O's Note

いつまで続くか、この駄文

複割

2006-11-18 11:43:05 | 多分駄文
 昨日の毎日新聞WEB版に「大学受験料:割引導入の大学増加、早大も参入」という記事がありました。
 これは、基本的には、同じ大学を複数回受験する場合に受験料を割り引くという制度。記事では全国の半数程度の大学で導入しているといいますから、もはや「複割」がない大学は乗り遅れているといえるのかもしれません。ちなみに勤務先でもセンター試験受験者が一般試験を受験する場合に「複割」を実施していると思います。

 大学の受験料には、もともと批判的な声がありました。
 曰く「入社試験を受けるときに受験料を取る会社はない。なのになぜ大学は受験料を取るのか。」
 入社試験も入学試験も、優秀な人材をセレクトするために行います。つまり、入社あるいは入学後、その人材がその会社あるいは大学で良好な成績を上げて、会社なり大学なりに貢献してもらうことを期待して試験を実施してセレクトするわけで、その意味では同じハズなのに、会社では受験料を取らず、大学では受験料を取るのはいかがなものか、というわけです。
 小生、若いときにこの話を聞きましたが、いまだに「入社試験と入学試験は性質が違う」と主張できずにいます。「学問ばかりではなく人格を含めた全人教育を行うにはお金がかかる」というのは理屈になりませんよね。授業料が別にあるわけですから。「入試の事務手数料なんですよ」というのも理屈になりません。会社だって同じだけ手数がかかっているハズですから。
 こんな理屈はどうでしょうか。つまり「受験生は、自分のやりたい学問をするために門をたたく。それはこの大学でしかできないこと。ならば受験料(入門料?)を支払ってでも門を開いてください。」受験生から見れば「私は、この学問をやるためにこの大学の門を開きたい。そのためには受験料を支払ってもいい。」ということになりますかね。
 なぜ受験料がかかるのかという問題を考えずして「優秀な人材を採るために受験料を割り引く」っていっても、どうもしっくり来ませんね。
 でも、大学の名誉のためにいっておきますが、試験問題の作成には細心の注意が払われていますし、受験生に公平になるような措置も講じられています。もしミスでもあろうものならマスコミで報道され、ミスの内容によっては無条件で合格させるということにもなるのです。その作業にかかわる方たちの心労に報いるためには、それ相応の手当が必要であると思います。
 大学教育のために公平に人を選ぶ。その公平さを担保するためにそれ相応のお金がかかる。これが理由か?