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
     「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」
   『●アベ様という「私人」の暴挙…平和の党と共に
      辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず
   『●辺野古新基地建設: 国が寄って集って沖縄をイジメ、司法が沖縄イジメ

     にお墨付きを与える…野党議員は団結して立ち上がってくれないのか?
   『●地方自治を蔑ろにした沖縄イジメ、沖縄差別…それを助長する最「低」
      裁は司法判断を放棄し、政権に忖度した政治判断を乱発してばかり
   『●沖縄県は《「最高裁は…違反するとは認定していない」と…反論。…「明確
     な反対の民意こそ、公益として考慮すべきだ」と民意を前面に押し出す》
   『●目取真俊さん《無駄な時間と予算を費やしても…事件や事故が起きよう

     とも、政治家も官僚もだれも責任を取りはしない。本当に腐りきった国》

 まぁ、この腐りきったニッポン国ですので、当たり前の話ですが…機能しない環境監視等委員会。《単なる国の追認機関》。委員の皆さん、恥ずかしくないの?

   『●行政不服審査制度による辺野古破壊:
      「長兵衛さん…、これはどう見ても「八百長」だろう」
    《▼さて、沖縄の辺野古埋め立て工事をめぐる国のふるまいを
     何と形容すべきか。防衛省は工事が適切に行われるよう有識者による
     環境監視等委員会を設置したが、委員の中には、請け負った業者から
     多額の寄付を受け取った人がいるという

   『●「普天間飛行場の辺野古移設問題」に非ず、
      息吐く様にウソをついてでもな「辺野古の新基地建設」問題
   『●アベ様「対話の積み重ねの上に…移設を進め」…
      《積み重ねているのは、同意なき既成事実と不信感ばかり》
    「「環境監視等委員会」の皆さん、コンナモノ(大浦湾破壊)を
     よく許せますねぇ…唖然としています。詳細な議事を公開してほしいなぁ。」

   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進めるアベ様は
         息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
    「環境監視等委員会のいい加減さ。
     《〈…サンゴに影響を与えずに建設できる判断》って、アホですか? 
     《サンゴの生態について委員らの知識が浅く、委員会はサンゴの
     保全には機能していない》そうだ。「そりゃぁ、《影響を与えない》様に
     シミュレーションすれば、《影響を与えない》数値計算結果・評価結果に
     なるでしょうよ」」

   『●《国はプライバシー侵害(リスト作成)を止めさせる憲法上の義務
                 …閣議決定で隠蔽…内閣が吹っ飛ぶ大問題》
    「破壊「損」な美ら海への土砂投入。大浦湾破壊まで始めてしまった。
     「環境監視等委員会」なんて屁のツッパリにもならず」

   『●《漁港の岸壁に横たう姿が痛々しい》…
      またしても《「環境監視等委員会」は本来の役割を果たしていない》
   『●《「辺野古とカネ」…見積りを依頼した13社のうち…
      12社が一斉に辞退》…《単価を5370円》が偶然の一致?
    《新基地建設には莫大な国費が投じられる。そのカネは、どのように
     支出されているのか。業者の選定は公正か。個々の契約の見積りは
     果たして適切か。国の工事を環境面から監視する防衛省の
     環境監視等委員会委員3人が、受注した業者から寄付金
     受けていたこともあった》

   『●「辺野古技術検討会」が「公正」「中立」ねぇ?
     「検討」しないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもなし
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の出来
       レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2412543.html

<社説>サンゴ移植前着工 あまりにも無謀な工事だ
公開日時 2023年10月26日 05:00
更新日時 2023年10月25日 14:26

 サンゴ移植が順調に進まないならば、移植前に着工してしまおうと考えたのだろうか。あまりにも無謀な工事だと断じざるを得ない。


 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は大浦湾側に生息している小型サンゴ類約8万4千群体を移植する前に護岸工事の一部に着手することを想定している。

 新基地建設を強行する国の「前のめり」な姿勢は度を越している軟弱地盤改良工事の設計変更申請の承認を巡る訴訟で勝訴した国は期限を切って矢継ぎ早に承認勧告、承認指示を出し、代執行訴訟の提起に至った。その一方で、沖縄防衛局は大浦湾側の工事に向け、護岸などを新設する4件の工事について入札公告を実施したのである。

 そして今度は、保護すべき貴重なサンゴを移植する前に周辺海域で工事に入るというのだ。工事のスケジュールありきで、豊かな海の象徴であるサンゴを守るという姿勢は全く感じられない。

 24日に開かれた環境監視等委員会で防衛局は移植前に護岸工事をした場合の水の濁りや水温、塩分に関するシミュレーションを踏まえ、「サンゴ類の生息環境は維持される」という想定結果を示し、工事の妥当性を強調したのである。工事に自らお墨付きを与えたようなものだ

 環境監視等委員会は防衛局の想定結果をそのまま受け入れてはならない専門家の知見を踏まえ、厳しく検討を加えるべきである。十分な分析と議論がないまま着工を容認するようでは、単なる国の追認機関でしかない。

 これまで委員会の場では2018年に移植された絶滅危惧種オキナワハマサンゴ9群体のうち、既に7群体は死滅していることが報告されている。生き残っている2群体のうち1群体についても「全体的に白化」という危機的な状況にある。要するに新基地建設工事の一環で実施されたサンゴ移植は成功しているとは言いがたい

 防衛局は「移植先において十分に順応している」と説明するが、辺野古に関しては、サンゴ移植は保全につながっていないのが実態だ。今回の移植前着工についても大浦湾側のサンゴの生育環境に悪影響を及ぼす可能性がある。防衛局のシミュレーションは信用できるのか、疑問は拭えない。

 現在、サンゴ移植について県と国は係争中である。現時点で県は設計変更申請を承認せず、防衛局が提出したサンゴ類の特別採捕許可申請についても不許可とした。それに対する農林水産相の是正指示違法として県が提訴したのだ。県の訴えをかわし「生息環境は維持される」という理屈で着工するという態度はまさに「問答無用」というものである。

 県が求めているのは国との協議だ。それに応じず、強権で組み敷くのでは民主主義国家を名乗る資格はない
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●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】

2022年01月05日 00時00分50秒 | Weblog

[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]


(2021年12月07日[火])
長周新聞の記事【解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22215)。

 《沖縄県名護市の辺野古新基地建設予定地について、防衛省は地盤改良工事のための設計変更を沖縄県に提出したが、沖縄県の玉城デニー知事は11月25日、不承認とした。今後、国側は法廷闘争に持ち込む構えを見せているが、沖縄県が不承認とした背景には「新たな米軍基地は沖縄に必要ない」という県民世論だけでなく、建設予定地に横たわる物理的な問題がある。埋め立てに着工できていない大浦湾側の予定海域は「マヨネーズ状」ともいわれる軟弱地盤が大半を占めており、技術的問題も含めて不確実性が高く、見通しの立たない膨大な時間と公費を投入した新基地建設は無意味な工事になる可能性が高い。一方、何十年も人々の視線を辺野古に釘付けにするなかで、それを上回る規模で南西諸島ミサイル基地配備自衛隊や民間施設の米軍使用など日本全土の前線基地化がノンストップで進んでおり、そのなかでの辺野古基地建設の位置づけについても改めて検証する必要がある》。

 この長周新聞の記事は素晴らしい。長いですが、是非、御一読ください。これこそ、調査報道です。

   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
    「ここでも、アベ様や元・最低の官房長官らのお得意の《隠蔽》。
     マヨネーズ軟弱地盤を知っていたくせに破壊に着工。護岸が崩壊する
     との指摘まである。そして今、さらなるデタラメ・ヒトデナシを
     やろうとしている…《人柱》だ」
    「新基地は完成を見ることはない。おまけに、普天間飛行場の全面返還など
     成されない。まさに、辺野古は単なる破壊「損」だ」

 N値はゼロ、工期と費用は「∞」…今日もひたすらドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている。いまも日々続いているデタラメな《工期も費用も言えない》辺野古破壊。いくらドブガネしても新基地は出来ない、普天間も返還されない。辺野古は単なる破壊「損」にすぎないし、原状回復も不可能。加えて、デタラメ・ヒトデナシをやろうとしている…《人柱》だ。
 さらには《日本全土の基地化が進行》。

   『●米中戦争の「防波堤」: 
     与那国駐屯地による「活性化」? 「島民との融和」か分断か?
   『●石垣島陸上自衛隊ミサイル部隊配備: 
       《菩提樹》を切り倒すのか? ささやかな願いさえも打ち砕くのか?
   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
          宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
        《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)

   『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
       …《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至
   『●《弾薬庫は置かない》…平気で嘘つくよなぁ。ことごとく約束は
     反故にされ、市民はバカにされていて、やはり受け入れてはいけなかった

 デモクラシータイムスのこの映像もご覧ください。
 【辺野古埋立変更申請、知事は不承認 自衛隊を桜が止めた【新沖縄通信】20211129】(https://www.youtube.com/watch?v=UPr4-8BIJ7k&t=599s)。《デモクラシータイムス》《沖縄タイムスとお届けする11月の沖縄。今月は三上智恵さんを迎えて、いまの沖縄のなまなましい問題を取り上げます。国の辺野古マヨネーズ地盤の埋立設計変更申請に根拠はないと誰でも思うはずなんですが、ごり押しが続きます。実は自衛隊の基地化を考えているのかも…。県内全域が自衛隊の基地化してきた沖縄の現状もお伝えします。地元の声を詳しく知りたい方は、こちらからどうぞ
◆島々シンポジウム 第6回
2021年12月18日(土)15時~
琉球新報ギャラリーでの公開+Zoomビデオウェビナー
(入場無料、Zoomウェビナーは先着1000人の事前登録制です)
https://us06web.zoom.us/webinar/regis
収録は2021年11月29日》


【辺野古埋立変更申請、知事は不承認 自衛隊を桜が止めた【新沖縄通信】20211129】
https://www.youtube.com/watch?v=UPr4-8BIJ7k&t=599s

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22215

解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行
2021年12月6日

 沖縄県名護市の辺野古新基地建設予定地について、防衛省は地盤改良工事のための設計変更を沖縄県に提出したが、沖縄県の玉城デニー知事は11月25日、不承認とした。今後、国側は法廷闘争に持ち込む構えを見せているが、沖縄県が不承認とした背景には「新たな米軍基地は沖縄に必要ない」という県民世論だけでなく、建設予定地に横たわる物理的な問題がある。埋め立てに着工できていない大浦湾側の予定海域は「マヨネーズ状」ともいわれる軟弱地盤が大半を占めており、技術的問題も含めて不確実性が高く、見通しの立たない膨大な時間と公費を投入した新基地建設は無意味な工事になる可能性が高い。一方、何十年も人々の視線を辺野古に釘付けにするなかで、それを上回る規模で南西諸島ミサイル基地配備自衛隊や民間施設の米軍使用など日本全土の前線基地化がノンストップで進んでおり、そのなかでの辺野古基地建設の位置づけについても改めて検証する必要がある。


沖縄県民や日本全国を愚弄し続けた辺野古問題24年

 大浦湾の軟弱地盤については、国は埋め立て着工の数年前から把握していたにもかかわらず、その存在を認めることなく、2018年12月に辺野古沿岸部の海域から土砂投入に踏み切った。県民の情報公開請求で明らかになった防衛省の土質調査報告書(2016年3月作成)では、ボーリング調査によって、この海域の大部分に軟弱地盤があり、その厚さは水深30㍍から最大90㍍までの深さにまで広がっていることが明らかになっている【地図参照】。

 この事実を根拠にして2018年8月、沖縄県は故・翁長前知事の遺志に従い、仲井眞県政時代に出した埋め立て承認を撤回したが、対抗する防衛省は本来は国民の権利を守るためにある行政不服審査法にもとづいて国交省に効力停止を申し立て、国交省が沖縄県の権限を停止。裁判所もそれを「適法」として追認するという問答無用の措置に踏み切った。

 そのさい政府は、軟弱地盤について「一般的で施工実績が豊富な工法で、護岸や埋め立て等の工事を所要の安定性を確保しておこなうことが可能」として土砂投入へと見切り発車したが、その後の2019年1月に「地盤改良工事が必要」(安倍元首相)と認めた。地盤改良をおこなうためには設計変更が必要になり、沖縄県の承認が必要になるため、その前に土砂投入を先行させて既成事実化を図った形だ

 防衛省の調査結果によると、大浦湾の海底地盤には水深90㍍に及ぶ深い谷があり、そこに比較的新しい時代に堆積した砂と粘土の軟弱地盤が形成されている。とくに建設が予定されているV字型滑走路の先端部分に位置する東側護岸では、海面下30~70㍍までの深さで、地盤の強度をあらわすN値」がゼロの地点が多く確認された。

 「N値」とは、63・5㌔のハンマーを75㌢の高さから落下させ、直径51㍉のサンプラー(試掘用の杭)が30㌢貫入するまでに要した落下回数をいう。杭が30㌢下まで到達するのにハンマーを1回打ち下ろした場合は「N値1」、2回なら「N値2」として地盤の強度をあらわし、数字が大きいほど地盤が固いことを意味する。通常、大型構造物の基礎としては「N値50」以上が必要とされているが、防衛省は2013年の埋立承認申請時に、この地点を「N値11」と想定していた。

 実際の調査で連発した「N値ゼロ」とは、ハンマーを使わずとも杭を設置しただけで30㌢以上も下にズブズブと沈んでいったことを意味する。護岸に設置するケーソン(鋼鉄製の箱)は総数38函におよび、大型ケーソンの重量は7000㌧以上にもなる。ケーソンの土台となる基礎捨石も最大200㌔㌘の巨大石材であるため、いずれもN値ゼロの地盤に置くだけでたちまち40㍍下まで沈み込んでしまうことになる。そのため「マヨネーズ状地盤」「豆腐並み」と呼ばれ、「とても構造物を設置できるような地盤ではない」と専門家たちは指摘してきた。

 これらを受けて防衛省が作成した設計変更では、水深30㍍の海底地盤に存在する軟弱地盤の厚さを約40㍍と想定し、水深70㍍までの軟弱地盤(面積66㌶)に3年半かけて砂杭など7万1000本(砂量は東京ドーム5杯分)を打ち込むサンドコンパクションパイル(SCP)工法で地盤を固めるとした。そのため、これまで沖縄県北地域に限定していた土砂の調達先を県内全域に広げ沖縄戦激戦地であった糸満や八重瀬などの県南部からも戦没者の遺骨が未収集のまま眠っている土砂を大量に集める計画になっている。

 ところがその数カ月後に、新たな調査で軟弱地盤の厚さが60㍍であることが判明つまり水深90㍍の深さにまで軟弱地盤が存在していることになるが、防衛省は「調査の精度に信憑性がない」「(70㍍以下は)非常に固い粘土層」などとして、70㍍以下の地盤改良は不要であるとの見解を示している。

 だが、その判断の根底には、日本の作業船の施工深度は最大70㍍までしか届かず、90㍍までになると機械が届かないという現実がある【断面図参照】。水深70㍍であっても難工事であるうえに、水深90㍍の地盤改良は世界に前例がない

 土木工学を専門とする鎌尾彰司日本大理工学部准教授は、今年9月の沖縄県主催シンポジウムで、「わが国が保有する海上での地盤改良船では、数億円を掛けて改装しても海面下70㍍までしか地盤改良をすることができない。すなわち、施工機械が届かない20㍍の部分は未改良のままにするしかない軟弱地盤を未改良のままにして埋立工事をおこなうと、地盤が圧縮して密度が大きくなる(強度が高くなる)までに長い時間を要することになる。さらに改良できない部分は粘土質であるため、埋立工事中の沈下量が大きくなることはもちろんのこと、埋立工事が終了しても長期にわたり未改良の粘土地盤に継続して大きな沈下が発生することになる」と指摘した。

 改良工事は長期間におよび、軟弱地盤の上に設置された滑走路は恒常的に沈下するため、くり返し補修工事が必要になり、沈下によって護岸が倒れる「滑り破壊」によって埋め立てた土砂が海に流れ出る恐れもあると警鐘を鳴らしている。

 しかも政府は、最も深くまで軟弱地盤が堆積している東側護岸の「B27」地点については、別地点のサンプル調査から推測するだけで、地盤強度の調査をおこなっていない。そのため国の設計変更書には、地盤改良工事における砂杭の大きさや打ち込む本数などの具体的な記述がない

 総工費も当初の3500億円の2・7倍となる9300億円としているが、沖縄県は7カ所分の護岸工事だけで政府の資金計画書で示した額の12倍(928億円)となっていることから、埋め立て費用は当初の10倍の2兆5500億円に膨らむと試算している。

 基地建設の工期も当初の8年から12年に延長され、移設を条件とした普天間基地の返還は2030年代半ば以降となり、事実上先の見通せない状況だ。今後も「全体の経費については答えられない」(防衛省)というほど膨大な血税を投入しながら、完了するメドのない工事が延々と続くことになる。


地下には2つの活断層も 地盤調査せず

 さらに辺野古沿岸部から沖合にかけては、辺野古断層と楚久断層という2つの断層が走っており、いずれも活断層と分類されている【地図参照】。

 政府は活断層の存在を否定しているが、軟弱地盤が堆積する大浦湾海底の落ち込みは、これら2つの活断層の交差によって形成されたとみられており、この海域を調査した東北大学講師・遅沢壮一氏(地学)は「大浦湾の海底谷地形成は辺野古断層である。同断層は2万年前以降にくり返し活動した、極めて危険な活断層である」(知事撤回理由書)と指摘している。

 原発建設の場合を見ても、原子力規制委員会は、将来活動する可能性の高い断層を約一2万~13万年前かそれより新しい時期に動いたものと認定しており、2万年前以降に動いたとされる辺野古断層は今後も活発に動く可能性がある比較的新しい活断層とみなされている

 活断層に挟まれた軟弱地盤の上に、弾薬や化学物質などを扱う軍事施設や滑走路を建設すること自体、無謀極まりないもので、直下地震や津波が発生すれば、その被害は想像を絶するものとなる。地質学の専門家は「新基地を建設することは非常に危険である。活断層の存在を否定するならば、国は早急に調査結果を公表すべき」(加藤祐三琉球大学名誉教授)と批判を強めている。

 玉城知事は11月25日、軟弱地盤の改良工事に必要な国の設計変更について、「地盤の安定性等にかかる設計に関して最も重要な地点において必要な調査が実施されておらず、災害防止に十分配慮した検討が実施されていない」「『埋め立ての必要性』について合理性があるとは認められない」として不承認とした

 大浦湾はジュゴンなど絶滅危惧種262種を含む、5334種もの生物が生息する全国有数の地域であり、環境保全についての国の調査や対策がまるでなされていないことも挙げ、「公有水面埋立法に適合しない」と断定。「そもそも今般の変更申請が必要となったのは、本来、沖縄防衛局が事業実施前に必要最低限の地盤調査を実施すべきであったのにもかかわらず、これを実施せず、不確実な要素を抱えたまま見切り発車したことにすべて起因する」と政府側の責任を追及した。

 設計変更の不承認によって大浦湾の該当海域では埋め立て工事ができなくなるが、国はふたたび知事権限の執行停止や法廷闘争に持ち込み、地方自治を蹂躙してはばからない姿勢を見せている。


南西諸島で進む基地化  普天間は改修して恒久化

 1997年に日米政府のあいだで辺野古新基地建設計画が浮上してから24年。はじめは「普天間基地の危険性除去」だった問題が、いつの間にか「辺野古移設」にすり替わり、数十年にわたって沖縄県内では、新基地建設を許さない島ぐるみの世論と政府との激突状況が続いてきた。あいつぐ国政選挙では辺野古新基地を推進する与党が大敗し、県知事選では「辺野古新基地反対」を掲げるオール沖縄陣営が勝利し、辺野古の是非を問う県民投票でも反対票が多数を占めた

 そして、オール沖縄を率いた翁長前知事の死去後も、その遺志を継いで新基地反対を唱えた玉城現知事が過去最多得票で当選するなど、20万県民の命を奪った沖縄戦を経験し、以来70年以上にわたって米軍支配に晒されてきた沖縄県民の揺らぐことのない頑強な意志が幾度となく示されてきた

 だが、それを無視して建設工事が強行される辺野古新基地は、軟弱地盤で沈下や陥没の危険性が高く、完成時期も見通せないうえに基地として使い物になるか否かも定かではない。例え整備されたとしても「普天間の代替機能は果たせないと米側が主張することで返還の約束など簡単に反古になる関係だ。肝心の普天間基地は「閉鎖」どころか、さらに長期使用を可能にするため施設の改修工事が進められている

 先行きの見えない辺野古問題に人々の視線を何十年も釘付けにする一方で、沖縄県内外を問わず、米軍と自衛隊が一体となった基地や港湾の共同運用が進み、さらに与那国石垣宮古などの南西諸島では新たな自衛隊ミサイル基地があいついで建設されてきた。沖縄本島でも、勝連半島で自衛隊のミサイル部隊新設や、米軍の後方支援施設の建設計画が明らかになっている。

 米軍は対中国包囲網として、日本列島から沖縄、フィリピン西部、南沙諸島にかけて「第一列島線」とし、日本からグアム・サイパン・テニアンにかけてを「第二列島線」とする構想を打ち出している。本州、九州、馬毛島奄美大島、沖縄本島、宮古島、石垣島、与那国島にわたって出撃基地やミサイル包囲網をつくり、日本を不沈空母に見立てて中国に圧力を掛け、同時に米本土を防衛するというものだ。軍事費圧縮が迫られている米軍は、日本に軍事費や人員を肩代わりさせ、自衛隊を二軍として自国のアジア戦略に主体的にかかわらせる方針へとシフトしているからだ。この構想に基づけば、有事のさいには沖縄や南西諸島だけでなく、九州や本州も含める日本全土が戦場になり、攻撃対象になる可能性が出てくる。それは基地負担を沖縄が負うか、本土が負うかといった問題ではなく、日本全土を米軍の鉄砲玉として差し出すか否かの問題といえる。


大増強進む岩国や九州の基地  辺野古釘付けの間に

 「普天間基地の負担軽減」や「辺野古移設の是非」が騒がれ、辺野古問題だけに目を奪われるなかで、本土でもそれを上回る規模で米軍基地強化や自衛隊基地の共同使用が進められてきた

 米海軍基地がある長崎県佐世保では、自衛隊水陸機動団が配備され、それにともなって佐賀空港へのオスプレイ配備計画が浮上した。「普天間の負担軽減」を名目にして新田原基地(宮崎県)とともに米軍との共同使用施設へと変わりつつある空自築城基地(福岡県)では、滑走路を普天間基地と同規模(2700㍍)にまで延長するための拡張工事が始まっている。また米軍使用が常態化している福岡空港にも新たな米軍専用施設が建設された。

 新田原基地でもステルス戦闘機F35Bを配備するための新たな駐機場や燃料タンクが建設される。3000㍍級の滑走路を持つ大分空港や、熊本空港でも米軍オスプレイ等の緊急着陸が増えるなど、民間空港の米軍使用が格段に増えたのも近年の特徴だ。

 15年間かけて沖合に1・5倍拡張された米軍岩国基地(山口県)では、埋め立て総工費は2500億円だが、そのために切り崩した愛宕山開発費(米軍住宅建設)を含めると防衛省発注事業は4000億円以上にのぼる。辺野古の埋め立て費用を上回る公費を注ぎ込んで海側にも山側にも米軍基地が拡張され、厚木からの空母艦載機部隊の移駐によって米軍関係者約1万200人、軍用機約120機を擁する極東最大の基地となり、原子力空母、大型強襲揚陸艦、ヘリ空母などを本格展開する出撃拠点へと変貌している。

 また首都圏でも、在日米軍司令部を置く「横田幕府」こと米軍横田基地では、オスプレイ配備を五機から10機に増やすための新駐機場、グアムから飛来する無人偵察機RQ4グローバル・ホークの駐機施設、さらに今後4年間で大型輸送機九機を追加配備できる新駐機場の建設など、大規模な増強工事がおこなわれている。

 さらに政府は、硫黄島でおこなわれてきた米空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の飛行場として馬毛島(鹿児島県)を買収。奄美大島には陸自ミサイル部隊を配備し、宮古島、石垣島にもミサイル部隊、台湾や尖閣諸島の目と鼻の先にある与那国島には陸自沿岸警備隊を配備した。

 近年、沖縄周辺でおこなわれる自衛隊の統合演習には常に米軍が参加し、民間港や民有地を使用した実戦訓練となっている。12月に米海兵隊と陸上自衛隊が実施する共同訓練は、米軍の「遠征前方基地作戦(EABO)」にもとづき、米海兵隊が遠隔地から最新鋭高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の地対艦誘導弾(SMM)を使って中国のミサイル網に対抗するもので、八戸演習場(青森県)や矢臼別演習場(北海道)などを含んでおこなわれる。

 米軍基地問題を「辺野古問題」ないし「普天間問題」へと矮小化して、その是非だけを焦点とすることで、それ以外の地域や本土でそれを上回る基地機能強化がノンストップで進められてきたのがこの数十年の現実であり、この問題についてはオール沖縄が抱える玉城知事も立場をあいまいにしたまま事実上黙認してきた。現在、来年1月に辺野古を抱える名護市長選、秋には県知事選が控えるなかで、「辺野古を選挙の争点にするか否か」「基地問題か経済か」といった図式で政局がとり沙汰され、基地問題では「普天間の負担軽減」だけが叫ばれ、その枠内で革新系も含めて「県内移設か、県外移設か」といった沖縄vs本土の構図が煽られてきた

 だが現実を冷静に見るならば、辺野古問題で目先をフェイクしながらその外側で南西諸島を含む日本全土を対中国の鉄砲玉にするという大規模な戦争策動が動いており、沖縄で起きている現実と本土で進行してきた軍事基地化の教訓を互いに共有し、これと対峙する沖縄全島と全国を結んだ力の結集が求められている
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●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)

2020年09月14日 00時00分57秒 | Weblog


『論座』の記事【「6・23」で終わらぬ沖縄戦 絶えぬマラリア死、実態追う/大矢英代】(https://webronza.asahi.com/journalism/articles/2020082500003.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter)。

 《「8月ジャーナリズム」と呼ばれるものが存在することなど、私は知らなかったのだ。…そして、被害を受けた土地というだけでなく、戦争のために使われ続ける沖縄の姿がある。これまで沖縄からベトナムイラクアフガン戦場へと米軍が出撃したように。沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》。

   『●斎藤貴男さんの不安…《財界人や自民党の政治家たちが、いつか近場で、
       またああいう戦争を始めてほしい…と願っているのではないか、と》
    《休戦までの3年余で死者300万人を出した戦闘そのものについても、
     すでに憲法9条が施行されていた当時の日本は、占領者としての
     米軍の出撃基地となり、数千人が戦場に出動して、輸送や上陸作戦に
     備えた掃海作業などに従事した》

 『報道特集』(2020年8月29日)にて金平茂紀さんの言葉、「…あとは、沖縄ですよね。歴代の政権の中で沖縄に対して最も冷淡な政権だった」。アベ様や最低の官房長官、その取り巻き連中による沖縄イジメ沖縄差別な7年8カ月。

 さて、『論座』に掲載されていた、映画『沖縄スパイ戦史』(2018年、三上智恵さんとの共同監督)の監督で、「沖縄『戦争マラリア』 強制疎開死3600人の真相に迫る」(あけび書房)の著者・大矢英代さんによる長文の論考。

   『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
               …三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』
   『●《「遊撃戦遂行の為特に住民の懐柔利用は重要なる一手段にして
     我が手足の如く之を活用する」…住民同士を監視させ…批判している…》
   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
     伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
                 「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
      国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》

 「戦争や軍隊の本質」の記憶。沖縄での番犬様の居座りや、嬉々として沖縄を差し出すアベ様や最低の官房長官ら。一方、島嶼部では自衛隊が〝防波堤〟や〝標的〟に。《軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》、《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》、《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。
 《戦争体験の継承はどうして必要》なのか? 大矢英代さんは、《二度と同じ手段で国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》。《「負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくれる力につながるということを、この人たちが私に信じさせてくれた」と著者三上智恵は書いている》。

 この長い論考の結びの言葉《軍隊はなぜ住民を守らなかったのか果たして住民の命を守れる軍隊など存在するのか。何が山下のような軍人を作り出したのか。住民はどのように戦争に巻き込まれ、命令に従ったのか。今こそ、戦争マラリアの歴史から学び、現代社会との共通点をあぶり出さねばならない。それが戦後75年の戦争報道の使命だ。理由はひとつ。二度と同じ手段で騙されないよう知恵をつけるためだ。それこそが本当の意味で、戦争を語り継ぐということだと思う》。

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https://webronza.asahi.com/journalism/articles/2020082500003.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

「6・23」で終わらぬ沖縄戦
絶えぬマラリア死、実態追う

大矢英代 ジャーナリスト、ドキュメンタリー監督
2020年08月28日
沖縄スパイ戦史|沖縄戦|8月ジャーナリズム


■今も戦争の延長線上に

 「大矢さん、あなたの番組企画案は沖縄戦についてですよね? なんで今回の会議に持ってきたんですか?」

 2015年11月、テレビ朝日で開かれたドキュメンタリー番組会議でのこと。プロデューサーは、意味が分からないという表情で私に問いかけた。当時、沖縄の系列局で報道記者をしていた私は、かねて構想を温めていた番組の全国放送枠を求め、渾身の企画書を抱えて会議に望んでいた。記者4年目の私にとって、初めてとなる番組企画。主人公は沖縄戦に従軍した96歳の元日本兵だ。番組内容を説明した直後、プロデューサーから開口一番に問われたのが冒頭の質問だった。私は質問の趣旨が分からず困惑した。企画案のねらいが不明瞭だったのかもしれない。改めて、体験者の高齢化が叫ばれる今、どうしても証言を伝え残したいと強調した。

 「いや、それは分かるんですけど……」とプロデューサーは言った。

 「今回の会議では冬季の番組ラインナップを決めるんですよ。戦争の番組なら夏ですよね?」

 企画案はあえなくボツになった。内容に懸念があるならまだしも、季節がずれているという理由で不採用になるとは想像もしていなかった。「8月ジャーナリズム」と呼ばれるものが存在することなど、私は知らなかったのだ。

 それは、沖縄メディアと本土メディアの間に横たわる戦争への意識の違いを露骨に表していた。沖縄メディアにとって、戦争は避けることのできない永久のテーマだからだ。

 例えば、米軍基地問題の取材のためには、原点である沖縄戦の歴史を学ばねばならない。沖縄の子どもの貧困率は29.9%(沖縄県・2016年)で、全国平均の約2倍といわれているが、深刻な貧困や社会格差の取材をすれば、県民の生活を破壊し尽くした沖縄戦と米軍統治からの社会保障の遅れの問題に行き着く。戦後70年以上が経って戦争トラウマ(PTSD)を発症し、苦しんでいる戦争体験者たちの取材では、彼らにとって「終戦」など決して訪れないのだということを知った。

 今年4月には那覇空港の滑走路近くで不発弾3発が見つかった。沖縄が日本に復帰した1972年から2018年までに処理された不発弾は、3万8003件(沖縄県・平成30年版消防防災年報)に上り、1年間で平均約800件もの不発弾処理が行われていることになる。そして、被害を受けた土地というだけでなく、戦争のために使われ続ける沖縄の姿がある。これまで沖縄からベトナムイラクアフガン戦場へと米軍が出撃したように。

 沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている

 その上で指摘したい。沖縄にも本土の「8月ジャーナリズム」なるものが確かに存在するということだ。6月23日の慰霊の日である。毎年6月が近づくと慰霊の日に向けた特集が組まれ、6月23日には県内メディアは総力をあげて取材にあたる。早朝、糸満市摩文仁の平和祈念公園の朝日から始まり、戦争体験者や遺族たちによる平和行進の取材、式典の中継と、報道は沖縄戦一色になる。

 私は5年間、毎年慰霊の日の取材に全力を投じながらも、心のどこかで一抹の疑問を抱いていた。それは私が記者になる以前の学生時代、「6月23日では終わらなかった沖縄戦」を取材してきたからだろう。「もうひとつの沖縄戦」とも呼ばれる八重山諸島の「戦争マラリア」である。


■地上戦なき島々で、なぜ

 その朝、私は手に取った新聞に聞きなれない言葉を見つけた。「戦争マラリア」。初めて聞く言葉だった。

 今から11年前の09年8月。終戦記念日の翌朝、私は石垣島の地元新聞社・八重山毎日新聞社の編集部にいた。将来のジャーナリストを目指して早稲田大学ジャーナリズム大学院で学んでいた私は、夏休みの間、新聞記者のインターンシップをしていた。

 千葉県で生まれ育った私にとって、終戦記念日は広島・長崎など戦争の犠牲者を追悼する日であり、当然、地元メディアも同様のニュースを伝えるものだと思っていた。ところが、実際に伝えていたのは、戦争マラリア犠牲者の慰霊祭だった。

 戦争マラリアは、沖縄戦最中の八重山諸島(波照間島、石垣島、黒島などの離島からなる日本最南端の地域)で起きた。当時、八重山諸島に駐留していた日本軍は、「米軍上陸」を口実に、軍命により一般住民たちを山間部のジャングル地帯へ強制的に移住させた。熱病・マラリアの有病地として、昔から住民たちに恐れられてきた場所だった。粗末な丸太小屋をたてて2~5カ月間の移住生活を続けた住民たちだったが、医療も食糧も乏しい中で、次々とマラリア蚊の犠牲になり、3600人以上が死亡した。

 戦争マラリアを初めて知った当時の私は衝撃を受けた。米軍の上陸も地上戦もなかった島々で、大勢の一般住民が犠牲になったこと。なによりも、相手国の軍隊ではなく、自国軍によって犠牲がもたらされたこと。そして、これほど重大な歴史を22歳になるまで知らなかった自分自身の無知を恥じた。体験者から直接、真実を聞きたいと思った。彼らの肉声を伝え残せるのは、今が最後の機会だ。私は証言をドキュメンタリー映像として記録することに決め、ビデオカメラを抱えて石垣島で取材をはじめた。無論、家族が犠牲になったつらい体験を、突然やってきた若僧に気軽に話してくれる体験者などいなかった。口を開いてくれた体験者たちも「本当は言いたくないんだけど……」と苦しみながら、ときに涙しながら、強制移住の記憶を語ってくれた。取材は体験者たちの傷口を開くことなのだと知ったとき、本土と八重山を短期間で行き来する「パラシュート取材」を続けてきた自分を反省した。本腰を入れて取材をしようと決意し、大学院に休学届を出した。向かったのは日本最南端の島・波照間。戦争マラリアで人口の3分の1(552人)が死亡し、最も大きな被害を受けた島だ

 ここで私は8カ月間を過ごした。自宅に受け入れてくれたのは、サトウキビ農家の浦仲浩さん、孝子さん夫妻だった。孝子さんは13歳で戦争マラリアを体験し、家族11人のうち9人を失った。唯一、共に生き残った妹(当時9歳)と2人で力を合わせて戦後を生きてきた。体験者と共同生活をしながら、一緒にサトウキビ畑で働き、少しずつ心を開いてくれる姿をカメラに記録した。

 「戦争体験者」「証言者」と呼んでいた人たちを、やがて「おじい、おばあ」と呼ぶようになり、さらに島の言葉「ベスマムニ」で「ブヤー(おじい)」「パー(おばあ)」と呼ぶようになった頃、「ウランゲーヌアマンタマ(浦仲家の女の子)」と、私は島の人たちから呼ばれるようになった。


■「慰霊の日」報道に疑問

 11年6月、波照間にきて半年が過ぎた頃、慰霊の日がやってきた。私は朝からビデオカメラを回した。孝子おばあは、いつも通り朝6時過ぎに起きて、庭の草むしりをしていた。昼には好物の氷ぜんざいを頬張る。いつもと何も変わらない淡々とした日常があった。

 孝子おばあは、慰霊祭に一度しか参列したことがないという。考えてみれば、当然のことである。戦時中の6月23日、住民たちはまだ強制移住先のジャングルの中にいた。猛威をふるうマラリアで次々と絶命し、終戦後の9月になっても死者は後を絶たなかった。沖縄本島で牛島満司令官らが自決しても、それは住民たちにはなんら関係のないことだった。

 戦争マラリアの取材で私が見つめたのは、6月23日で終止符が打たれた沖縄戦とは全く異なる戦争の実態だった。沖縄戦=沖縄本島での地上戦という一般的なイメージからこぼれ落ちてきた戦争マラリアの歴史は、「もうひとつの」「第二の」などと呼ばれることで、沖縄戦と区別されてきた。単なる戦病死と勘違いされることも多かった。多くの体験者たちが「自分たちはつらかったけど、それでも沖縄本島の人たちよりは、まだよかったんだ。つらいなんて言っちゃいけない」と心に鍵をかけ、苦しみを語れずに戦後を生きてきた。そんな体験者たちに出会うたびに、学生時代の私は、慰霊の日を戦争・平和報道のピークとする沖縄の報道のあり方に疑問を抱いた。地上戦がなかった島々で、自国軍によって甚大な被害を受けた一般住民の存在こそ、沖縄戦の最暗部の歴史だからだ

 17年、私はフリーランスに転身し、翌年7月、ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」(三上智恵氏との共同監督)を公開した。テーマは沖縄戦の「裏の戦争」だ。地上戦の背後で活動していた日本軍のスパイ・陸軍中野学校卒業生たちによる作戦の実態を描いた。陸軍中野学校とは、ゲリラ戦や情報戦を専門とする特殊教育をおこなっていた極秘機関である。

 彼らによって訓練され、銃を持って米軍と戦わせられた少年兵・護郷隊。「米軍のスパイではないか」と疑心暗鬼になり、互いを監視し、傷つけあった住民たち。そして日本軍に故郷を追われてマラリアで絶命した八重山の人々日本軍がどのように住民たちを作戦に利用し、時に武器を持って戦わせ、そして住民たちが軍にとって「不都合な存在」となった時、一体何が起きたのか。戦後これまで語られてこなかった沖縄戦の最も深い闇を「スパイ」というキーワードで描いた。

 なぜ今、私は沖縄戦を取材するのか。それは他でもない、現代社会を読み解くための鍵が埋もれているからである。私にとって、それはある男の姿を追うことで明確になっていった。波照間の強制移住を指揮した山下虎雄である。


■優しい顔で死を強いた

 「とっても優しい人だったよ。子どもたちはみんな『先生! 先生!』と呼んで親しんでいた。おもちゃの飛行機も作ってくれたよ。教えるのも上手だったさ」

 「非常にユーモアのある人でね、フラダンスとかいって、僕らが見たこともないような面白い踊りをして笑わせてくれたよ」

 波照間島の体験者の多くは、幼い頃に山下虎雄と過ごした楽しい日々を今もはっきりと覚えている。

     (映画「沖縄スパイ戦史」から ©2018「沖縄スパイ戦史」製作委員会)

 山下が青年学校指導員として島にやってきたのは、沖縄戦が始まる約3カ月前だった。教員になりたての若者で、身長180センチほどのがっしりとした体格。色白の顔。住民たちは、遠路遥々やってきた「ヤマトゥーピトゥー(大和人=日本人)」の青年を盛大な歓迎会を開いてもてなし、手厚く世話をした。

 山下先生の来島から2カ月後、沖縄本島で地上戦が始まった頃、山下先生が豹変する。住民たちに「西表島へ移住せよ」と迫ったのだ。波照間と海を隔てた対岸約20キロにある西表島は、全土がマラリアの有病地だった。移住を拒む住民たちに対し、山下先生は軍刀を振りかざし、「これは天皇陛下の命令だ。聞かない奴はぶった切る」と脅した。故郷を追い出された住民たちはマラリアに斃れ、仮埋葬地となった砂浜は足の踏み場もないほど遺体であふれ返った。

 青年学校指導員・山下虎雄の正体は、陸軍中野学校の卒業生だった。

 「殺してやりたいくらい憎い。あの人のせいで、みんな死んでしまったのに……」

 波照間の戦争体験者たちは、戦後75年となる今も、山下への怒りを抱えていた。家族を失った当事者ならば当然のことだろう。

 戦争マラリア取材を始めた頃の私は23歳。波照間に潜伏していた頃の山下と皮肉にも同じ年頃だった。果たして、彼は狂気の軍人だったのだろうか。彼を強制移住に駆り立てたのは、何だったのか。


■なぜ残虐行為ができるのか

 私たちは幼少期から「人を傷つけてはいけない」と倫理観を教わり育つ。にもかかわらず、なぜ軍人になると残虐行為ができるようになるのか。軍隊は人間をどう変えるのか

 疑問を抱えて、米国ドレクセル大学のエリック・ジルマー教授を取材した。軍隊における人間心理を研究するジルマー教授は、「人間を殺人や破壊行為ができる『マシーン』に作り替えるためのキーワード」として三つの指摘をした。

 ①命令の存在。「たとえどんなに残虐な行為だとしても、命令があればできてしまう」とジルマー教授は言う。

 ②残虐行為を集団で行うこと。初年兵訓練では「私=I」という主語が禁止されているという。個を奪い、命令にだけ従うロボットに変えることで、一人前の兵士が出来上がる。

 ③行為を細分化すること。例えば殺人という目的を果たすために、兵士Aは弾を用意し、兵士Bは弾を銃に詰め、兵士Cは引き金を引く。残虐行為を細分化することで個々人の倫理は薄れる。

 山下の行為は、これらにぴたりと当てはまる。

 まず命令の存在について、強制移住は山下の単独行動ではなく、日本軍の作戦計画に基づくものだった。

 沖縄戦開戦の4カ月前、1944年11月、陸軍省と海軍省は、全国の沿岸警備の方針を定めた「沿岸警備計画設定上ノ基準」を沖縄をはじめ全国の軍司令官らに通達した。その中で八重山地域は「主要警備ノ島嶼」と位置づけられ、「在住民の総力を結集して直接戦力化し、軍と一体となり国土防衛にあたるべき組織態勢を確立強化する」とされた。これに基づき、軍事作戦の円滑化のための官民の協力体制づくりと、非常事態における住民の移住を含めた住民対策が計画された。最前線に住民がいては戦闘の邪魔である。ましてや住民が敵の捕虜となれば日本軍の配置や軍施設の情報などが敵に漏洩してしまう。そう懸念した日本軍は、基地建設や食糧生産、戦闘に住民を利用すると同時に、情報漏洩を恐れて住民を監視下におくという矛盾に陥っていく

 45年1月1日付で作成された日本軍の作戦計画書「南西諸島守備大綱」では、住民の移住についてこう取り決められた。

 「直接的戦闘に参加できない老人や子どもなどは、事前に近くの島、もしくは島内の適切な場所に移住させること。これは日本軍の作戦を容易に遂行するため、また混乱を防止し、被害を少なくするためである」

 住民の移住先は「日本軍が配備されている島に限る」とされた。波照間から最も近い島は、マラリア有病地の西表島だった。


■山下が担った秘密作戦

 ジルマー教授が指摘した集団と細分化についても、山下の行動に当てはまる。実は、沖縄戦に送り込まれた陸軍中野学校卒業生は、山下だけではない。総勢42人にも上っていた。彼らの任務は遊撃戦(ゲリラ戦)の展開。沖縄の正規軍である第32軍が壊滅したあと、山間部にこもり、「皇土防衛のために、一日でも長く沖縄で米軍を足止めせよ」という大本営の「沖縄捨て石作戦」を遂行することだった。

 45年6月23日は、牛島司令官らの自決日であり、沖縄戦の組織的終結日とされている。しかし、正規軍壊滅後の作戦遂行を任務とする中野学校卒業生たちにとって、この日は本来の任務開始日に過ぎず、最後の一兵に至るまで戦い抜くという終わりなき沖縄戦の幕開けだった。そのために地元の少年たちでゲリラ部隊「護郷隊」を組織し、米軍との戦闘や、米軍戦車に爆弾を背負って体当たりする自爆作戦を取らせるなど、子どもたちを酷い作戦へと巻き込んでいった。

 その中で「離島残置諜者」と呼ばれていた山下の任務は、「民間人の立場で情報を収集し、万が一、米軍が上陸してきた場合、それまで訓練していた住民を戦闘員と仕立て上げ、遊撃戦を行うことだった。第32軍は、そのために県知事島田叡と交渉し、彼らに正式な国民学校指導員と青年学校指導員の辞令書を出させ、偽名を使い、各島々へ潜伏させたのである」(『陸軍中野学校と沖縄戦』川満彰著、吉川弘文館、2018年)

 山下が優しい先生を演じて、住民の信頼を得たのは、作戦遂行のために住民を懐柔する必要があったからである。

 山下は、波照間の子どもたちで「挺身隊」を組織し、手榴弾の使い方を指導した。しかし、それは「米軍との戦闘のためだけではなかった」と、元挺身隊員の銘苅進さん(取材当時87歳)は語った。

 「自決。手榴弾で死ねなかった時のために、『喉元刺しなさい』と山下から短刀を持たされていた。住民が米軍に捕まったらスパイになるからですよ。山下は結局、日本軍のことを米軍に聞き取りされると思ったんじゃないか」

 取材を進めるごとに見えてきたのは、徹底的に軍の作戦と命令に従い、与えられた任務を着実に遂行したエリート軍人の姿だった。

 しかし、疑問は残る。人間は本当にロボットになりきれるのだろうか。一抹の罪悪感も疑問も抱かなかったのだろうか。


■嘘で固められた正義

 私は2018年秋から取材拠点を米国に移した。プロジェクトのひとつとして元米兵たちの取材を続けている。

 「突然『イラクへ行け』と命令が下った。なぜイラクに攻め込むのか、分からなかった」

 そう語ったのは、元海兵隊員のカイル・ロジャースさん(36)だ。04年、沖縄のキャンプ・ハンセンからイラク・ファルージャに出撃した。

 「世界地図で米軍の配置図を見ると、中東には米軍基地がほとんどない。米軍が行かなければ、どこかの国が基地を造ってしまう。ならば世界一優秀な僕らが行くべきだ。そんな理由づけを自分なりに考えて、納得しようとした」

     (イラク・ファルージャで、米軍の発砲で14人が死亡した事件に
      抗議する市民を監視する米兵=2003年4月)

 出撃前、沖縄ではマシンガンやハンヴィー(軍用車両)などの準備に追われた。「生きては帰れない」「どうせ死ぬんだから」と浴びるように酒を飲んだ。イラクでは、米軍司令部から受信した情報や命令をチームに伝えるラジオ・オペレーターとしての任務についた。

 「ハンヴィーで街中を巡回中、僕らを狙って砲撃が始まったら、敵が逃げ込んだ民家に乗り込んで殺した。怪しい人物は拘束して尋問部隊に引き渡す。でも大抵は容赦なく殺した。僕らはまるで『リトル・ブルドッグ』だった。暴れまくって、たくさんの犯罪をやった。たばこがなくなったら、近くの商店を襲撃した。米軍ヘリは、民間地上空を低空飛行しながらヘビーメタルを大音量で流していた。なんのためって? ただ、イラク人を怖がらせるためさ」

 退役後、PTSDを発症し、退役軍人病院に1年間入院した。今も銃撃事件のニュースが流れるたびに、「次は自分がやってしまうのではないか」という恐怖に苛まれるという。

 カイルさんをはじめ、これまで30人ほどの元兵士たちを取材した。気がついたのは、全ての米兵たちが米国の正義を信じて戦場に向かった訳ではなかったということだ。むしろ多くの兵士たちが、対テロ戦争に疑問を持っていたにもかかわらず、様々な理由づけを考えて、なんとか自分を納得させようとしていた。そして自分が信じた正義が嘘で塗り固められたものだったと気がついたとき、彼らは心を病み、PTSDを発症していく。ジルマー教授が指摘した「命令」「集団」「細分化」がそろってもなお、兵士たちには捨て去ることのできない人間性が残されているように私には思えた。


■民衆の弱さを問う

 「戦争になると、国家は『国』というものを大事にして『民』を犠牲にする。でも『国』は『民』があって初めて成り立つものでしょう? 戦争になるとね、そんなことも国民は忘れてしまうんですよ

 12歳で強制移住を経験した石垣島の潮平正道さんは、私に何度もこう語り、民衆の弱さを問い掛けた。

 「八重山の人たちも、『お国のため』『天皇のため』と言って、マラリアで死ぬと分かっていながら軍の命令に従ったんだから」

 また、波照間島の強制移住について、当時の島のリーダーであり元村議会議員の仲本信幸さんは、戦後のインタビュー取材でこう回想した。

 「慶良間に米軍が上陸し、島人がスパイになったから、沖縄本島が上陸された。だから、波照間でも同様のことが起こりかねないから、日本全体のため、八重山全体のために、波照間島民は犠牲になっても構わないと(山下が言っていた)。(私は)それなら仕方がないということで……」

 強制移住を「仕方がない」と言った仲本さん。国家のために命を捨てることが正しいとする価値観と、軍命に逆らうことなどできない環境の中で、住民は死を覚悟で軍命に従った。それは75年前の昔話なのだろうか。日本軍からの「命令」であれ、現在の国会が次々と生み出す「法律」であれ、行政や警察、自衛隊から求められる「協力」であれ、権力は様々なかたちを変えて私たちを取り巻いている。もしも、それに従うことが私たちの命を危険にさらすことになるとしても、絶対的な権力を振りかざされた時、私たち―あなた、私―は、果たして、どこまで抗うことができるのか

 私たちは、いつでも次の犠牲者にも、次の「山下」にもなり得る。無意識のうちに、あるいは「正義」の名の下に率先して、残虐行為の片棒を担ぎかねない。私たちの中にある普遍的な弱さを、今、ひとりひとりが問わねばならない。


■「尊い犠牲」からの脱却

 「戦争体験者の高齢化による戦争の風化」。日本のテレビや新聞がこう叫びはじめて何年が経つだろうか。体験者がいなくなれば、証言を直接聞く機会が失われ、戦争体験の継承が不可能になるという。しかし、本当にそうだろうか

 対テロ戦争が20年目に突入した米国では、毎年、若い戦争体験者が増え続けている。もし、戦争体験者が増えることで、戦争の恐ろしさが市民に伝わり、平和な社会が実現するならば、米国はとっくに戦争のない国になっているはずである

 〝Thank you for your service.(従軍に感謝します)〟。米国では、軍関係者に感謝の言葉をかける文化がある。serviceをsacrificeに言い換えて、「犠牲を払ってくれて感謝します」という人も多い。今年5月には、毎年恒例の「米軍感謝月間」と戦没将兵記念日「メモリアルデー」が祝われた。戦争と軍隊を賛美する価値観が、文化の根底にある。「米国の自由と民主主義を守ったヒーロー」の名声と共に一生を過ごす元兵士たちが大多数だが、私が取材をした元兵士たちの多くは、「感謝されるのが一番つらい」と胸の内を明かした。「自分が戦場で何をしてきたのか、何も知らないくせに……」と。

 元兵士たちの声を聞く中で気づかされたのは、戦争体験の継承において、体験者の減少は本質的な問題ではないということだ。問題は、戦争体験をどう評価するのかである。米国市民が、元兵士や戦没者を「尊い犠牲」と見なす価値観から脱却することなしに米国政府がいう「正義の戦争」の殻を破ることは不可能だ

 これは日本も他人事ではない。私自身、子どもの頃から受けてきた平和教育では、「戦没者たちの尊い犠牲の上に、今の平和な日本がある」と繰り返し教えられてきた。しかし、戦争の歴史をひもとけば、自国軍の存在ゆえに死亡した3600人以上の八重山の住民たちがいる。彼らを「尊い犠牲」と呼ぶことで、放免されるのは国家と軍隊の責任であり、命令や集団に従う人間の普遍的弱さは学ばれないまま、個人の命を切り捨てることによって国体を守ろうとした歴史は忘却されていく

 軍隊はなぜ住民を守らなかったのか果たして住民の命を守れる軍隊など存在するのか。何が山下のような軍人を作り出したのか。住民はどのように戦争に巻き込まれ、命令に従ったのか。今こそ、戦争マラリアの歴史から学び、現代社会との共通点をあぶり出さねばならない。それが戦後75年の戦争報道の使命だ。理由はひとつ。二度と同じ手段で騙されないよう知恵をつけるためだ。それこそが本当の意味で、戦争を語り継ぐということだと思う。


※本論考は朝日新聞の専門誌『Journalism』8月号から収録しています。同号の特集は「8月ジャーナリズム」です。
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●斎藤貴男さんの不安…《財界人や自民党の政治家たちが、いつか近場で、またああいう戦争を始めてほしい…と願っているのではないか、と》

2020年07月03日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/財界は戦争を再び望んでいるのではないかという懸念と不安】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275003)。

 《休戦までの3年余で死者300万人を出した戦闘そのものについても、すでに憲法9条が施行されていた当時の日本は、占領者としての米軍の出撃基地となり、数千人が戦場に出動して、輸送や上陸作戦に備えた掃海作業などに従事した。ただし、本稿で強調しておきたいのは、朝鮮戦争に伴う特需景気をめぐる歴史認識だ》。

   『●「証拠が出てくれば反省しなければならない」のだから、
                        反省してください
    《【社説】橋下市長発言 あまりにも非常識だ…太平洋戦争末期、
     沖縄には日本兵のための慰安所が置かれ、日本人や朝鮮人女性が
     集められた。沖縄は戦後も朝鮮戦争、ベトナム戦争の出撃基地になった。
     今も米兵による性被害は続く橋下氏の発言は過去の戦争を反省して
     平和を構築する、被害者の苦しみを受け止め語り継ぐという普遍的な
     価値観に完全に逆行するものだ。沖縄が置かれた現実に無神経であり、
     軍隊の暴力性にも関心がないようにみえる

   『●青木理さん、逃れられない歴史的責任…「朝鮮半島が
      平和になるために日本は努力をしなくてはいけない」
    「青木理さん…「日本がどう向き合うか。先の大戦で、ドイツは
     敗戦して分断された。ところが、アジアでは解放された朝鮮が
     分断された。プラス、日本は戦後、朝鮮戦争を梃子にして経済発展の
     土台を築いた。基地は沖縄に押し付けたんですよ。つまり、今のこの
     米朝の対立も分断も、日本は歴史的な責任からは逃れられない。歴史を
     考えた時に、北朝鮮と単に対峙しているだけではなくて、どう向き合うか
     というのは、自ずから明らかになってくる
     むしろ、朝鮮半島が平和になるために日本は努力をしなくてはいけない
     ということは忘れてはいけない」」
    《また、今の朝鮮半島分断の歴史と朝鮮戦争休戦には、先の大戦や日本の
     朝鮮戦争特需がその裏で大いに関わりがある。南北朝鮮には米国とは
     別の日本への感情がある。国際社会の中で孤立するトランプと安倍が
     蜜月であることは、外交的にも決していい状況とは思えない。また
     トランプに頼りにされ、ふらふらと電話で妙な耳打ちや約束でもして
     しまったら…。不安は尽きない

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●『沖縄スパイ戦史』: 「それまで『先生』と島の人たちに
           慕われていた山下が抜刀した」…「軍隊の本性」
    《「森」は殺され、「美ら海」も殺され、基地から出撃した番犬様らは
     「人」を…。そして、番犬様は格好の攻撃のターゲット。
     出撃基地として「人殺し」「侵略」の恨みを買い、基地周辺も攻撃に
     巻き込まれる》

   『●「今の政治家は、戦後アメリカが利用するために地位を
       残した人間の子孫で、アメリカにへつらうのが家業」
    「日刊ゲンダイのインタビュー記事【HOT Interview 「戦争経済大国」
      斎藤貴男氏】…。風前の灯火のアイデンティティーさへ壊憲しよう
     としている。加えて、そのアイデンティティーを守る過程において…
     《積極的かつ自発的にアメリカに寄り添い、特需を享受した日本
     その醜い姿は、現代史教育でもほぼ語られていない》。さらに、
     アベ様らの醜き歴史修正主義者の噴出。…斎藤貴男さんは、さらに、
     《戦争で儲ける構造そのものは恥ずかしく罪深い。この史実の上に
     立ってこれからもそれでいいのかと問いたいです》と」

 斎藤さんの懸念…《財界は戦争を再び望んでいるのではないかという懸念と不安》《だから私は不安で、いつも怯えている。財界人や自民党の政治家たちが、いつか近場で、またああいう戦争を始めてほしい米軍様、また仕掛けてちょうだいと願っているのではないか、と。》
 経団連は、いまも「プルトニウムをつくる装置」核発電の再稼働を後押し、国家戦略としての「武器輸出」を推進。

   『●ブレーキは無く、二つの「アクセル」な自公政権
    「防衛産業でつくる経団連の防衛生産委員会が、
     事実上の禁輸政策だった武器輸出三原則を大幅に
     緩和すべきだとする提言をまとめた。安倍政権が
     進める三原則見直し作業に呼応した内容で、
     官民一体を演出し、武器輸出解禁に道を開く狙いが
     あるとみられる」

   『●経団連の本音、「市民を戦場に連れてって」:   
     「米国の商売としての戦争」という地獄へ突き落す行為
   『●悪徳企業型徴兵制……「(自衛隊の)派兵はもちろんのこと、
            派遣も反対」の中山素平さんは泣いている

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
    「財界・経済界・産業界は、まさに「死の商人」……
     「財界の鞍馬天狗」中山素平氏は泣いていないか?」

   『●アベ様や「憲法尊重擁護義務を課せられた政治家」高村副総裁と、
                                    是非、公開討論を!
   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
        アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる
   『●平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に:
               「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい
   『●「人殺し」に行くのはアナタ、「自分は
     “お国のために死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く「「欧米列強に倣え、
          進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
    《2014年6月にフランスのパリで開かれた国際武器見本市
     「ユーロサトリ」で、初代防衛装備庁装備政策部長であり、
     当時防衛省装備政策課長だった堀地徹氏がイスラエル企業の
     ブースに立ち寄り、「イスラエルが開発する無人攻撃機ヘロン
     に関心があると伝え、密談に及んだという。同じ月、
     安倍晋三首相がイスラエルのネタニヤフ首相と新たな
     包括的パートナーシップの構築に関する共同声明を発表、
     防衛協力の重要性を確認し、閣僚級を含む両国の防衛当局間の
     交流拡大で一致した》

   『●「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…《歴代政権が
     踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》(琉球新報)
    「「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…「武器輸出三原則」の
     《歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》だ。
     本当に悍ましい…人の親として子や孫にそんなに〝人殺し〟させたい
     ものかね。それに、《日本の技術が市民の殺戮に使われる》…、
     考えただけでも悍まし過ぎる。《政府の武器輸出支援》…
     輸出されたその武器の矛先には、誰が居るのか?」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275003

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
財界は戦争を再び望んでいるのではないかという懸念と不安
2020/06/24 06:00

     (北朝鮮・開城の南北共同連絡事務所を爆破した北朝鮮
      (C)朝鮮中央通信=共同)

 38度線に集結した北朝鮮軍が韓国側を砲撃し、南下を開始したのは、1950年6月25日のことである。朝鮮戦争勃発から70年。コロナ禍のただ中にあろうと、絶対に忘れられることがあってはならない同時代史だ。

 あの戦争は私たちの過去にも現在にも直結しているから。植民地支配がなければ南北朝鮮の分断はなく、したがって対立もなかった。休戦までの3年余で死者300万人を出した戦闘そのものについても、すでに憲法9条が施行されていた当時の日本は、占領者としての米軍の出撃基地となり、数千人が戦場に出動して、輸送や上陸作戦に備えた掃海作業などに従事した。

 ただし、本稿で強調しておきたいのは、朝鮮戦争に伴う特需景気をめぐる歴史認識だ。戦後の混乱期に打ち出された財政金融引き締め政策(ドッジ・ライン)が激しいデフレを招き、失業や倒産が急増していたタイミングでの戦争で日本経済が得た利益は計り知れない。

 一万田尚登・日本銀行総裁が「神風」だと喜べば、石川一郎経団連会長は「天祐」、永野重雄・富士製鉄社長(後に日本商工会議所会頭)は「干天の慈雨」だと表現を競った。特需は鉄鋼や機械、繊維などを中心に全産業へと広がり、瀕死だった日本経済は高度経済成長への道筋をつけていった。

 興味深いのは、それら戦争特需を原動力とした大手企業の社史である。かつて産業専門紙の記者だった頃に気がついた。

 多くの社史が、朝鮮特需の“恩恵”に言及している。史実なのだから当然だが、引っかからざるを得ないのは――。

 鹿島や清水、大成などのゼネコンは、沖縄の米軍基地建設が急増したことを大感謝。トヨタ自動車に至っては、最新の公式HPでも、当時は経営危機に陥っていたが、〈朝鮮特需を契機に業績は好転し、新たな一歩を踏み出すことができたのである〉と、胸を張っている

 渦中にあった人々が思わず歓喜してしまった気持ちを、軽々に非難したいとは思わない。誰もが生き延びるのに必死だった。だが、何十年も経ってから、隣国の同じ民族同士が血で血を洗い、東西の代理戦争にもされていった不幸と引き換えの繁栄を描いて、懊悩とか呻吟といった情念がまったく伝わってこない記述というのは異様に過ぎる。

 だから私は不安で、いつも怯えている。財界人や自民党の政治家たちが、いつか近場で、またああいう戦争を始めてほしい米軍様、また仕掛けてちょうだいと願っているのではないか、と。
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●『沖縄スパイ戦史』: 「それまで『先生』と島の人たちに慕われていた山下が抜刀した」…「軍隊の本性」

2018年12月15日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 『沖縄スパイ戦史』(三上智恵大矢英代共同監督) (LOFT)↑]

 
(『沖縄スパイ戦史』劇場予告編)

http://www.spy-senshi.com
https://youtu.be/Tsk9ggz-BoY



週刊朝日の朝山実氏の記事【島民の3分の1が死亡…封印された沖縄「秘密戦」の実態】(https://dot.asahi.com/wa/2018082200061.html)。

 《太平洋戦争末期、軍の命令でマラリアの島に送られ、住民の3分の1が亡くなった波照間島の話を知っていますか? 先月末ミニシアターで公開されたドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」が立ち見が出るほどの反響だ》。

 《軍隊というものが持つ狂気性》、《軍隊の本性》。それを繰り返そうとしているニッポン。

   『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
              加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」
    「【記憶の澱/NNNドキュメント’17】…。
     《先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。
     …心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、
     その両方が存在しました》」

   『●「戦争のためにカメラを回しません。
      戦争のためにペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」
   『●『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督): 
           「「スパイリスト」…歪んだ論理が生み出す殺人」
   『●三上智恵・大矢英代監督映画『沖縄スパイ戦史』…
       「戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿」

   『●中山きくさん「戦争は体験してからでは遅い」、
       城山三郎さん「平和の有難さは失ってみないとわからない」

   『●「改めて身に迫るのは、軍隊というものが持つ
      狂気性」(高野孟さん)と、いまも続く沖縄での不条理の連鎖
    《マガジン9連載コラム「沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌」でおなじみの
     三上智恵さんが、大矢英代さんとの共同監督で制作した
     映画『沖縄スパイ戦史』が7月下旬からいよいよ公開…
     「軍隊は住民を守らない」…「戦争や軍隊の本質を伝えたい」》。

   『●「安倍政権が旗をふる「極右プロパガンダ映画」が 
      世界中に発信されるという恥ずかしい事態が現実に」!?
   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●自衛隊配備・ミサイル基地建設…『沖縄スパイ戦史』「自衛隊
               …昔と同じく住民を顧みない軍隊の本質」暴露
    「レイバーネット…のコラム【<木下昌明の映画の部屋 243回> 三上智恵
     大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』/住民500人を死に追いやった犯罪】」

   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督…
                    「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
                  私たちが何を学ぶのかが今、問われている」①
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
                  私たちが何を学ぶのかが今、問われている」②

 2018年9月沖縄県知事選挙で、万が一、玉城デニーさんが敗れ、「#バリタカ日本会議系自公お維沖縄県知事」候補者が勝てば、辺野古は破壊「損」となり、普天間移設どころか、死した「美ら海」に新たな巨大基地が新設され、恒久化する…玉城さんは勝利したものの、アベ様や最低の官房長官らは「沖縄市民の民意」完全に無視。「森」は殺され、「美ら海」も殺され、基地から出撃した番犬様らは「人」を…。そして、番犬様は格好の攻撃のターゲット。出撃基地として「人殺し」「侵略」の恨みを買い、基地周辺も攻撃に巻き込まれる。「本土」のアベ様や最低の官房長官らのおかげで、「加害者性」と「被害者性」を強いられる沖縄の人々。「本土」の民は、見てみぬふり。
 《軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。「本土」の民や、沖縄の自公お維支持者は、何を過剰に番犬様やその基地に期待しているのか?

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https://dot.asahi.com/wa/2018082200061.html

島民の3分の1が死亡…封印された沖縄「秘密戦」の実態
朝山実 2018.8.24 07:00週刊朝日

     (米軍に投降した少年兵(ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」から。
      映画は東京・ポレポレ東中野、大阪・第七藝術劇場、
      名古屋シネマテークなど順次公開中)

     (陸軍中野学校が作成した文書(ドキュメンタリー映画
      「沖縄スパイ戦史」から))

     (「護郷隊」の記念写真(ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」から))

     (大矢英代監督)

 太平洋戦争末期、軍の命令でマラリアの島に送られ、住民の3分の1が亡くなった波照間島の話を知っていますか? 先月末ミニシアターで公開されたドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」が立ち見が出るほどの反響だ。長期にわたる綿密な取材で貴重な証言を掘り起こし、封印されてきた沖縄「秘密戦」の実態を明らかにしていく。

     (【写真】陸軍中野学校が作成した文書)


*  *  *

 監督したのは三上智恵大矢英代の女性ふたり。

 スパイの養成機関だった「陸軍中野学校」出身者が米軍上陸を想定し、離島も含めた沖縄の各地に配置された。映画は、彼らが及ぼした戦争の痕跡を追うものだ。

 1944年秋、本土決戦をも視野に入れた「大本営」は、沖縄で徴兵年齢の17歳に達しない、14~16歳の少年約千人を召集し「護郷隊」と名づけた。割り当てられた銃は170センチ。「銃が(身長より)高い」と16歳で入隊した瑞慶山良光さんが映画の中で語る。ある日学校に行くと志願を求められた

 短期育成に当たったのは、陸軍中野学校を出たばかりの若い将校たちだ。少年をも兵員としなければならないほど日本軍は追い込まれていたとともに、「こんな子供たちが」と敵の油断を誘う効果もあった。

 闇に紛れての攻撃や爆弾を背負い戦車隊に突っ込むなど、その存在は米軍を驚愕させたといわれる。160人が戦死した

 撤退戦の中、足手まといとなった傷病兵が軍医や同郷の仲間によって「射殺される現場を見た」など、戦後70余年を経て得られた元少年兵の証言から、表に出てこなかった戦争の現実が浮き彫りになってくる。

 当時15歳だった玉城秀昭さんは、一度米軍の捕虜になってから家族を捜しに来た男性がスパイだとののしられ、殺されかけた現場にいたという。

 大矢さんが言う。

「聞き手は三上さんですが、読谷村で目撃者を探していくうちに、たまたま訪ねていった家で、質問がスパイの話になったとたん、顔つきが変わった」

 三上さんが「今考えればスパイじゃないという彼の言い分は正しいわけですよね」と尋ねると、玉城さんは「あの時代、敵と通じたら大変」「感覚が全然違う。僕も(スパイは)殺しに行くよ、当たり前」と体を震わせた。

 長い間「住民虐殺」が明るみに出ることがなかったのは、スパイ摘発に住民が関与し、戦後もそこで暮らさねばならなかった事情が絡みあっているのだろう。ある「スパイリスト」には、軍の施設で勤労奉仕していた少女の名前まで挙がっていたという。

「施設の配置を敵に知られることを恐れた口封じのためだったみたいですが、軍隊は誰を守ろうとしていたのか」(大矢さん)

 ふたりの監督の丁寧な聞き取りの積み重ねから、戦後も沈黙を強いてきたものの正体があぶりだされていく。後半では、さらに驚くべき出来事が伝えられる。

 地上戦のなかった八重山諸島で3600人余りの命が、日本軍の強制移住によって失われた。島の住民たちは「戦争マラリア」と呼ぶ。

「わたしが『戦争マラリア』のことを知ったのは学生だった9年前」と大矢さん。

 最も被害が大きかった波照間島では、住民の3分の1にあたる約500人が亡くなった。当時マラリアの発生地帯だった西表島に、軍が強制移住を命じた。食糧難と医療も不十分なままに次々と発病。遺体の埋葬も追いつかず「浜一面が遺体だらけ」になったという。

 当時13歳、カメラの前で語る浦仲孝子さんは、家族11人のうち妹と彼女だけが生き残った。父親をみとるくだりは衝撃的だ。

「なんでそんなことになったのか。誰でも知りたいと思いますよね」と大矢さん。

 米軍は平坦(へいたん)な土地が多い波照間島を占領、飛行場を造るだろう。戦闘が起きれば、住民は足手まといとなるだけでなく、機密情報が漏れる恐れがある。強制移住は住民保護と称し軍の監視下に置こうとしたのだと考えられている。

 同時に、島には2千頭余りの牛馬や豚がいた。米軍に渡れば食料となると食肉処理を命じ、肉は島のカツオ工場で薫製にされ、日本軍が持ち出したという。

 映画にも登場する川満彰さん(沖縄県名護市教育委員会文化課市史編さん係嘱託職員)は、著書『陸軍中野学校と沖縄戦』(吉川弘文館)の中で、強制疎開は「住民の証言を見ると、石垣島に駐屯していた約一万人の日本兵の食糧を確保するため、黒島と波照間島の豊富な食糧を奪うことが目的だった、という真相が見え隠れする」として、「米軍上陸の可能性」をも疑問視する兵隊の証言も挙げている。

 もちろん何の反対もなく住民が移住したわけではない。大矢さんが言う。

「疎開の命令が出たのは45年2月ごろ。マラリアを怖がり、反対する人も出た。すると、それまで『先生』と島の人たちに慕われていた山下が抜刀したんです

 山下とは「山下虎雄」の偽名を使い、前年暮れに青年学校に赴任してきた臨時教員。じつは陸軍中野学校出身の軍曹で、昼間は「かっこいい先生」として子供たちから好かれていた青年だったが、夜になると島を巡って調査をしていた

「結局、軍刀を前にしたら誰も反対できない。家族を失ったオバアやオジイに話を聞くと、憎んでいる人はものすごく憎んでいる。でも一方で、『やさしい人だったよ』という人もいる」

 山下が残していった軍刀を戦後、こっそり廃棄したと証言する人が登場する。思いだしたくもないという顔つきで、「首をはねた」といううわさを口にする。

 山下虎雄とは一体何者だったのか? ある日、豹変(ひょうへん)した男をめぐる証言の数々はミステリー色さえ感じさせるものだ。

 山下だけではない。八重山諸島の各島に1人ないし2人の「偽名」兵士が送り込まれていた。24歳の山下もそのひとりだった。

「わたしが取材を始めたのが、当時の山下とほぼ同年齢。やさしい先生の顔と、豹変した後の顔。自分がその立場にいたら、と山下のことを何度も考えました」

 学校で教わったという人たちを取材する中で、印象深い証言があったという。

「島にアダンという実があるんですが、山下がやってきたばかりのころ校庭に実を集め『どれだけあるかわかるか』と聞かれ、『たくさんで、わからない』というと、この小さな四角の中に何個あるかを数え、この何倍の広さか計算したらいいと教えられ、頭のいい人だと思ったと言うんです」

 その山下先生が後に、その子の家を訪れ「ここは島の南端にある。米軍が上陸すれば一番にやられるんだぞ」と怒鳴り、子供の眼前で父親をぶん殴ったという。

「その人はオジイチャンになっても昨日のことのように語るんですよね。子供の目として見た豹変ぶりを」

 軍隊の本性をさらしたということなのだろうが、大矢さんは、若者にそのように二つの顔をもたせた戦争」「軍隊というものに問題意識を持ち、この映画を撮ったという。(朝山実)

※週刊朝日  2018年8月31日号
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●稲嶺進名護市長「やり方が普通じゃない。地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」

2015年11月03日 00時00分36秒 | Weblog


東京新聞の記事【地元3地区に国補助金交付へ 辺野古基地反対名護市の頭越し】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015102702000116.html)。

 《「懇談会で菅官房長官(左端)の発言を聞く、沖縄県名護市の区長ら……名護市の稲嶺市長は二十六日、「やり方が普通じゃない。地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」と批判」》。

 名護市を飛び越えてカネバラマキ。札束で懐柔。札びらで頬を叩く。地方行政の破壊。カネで何でもできると思っている下品な、そしてゲスなアベ様とスガ殿……何が何でも辺野古破壊を続けたいらしい。沖縄差別としか見えない。でも、「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人を見くびってはいけない)」。

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
                (沖縄人を見くびってはいけない)」
   『●菅義偉官房長官は辺野古破壊の「工事を
      再開させていただく」と表明: 「時間稼ぎ…あまりにも不誠実」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
      「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●沖縄差別は続く: 黙殺により、「『日本を取り戻す』の
           中に沖縄は入っていない」ことをアベ様が表明

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること
       ・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」』 

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
     武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●前那覇市長・翁長雄志氏「(安倍首相の言う)
      『日本を取り戻す』の中に間違いなく沖縄は入っていない」

   『●一カ月の「中断」・話し合いで距離が縮むなどあり得ない、
             「辺野古移設断念こそ唯一の解決策」

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
       「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015102702000116.html

地元3地区に国補助金交付へ 辺野古基地反対名護市の頭越し
2015年10月27日 朝刊

     (懇談会で菅官房長官(左端)の発言を聞く、
      沖縄県名護市の区長ら=首相官邸で(小平哲章撮影)写真)

 政府は二十六日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設をめぐり、予定地に隣接する地元三区の区長との懇談会を首相官邸で開き、政府が三区に地域振興の補助金を直接交付する新たな枠組みを創設する考えを伝えた。三区は条件付きで新基地建設に賛成している。名護市が反対する中、補助金支給で基地近くの住民が賛成しているとアピールする狙いだが、市は「地方自治への介入だ」と反発している。 (金杉貴雄

 懇談会には、名護市の辺野古、豊原、久志の「久辺(くべ)三区」と呼ばれる地区の区長らが参加した。政府側は二〇一五、一六年度で三区に直接補助の枠組みを検討している、と説明した。菅義偉(すがよしひで)官房長官は「皆さまの今後の生活の向上、地域の振興に関し、できるだけ配慮するのは当然だ」と述べた。

 三区は新基地建設を受け入れる条件として、インフラ整備や住民への補償を求めている。懇談会で三区長は、防災備蓄倉庫や地区会館の修繕、芝刈り機の購入、あずまやの整備などを要望した。

 移設反対派の稲嶺進氏が市長に就任してからは国の米軍再編交付金が同市へ支給されず、三区への支援も滞っている。

 地域振興は、市町村などの地元自治体を通じて行うのが通例で、現在でも「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づく周辺対策費は名護市に支給されている。

 三区は市に五十五ある「行政区」の一部だが、新基地建設の関連工事に対する権限はない。

 直接支給の新たな枠組みについて、防衛省の井上一徳沖縄防衛局長は懇談会後、記者団に「地元の要望にきめ細かく対応できるようにするため」と述べた。

 名護市の稲嶺市長は二十六日、「やり方が普通じゃない地方分権の無視だ法治国家としてやることか」と批判した。
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●菅義偉官房長官は辺野古破壊の「工事を再開させていただく」と表明: 「時間稼ぎ…あまりにも不誠実」

2015年09月09日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の記事【集中協議 「辺野古ありき」で決裂 沖縄に歩み寄らず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015090802000122.html)と、
社説【辺野古協議決裂 「移設」強行は許されぬ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015090802000133.html)。

 「協議で菅義偉官房長官は新基地建設に向け「工事を再開させていただく」と表明」……「安倍政権は当初から「県内移設」方針を変えるつもりはなかったのだろう。沖縄県側の主張を聞き置くだけなら、着工に向けたアリバイづくりにすぎない県民への裏切りは断じて許されない」、「県側との「一時休戦」で、こうした事態を避けようとしたのなら、沖縄県民に対して、あまりにも不誠実」。 

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること
       ・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」』 

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
     武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

 琉球新報の社説【<社説>辺野古協議決裂 尊厳懸け粛々と取り消せ】(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-248548-storytopic-11.html)は、「相手の話に耳を傾けて、違いや溝を埋めるために話し合い、一致点を見いだすよう努める。それが協議の意味のはずである」から始まる。また、沖縄タイムスの社説【社説 [辺野古協議決裂] 取り消しも 県民投票も】(http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=131943)も、「いったい何のための集中協議だったのか。一国の総理が最終協議の場に参加したのはどのような理由からか」で始まる。
 「時間稼ぎ……あまりにも不誠実」。

   『●一カ月の「中断」・話し合いで距離が縮むなどあり得ない、
                   「辺野古移設断念こそ唯一の解決策」


 時間稼ぎ、アリバイ作り、ポーズ……だった訳です。沖縄サイドが歩み寄る訳も無く、したがって、話し合いで距離が縮むためには、「辺野古移設断念こそ唯一の解決策」でした。歩み寄りによるアベ様やスガ殿による「沖縄の奇跡辺野古の奇跡」など期待できるはずもなく、沖縄県民をバカにした一カ月の「中断」」でした。

 分かりやすいですよね。野田聖子氏が総裁選立候補を断念させられ、最低最悪総理の呼び声高いアベ様が無投票で自民党総裁に再選されたのですから。全自民党議員がアベ様の一連の違憲な壊憲に同調・大賛成ということになります。野田聖子氏も、別に離党する訳でもなく、戦争法案・壊憲法案や辺野古破壊・高江破壊、原発再稼働等々、トンデモなアベ様の政に反対しないのでしょうから。総裁選も無投票再選で完了し、今後、心置きなくクーデター第3幕に進めるわけです。アベ様やスガ殿の眼中には、「沖縄」はもはや映っていないのでは?

   『●自民党総裁選はアベ様が無投票再選の見通し  
      =全自民党議員がアベ様の一連の違憲な壊憲に同調・大賛成?
   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
          破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」

   『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕・・・
        違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走

   『●山岡俊介さん「軍産複合体国家の米国の
       商売としての戦争にわが国が引きずり込まれる・・・」


 返す返すも仲井真弘多前知事ですね。

   『●菅総理の内心』(2010年11月30日
   『●国外移設どころか、やはり辺野古埋立承認へ:
        2010年11月の沖縄知事選の予想が現実に

   『●辺野古破壊: 「いい正月になる」なんて、
      仲井真氏もアベ様らも猿芝居をしていたんじゃないのか?

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と


 そして、アベ様やスガ殿を「監視」「批判」も出来ないマスコミの堕落。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」

   『●国会をサボったアベ様……でも、国会に居たら居たで、
               「ヤジ=自席発言」「息吐く様に嘘つく」……


 クーデター第3幕が整った、というつもりのアベ様。で、辺野古破壊再開です。アベ様やスガ殿の「頭は普通じゃないから」ですね。

   『●8・30壊憲法案反対デモ: それでもアベ様は壊憲を強行か?
                   ……「安倍首相の頭は普通じゃないから」


 法廷闘争に移るのでしょうか? 辺野古破壊でも、現役裁判官が試されることになります。それにしても、アベ様やスガ殿が沖縄県民に対して「行政不服審査」って、一体どんな冗談なの??

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
                 もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・

   『●画期的! 福井地裁樋口英明裁判長、  
     高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定・・・「直ちに効果が発生」!!
   『●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断:
       寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」

   『●「ほとんどの憲法学者が違憲としているのを政権が
       合憲というのはナンセンス」……退職裁判官も蜂起を!

   『●「最高裁は、一切の…が憲法に適合するかしないかを
         決定する権限を有する終審裁判所」…が壊憲認定?


 「あらゆる手段で阻止する」と決意を新たにする翁長雄志沖縄県知事を日本中の人々が支える必要あり。アベ様の「政治の堕落」による辺野古破壊、沖縄イジメ、沖縄差別を止めさせなければ。

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」』   

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
                    (沖縄人を見くびってはいけない)」

   『●沖縄の「屈辱の日」を祝う神経
   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
     「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」
   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
     『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』

   『●「辺野古の海を守ろう」:
     アベ様の「政権が抱える差別性の極み」に屈せずに

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
       「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

     「選者・森永卓郎氏の書評のタイトルは、本質をついている。
      これまで番犬様やその飼い主・米国、そしてアベ様らの
      沖縄に対する「差別性の極み」」

   『●翁長知事「がくぜんとしている、日本の将来に禍根を残す」
               ・・・深層心理に「沖縄だからいいや」の醜さ


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015090802000122.html

集中協議 「辺野古ありき」で決裂 沖縄に歩み寄らず
2015年9月8日 朝刊

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設をめぐり、政府と沖縄県は七日、集中協議の五回目となる最終会合を首相官邸で開いたが、双方の溝は埋まらず、決裂した。協議で菅義偉(すがよしひで)官房長官は新基地建設に向け「工事を再開させていただく」と表明翁長雄志(おながたけし)知事は「全力で阻止する」と反発した。 (後藤孝好

 集中協議は工事を一カ月間、中断して行われてきた。だが、政府は新基地の建設計画の撤回を求め続ける沖縄の民意に歩み寄ることはなく、打開策を見いだせずに終わりを迎えた。

 最終協議で初めて出席した安倍晋三首相は「普天間飛行場の辺野古移設は、あくまでも十九年前の日米両政府の合意が原点だ」と強調し、新基地建設を推進する政府方針を繰り返した。当時の合意には普天間飛行場の移設とともに、県内での代替施設の確保が位置付けられ、撤去可能なヘリポートと明記されていた。

 これに対し、翁長氏は「戦後、住民の土地が強制接収され、米軍基地が造られたのが原点で、代替施設を求められるのは理不尽だ」と反論した。

 中断した工事については、翁長氏が協議で「再開ですか」と尋ねると、菅氏は「そうさせていただきます」と述べた。翁長氏は「工事を再開するなら、全力を挙げて阻止する」と決意を述べた。

 協議の期限となる九日には、菅氏と安慶田光男(あげだみつお)副知事が、今後の対話の枠組みを議論する予定。だが、政府は辺野古沿岸部での県の潜水調査が終わり次第、工事を再開する方針だ。

 協議後、翁長氏は記者団に「話し合いはよかったが、一致できないところもよく分かった」と集中協議を振り返った。菅氏は記者団に「大きな隔たりを埋められなかった」と総括した。

 政府が工事を再開した場合、翁長氏は仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認手続きに問題があるとして、取り消しに踏み切る考えを示している。これに対し、政府は「前知事が既に行政判断を示している」(菅氏)と正当性を訴え、行政不服審査法に基づいて公有水面埋立法を所管する国土交通相に不服申し立てを行うなどの法的措置を検討。最終的には政府と沖縄県の法廷闘争に持ち込まれる可能性も高まっている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015090802000133.html

【社説】
辺野古協議決裂 「移設」強行は許されぬ
2015年9月8日

 安倍政権は当初から「県内移設」方針を変えるつもりはなかったのだろう。沖縄県側の主張を聞き置くだけなら、工に向けたアリバイづくりにすぎない県民への裏切りは断じて許されない

 「辺野古に基地は造らせない」という翁長雄志県知事の決意を、安倍晋三首相や菅義偉官房長官ら政権幹部は端(はな)から受け止めるつもりはなかったようだ。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への「県内移設」をめぐる政府と沖縄県との五回目の集中協議がきのう行われたが、双方の主張は平行線に終わり、決裂した。

 政府は、辺野古移設の本体工事に向けて行っていた海底掘削調査を八月十日から一カ月間中断していたが、協議決裂を受けて、一連の作業を近く再開するという。

 沖縄県には米軍基地や訓練場など在日米軍専用施設・区域の約74%が集中する。多くは戦後の米軍統治時代に「銃剣とブルドーザー」で強制的に接収されたものだ。

 住宅地に囲まれて危険な普天間飛行場返還のためとはいえ、同じ県内で基地を「たらい回し」にする県内移設では、米軍基地負担の抜本的軽減にはつながらない。

 しかし、県側が辺野古移設の不当性、不平等性をいくら訴えても政府側は「移設先は、辺野古以外は残念ながらない」(首相)という姿勢を変えようとしなかった。「沖縄の声に謙虚に耳を傾ける」としていた政府の姿勢は、偽りだったと断じざるを得ない。

 五回にわたる集中協議の期間は国民の反対が強まっている安全保障法制関連法案の参院審議や、賛否の割れる鹿児島県・川内原発の再稼働とも時期が重なる

 安倍政権が米軍基地問題でも強硬姿勢を続ければ、内閣支持率のさらなる低下を招く可能性があった。県側との「一時休戦」で、こうした事態を避けようとしたのなら、沖縄県民に対して、あまりにも不誠実ではないか。

 翁長氏は「あらゆる手段で阻止する」と、仲井真弘多前知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消す可能性を示唆した。このまま法廷闘争に突入すれば、国と県との対立は激化するばかりだ。

 日米安全保障条約体制が日本の平和と安全に重要なら、その負担は日本全国でできる限り等しく分かち合うべきである。「辺野古が唯一の解決策」と言い張り、沖縄に基地を押し付けるだけでは「政治の堕落」との誹(そし)りは免れまい。
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●三上智恵監督『標的の村』上映会後援「不承諾」の理由……「糸島ブランド」が泣いている

2015年08月31日 00時00分02秒 | Weblog


情けなくて、悲しくなりました。「糸島ブランド」が泣いている。

 ツイートで知りました……「もう黙っとられん!!糸島市民の会 ‏@damatoraren 9月12日の「標的の村」上映会の後援を糸島市に依頼していましたところ、「不承諾」となりました。 http://fb.me/uVTvam7z」……だそうです。
 『戦場ぬ止み』などを監督されている三上智恵さんの作品です。

 上記FBをご確認ください。理由が述べられています。すいませんが、勝手に一部引用させて頂きます(http://fb.me/uVTvam7z)……「糸島市……『この映画は、沖縄の基地問題をはじめ、日米安保の是非がクローズアップされています。』 『市の権限外の事務であり、市として賛否を唱えることができないものに該当する』…」。意味が分かりません。「後援」=「賛否を唱えること」なのでしょうか? 広く糸島市民に沖縄の置かれている現状を知らせることが、糸島市にとって問題のあることなのでしょうか?

   『●「糸島ブランド」が泣いている: 安全神話に乗っていて
              「原子力正しい理解で豊かな暮らし」なのか?


 またしても、「糸島ブランド」に大きな傷をつけ、泥を塗った、とブログ主は思います。沖縄の高江普天間辺野古の置かれている状況に共感できないようでは、糸島市の将来はないのでは?

   『●『標的の村』三上智恵さんインタビュー
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
      映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』 』

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●辺野古破壊: 「そもそも、なぜ米軍の基地問題で
            日本人同士が争わねばならないのか――」

   『●普天間「番犬様」基地: 「毎日頭上を飛ぶヘリの機体に
            ストロンチウム」…墜落により放射性物質が飛散

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●辺野古破壊: 「そもそも、なぜ米軍の基地問題で日本人同士が争わねばならないのか――」

2015年08月03日 00時00分41秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【「戦場ぬ止み」監督が描く 辺野古基地問題の“不都合な真実”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162128)。

 「「自民党政権は普天間飛行場が危険だからとか、暴行事件が起きて県民が怒ったから基地を移転してあげます、なんて言っていますが大嘘です」 政府のプロパガンダを次々と打ち砕くドキュメンタリー映画が話題を呼んでいる。「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」」。

 『標的の村』『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』の三上智恵監督。後者の新作映画は、「自民党が長年垂れ流してきた“沖縄の真実”を片っ端から斬り捨て」たものだそうだ。「辺野古基地問題の不都合な真実」。そして、「沖縄の複雑な人間関係の、そんな一面をぜひ見てほしいんです」との三上監督からのメッセージ。自民党に協力し、長きに渡り「不都合な真実」を伝えようともしないニッポンメディア。

   『●『標的の村』三上智恵さんインタビュー
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
      映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』 』

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162128

戦場ぬ止み」監督が描く 辺野古基地問題の不都合な真実
2015年7月29日

    (約1年間かけて密着取材を行った三上智恵監督(C)日刊ゲンダイ)

   「自民党政権は普天間飛行場が危険だからとか、
    暴行事件が起きて県民が怒ったから基地を
    移転してあげます、なんて言っていますが大嘘です」

 政府のプロパガンダを次々と打ち砕くドキュメンタリー映画が話題を呼んでいる。「「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」」(公開中)。

 辺野古の新基地問題に焦点を絞ったこのドキュメンタリーを、琉球朝日放送を退職して撮り上げた三上智恵監督は、安倍首相のやり方についてこう憤慨する。

   「辺野古には弾薬庫をそなえた軍港と2つの滑走路が
    ある出撃用基地の計画があった。ベトナム戦争の昔から
    米軍は喉から手が出るほど欲しい場所でした。遠浅の
    沖縄本島で大型艦が入れる軍港は辺野古の大浦湾しか
    ないからです。安倍首相は、普天間問題に乗じてそれを
    日本のお金でつくってやるというのです。しかも自衛隊も
    一緒になって新基地を使うと、地元紙が何度もスクープ
    している。宣戦布告をされたわけでもないのに安保法制に
    よって米軍の後ろから出て行ったここは標的にされます
    日本の国土を戦場にする覚悟と認識がはたして首相には
    あるのですか?」

 映画は自民党が長年垂れ流してきた“沖縄の真実”を片っ端から斬り捨てる。

   「沖縄の人は補助金目当てに反対している、反対運動は
    みな左翼政党の動員で日当をもらってやっている
    ――繰り返しこういうストーリーが求められ、本土の
    メディアも協力してきました
。たとえば子供たちの運動会に
    いきなりカメラを持ってやってきて、米軍と仲良くしている
    ところだけ撮って“じつは辺野古の住民は基地の経済効果を
    享受していて彼らのことも大好きなんだ”と印象付ける
    この手の陰謀論は、基地を押し付けている側の罪悪感を
    打ち消して気を楽にしてくれるからです。しかし現実は違う。
    奇麗事にこだわっていた地域の人たちが、米軍に銃を
    向けられ逮捕され、住宅まですべて奪われた悲劇
    辺野古の人たちは見ています。だから格好悪いのは
    承知で折れて、共存の道を選んだわけです」

 こうした現地の本音を引き出せたのは、約1年間の密着取材の成果だけではないという。

   「もう18年間くらい沖縄に関わっていて人間関係も
    深く築いています。私は民俗学もやっていて
    『基地問題だけの人』と思われていない。だから推進派の
    選挙事務所にだって入り込める。映画の中でも機動隊や
    海保と対立する反対派の人々が、それでも彼らと分かり合おう
    と努力して、同じ人間同士がついにつながり合う瞬間があります。
    沖縄の複雑な人間関係の、そんな一面をぜひ見てほしいんです

 そもそも、なぜ米軍の基地問題で日本人同士が争わねばならないのか――。安倍政権にとっての不都合な真実が描かれた傑作ドキュメンタリーだ。
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●翁長知事「がくぜんとしている、日本の将来に禍根を残す」・・・深層心理に「沖縄だからいいや」の醜さ

2015年07月05日 00時00分49秒 | Weblog


東京新聞の記事【政府は沖縄に謝罪せず 翁長知事「禍根残す」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015063002000117.html)。

   『●自民若手批判できないアベ様・・・
     「「報道がそれで抑圧される、そんな例があったら私は辞める」と明言」


 有耶無耶にしたいアベ様や菅官房長官、谷垣氏。いつものパターンで、忘れ去ってよい問題なのか? もっと報道機関は団結して、抗議の声をあげるべき。

   『●脳内回路は大丈夫?? 自民党若手の脳内では、
         「憲法学者達<<百田尚樹氏」という訳だ!?

   『●戦争法案・壊憲法案の愚に気付かぬ「愚」、
      市民の多数の苛立ちに気付かぬ自公議員への「苛立ち」

   『●「カラスはやっぱり「黒い」」と報じることさえ出来なくしろ!、
                 と叫ぶ作家とそれに喝采する自民党議員


 翁長雄志知事は率直に「がくぜんとしている」「日本の将来に禍根を残す」と・・・・・・自民党議員や作家センセの深層心理に「沖縄だからいいやの差別性があるのでは? 沖縄の市民をバカにするにもほどがある。

   ●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
       「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

     「選者・森永卓郎氏の書評のタイトルは、本質をついている。
      これまで番犬様やその飼い主・米国、そしてアベ様らの
      沖縄に対する「差別性の極み」」 

   『●沖縄の「屈辱の日」を祝う神経
   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
     「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」
   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
     『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』

   『●「辺野古の海を守ろう」:
     アベ様の「政権が抱える差別性の極み」に屈せずに

   『●辺野古「この風景は戦争」:
       誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」

   『●菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。争点にはならない」
                    ・・・・・・なんという言い草!!

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                 「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                 辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●「“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられ」る
      世界でも稀有な王様・アベ様 ~壊憲を食い止める~

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
              (沖縄人を見くびってはいけない)」

   『●人としてコマ~い: 仲井真前知事への対応と大違い、
         堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015063002000117.html

政府は沖縄に謝罪せず 翁長知事「禍根残す」
2015年6月30日 朝刊

 自民党の若手議員が開いた勉強会で、議員や講師の作家百田尚樹(ひゃくたなおき)氏から沖縄県の米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)をめぐり「周りに行けば商売になるということで(人が)住みだした」などの発言が出たことに関し、同県の翁長雄志(おながたけし)知事は二十九日、「がくぜんとしている」「日本の将来に禍根を残す」と批判した。この日開かれた安全保障関連法案に関する衆院特別委員会では、沖縄選出議員から政府に沖縄への謝罪や対応を求める意見が出たが、菅義偉(すがよしひで)官房長官は「党の問題だ」として応じなかった。 

 翁長氏は二十九日、自民党若手議員の勉強会で報道への圧力をかけようとする発言が出た問題に関し「日本の将来に禍根を残す。危機感を抱いている」と批判した。那覇市内で記者団の質問に答えた。

 同時に「表現・報道の自由は、私たちが守らなければならない重要なことだ」と強調。「永遠に政権を握るという錯誤を自民党は持っていると思う」とも述べた。

 普天間飛行場をめぐる百田氏の「周りに行けば商売になるということで(人が)住みだした」との発言には「がくぜんとしている。残念だ」と語った。

 これに先立つ県議会定例会では、百田氏の発言を念頭に「自ら基地を差し出したことがないとか、ほとんど本土の方は知らない。沖縄でどういう出来事があったのか、戦後を知らない」と不快感を示した。

 この問題について翁長氏が公の場で言及するのは初めて。

 一方、県議会の共産、社民両党などの五会派は同日、自民党と百田氏に抗議する決議を開会中の今定例会に提案する方針を確認した。


◆官房長官「党の問題

 菅官房長官は二十九日の衆院特別委で、自民党若手議員の勉強会で出た沖縄をめぐる発言について、政府による調査を求められたのに対し「そうしたことを調べてコメントする立場にない」と拒否した。質問した共産党の赤嶺政賢氏(沖縄1区)は「沖縄県民を侮辱した」として、謝罪を求めたが「自民党の問題だ」と応じなかった

 勉強会で出た沖縄への言及や報道機関への圧力発言問題をめぐっては、安倍晋三首相は谷垣禎一幹事長と同日昼に官邸で会談し、「沖縄の人の気持ちに反する発言もあり、遺憾だ」と述べた。菅氏も特別委で「(出席議員の)発言は極めて非常識で問題がある」との見解を示したが、政府としての対応には言及しなかった

 勉強会には加藤勝信官房副長官も出席していたが、菅氏は答弁で「非公式な党内有志の集まり」を理由に、責任問題は生じないという認識を示した。

 加藤氏は特別委で、自らの出席に関し「百田氏の講演が終わったところで退席した。マスコミや沖縄(メディア)に関する話があったとは認識していない」と説明した。

 首相は同日夕の党役員会で「緊張感をもって審議を進め、安保法案の成立に全力を挙げてほしい」と指示し、法案の今国会成立方針を変えない考えを強調。谷垣氏は役員会後の記者会見で「党の運用の責任者は私だ」と述べ、首相の謝罪は必要ないとの認識を示した。
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●「“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられ」る世界でも稀有な王様・アベ様 ~壊憲を食い止める~

2015年06月29日 00時00分59秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【沖縄慰霊の日 「安倍帰れ!」コールを海外メディアが一斉報道】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161145)。

 「「タイムズ」は〈安倍首相は追悼式で怒りの群衆によって、ヤジられ、嘲笑された〉・・・・・・「ガーディアン」は〈平和憲法を読み替えようとし、最低水準の支持率に達した国家主義者」の安倍に“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられた〉・・・・・・BBC放送も〈首相がヤジられるのは、日本ではまず絶対起こらないことだ〉」。

 「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人を見くびってはいけない)」、「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」。「“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられ」、コソコソと沖縄から逃げ帰るアベ様。国会での「論戦」のように、堂々と、戦争法案・壊憲法案について沖縄県民に呼び掛けてみせてはどうか? 辺野古破壊を説明してはどうか? それも出来ない、コ~マいアベ様。

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
              (沖縄人を見くびってはいけない)」

   『●人としてコマ~い: 仲井真前知事への対応と大違い、
         堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ


 「アベ様のNHK」には無理でも、朝日新聞やテレ朝は大々的に報じてもよさそうなものですが? そろそろ反攻に転じてもらわないと。

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「吉田氏の肉声を記録した調書」: 
         『朝日』の「誤報」を叩くだけでいいのか?
   『●吉田調書問題:「戦後ジャーナリズム史に残る敗北」
      「戦後民主主義を全否定する安倍政権による言論弾圧」

   『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
        「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?』 

   『●「放送法への言及や事情聴取の形で圧力をかける手口は、
             田氏解任から五十年近くがたっても変わらない」

   『●ヒヨる「マスコミがもう一度軍靴の行進に旗を振」る世の中で、
                      「東京新聞の読者の数が平和の数」

   『●テレ朝問題: 「これは圧力です」なんて答える訳がない! 
                  「私は辞める」なんて考える訳がない!!
   『●”テレ朝は今日、死んだに等しいと思います”

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161145

沖縄慰霊の日 「安倍帰れ!」コールを海外メディアが一斉報道
2015年6月26日

     (“帰れ”とヤジられた安倍首相(C)日刊ゲンダイ)

 23日の沖縄全戦没者追悼式に安倍首相が登壇すると、会場からヤジが巻き起こった。県民の8割が反対する辺野古移転を強引に推し進めようとする安倍。民意無視のトップに沖縄の人々は怒りをぶつけたのだが、その抗議の声を海外メディアが大々的に報じている。

 24日付の英有力紙「タイムズ」は〈安倍首相は追悼式で怒りの群衆によって、ヤジられ、嘲笑された〉と伝えた。英有力紙「ガーディアン」は〈平和憲法を読み替えようとし、最低水準の支持率に達した「国家主義者」の安倍に“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられた〉と追随。英BBC放送も〈首相がヤジられるのは、日本ではまず絶対起こらないことだ〉とリポートした。

 AFP通信やロイター通信なども抗議のヤジを全世界に一斉配信。〈なぜ、安倍首相に「帰れ!」と言っている人々を映さないんだ〉と、AFP東京支局の副支局長にツイートされたNHKとは大違いである。

   「いずれの論調とも沖縄県民に同情的で、安倍首相の
    振る舞いはあまりに乱暴でおかしいという視点で
    伝えています。タイムズやガーディアン、BBCの影響力は
    英国内にとどまらず、全世界が注目するオピニオンリーダーです。
    国際社会の安倍首相に対する視線は、ますます厳しくなるでしょう」
    (元外務省国際情報局長の孫崎享氏)

 ガーディアンは安倍を「国家主義者」とキッパリと断じたが、「仏版ニューズウィーク」と称される週刊誌「ヌーベル・オプセルバトゥール」の論調は強烈だ。

 先月21日号で「安倍晋三の隠された顔」という特集記事を掲載。4ページにわたって〈閣僚の4分の3が、歴史修正主義で権威主義の極右団体、「日本会議」に属している〉と指摘。

 日本会議の夢は〈個人に天皇への全面服従を押し付けた1890年代の帝国時代の法にできるだけ早く近づくこと〉と分析した上で、〈大多数の国民は日本会議の思想に反対でも、アベノミクスに気をとられていて、安倍首相と日本会議の思惑通りに事が運ぶ可能性は十分ある〉と危惧していた。

 これだけ世界に危ぶまれる首相のままでいいのか日本国民もよくよく考えるべきだ
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●人としてコマ~い: 仲井真前知事への対応と大違い、堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ

2015年06月28日 00時00分13秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【翁長知事が辺野古「反対」宣言…安倍首相は式典後の会談“拒否”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161065)。

 「日米両政府に強烈な“宣戦布告”だ。沖縄県の翁長雄志知事が23日、糸満市の平和祈念公園で行われた「戦後70年沖縄全戦没者追悼式」に出席。「平和宣言」で、参列者の安倍首相やケネディ駐日米大使を前に米軍普天間基地の辺野古移設「反対」を宣言」。

 「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人を見くびってはいけない)」、「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」。堂々の「日米両政府に強烈な“宣戦布告”」。一方、アベ様の人としての「コマさ」よ、仲井真前知事への対応と大違い。堂々と翁長雄志知事と会うことも出来ない情けなさ。「コマい」人だ。

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
              (沖縄人を見くびってはいけない)」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161065

翁長知事が辺野古「反対」宣言…安倍首相は式典後の会談“拒否”
2015年6月23日

     (沖縄の怒りを知れ!(C)日刊ゲンダイ)

 日米両政府に強烈な“宣戦布告”だ。沖縄県の翁長雄志知事が23日、糸満市の平和祈念公園で行われた「戦後70年沖縄全戦没者追悼式」に出席。「平和宣言」で、参列者の安倍首相やケネディ駐日米大使を前に米軍普天間基地の辺野古移設「反対」を宣言した。

 過去の平和宣言で、仲井真弘多前知事が「県外移設」を訴えたことはあったが、辺野古移設自体に「断固反対」の意思を前面に打ち出すのは初めてケネディ大使も沖縄県民の強い憤りを目の当たりにした

 情けないのは安倍首相だ。米国の要人の前で恥をかかされるのが嫌なのか、式典後の知事との会談を“拒否”したからだ。

   「会談ナシの理由について、菅官房長官は『公務のため』
    と説明していたが、怪しいものです。安倍首相は昨年、
    一昨年と仲井真前知事とホテルで昼食を取りながら、
    たっぷり1時間も会談していますからね。07年の第1次政権の
    時だって、食事こそしていないが、那覇空港内の有料待合室で
    当時の仲井真知事と面談しています。沖縄県民は、
    翁長知事の就任後、初の沖縄訪問となる安倍首相に
    移設反対を“直談判”しようと待ち構えている。
    菅官房長官と翁長知事の会談のように、会場を
    取り囲まれて『反対』の大合唱が湧き起こる状況を
    避けたい
のでしょう」(沖縄県政担当記者)

 沖縄国際大教授の前泊博盛氏がこう言う。

   「4月に翁長知事と会談した安倍首相は、メディアの
    頭撮りの順番を突然変え、翁長知事の発言時間も
    途中で打ち切った。おそらく後で米国などに対して
    ウソの説明をするためだったのだろうが、翁長知事側に
    発言内容のペーパーを配られて失敗しました。つまり、
    安倍官邸とは、そういう姑息な手段を使うのです。
    しかし、もはや沖縄には通用しない。翁長知事と
    会談すればボロが出るため、怖くて会談できないのでしょう」

 昨年の追悼式では、スピーチの“コピペ疑惑”が発覚し、沖縄県民の大ブーイングを食らった安倍首相。やることなすこと、県民の心情を逆なですることばかりだ。
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●辺野古破壊と原発再稼働: 「基地も原発も、建設工事より廃炉、撤去工事のほうが喜んでやれる」

2015年06月21日 00時00分32秒 | Weblog


nikkan-gendaiの書評【「国防政策が生んだ沖縄基地マフィア」平井康嗣 野中大樹(七つ森書館)】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/160093)。

 「基地関連の工業はやらないと言っていると紹介されるや、「いや、やります。基地の撤去工事をやります」と答えて、満場の拍手を受けたという・・・「基地も原発も、建設工事より廃炉、撤去工事のほうが喜んでやれるじゃないですか。いつ日本を破壊するかわからないものを建設するより、安心安全な国をつくるための工事のほうが誇りだって持てる」という呉屋の言葉には哲学がある・・・選者・佐高信」。

 王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆そう! 「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」という翁長氏を支えよう!! 日本のどこにも、「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地」は要らない。

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」』 

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」
   『●血税と赤紙と・・・「主権者である天皇に
      徴兵制に基づき血を納めた」。そして、いま、アベ国王へ血税が

   『●子供たちと赤紙: 「学校保護宣言」に
      調印しない戦争好き、侵略戦争マニアな国々はどこ??

   『●1000000年間「死の灰」を管理、
     「国が科学的に有望な候補地を絞り込」むと云う「科学的」とは?

   『●市民の命を危険にさらしてでも核発電を再開したい愚者
                 ~耳をふさぐ原子力「ムラ寄生」委員会~

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
               (沖縄人を見くびってはいけない)」

 

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/160093

週末オススメ本ミシュラン
対米屈従の首相と基地マフィアの実態
2015年5月24日

「国防政策が生んだ沖縄基地マフィア」 平井康嗣 野中大樹(七つ森書館)


 「戦後70年止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」が開かれた5月17日付の「沖縄タイムス」に求められて私は次のメッセージを寄せた。

   「アメリカの議会で、安倍首相はなぜ英語で演説したのか? 
    究極の対米屈従だろう。沖縄の総意を無視して
    辺野古基地建設を強行しようとする姿勢とそれは無縁ではない」

 もちろん、韓国の朴大統領が日本の議会で日本語で演説することはない。そんなことをしたら、大日本帝国によって自分たちの言語を奪われた韓国の人たちは大騒ぎするだろう。日本ではなぜ問題にならなかったのか? 実質的にアメリカの植民地となっていることを、たとえば安倍の属している「日本会議」ならぬ日本だけ会議」の面々は認めているからか。下手な英語で演説するから「希望の同盟」などというこなれない日本語になってしまう。言語は文化であり思想である。だから英語を使った安倍は文化も思想もない男なのだ。

 この本で平井は「自民党中央政府は辺野古での基地建設を諦めていない。とすれば名護ではその受け皿になる集団が今後も必要になる」と書く。その集団が基地マフィアであり、東開発会長の仲泊弘次がその先頭に立って、前知事の仲井真弘多と連携してきた。

 「政治家はおれの帽子だ。優秀な政治家はいらない。おれの言うことを聞くやつでいい」と仲泊は周囲にうそぶいていたというが、もちろん、こんな経営者ばかりではない。

 翁長雄志知事を誕生させた金秀グループ会長の呉屋守将は、この本で「沖縄はカネの奴隷にならない。なりたくない」と言っている。呉屋はユーモアもたっぷりのようで、ある会で、金秀グループは建設業だけれども基地関連の工業はやらないと言っていると紹介されるや、「いや、やります。基地の撤去工事をやります」と答えて、満場の拍手を受けたという。

 「基地も原発も、建設工事より廃炉、撤去工事のほうが喜んでやれるじゃないですか。いつ日本を破壊するかわからないものを建設するより、安心安全な国をつくるための工事のほうが誇りだって持てる」という呉屋の言葉には哲学がある。同じく翁長を応援したかりゆしグループCEOの平良朝敬は、観光は平和産業であり、「平和なくして成り立たない」と断言し、中国と琉球の古くからの交流に触れて、「中国が琉球に攻め入ったことはないし、将来もないと思っている」と主張している。★★半(選者・佐高信
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●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人を見くびってはいけない)」

2015年06月20日 00時00分45秒 | Weblog


東京新聞の四つの記事【3万5000人「屈しない」 辺野古反対 沖縄県民大会】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015051802000115.html)、
【翁長知事が懸念「子や孫がまた犠牲にならないか 見極めないと」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015051802000134.html)、
【沖縄県民大会 「責任世代」の訴えとは】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015052002000134.html)、
【翁長知事「沖縄、平和の緩衝地帯に」 辺野古中止重ねて要求】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015052002000233.html)。

 「新基地阻止の決議を採択し、昨年の名護市長選、県知事選、衆院選などで示された沖縄の民意をあらためて訴えた・・・「阻止することが唯一の解決策だ」と強調。沖縄の方言「しまくとぅば」で「沖縄人を見くびってはいけない」」。
 「子や孫がまた捨て石として犠牲にならないか、沖縄の責任世代として見極めないといけない・・・「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー沖縄人を見くびってはいけない)」」。

 アベ様という王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す。そのために、翁長氏は「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」と宣言した。「戦争できる国」にしたくてしょうがないアベ様を沖縄から喰い止め、「主権在アベ様」を突き崩す。

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
       「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」


 「翁長雄志知事が訴えたのは「責任世代」としての使命だった・・・沖縄の問題を共有したい・・・本土の責任世代が見極めなければならないのは安全保障や日米同盟の行き先」、「米国は当事者であり、日米安全保障体制にひびが入る」。 

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

    『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること
       ・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」』 

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
     武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」

   『●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督:
      「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015051802000115.html

3万5000人「屈しない」 辺野古反対 沖縄県民大会
2015年5月18日 朝刊

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設に伴う新基地建設に反対する「沖縄県民大会」が十七日、那覇市の野球場で開かれ、主催者発表で約三万五千人が集まった。新基地阻止の決議を採択し、昨年の名護市長選、県知事選、衆院選などで示された沖縄の民意をあらためて訴えた。

 出席した翁長雄志(おながたけし)知事は、辺野古移設が普天間返還の「唯一の解決策」とする政府に対し「阻止することが唯一の解決策だ」と強調。沖縄の方言「しまくとぅば」で「沖縄人を見くびってはいけない」と声を張り上げると、参加者が立ち上がって拍手を送った。

 翁長氏は「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」と重ねて表明。辺野古移設計画を推進する安倍政権に対し「日本の政治の堕落だ自国民に自由と人権、民主主義の価値観を保障できない国が世界と(同じ価値観を)共有できるのか。日米安保体制・同盟はもっと品格のある、冠たるものであってほしい」と批判した。

 参加者らは午後一時の大会開始前からスタンド席を埋め、外野席や球場外にもあふれた。「辺野古新基地ノー」「われわれは屈しない」と気勢を上げた。

 翁長氏は二十七日から訪米し、辺野古反対の意向を米政府に直接伝える方針。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015051802000134.html

翁長知事が懸念「子や孫がまた犠牲にならないか 見極めないと」
2015年5月18日 朝刊

     (辺野古移設に反対するカードを掲げる沖縄県の
      翁長雄志知事=17日、那覇市で)

 県民大会であいさつした翁長雄志知事は、普天間飛行場の名護市辺野古への移設について強い反対の姿勢をあらためて示し、「子や孫がまた捨て石として犠牲にならないか、沖縄の責任世代として見極めないといけない」と指摘した。

 翁長氏は、安倍政権の閣僚が「移設問題の原点は危険性の除去」と説明することについて、「沖縄から言わせると、原点は普天間飛行場が米軍に強制接収されたことだ」と反論し、飛行場の成り立ちについて政府認識をただした。

 政府の対米追従の姿勢を皮肉り、「日本の国が独立は神話だと言われないように頑張ってください」と声を張り上げた。

 沖縄の訴えへの理解が全国に広がりつつあることに「心強い。この沖縄から日本を変えていきたい」とも語り、最後は、沖縄の方言で「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー沖縄人を見くびってはいけない)」と締めくくった。

 大会後の会見で、最後の発言について「沖縄の現状と、首相に反省をしてもらい、沖縄のこれからのあるべき姿を真剣に考えてもらいたいという意味合いだ」と説明した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015052002000134.html

【社説】
沖縄県民大会 「責任世代」の訴えとは
2015年5月20日

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する沖縄の県民大会が開かれた。翁長雄志知事が訴えたのは「責任世代」としての使命だった。責任世代が果たすべきことは何か、考えたい。

 三万五千人が「辺野古NO」「屈しない」と書いたプラカードを一斉に掲げた。

 那覇市内で十七日に開かれた「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設! 沖縄県民大会」。新基地の建設を拒む沖縄の民意を米政府関係者に直接伝えるため、翁長知事が月末に訪米するのを前にしての集会だった。

 従来のように革新勢力だけでなく、保守を自負する翁長知事を支える経済界の代表らも含めた幅広い顔ぶれが結集した。「基地か経済か」の間で分かれてきた沖縄が、反基地で一枚岩となった新たな局面のアピールとなった。

 翁長知事は、普天間飛行場の名護市移設の阻止に全力を挙げ、「辺野古が唯一の解決策」として基地建設を強行する政府の姿勢には正当性がないことや、沖縄に民主主義を保障できない国が、世界の国と民主主義の価値観を共有できないことなどを訴えた。

 基地は戦後の米軍政下で「銃剣とブルドーザー」によって接収された住民の土地だ。本土復帰後も憲法の埒(らち)外に置かれ、米兵の法的特権を認めた日米地位協定が優先される。二百年も使える新基地が建設されたらどうなるのか。世界一危険な普天間飛行場閉鎖のためとはいえ、同じ県内にたらい回しでは問題は解決できない。

 こうした沖縄の訴えは、本土でも関心と理解を広げつつある。アニメ映画監督の宮崎駿さんらも共同代表に就いた辺野古基金には二億円が集まり、寄付件数の七割は県外からだという。

 七十年前、沖縄は本土防衛の捨て石とされた激戦のさなかにあった。艦砲や銃弾の雨の下で県民の四人に一人、十二万人が犠牲になった。鎮魂の季節である。

 翁長知事は「自分の子や孫がまた捨て石として犠牲にならないか、沖縄の責任世代として見極めなければならない」と呼び掛けた。

 沖縄の問題を共有したい

 集団的自衛権行使容認の安保法制が閣議決定され、米軍輸送機オスプレイの配備は沖縄だけでなく、横田基地にも計画されている。

 本土の責任世代が見極めなければならないのは安全保障や日米同盟の行き先だろう。一人ひとりが真剣に向き合いたい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015052002000233.html

翁長知事「沖縄、平和の緩衝地帯に」 辺野古中止重ねて要求
2015年5月20日 夕刊

     (基地問題で記者会見する沖縄県の翁長雄志知事=
      20日午前、東京都千代田区の日本記者クラブで(隈崎稔樹撮影)

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は二十日午前、東京都内の日本記者クラブで会見し、政府が進める米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設を中止するよう強く求めた。

 翁長氏は、政府が新基地建設に向けて海底ボーリング調査を強行していることについて「工事の現状は、銃剣とブルドーザーによる基地建設の様相を呈してきた」と戦後に行われた米軍による強制的な土地接収に例えて批判。「政府にはとにかく、工事を中断して話し合いを」と訴えた。

 その上で「基地で平和を維持するのは本当に難しい」と指摘。「沖縄は日本とアジアの懸け橋になれる可能性を秘めている。平和の緩衝地帯として、沖縄がアジアや日本に貢献したい」と強調した。

 今月二十七日からの米国訪問に関しては「日本政府を相手にしていたらどうにもならないので、米国に行く」と説明。「新辺野古基地を造ることができない場合、米国は当事者であり、日米安全保障体制にひびが入るということを申しあげてきたい」と訪米への意欲を示した。

 政府が沖縄の負担軽減策を示して、辺野古への新基地建設に理解を求めていることには「沖縄は今日まで自ら基地を提供したことは一度もない。土地を奪っておいて、辺野古が唯一の解決策だという話をすること自体、日本の国の政治の堕落」と語った。

 翁長氏は、今月二十七日~六月五日の日程で米国のワシントンとハワイを訪問する。訪米は知事就任後初めてで、米政府高官や上下両院の議員、シンクタンクの有識者らと会談し、辺野古新基地の建設中止への理解を求める。
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●映画『戦場ぬ止み』三上智恵監督: 「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」

2015年05月27日 00時00分36秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【辺野古問題をリアルに…映画「戦場ぬ止み」の監督が語った決意】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159974)。

 「翁長知事VS安倍政権。米軍普天間基地の辺野古移設問題は、こうした構図がますます激化しているが、沖縄県民は新基地反対の民意をなぜここまで強く打ち出すのか。沖縄で本当は何が起きているのか。それをリアルに伝えてくれるドキュメンタリー映画が・・・公開・・・・・・それだけではなく、日本の戦争の息の根を止める安倍政権の軍事国家に進んでいく道のりをやめさせる、ということでもある」

   『●『標的の村』三上智恵さんインタビュー
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
      映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』 』


 『標的の村』の三上智恵監督のインタビュー記事。新作が公開されることになったそうだ。

   『●「敗戦特集」『週刊金曜日』
       (2013年8月9日、955号)についてのつぶやき

   『●「戦争できる国」の未来:
      「兵士は言った。「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」」

   『●辺野古「この風景は戦争」:
      誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」

   『●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる・・・・・・踏みにじられる沖縄の民意
   『●海保は「自己責任」を叫ぶのか!?:
     「彼を引き上げもせず、海に入ったままの状態で事情聴取を続けた」


 三上智恵監督、「米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」・・・・・・。まさにそうです。「王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す: 「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」」ようにしましょう。 

   『●沖縄の「屈辱の日」を祝う神経
   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
      「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」
   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
        『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』

   『●「辺野古の海を守ろう」:
       アベ様の「政権が抱える差別性の極み」に屈せずに

   『●辺野古「この風景は戦争」:
       誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」

   『●菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。争点にはならない」
                      ・・・・・・なんという言い草!!

   『●辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに、
                         「ロコツな“沖縄イジメ”」

   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                         辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●王様による「人治主義国家」を沖縄辺野古から覆す:
      「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること
        ・・・「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」』 

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?・・米側が「空想のような見通し」と

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
          東アジアの平和のために必要です」

   『●辺野古破壊や高江『標的の村』などなど・・・・・・
        「本土の人間が「沖縄だからいいや」と差別している」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159974

辺野古問題をリアルに…映画「戦場ぬ止み」の監督が語った決意
2015年5月21日

     (三上智恵監督(C)日刊ゲンダイ)

 翁長知事VS安倍政権。米軍普天間基地の辺野古移設問題は、こうした構図がますます激化しているが、沖縄県民は新基地反対の民意をなぜここまで強く打ち出すのか。沖縄で本当は何が起きているのか。それをリアルに伝えてくれるドキュメンタリー映画が今週23日に公開される(東京・ポレポレ東中野で緊急先行上映)。映画「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」の監督、三上智恵氏に話を聞いた。

 三上監督は琉球朝日放送に19年務めたディレクター。局員だった2013年に製作したオスプレイ配備に反対する住民たちを追った映画「標的の村」で数々の賞を受賞している。

   「『戦場ぬ止み』というタイトルは、沖縄は70年間戦場に
    されてしまったが、もうとどめを刺して終わらせるんだ、
    という意味です。しかし、それだけではなく、
    日本の戦争の息の根を止める
    安倍政権の軍事国家に進んでいく道のりをやめさせる
    ということでもあるのです。『14、15年に戦争する国に
    なりかけたけれど、沖縄からの運動で踏みとどまったんだよね』
    って、10年後、20年後に言われるような
    闘いにしないといけないと思います」

 映画に登場する人たちが何げなくこぼす言葉には胸が痛む。〈やっぱり沖縄は植民地なんだ〉〈国はストーカー。一種の犯罪〉〈待っているだけでは沖縄は解放されない〉

 一方で映画では、反対派だけでなく、政府に雇われて警戒船を出す漁師や同じく沖縄県民である警官なども人間的に描かれている。

   「これまでの基地は、米軍に無理やり土地を取られたもの。
    容認派と言われる人たちを『お金が欲しかったんでしょ』
    と決めつけるが、みな脅されて、折り合いを付けてきたのです。
    ただ、今度の辺野古の新基地は、無理やりではなく、
    初めて日本の税金でつくるんです。そんなことさせては
    いけないという思いはみな強い。米軍基地は人を殺しに
    行くための出撃基地
なんですよ」


■「沖縄県民は何度でも民意を見せ続ける」

 そして、昨年の知事選を前に、辺野古反対の機運は臨界点を超えた。

   「政府は『敗戦で沖縄に苦労をかけた。その後、
    27年間も里子に出してしまうような苦しみを味わわせた』
    と思っている。だから、いつかちゃんと考えてくれるだろう。
    (基地や戦争から)解放される時を待ちましょう。
    そう言っていたら、70年経ってしまった。このままでは、
    どんどん次の世代に丸投げしていくことになってしまう。
    『仕方がないんだ』ではもうダメだね、ということで、
    昨年、『平成島ぐるみ闘争』が起きたのです」

 知事選と衆院選で2度も「基地NO」の民意は示された。だが、安倍政権は全く意に介さない

   「こんなに民意を示しても国策が止まらない。でも、
    国策を止めてくれるのは誰かといったら国民のみなさん
    だと思います。今まで沖縄のことをあまり考えたことは
    なかったけれど、『何が起きているのか』と関心を
    持ってくれている人に広く見てもらいたい。そして、
    それを投票行動に結びつけて欲しい。いま、沖縄の
    民意は黙殺されているけれど、それでも私たち(県民)は、
    民主主義国家だから、民意を示す。何度でも、何度でも
    民意を見せ続ける。それは、政府に対してというより、
    国民に対してですね。こんなに民意を無視する政府で
    いいのか、と」

 沖縄県民が簡単に政府に屈することはない安倍官邸はいつまで民意を黙殺し続けるつもりなのか
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