天然キャラ爆弾

○陸銀行の当座の扱いは、結局妙案がない
まま、都度電話をして、残高や振込入金の
有無を聞いていた。

初めて電話に出た女子行員の幼いと言うか
何と表現していいのか、独特の口調と応対に
ギョっとし、かなり嫌な予感がした。

まあ、新人だろう・・そのうち慣れる、こちらも
慣れるはず・・と、予感を打ち消したのだが。

残高や振込の確認をするだけだから、用が
足りれば、それでいいと・・。

あとは月に一度、取引明細が郵送されてくる
ので、なるべくそれまで待って、極力電話で
聞くのも避けて。

ところが、それが１１月分から送られてこない
のだった。

彼女が電話に出ないことを願ったが、ダメだった。

自分が分らない事、答えられない事の言い訳
ばかり必死こいて話すので、話が進まない。

本店が発送しているので分らないと言うこと
だが、じゃどうする・・という発想がない。

こちらのほうで、どうしたら最短で取引明細
（コピーでもかまわない）を手に入れられる
のかを聞き出すまでに疲れてしまう。
FAXはダメだと言うし・・。

なにより、超スローな独特の口調が、こちらを
いくら話してもらちがあかないという暗澹たる
気分に追い込んでしまう。

いっそ、口座を閉めてしまおうかとマジで
考えたが、こちらに余計な手間暇が課せられる
だけで、それも彼女ひとりが原因でなんて・・
割が合わない

夕方遅くに上司がお詫びかたがた、明日
郵送予定だった（わたしはそれでいいから
送ってくれるようにと言ってあった）打ち
出した取引明細をわざわざ届けてくれた。

キャラが天然だけで、もしかして、”すごく
仕事できる子？”てなわけはないのダ、
やっぱし。

上司の人も、お追従かも知れないが、盛んに
解ります、解りますと言っていた。

あの銀行の採用基準って何なのだろう？

一昨年まではいくら売り手市場だったとはいえ
解せない