札幌でワインを飲もう スープカレーを食べよう

時々、ワインにまつわるお話,
札幌 スープカレー 食べ歩き ブログ
築地のこと のらのこと 東京カレー

BAR MONOTONE1

2007年09月05日 | 書いたもの
表通りからは見えない看板が気に入った。
階段の踏み板が少し柔らかいのも
足音が響かずにいい感じだ。
押し開ける扉の握り心地もいい。
店内は暗い。
2階にあったころのセプドールの
エントランスよりも暗い。
そしてその暗さは、
どこか違った暗さだった。
マスターより手前にいる女性が
「いらっしゃいませ」と言った。
常連以外のお客も歓迎する種類の
いらっしゃいませ、だ。
カウンターは黒。
マスターの制服も
女性の服も黒い。
バックバーの瓶まで
色彩を失っているように見える。
どういう仕掛けになっているのか、
カウンターの下になった部分は、
自分の体さえ定かではない。
「アイレイらしいのを」
いつもと同じ注文をして
一息つく。
一杯目がなくなる寸前に
分厚いメニュウが滑るように置かれる。
「よろしかったら、どうぞ」
開いてみるとそれはメニュウではなかった。
一ページ目の真ん中に書かれた文字
「WATER MOON」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする