O's Note

いつまで続くか、この駄文

映画3本

2008-03-31 21:55:00 | 多分駄文
 たっぷり時間が取れると思って本を持ち込んだのに見てしまいました、映画を。
 1本目、出口のない海。行きの夜。
 2年ほど前に、学会で訪れた明治大学。会場となったリバティタワーにポスターが貼ってあり、『面白そうだな』と思いつつ、機会を逸した映画。
 市川海老蔵が主演で、回天の搭乗員という設定はわかるような気がするけど、でも大学の野球部員という設定はどうかな。そして最期があっけなかったのはやや不満。
 2本目、父親たちの星条旗。帰りの夜。
 これも2年ほど前の作品。もう一作、硫黄島からの手紙とのシリーズものだったような。
 意外に迫力がある音響設備のため、ついつい引き込まれる。ただ、たしかS先生が語っていたと思うが、硫黄島攻撃時と現代がフラッシュバックのように構成され、見ている側には少々わかりにくさもあった。
 単なる偶然かもしれないが、どちらも戦争物で、しかも海軍(海兵隊)が舞台の一つになっている。ま、「海」関連。タイタニックじゃしゃれにならない。さすがフェリー。
 ところが、3本目は、昨年公開されたゲゲゲの鬼太郎。帰りの朝。
 朝の8時半から観る映画かどうかちょっと疑問。(苦笑)
 でもせっかく「海」関連で納得していたのに、鬼太郎は違うような・・・。
 

お詫び

2008-03-29 20:30:40 | 多分駄文
 今日は最高気温が11℃ほどで、わりと過ごしやすい一日でした。
 今回は時間がなく、友達に会う時間が取れませんでした。ですので、誰にも連絡せず最終日です。地元の古い友達の皆さん、申し訳ありません。

さすがですね。

2008-03-24 19:00:00 | 多分駄文
 小生がかかわっている組織の話(勤務先ではありません)。
 その組織の事務局から会合の案内メールが来ました。事務局を担当しているのはさる金融機関にお勤めの方。この会合ではファシリテーターとして会合を主宰しています。
 案内を見て「なるほど」「さすが」と思ったことがありました。
 案内には、会議の開始時間と終了時間が記載されています(最大延長時間も示されています)。それとともに、報告事項・審議事項の時間配分が記載されています。たとえば全体の会議時間が120分であるとして、報告事項20分、審議事項100分と示されています。さらに審議事項は議案ごとに、議案1は15分、議案2は75分、その他5分と細分化されています。
 またこの案内には、議案の隣にカッコ書きで何にフォーカスを当てるかも示されています。
 会議を主宰する者としては、事前に終了予定時間を設定することは当たり前でしょう。またどの議案に時間をかけるかも、主宰者としては想定しているでしょう。
 もちろん、議論が白熱すれば想定どおりにまとまることはないかもしれませんし、予定時間で無理矢理まとめようとすれば「もっと時間をかけろ」とフロアから要求されるかもしれません。しかしこの会合の案内のように、事前に「持ち時間」と一緒にその場で何を決めなければならないかが明確であれば、最低でもその点について議論を集約することが期待されます。
 そしてもう一つの工夫。これに一番驚いたのですが、会合にタイムキーパーを設定していることです。事前に「持ち時間」が示されていても、そして主宰者がそれを目標に議論をまとめようとしてもうまくいかないかもしれません。しかし、あらかじめタイムキーパーを設定しておけば、参加者自身もその時間内に議論をまとめようと意識することが期待できるのではないでしょうか。
 こういったことって、もしかして、営利企業では当たり前のことなのでしょうかね?
 今度、会議を主宰する機会があれば、真似てみようかなと思った次第(うまくいくかどうかは不明ながら・・・)。

NPO会計講座

2008-03-23 16:00:00 | NPOな日々
 昨日は午後からNPO会計講座でした。遠くは遠軽、紋別からの参加もあり20名ほどが参加してくれました。
 昨年までは記帳練習や会計ソフトを使った入力の練習などもやりましたが、今年は趣向を変えて、事業報告、会計報告、税法などの基本的内容を3人で分担して解説することにしました。小生、夜は夜で別の会合があったため、参加者の感想を聞かずに会場を出てしまいましたが、皆さん、内容を理解してくれたでしょうか。

 まったく関係ないながら、写真は雪解けが進む裏庭で、昨年秋に植えたチューリップ。容器はプランターではなく、壊れたBBQコンロ。(笑)
 花が咲くのはまだ先ですが、雪の中でもしっかり成長してくれてうれしさのあまり撮影した次第。

身内意識

2008-03-22 10:00:00 | 涜書感想文
 「これ、今日入荷したばかりです。お買い上げありがとうございます。」
 そういわれるまでもなく、その表紙から必然的に手に取った本。

 夏原武『小説 クロサギ』(小学館文庫、2008年2月)

 この3月に、『クロサギ』がロードショー公開になりました。この本は映画の脚本を小説化した本のようです。
 本の中で扱われる詐欺は贈答詐欺と倒産詐欺。この2つがそれぞれ独立して展開されますが、そのフィクサーである桂木を要として物語がつながっていきます。ちなみにこの2つの事件はコミックス版では第12巻で扱われています。
 贈答詐欺はインターネットを使った今風の話ですし、倒産詐欺はバブル崩壊直後の中小企業の連鎖倒産を扱った話で、現在と過去を結び付けた点で小説化にはうってつけの舞台設定でした。
 ところで、倒産詐欺で、桂木がバー桂で仲間たち(シロサギ)に自説を主張するくだりは、教訓めいて一つの読みどころかなと感じました。

「取引を重ねていくと人間はだんだんと甘くなっていくものだ。現金取引以外はお断り、そう言っている人間だって、回を重ねるとツケを認めるようになる。なぜだか分かるか?」
 桂木はぐるりとあたりを見渡す。鋭い視線を避けるようにみなうつむく。
「どうだ、綿貫?」
「信用、ですかね」
「それじゃあ五十点しかやれんな」
(中略)
「いいか、ここはよく覚えておけ。取引を重ねると信用されるようになる。これは間違った答えじゃないが、百点でもない。信用だけではだめだ。大切なのは身内意識だ」[pp.87-88]

 ツケ(掛け取引)は簿記で扱います。どうして掛け取引が成立するようになったのかを説明するときに、信用経済が発達したからということを話すことがあります。桂木によれば、この説明はかろうじて及第する程度のようです。(苦笑)
 ところで、これに続けて桂木は、豊田商事事件を引き合いに出し、豊田商事商法は、独居老人を相手に人の寂しさにつけ込んで身内が近づかない老人に、朝から晩まで一緒にいてやることで身内意識を植え付けたことであるといいます。そして次のようにいいます。

「セールスというのは、そういう商売だ。しょっちゅう会っていると、身内意識・仲間意識が生まれる。だから、相手の嘘を信じてやりたくなるし、助けてもやりたくなる。それが人間というものだ。よく覚えておけ」[p.89]

 極めて単純な話ですが、こうした単純なことがわかっていても、今でも同種の詐欺が減らないばかりか、それにまんまと引っかかってしまうのですから、人間というのは複雑です。

 さて、コミックスの『クロサギ』の面白さは、さまざまな詐欺がテンポよく取り上げられていているところにあります。つまり連載するところに魅力があります。テレビ番組も、毎回異なる詐欺を扱うことで面白さが出てきます。ところが映画のように単発ものだと、どうしても人間模様に力が入り、詐欺の手口がお留守になるような気がします。それが証拠に、小説でも桂木の過去を取り上げていますが(たぶん映画でもそうなのでしょう)、それは本筋ではないような気がします。
 しかし、小説として読んでも十分に面白い内容ですので、これまでのコミックスの内容を小説としてシリーズ化して欲しいとも思います。絵とセリフだけでは伺い知れないことも、小説ならば十分に書き込むことができると思います。
 『クロサギ』ファンとしては、ぜひそうして欲しいものです。
 そういえば昨日の夕刊に、黒崎役の山ピーへのインタビューが載っていました。それによれば、山ピー自身も「もう一本撮りたい」とのこと。映画もシリーズ化するのでしょうか。

あのねぇ。

2008-03-21 18:30:30 | 多分駄文
 ルールや手続きがあるということを全員が知っていながら、それでもそれを避けるような行動を取るというのはどうなんでしょうね。
 結局、そのことを指摘されて自分が嫌な思いをするだけだと思うのですが。
 3・2・1 ドカン!(笑)

波紋

2008-03-20 22:00:00 | 多分駄文
 他の業界からみれば当たり前のことでも、その業界では初めてのことであったりすると、予想以上に大きな問題になるということはどこにでもありますよね。
 ここ数日、ある業界でちょっとした問題が発生し、場合によっては大きな問題となって広がりそうな気配です。少し引いた視線で見れば、別の業界での事柄が波紋となって広がって、その業界に影響を及ぼしたと考えられます。
 この先どう対応すべきか、小生も少し考えなければならないかもしれません。

卒業

2008-03-19 17:17:17 | 多分駄文
 今日は午前中、今年3回目の卒業式に出席しました。
 多くの学生さんが社会に出る大学の卒業式が卒業式の最後であるとすれば、小学校のそれは今後何度か訪れる卒業式の最初の卒業式です。それぞれに感慨深いものがあります。
 校長先生が、式辞の中で、くどうなおこさんの詩を紹介していました。
 いい詩ですね。

 「あいたくて」

 だれかに あいたくて
 なにかに あいたくて
 生まれてきた
 そんな気がするのだけれど
 それが だれなのか なになのか
 あえるのは いつなのか
 おつかいの とちゅうで 迷ってしまった子どもみたい
 とほうに くれている

 それでも 手のなかに
 みえないことづけを
 にぎりしめているような気がするから
 それを手わたさなくちゃ
 だから

 あいたくて

身近にいればいいかも。

2008-03-17 22:20:40 | 涜書感想文
 「ここにあるお皿をぜんぶ割りたいと思うこと、ない?」
 学生時代、あるレストランでアルバイトをしていました。ある時、高く重ねられたお皿の前で、そこの主任が小生に発した一言です。
 いつも温厚な主任でしたがストレスが溜まっていたのかもしれません。物理的に割ることはできても、実際に割ってしまえば、その先、自分の立場や身分が脅かされることを思えば、実行に移すことはできないでしょう。
 こんな時、ストレスを発散できる「誰か」あるいは「何か」が身近にいれば(あれば)、少しは気が楽になるハズです。

 奥田英朗『空中ブランコ』(文春文庫、2008年1月)

 この本は、飛べなくなったサーカス団員、先端恐怖症になったヤクザ、義父のカツラを外したくて仕方ない医学部の大学教員、送球コントロールを失ったプロ野球の3塁手、そして自分の作風が嘔吐や脅迫を招く女流作家などが、精神科医のもとを訪れることによって引き起こされるハプニングが題材になっています。
 ほとんど患者が訪れない伊良部総合病院精神科。この病院の御曹司にして精神科医師、医学博士・伊良部一郎。患者が診察室に入るたび発せられる「いらっしゃーい」という場違いに明るい声。そして簡単な問診後、これまた場違いな雰囲気を持つ看護師マユミちゃんに命じて打つビタミン注射。訪れる誰もが『こんなんじゃダメだ』と思いつつリピーターになり、挙げ句の果てには伊良部にいわれるままの行動に出てしまう。
 人をおちょくるような伊良部ではあっても、時々まともなことをいうために、患者は伊良部のペースに乗せられてしまいます。そして気が付けば、『治ったのではないか』と思わされて物語は終わります。

 読み始めたばかりの頃は『つまらんナンセンスものだな』と思いましたが、読み進めていくうちに、いろいろ考えさせられてしまいました。
 ストレスの原因はほんの些細なことに起因します。しかしそれがもとで自分の思考や行動の様式に変調をきたします。『わかっているけど・・・』という精神状態です。人と人との繋がりの中で生活し、自分がその中で一定程度の「立場」を得ている場合、とくに強く変調をきたします。この本では、登場人物それぞれが一定程度の「立場」に立っており、それゆえにストレスも強いという共通項で描かれています。
 「やればいいじゃん」といういうのは簡単です。でもそれができないから悩むわけです。伊良部は、「やればいいじゃん」というだけではなく、「一緒にやろう」(場合によっては自分だけがやるという悪い癖もあるのですが)という精神の持ち主。最初はこれが本来の病気とは別に患者を悩ませることになるのですが、やがては引きずり込まれてしまいます。
 思えば、伊良部の処方箋は「自分に対する素直な気持ち」だったのかもしれません。

 こんな人物が身近にいてくれれば、どんなにか楽になるでしょう。でも現実は、自分で何か解決策を探さなければならないことも事実ですね。
 で、そんな時、小生はといえば・・・。