エアゾールおばさん その２

翌日曜日、様子を覗っていると、Ｃ夫人は
ハチを殺すのが快感になったのか、エアゾール
殺虫剤を片時も離さず裏庭に出てはシュッシュッ。

殺虫剤以外、何の防備もしてなくて、よく
刺されないないもんだと感心する。

待ちに待った月曜の朝、Ａ夫人情報によると
何と市への依頼を断り代わりにオトモダチの
Ｍ氏が来て、床下を調べることにしたそうだ。

市に頼んで９千円何某もかかるなら、やって
あげると言われたそうだ。

それこそ、素人が大丈夫なのかな？と思ったが
もう誰でもいい、一刻でも早く巣を駆除して
くれれば、あの赤いエアゾール缶で狙い打ち
している姿を見ないで済む。

で、昨日の月曜、Ｄ夫妻は珍しく閉め切って
朝早くから外出した様子。

駆除作業が始まれば庭仕事ができないから
だと思う。

わたしは駆除の様子を見たかったが、仕事が
あるので、あとでＡ夫人から様子を聞くことに
した。

夕方、早めに帰宅して、セコムしていてくれた
Ａ夫人の話を聞いてがっくりした。

午後、Ｍ氏が来たのだが、いっこうに作業する
様子がなく、夕方会ったとき聞いてみたら

Ｃ夫人曰く

「Ｍさんが、穴をふさいでおけば大丈夫だって。
　もう１匹も出てこないもの。様子を見て
　　また出てくるようなら、いつでもやって
　　くれるからって、一緒に買い物に行って
　　出かけていたの♪」

Ａ夫人はどっと疲れたそうで、それを聞いた
わたしもやはりどっと疲れてしまった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　つ　づ　く