O's Note

いつまで続くか、この駄文

勉強会

2008-07-20 21:00:00 | 仕事(第2業務編)
 今日と明日は、勤務先を会場にして「全国四系列(経営学・商学・会計学・経営情報科学)教育会議」が開かれています。
 もともと経営学部長会議なるものがこの勉強会開催の発端だったようですが、今年で25回目を迎えたそうです。
 個人的には、2回目の参加。

 『まだまだ力関係というのは超えられないもんだな』と思いながら報告を聞いていました。
 差し障りがあるのでハッキリとはいえませんが、「コレが絶対大事」と口々にいいますが(これは勤務先も同じ)、「だからこうしましょう」といえば、これまた絶対受け入れられません。(苦笑)
 こういうことがなぜ起こるのかと考えれば、やっぱりある種の力関係が作用していると思います。
 でも、今回複数の方が話題にして、フロアからも質問があったことですが、勤務先の実践例を教えてあげたかったな。

こんな名称では・・・。

2008-06-06 23:00:00 | 仕事(第2業務編)
 今夜は、認定NPO法人制度・公益法人制度の勉強会でした。
 認定NPO法人制度は改正、公益法人制度は新公益法人制度に変更になりましたので、制度面を含めて会計・税制の勉強をしてきました。
 とりわけ興味深かったのが新公益法人制度。
 新公益法人は、公益社団法人・公益財団法人と一般社団法人・一般財団法人に分類されることは決まっています。今年の12月には制度がスタートすることも決まっています。
 ただ税制面で、どこがどうなっているのか(何が課税で、何が非課税なのか、特例はあるのかなど)いまだに不明確な面も少なくありません。
 今日の勉強会では、とりわけ新公益法人制度における法人税の取り扱いが話題になりました。

 その中で出てきた言葉が、非営利型法人という言葉。
 これは、一般公益法人(一般社団法人・一般財団法人)が、法人税上、非営利型法人と特定普通法人に分類されるという文脈で使われる言葉のようです。
 一般公益法人は準則主義で設立できるわけですが、その法人でも、企業などと同じように課税される(納税義務がある)法人が特定普通法人。主たる活動は公益活動でも一部収益事業を営む場合、その収益事業にのみ課税されるのが非営利型法人。
 繰り返せば、この非営利型法人という言葉は、あくまでも法人税法上の言葉で、見た目は一般公益法人です。
 NPO法人は特定非営利活動法人、一般公益法人のうちの一つが非営利型法人。
 紛らわしいですよね。

 それでも、これだけなら「ふーん」という程度なのですが、新公益法人制度がスタートした後、NPO法人格と一般公益法人(とくに社団)と、どちらの法人格を取得する団体が多くなるのでしょうか。
 税制だけを見れば、NPO法人と一般公益法人:非営利型法人は、ほぼ同じようになるのだそうです。であるとすれば、できるだけ安価で、しかもできるだけ簡単な方法で設立できる方を選択したくなります。これがどうやら、一般公益法人:非営利型法人であるようです。

 この勉強会に参加していたNPO支援団体の方は、「市民活動として健全でない活動をしそうな団体は一般公益法人:非営利型法人に行ってくれればいいのに。」と発言して笑いを誘いましたが、12月以降の動向に目を離せません。

へぇ~

2008-06-05 23:54:17 | 仕事(第2業務編)
 H大のK先生から電話。
 かねてからの共同研究も大詰めを迎え、いよいよ活字化。その打ち合わせの電話でした。
 この研究がスタートしたとき、K先生にいただいた論文がありました。当然、小生は利用したのですが、つい最近まで当のK先生はその論文を小生にくれたことを忘れてました。
 先日お会いしたときにはその論文のコピーを差し上げたぐらい。(笑)
 そして今日の電話。
「いやー驚いたよ。あの論文の執筆者、今H大の教授になってるんだよ。」
「ええーっ!」
「新しい組織ができたんだが、その関係で来たんだね。」
 のけぞるほど驚きました。世界は狭いもんです。

ふーん

2007-11-28 23:59:59 | 仕事(第2業務編)
 昨日、文科省が「平成18年度『我が国の研究活動の実態に関する調査報告』についてを公表しました。
 その中に「研究者としての評価が反映されている処遇と反映されるべき処遇」という項目があって、次のように結果が要約されていました。

大学等では反映されている処遇として「研究費の増額」が11.4パーセントであるのに対し、反映されるべき処遇として「研究費の増額」が62.7パーセントと顕著に多くなっており、大学等の研究者が「研究費の増額」の処遇への反映を望む意識が高い結果が示されたと考えられる。

 そういえば、今日のP会で、G長が研究費の配分方法を見直す予定だといってましたが、どうなるんでしょうかね。

聞きたい話

2007-11-01 23:45:43 | 仕事(第2業務編)
 今日から始まった、NPO活動推進自治体フォーラム。
 メインテーマは「『新しい公共』を考える」
 その中で小生が参加したのは「市民(NPO)、企業、行政の3者の連携関係を模索する」というセッションでした。
 面白かったのはある株式会社の方の地域貢献活動の話でした。とりわけ後者は、市民(NPO)、企業、行政の3者に対して苦言を呈する話でした。
 その方によれば、自身の経験から協働の現状を次のように指摘しています。

・協働をコーディネートする機関が見当たらない
・行政の縦割り組織の弊害
・地方都市特有の決裁権が地元にある企業が少ない
・NPO運営側が企業論理を十分に理解していない
・市民の消費行動に企業の社会貢献度が反映されていない
・企業のCSRに対する認識不足

 列挙されたこれだけを読めば、『そんなこと言い古されている』といわれるかもしれませんが、彼の実践に基づく話とともに聞くと、考えさせられることが多々ありました。
 たとえば、「NPO運営側が企業論理を十分に理解していない」というエピソードとして、彼のもとに、20~30代のNPOの関係者が協働を求めてやってくることがあるそうです。NPO関係者は、彼に対して「やっぱりNPOは理念が大切ですよねー」とか「いい理念だから一緒にやりませんかー」とかいうそうです。しかし、企業側からすれば理念よりも戦略が大切なわけで、企業にとって乗れるか乗れないかは、戦略があるかどうか、あればその戦略が企業にとってメリットがあるかどうかで判断するわけで、理念だけでは協働には乗れないと語っていました。
 発表者のキャラクターも面白かったのですが、話を聞いていて『確かにそうだな』と思ったことも事実。
 NPOにとって理念は大切なものですが、それを協働で実現しようとすれば、理念だけは相手を納得させることはできません。
 そんなことを改めて感じながら話を聞きました。

科研費申請とエゾシカバッグ

2007-10-22 22:06:27 | 仕事(第2業務編)
 今日は科研費申請の学内締切日。
 提出直前になって大きなミスに気づき、あわてて修正。
 昨年は提出時期が忙しくて申請しなかったのですが、一昨年の「頭」で考えていたのがミスの原因でした。
 さて結果はどうなるでしょう。

 提出後、午後から、環境コミュニティ・ビジネスフォーラム2007なる会合に参加しました。
 コミュニティ・ビジネスという用語は、すでにNPOの中では一般化した用語で、地域が抱える課題を地域の資源で解決することを目指し、市民(それに関わる人々)が積極的に、そして継続的に取り組んでいく事業です。いわば草の根のビジネスというわけで、この点はNPO(法人)の得意とするところです。また環境NPOという言葉もありますので、コミュニティ・ビジネスに環境をくっつけても、やっぱりNPOの取り組みの一つということになります。
 今日のフォーラムでは、経済産業省がバックアップした事業(平成19年度「環境コミュニティ・ビジネス事業(中小企業等環境配慮活動活性化促進事業)」)の一つとして、エゾシカの革を利用したバッグを商品化したNPO法人の活動が紹介されました。
 でもですねぇ、科研費申請をした日にこういったフォーラムに参加していると、「私の専門は何?」と思ったりして・・・。(苦笑)

進んでる!

2007-09-09 22:13:58 | 仕事(第2業務編)
 今日は学会2日目。
 午後から小生が参加した東日本部会の報告があったが、時間の関係で主査のK先生だけが報告するという形。3年目と思っていたが、考えてみれば4年間にわたる研究。今の4年生が入学したときから始まった研究ということを思えば、恐ろしく長い。
 報告が終わってK先生や他の先生方と雑談。
 最初の話題は、昨日の報告資料としてKYT大のF先生が配付したKYT大のアニュアル・リポート。K先生によればKYT大が国立大学法人で最初でしょう、とのこと。このアニュアル・リポート、良くできていて、『うちでも作れないかなぁ』と思った次第。
 K先生によれば、最近の国立大学法人は「何でも最初」というのが流行っているらしい。
 かくいうK先生の所属大学では、給料袋が廃止されて、WEBベースで明細を確認する方式に変わったらしい。
 「支給日は変わらないけど、支給日に明細を確認しないよ。」
 便利ではあるが、何だか、月々の節目が感じられないようになりそう。

 で、北海道チームはみんな揃ってダースベイダー卿が引っ張る電車で関空へ。(苦笑)

マルチ・ステークホルダー

2007-09-08 23:35:14 | 仕事(第2業務編)
 今日、明日はKNK大学で学会のため大阪入り。
 台風直撃との予測もあったが、飛行機の離陸にはまったく影響なく、揺れを感じたのも大阪に近づいてから。
 最高気温は32℃。幸いにして雲が多く、直接的な暑さは感じなかったが、もわーんとした暑さ。クーラーの室外機の湿気のせいでしょう、きっと。
 今日参加の学会は非営利法人に軸足を置く経済・経営・会計の研究者がメンバーなので、統一論題も経済・経営・会計・税制の4人の報告。
 それにしても、である。
 今日聞いたある経済学者の報告では、非営利法人とくにNPO法人はマルチ・ステークホルダーを意識しなければならないという発言があった。会計(とりわけ財務会計)のテキストでは、企業のステークホルダーとして、株主・債権者はもとより、従業員も、消費者も地域住民も書いてあるものが多い。これがマルチ・ステークホルダー。企業が社会的存在であるという前提(これは先日お亡くなりになった飯野先生の本に書いてあった前提だったような)では、株主・債権者だけ(シングル・ステークホルダー)を対象にした会計は範囲が狭いのであって、社会の中の企業として「利」と「害」を有すると思われる集団に会計情報を提供する必要がある。つまりは、マルチ・ステークホルダーなどという言葉を使わずとも、企業会計では多くの利害関係者を意識しているわけである。
 NPO法人の場合には、株主はいないが、債権者もいれば、会員もいるし寄付者もいる。多くのボランティアがいる。そう考えれば、NPO法人は当然のこととしてこれらのステークホルダーにアカウンタビリティを負うと考えるのが筋。
 それが、改めてマルチ・ステークホルダーを意識しなければならない、などという発言を聞くと、「あれれ」と思ってしまう。
 マルチ・ステークホルダーを意識することは所与のことなので、もしステークホルダーを意識するという点を強調するとすれば、それは市民活動に興味を持つ「啓発されたステークホルダー」(これは環境会計の第一人者、國部先生が使った言葉)を意識すべきである、と考えながら話を聞いたが、もしかして、小生の考え方がひん曲がっているのか・・・。

懐かしい名前と論争

2007-09-02 23:31:24 | 仕事(第2業務編)
 今日、学会二日目。
 朝のうち、世界陸上大阪大会で3位に入った土佐礼子選手は学会開催校の出身。
 それより何より、開催校の日中の最高気温は36度!
 暑い!
 午後からの統一論題報告は管理会計セッションに参加。
 その報告の一つで面白いエピソードが紹介されました。
 それは導入初期の標準原価計算をめぐる論争で、お二人の管理会計学者のお名前とともに、その考え方の総括が披露されました。
 お二人の名前とは山邊六郎先生と松本雅男先生。
 このお二人は、小生の管理会計論でも引用している著書をお持ちの方で、日本の管理会計の黎明期に活躍した方のお名前です。

 さて、報告者は次のように総括しました。

 山邊にとっての研究者の任務は会計学の基本原理を磨きあげていくこと。これに対して、実務家の役割は会計学の基本原理に導かれて会計実践を行うこと。
 松本にとっての会計は経営管理のための会計であり、実務への原価計算・管理会計理論のスムーズな導入も研究者にとっての研究領域に入る課題である。

 前後の文脈がわからないとなかなか理解できない内容かもしれませんが、会計研究者の役割についての異なる見解を示しています。
 山邊先生流に考えれば、研究者が考えた会計理論は(無条件で)社会で受け入れるべきという考え方として解釈できるでしょう。一方、松本先生流の考え方は、会計研究は自らが考えた会計理論をいかに社会に浸透させるかをも研究の対象にすべきというものです。
 これは言い方を変えれば、よく会計学でいわれる「理論と実務の乖離」にかかわる問題でもあります。
 もっとも山邊・松本論争は、今から50年も前の話ですので、単純に今と比較することは無意味でしょう。なぜなら、現在の会計理論はかなり細分化されていますし、一方、企業実務も複雑化していますので、山邊先生の考え方も松本先生の考え方もそぐわなくなっていると思われるからです。
 しかし一方で、個別企業の会計実務もかなり研究対象になっていますので、実務の中で生まれた考え方をいかに一般化するか(帰納的アプローチ)ということも盛んに行われています。そういった点からは、いつも理論が先行するという考え方よりは、実務の中から理論を導き出すという研究が多くなっているようにも思え、そうなると、山邊先生や松本先生の考え方とは180度違う環境にあるといえなくもないわけです。
 と考えてみて、自分の現在の研究スタイルを振り返ると、若い頃は仮説演繹的に物事を見る、というスタイルでしたが、最近は個別ケースを積み上げていって、何か新しい考え方を導き出そうとしています。
 だとすると、山邊先生と松本先生の論争は、ある意味、学会が強かった時代の論争といえなくもないかな、と思いながら報告を聞きました。

四国での学会

2007-09-01 23:58:15 | 仕事(第2業務編)
 今日から松山市で日本会計研究学会。
 千歳から飛行機に乗って2時間15分。
 飛行機を出たとたんに「暑ーい。」
 温度計は32度を指しています。
 一緒の飛行機だったM先生が一言。「暑さの質が違うよね。」
 たしかに最近の札幌は湿度も低く、爽やかな暑さですが、当地は全体的にもわーんとした暑さ。
 JR松山駅から路面電車に乗車しました。
 松山の路面電車は、札幌の市電とは違って建物の間をぬうように走り、ちょうど江ノ電のような感じ。わずが15分程度の乗車でしたが、いくつもの踏切を通り、町の中を走っているということを実感。
 趣のある路面電車です。

査読

2007-08-21 22:22:02 | 仕事(第2業務編)
 この3年ほど続いているH大のK先生グループの研究会。
 9月に最終報告があるので、原稿締め切り間近。学会前最後の研究会は、別の学会出張のため欠席しなければならないので、来週中旬までには原稿を書き上げて送付しなければならない。 
 加えて8月下旬から9月中旬の講義開始まで、調査や学会、ゼミ合宿など出張予定が立て込んでいる。
 そして今日。
 小生がメインで関わっている学会事務局からメール。
 「送付の原稿を査読して3週間以内に返送してください。」
 トホホのホーっ。 

また一人・・・

2007-08-14 22:07:36 | 仕事(第2業務編)
 朝刊に、訃報が掲載されていました。
 飯野利夫先生が今月8日にお亡くなりになったようです。
 小生がゼミで最初に読まされたのが、当時会計のバイブルといわれた『財務会計論』。所蔵しているものは1978年の75版と1983年の改訂版5刷。今思えば、75版というのもスゴイものです。
 当時と今とでは、会計処理面では大きく異なっているのですが、会計理論の側面で分からないことがあると今でも読み返しています。
 そしてその本に挟み込まれた1982年8月2日、日経夕刊の切り抜き。ちょうど25年前。「ズームアイ」と題されたコラムで、企業会計審議会会長に就任されたときの飯野先生の紹介記事です。当時、飯野先生は日本会計研究学会の会長でもありました。ゼミで読んでいた本の著者だということで切り抜きをしていたのでしょう。
 享年87歳ですので、ある意味、天寿を全うされたといってもいいかもしれませんが、やっぱり一抹の寂しさが残ります。
 合掌。

インカルシペとシラカバの樹液

2007-08-11 22:09:23 | 仕事(第2業務編)


 昨日、今日と滞在していた大樹町。  我々が調査したNPO法人の理事長さんは、NPO法人の運営とは別に、インカルシペ白樺という宿泊型施設を運営するとともに、シラカバの樹液を採取し瓶詰めにして販売している方でした。
 白樺の木400本に囲まれたインカルシペは、まさに時の流れを忘れさせるほどの施設でした。何よりケータイの電波が届かないのがいい。(笑)
 この夏は、さらに2ヶ所の地域を訪問する予定ですが、昨年・今年と何ヶ所かのNPO法人や行政側にインタビューを行い、協働についていろいろお話を聞きました。
 そうした中で得た、まちづくりの協働に関して命題らしきものを掲げるとすれば、次のようになると思われます。

【命題1】まちづくりキーパーソンが「よそ者」である場合、NPO法人と行政の協働が促進される。

 これまでのところ、協働について一つ共通している点は、NPO法人側も行政側もキーパーソンがまちづくりに関して積極的であることはもちろん、概してそのキーパーソンは「よそ者」であるということです(地元へのUターンを含んで)。そしてそういったキーパーソンに引きずられるようにして地元の方々が「我が町」を見直し、まちづくりに関わるようになるようです。
 これからもいくつかの調査を行うことによって、まちづくりの協働に関する命題をいくつか導き出せればいいかなと思っています。

函館出張

2007-07-30 22:33:52 | 仕事(第2業務編)
 今日、明日は函館出張。
 今年の研究の重点はS先生と協働の共同研究。テーマは行政とNPO法人との協働。
 そのヒアリング調査の最初の場所が函館。
 いろいろ面白い話を聞きました。
 それにつけても、この真夏の時期。観光客が大勢いるのかと思っていましたが、駅前は人もまばら。18時過ぎに調査を終えて、駅前方面で夕食を取りに出ましたが、朝市もシャッター街と化し(朝市なので夜はやってないのかもしれませんが)、肌寒さと相まって、何だか寂しさを感じました。